ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 黄泉の夜空【短編】
- 日時: 2011/02/18 23:27
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: rs/hD2VF)
- 参照: http://ameblo.jp/pokemon19/
クリック、ありがとうございまッスル!
ハジメマシテの方は、ハジメマシテー^^
知ってる方は、なにとぞよろしくお願いします。^^
小説バリバリ初心者&弱虫の月夜の救世主でございます!
今回の物語のテーマは「死」でございます。
ある漫画を読みまして、よし!これいいぞ〜!っとなりまして。
それでは、まずこの小説を読むあなたへの忠告。
①グロ系あり。吐きそうな方はあちらの戻るをクリック。
②これは月夜の救世主が書く小説です。作者自体が生理的に無理という方、戻るをクリック。
③荒らしの方もご一緒に戻るをクリック。
④実は、結構短い短編。直ぐに終わってしまうんですwそこんとこご承知の上読んでくださいw
次に、歓迎しますよこんな方!
①読んであげましょう、この駄作。
②コメントしてやろう、この駄作。
次に、登場人物の紹介。
浅岡 涼(あさおか りょう)
・今回の主人公
・とにかく、クール。エアコンよりクール。
・極度の死にたがり。(ボカロじゃないですよ。)
磯谷 洸河(いそたに こうが)
・こいつがいるだけで騒がしくなる
・主人公の友達
・元祖ムードメーカー。でも、温厚な奴なのでご心配なく。
横井 怜太郎(よこい りょうたろう)
・おっとりマイペース男子。
・ゲーマーであり、家中ゲームだらけ。
・主人公の友達。
お医者さんキャラのプロフィ>>21
その他モロモロ登場するよ!(モロモロ扱い乙
第零章「序章」>>2
第壱章「謎輪廻」
第一話>>4〜浅岡 涼編〜
第二話>>8
第三話>>12
第四話>>13
第五話>>14
第六話>>17
第七話>>18〜大室 和正編〜
第八話>>19
第九話>>20
第十話>>26〜相川 宗哉編〜
第弐章「死人」
第十一話>>28
第十二話>>29〜浅岡 涼編〜弐話
第十三話>>30
第十四話>>31
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- Re: 黄泉の夜空【短編】 ( No.72 )
- 日時: 2011/02/19 22:50
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: rs/hD2VF)
- 参照: http://ameblo.jp/pokemon19/
第四十一話
俺の横で手を繋ぐ女。「下川 千代美」。
裏で死人たちを操作する、親玉の一人である。まず、俺は誘惑し・・・抹殺するつもりである。
「うっ・・・気分悪い・・・。ごめんなさい。」
「ヘイッ、大丈夫?無理しないでくれYO!」
俺は、千代美の手を引っ張り、神社の目の前へ連れて行った。そうすると今まで以上に体を震わせ、後ずさりする。なるほどな、そうとう清めの力が効いてるみたいだ。この調子だ・・・
「・・・ねぇ、チャラオさん。ちょっとお願いがあるんだけど?」
「なんだYO?なんでも言ってくれYO!」
千代美は俺の口を塞ぎ、
「貴方を魂をいただいたら、治るかも。」
(来た・・・-------------!!)
俺は、口を塞ぐ手をのけ、突き飛ばした。他の人たちはその様子を見る。淡々とお経の声が聞こえる中俺は千代美に手を差し伸べた。
「YO!彼女、大丈夫かい?さあ、行こう!・・・なんて、言うと思ったか?バケモンが!!」
俺はバッグから杭を取り出して、千代美の鳩尾に突きつける。
「おい、見てろ!俺がお前らに言った・・・死人の一人がコイツだ!!!」
俺は杭をトンカチで撃つ。千代美は悲鳴をあげ、血が辺り一面に飛び散った。参加者たちは、驚いた目で千代美と俺を見る。
「どうだ・・・?普通の人間じゃ、こんな目できんだろ?」
俺は、千代美の目を指差す。真っ黒い目で、白目まで黒い。肉を噛み千切る牙が長く、太い。
参加者たちは、引いていく。頷く者も居れば、逃げようとするものもいた。
「おい、皆!!このままこのバケモンどもに殺されたいか?」
「い、いやだ・・・!」
「俺たちで守るんだ!この街と住人を!!」
「そうだ、そうだ!」
人々は口々にそう言ってくれた・・・。やった、成功だ・・・。だが、ここからが正念場。親玉の一人を殺された死人たちの作戦も変わってくるはずだ・・・。
「さて、皆!このリストを見てみてくれ。」
俺は、紙を取り出し皆に配る。そこには死人リストが書いてあるものだ。下川の屋敷前で名前が出た者、見た者をまとめたものだ。そして、
「この杭と、包丁だ。これで・・・死人を殺せる。」
俺は杭や包丁を渡し、お守りや数珠、お札など神聖なものを渡した。
「まず、お守りなどをあいつらに見せる。そうすりゃ、バランスを崩す。その間に、鳩尾や脳を潰せ。わーったな?」
人々はうんうんと頷いた。さすがに女性にさせるのは、拙いし・・・。
「女性は、飯作り・・・お願いするぜ?さて、男は・・・狩るぞ!!!」
『オーーーーーーーーッ!』
さあ、始まる・・・!死人狩りが!!
