コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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君が、好きなんだ。
日時: 2015/12/30 00:44
名前: 湯桁のろま (ID: Cyd1DlTj)  

こんばんは、湯桁のろまと申します。

いやー、寒いですね。
皆様、どうか風邪にはお気を付けて下さい(><
・・・あまり人の事言えませんが(既に風邪気味)


さてさて、突然ですが、新しいお話でも書いてみようかと思います!
悩んだ末に至った結論→恋愛系
・・・実は恋愛ものを書くのはこれが初めてに等しいと言っても過言ではありません!
既にお分かりかと思いますが、元々文才がありません、皆無ですwつまりはかなりの悲惨な作品になる可能性大です(^-^;
ですのでどうか、期待はしないでやって下さい(元から期待なんかしてねぇよ)・・・ごもっとも▽・x・▽


尚、コメント是非、是非是非z・・・オ、ォお待ちしておりやす←




   |x・)))


*少しづつ、更新していきます。更新ペースはあまり安定しません。のんびり、のろまに書いていきます*

















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Re: 君が、好きなんだ。 ( No.75 )
日時: 2016/03/20 13:48
名前: 湯桁のろま (ID: Cyd1DlTj)  





 それから朝雛と結城は待ち合わせ場所で会うと、しばらく店内を巡った。
 ーー楽しい。
 はじめは緊張していたのに、いつしか自然とそう思えた。

 あっという間に時刻は17時を回っていた。

 楽しい時間は足早に過ぎ去ってゆく。





 「ふあー!楽しかったね!」

 満足気な朝雛に結城はにこりと笑った。

 「さっきのクレープ美味しかったよね」
 「結城食べるの下手くそすぎ!」
 「う、うるさいな!仕方ないだろ、まさかあんなにクリームが出てくるなんて・・・」

 頬を赤くさせながら言う結城。
 生クリームを口の端や頬に付けている姿を思いだし、遂こらえきれずに笑ってしまう。

 「〜〜ッ!!」

 みるみる真っ赤になる結城がやたらおかしくて、密かにくすくす笑ってしまう。

 「・・・」

 あれ?拗ねた?
 そんなところも可愛いなぁとか思ってしまう。


 瞬間。


 「ーーーー・・・!!」

 突然、手に温かい何かが触れた。


 手。


 それは、たどたどしく少し遠慮がちに、しかしやがて朝雛の指に絡ませながら、朝雛の手を優しく覆った。

Re: 君が、好きなんだ。 ( No.76 )
日時: 2016/03/20 14:13
名前: 湯桁のろま (ID: Cyd1DlTj)  



 あったかい・・・。


 心が、次第に温まってゆく。


 トクン、


 トクン、


 トクンーー・・・


 心臓が、破裂しそう。






 人って、こんなに温かいものなんだーー。
 私が好きな結城真琴という男の子は、こんなにあったかい人なんだねーー・・・。

 全てを包みこんでくれる。
 そんな気がした。

 ちらと見ると、結城は耳まで真っ赤にさせながら、少し顔をそらしていた。
 その姿に、朝雛は余計に恥ずかしくなって、俯く。




 ドキドキする。




 一生、この幸せな時間が続けばいいのにーーそんな風に、思った。

Re: 君が、好きなんだ。 ( No.77 )
日時: 2016/03/20 19:27
名前: 湯桁のろま (ID: Cyd1DlTj)  





 午後19時頃。
 朝雛と結城はお互い帰宅路についた。
 家まで送ると言われたのだが、朝雛は断った。寄るところがあったからだ。それに、何だか申し訳ない気持ちだった。
 朝雛は最寄り駅の新田駅の改札を通ると、南口へ向かって足を進めた。
 しかし、突如目の前に人影が立ちふさがった。

 「あなたは・・・!」 

 はっと顔を見ると、そこには見覚えのある顔が、にっこりと笑った。

 「やぁ」

 黒いシャツに白のジャケット、そしてジーンズという出立ちで彼は現れた。




 「奇遇だね。せっかくだし・・・ご飯、行かない?」








 結局、来てしまった。
 断ったのだが、半ば強引に連れられてしまったのだ。
 店内には、上品な音楽が流れていて来客たちを優しく包みこんでいる。
 朝雛は、幼い頃どこかで聴いた事があるようなそんな懐かしい気分でいた。向かいの席には、そんな落ち着いたメロディと比例した穏やかな表情でメニュー表を眺める彼、更科遙人の姿があった。

 「お腹空いたでしょ。好きな物、頼むと良いよ」
 「いえ、さっき少し食べたので・・・」
 「遠慮はいらないよ。今日は奢りなんだから」

Re: 君が、好きなんだ。 ( No.78 )
日時: 2016/03/20 23:24
名前: 湯桁のろま (ID: Cyd1DlTj)  

 「俺のね」と最後に付け加えると、再びメニューに視線を落とす。
 朝雛は、ぽーっと遙人の顔を見つめていた。
 ーーこの人、顔立ちが綺麗だ・・・。
 美零の兄とは言っていたが、やはり美しく綺麗に整った顔立ちだと思う。
 髪だって、さらさらだ。
 テレビに出ている様なアイドル並か、いや下手をしたらそれ以上のレベルの高さかもしれない。
 きっと、モテるんだろうな。
 これだけ美しいのだから、モテない訳がない。さすが、美零の兄といったところである。
 遙人は、朝雛の視線に気づいたのか、こちらを見た。

 「・・・?もしかして、決まった?」

 朝雛は慌ててメニューを見た。
 ええとええと・・・。

 「決まりました」

 それから店員を呼ぶと、やがて女性のアルバイトらしき店員がこちらにやってきたので注文をとった。

 「ところでさ」

 注文が終わり、店員が去って行くと、遙人は口を開いた。

 「その服装、今日デート行って来たでしょ」
 「え?」
 「楽しかった?」

 わざとなのか、その心は分からなかったが、「楽しかった」と答えた。

 「そうか。それは良かったね」
 「あの・・・それが何か?」

Re: 君が、好きなんだ。 ( No.79 )
日時: 2016/03/21 13:25
名前: 湯桁のろま (ID: Cyd1DlTj)  

 遙人は少し間を置いた後、

 「んー?べつに」

 と視線を落とした。
 暫くお互い口を開かなかった。
 朝雛は、ふとある疑問をぶつけてみる。

 「あの・・・ちょっと質問、良いですか」
 「ん?」
 「その、少し失礼な事言いますけど、話し方とか気にしてたりしませんか?」
 「話し方?」
 「はい。美零さんと話してた時と、私たちと話してる時の口調が全然違うので・・・」

 私"たち"というのは、朝雛と結城の事だ。

 「あぁ・・・」

 遙人は少し面倒臭そうに呟いた。

 「いいじゃないか、そんな事」
 「え、」
 「人がどう話そうと、君たちには関係ない」
 「それは・・・」
 「違うか?」
 「・・・違いません」

 目が、少し怖かった。
 遙人は軽くため息をつき、首もとをさすりながら口を開く。

 「まぁ・・・君になら、本来の俺を見せてあげてもいいけど」
 「え?」
 「見せてやるよ。本当の俺を、全部」
 「ぜ、全部?」
 「文句あるか?」
 「いや・・・」

 文句っていうか・・・。
 やがて、先ほど注文した品が目の前に出され、美味しそうな匂いが鼻孔をくすぐった。

 「食っちまおうぜ」


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