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Ruin〜破滅〜【完結:番外編連載中】
日時: 2011/08/09 18:30
名前: ルナ (ID: e83t2LuI)

はじめまして。ルナと申します。
初めてここで小説を書くので、色々わからないことがありますが、宜しくお願します。

まず、この小説の注意事項です。必ず読んでください。
*かなり好みが分かれると思います。
*時々ギャグです。でも、基本はシリアスな感じです。
*少々グロイところがあるかもしれません。
以上でも「大丈夫!」という方は、小説を読んでくれるとうれしいです。

ここで、ちょっとした登場人物の紹介をしたいと思います。
【主人公】
名前:Ruin
容姿:銀で長い髪。瞳は赤。ネコ耳としっぽが付いているのは誰かさん   の趣味。水色のふわっとしたワンピースを着ている。
【その他】
名前:小川 学
Ruinの父で、最高の科学者。故人。

名前:松田優美
Ruinの新しい引き取り手。20代前半の新米科学者。

名前:天城直弥
松田博士が想いを寄せている男性。Ruinは相当彼を憎んでいる。

時代は平成です。Ruinはサンフランシスコから東京に引っ越してきました。

どうぞ、宜しくお願い致します。

お絵カキコ4号館にRuinの絵があります。気になる人は見てみてください。

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Ruin〜破滅〜【第1章 出会い 第1話】 ( No.1 )
日時: 2011/01/04 16:07
名前: ルナ (ID: FIlfPBYO)

 車に揺られながら、私はいろんなことを考えていた。次に住む家のこと。過去のこと。そして自分の存在価値。
窓がないので、外は見えない・・・だが、車体のゆれが少ないから山道ではないのだろう。
ちなみに、私はサンフランシスコから来た。この弓状列島の都市、東京に。

また引越しか・・・・。

私は、何人もの科学者のところを転々としている。引き取られては、捨てられ、また引き取られ、捨てられる。
でも仕方がない。私が彼らの期待に応えなかったのが悪いのだから。誰があんなやつらの期待になんか応えるか。反吐が出る。
 ところで、私が何故・・・彼ら研究者の興味を惹いているかというと、私が世界初の『心』を持ったアンドロイドだからだ。
でも、『心』を持ったがゆえにこんな思いをしなければならなかったのなら、『心』など欲しくはなかった。
「どうして、私なんだ・・・?」
一枚の写真を取り出し、『笑顔』の私と写っている私の父に問いかける。もう何の問いかけにも応えてくれなくなった父に。

どうして、私なんだ。

Ruin〜破滅〜【第1章 出会い 第2話】 ( No.2 )
日時: 2011/01/05 13:09
名前: ルナ (ID: FIlfPBYO)


キッ

車が止まった。目的地に着いたのだろうか。
ドアが開けられる。・・・眩しい。今まで暗いところにいたから無理もないか。
「降りろ。着いたぞ。」
「・・・。」
無愛想な男達には何の言葉もかけず、私は車を降りた。

ブロロロロ.....

私を降ろした後、「もう用は済んだ」とでも言うように、車は去っていった。

ここが新しい家・・・。

他の研究所と比べるとものすごく小さい。こんなところに、私の『心』を研究できるほどの機材や金があるのだろうか。少し不安だ。
まぁ、私の『心』を研究できるような機材があろうとなかろうと、研究させる気はまったくないが。
どうせ捨てるんだろう?何の興味もなくなれば。科学者・・・いや、人間は誰だってそうだ。

キィ...

ガラスのドアを開けて中に入る。両開きのドアだ。
「・・・。」
沈黙。誰もいない。留守か?いや、それはないだろう・・・私が来る時間は前の所有者が伝えているはずだ。そして私は時間どおりに来た。
「・・・。」
ちょっとだけ、待つか。