- Re: 黄泉の夜空【短編】 ( No.73 )
- 日時: 2011/02/19 23:28
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: rs/hD2VF)
- 参照: http://ameblo.jp/pokemon19/
第四十二話 サイドストーリー〜酒井兄弟と松林 奈々緒〜
「居たぞ、追え!追ええぇ!!」
人々は死人を追う。その目は狩人の目。杭とトンカチを片手に持って、全速力で追う。死人は、
「や、やめてくれ!!勘弁してくれえぇぇ!!」
と、悲鳴をあげる。だが、そんなの聞く耳持たず。人は時に、残酷になったりするもの。この追うものたちは何かしら死人に恨みがあるのだ。
「お前たち、死人のせいで・・・!娘が・・・、娘が!!」
「俺の嫁が・・・死んだんだ!!死んで償ってもらうぞ!!」
「ひいいいい!!」
死人が後を向きながら走る。そうすると、いきなり胸倉を掴まれる。死人は恐る恐る上を向くと・・・
「明石の・・・大工さん!!!」
明石の大工さんとは、大きな大工屋を経営する親方。「明石 弘」という。明石さんは、日頃重い木や鉄を持つため尋常じゃない筋肉を持っている。それに、情に厚い人。人を一気に3人もてるらしい・・・。
「よう、死人ぉぉ!!人を食べ散らかしてるようだな?!次は人間から食ってやる!!」
「わあああああっ!!」
明石は、杭を鳩尾に入れる。血が噴出し、死人の男は悲鳴を上げた。暗闇にこだまし、不気味に聞こえる。
「あ、明石さん・・・!」
「よう、田中、森本。お前も狩ってたのか。これで5人目だ・・・。」
「す、凄いですね・・・。でも、さすがにそろそろきつくなって来たんじゃ?精神的に・・・。」
「いいや。人々を脅かすバケモンは人間の敵だ・・・。人間の体をしててもな。」
「で、息子さんは?」
「あぁ、最近行方を消してな。嫌な予感がするんだが・・・。」
「待てーーーー!!!」
「待ちやがれ!!バケモンが!!」
次は、釣り人の三川と陸上選手の金村。3人の死人を追っている。
「金村さん!お願いします!!俺は、この相棒(釣竿)を使います!!」
「おうよ、任せろ!!」
金村は全速力で走る。普通の人が走るより、はるかに速く10秒もかからないうちに追いつく。死人たちは目を丸くし、さらに早く走るが金村は直ぐに追いついた。
「うおおおおりゃあああああ!!」
金村は飛び、死人の裾を引っ張った。
「ぐわああ!!」
二人の死人は見事に、金村の下敷きになった。そして、もう一人の死人は田んぼに隠れようとしたが・・・
「待ちやがれ!!相棒の「サリー」に届かないとこはねぇぜ!!」
サリーの糸は、見事に死人の耳に引っかかる。そして思いっきり竿を引くと死人は釣られた。
「よおし!!いくぞ、せーの!!」
ブシュッ・・・
サイドストーリー〜酒井兄弟と松林 奈々緒〜
やけに外がバタバタしている。いつものように、酒井酒蔵には酒井兄弟と酒好き松林 奈々緒がいた。何度も見かける鬼ごっこ的な・・・殺人ごっこ。奈々緒は「おおー」とアクション映画を見ているように見ていた。
「てめえ、よくあんなグロイもの見れるよな。」
「えっ?だってあれって、お人形さんじゃ・・・。」
「バ、バカ!!本物だよ、本物!!」
「でえええええええええっ!???」
奈々緒はバケツを取り出し、吐く準備をしている。直樹はビールを片付けながら苦笑い。
「・・・とうとう始まったか・・・。死人狩り。」
「そうだね。兄貴・・・。参加しないの?」