・・・5分37秒後。
「はぁ・・・はぁ・・・。ごめんね!つい夢中になっちゃって・・・!」
奥から20代前半くらいの若い人が出てきた。この人か?私の新しい引き取り手は。
走ってきたのか、息が切れている。奥で何をしていたんだ?この人は。
軽く息を整えた後、彼女は私に軽く自己紹介をした。
「えーっと、初めまして。私は松田優美。よろしくね。確か、貴女の名前は・・・」
「Ruin。」
私の名前はRuinだ。ちなみに、Ruinとは・・・
「ふうん・・・『破滅』か・・・」
あ、先に言われてしまった。
そう、私の名前の意味は『破滅』。一体何故こんな名前なのかさっぱりわからない。父よ、何故『破滅』なんだ?
「ま、これから暮らしていくんだから、仲良くしましょう?」
手を差し出してきた。は?私にこの手を握れと?
「ほら握手。」
何だこの人。今まで会った人間はこんなことしてこなかった。変わった人間・・・。
「もう、仕方ないわね!」
「!」
私が握手するのを躊躇していると、私の手を引き、半ば強引に握手してきた。
あまりに突然のことに、私は戸惑い、目を見開くことしか出来なかった。情けない。
「よろしくね。」

これが、私と松田優美の『出会い』だった。

無題 ( No.3 )
日時: 2011/01/05 20:32
名前: 俟蹟以� (ID: ktFX/uOB)

こんにちは。ちゃべりで感想を書くと言った者です。

けれどもまだ全部UPしてない見たいですね。
完結した、と言ってたので全て読んでから個人的な総評(と言えば仰々しいですが)を書かせてください。 楽しみにしてます。

あと、UPを待ってる間に私もショートショートを書いてみました。まだ部屋に残っていた人に見てもらったのですが、折角書く機会を与えてくれたルナさんに感謝の気持ちも込めてURLを貼らせてください……と言いたかったのですが、URL直貼りは禁止ワードみたいですね。
「小説家になろう」というサイトで「作者:ミリタリーハット」「題名:即興001」で検索すればもしかしたら見つかるかもしれません。時間があれば読んでみてください。
書くのも久しぶりだったけど、なにより楽しい部屋でした。
また話す機会があればそのときも楽しく話しましょう。

あと、この感想は消していただいてかまわないですよ。

ありがとうございます。 ( No.4 )
日時: 2011/01/05 21:56
名前: ルナ (ID: FIlfPBYO)

感想、ありがとうございます。
出来るだけ早めに全部UPします。

私も、あなたの小説を読ませていただきます。
またチャベリで会いたいですね。

ではまた。

Ruin〜破滅〜【第1章 出会い 第3話】 ( No.5 )
日時: 2011/01/06 16:20
名前: ルナ (ID: FIlfPBYO)

「・・・離してください。」
「ああ、ごめんね。」
ぱっと手が離される。本当に吃驚した・・・。
さっきの突然の握手に、私はまだ少しだけ動揺していた。
「じゃあ互いの挨拶も済んだし・・・お部屋に行こうか。」
部屋・・・。私の部屋のことか。
「!?」
「よし行くよー♪」
また勝手に私の手を取って歩き出した。私、まだ行くとも言っていないんだが・・・。それに、手は繋ぎたくない。手を繋ぐのはどうも苦手だ。

「はい、ここがあなたの部屋よ。」
松田博士(一応そう呼ぶことにしよう)は、研究所の一室のドアを開けた。茶色と白の家具がメインのシンプルな部屋だ。ここは博士の部屋なんじゃないのか?私の部屋にしてはおしゃれすぎる・・・。しかし、さっき間違いなく「あなたの部屋」と言った。
「・・・。」
「あれ?気に入らなかった?」
「いえ、部屋的には好みです。」
「そう♪なら良かったわ。」
「ですが・・・」
「?」
「私の部屋にしてはおしゃれすぎませんか?私はアンドロイドなんです。ここまでなさらなくてもいいんですよ。」
そうだ。今までだってそうだった。コンクリートの壁と、小さな窓が1つ。ただそれだけで、他には何もない。どこの研究所も似たような部屋ばかりだった。そんな部屋で私はずっと暮らしてきた。
それが、当たり前。
「クスクス・・・」
「? 何がおかしいんですか。」
突然笑い出した。私何か面白いことを言ったんだろうか。言ったつもりなど更々ないが。
「いや、ごめんごめん。気にしないで?」
凄く気にする。何が面白いんだ?
「でもさ、あなた『心』があるんでしょう?」
「・・・?はい。」
当たり前だ。私には『心』がある。だから今ここにいる。
「私、『心』があるならロボットだろうと何だろうと人間と同じだと思うんだ・・・だから、こんな風にするのが当たり前だと思うのよ。あなたは機械としてじゃなくて、人間として暮らしていくべきなのよ。」
「・・・。」
この言葉に少し、私は心を揺さぶられた。

人間として・・・か。


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