「してくれといわれたら・・・する。」
「へえ。そん時はアタシも参加しようっと。」
「はぁ?!吐きそうな直前の女が人を殺せるか、普通!!」
奈々緒は、鼻で笑った。
「あたしも、死人ぐらい知ってるわよ。前に友達から聞いたわ。」
「・・・バケモンだと思って殺るのか。」
京介は、タバコに火をつける。奈々緒はゴホゴホと咳をし、水鉄砲を取り出し火を消した。
「ぬあ?何すんだ!!さっきから禁断症状が出てだな・・・!」
「・・・あぁ、ごめん。これが、最後のタバコになるかもしんないよね。」
奈々緒らしくない言葉。直樹は少し不安になった。だが、京介は違った。また、タバコに火をつけ、
「最後だろうが、なんだろうが・・・悔いの無いように生きるんだ。」
「ふんっ、子供の時と全く変わんないわね。あんた等は。」
京介と奈々緒は同級生である。よく公園へ行って遊んだ。悪がきに絡まれた直樹を二人で助けたりもした。
「さあて、腕が鳴るぅ。直樹、久しぶりにこの奈々緒様があんたを守ってやるわ!」
「・・・奈々緒さん。あ、ありがとう。」
店内には懐かしい香りが響き渡る。そこに一人の医者が入ってくる。
- Re: 黄泉の夜空【短編】 ( No.74 )
- 日時: 2011/02/20 00:02
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: rs/hD2VF)
- 参照: http://ameblo.jp/pokemon19/
第四十三話 サイドストーリー〜死人狩り参戦〜
邪気払いの祭りが終わって3日経つ。
ひぃ、ふぅ、みぃ・・・
死人の死体を数え、死人リストとあわせる。よしよし、間違って人間を殺してないな・・・。
殺した数は、30人ってとこだな。俺も10人ほどは殺した。おかげで服が血だらけだ。次は・・・あの洞窟だ。
「大瀬の堀」
ちょっとした天然迷路である。だが、よく子供の頃に和正と遊んだから道は全部分かる。あそこは昼でもまるで夜って感じがする。それに、一番奥へ行くと大海原に出会えるんだ。
あそこの中心部は・・・もしかすれば、あいつらが居る可能性があるな。しかも結構溜まってそうだ。
「よし、あっちに攻めるぞ!!!」
俺と5人を引き連れ、その洞窟へと入っていく。水滴が落ちる音が、広くこだまする。
「んっ?アレ見てくれ・・・。」
薬局の川田さんが、懐中電灯を奥に照らす。すると、死人が5人寝ていた。ほおーやっぱりな。ここで、叩く!!
「行くぞ!!!」
俺は大声をあげ、死人に襲い掛かった。死人は目をパチッと開け、俺たちの存在に気づく。3人が男とあと二人が女か。問答無用・・・!!
「うああああっ!!来た!!殺人集団だ!!」
「どっちが殺人集団だ、コラッ!!!」
魚屋の江沢さん、近所の大城さんと島田さんと、薬局の川田さん、そして俺で鳩尾に杭を打つ。次々に血を噴出して、動かなくなる。
「ひえー、殺した、殺した!いい気味だ!」
「よっし!あと何人残ってるんだろうか?」
「さっさと殺しちまいたいもんだ。」
「そうだな・・・。邪魔な奴らめ。」
・・・人々の態度が・・・人格が変わっていく。最近までは殺すのに抵抗があったが、殺すのに慣れてしまったのか、すっかり爽快感というか遊びになってしまっているようだった。
「さて、先生。次はどこら辺がいいでしょうかね?」
「うむ・・・。そうだな。まず、天世院に戻って今までの途中経過を聞いてみようか。」
サイドストーリー〜死人狩り参戦〜
「ふう〜!倒した・・・。」
奈々緒が杭を持って、死人をしとめている。あっちでは酒井兄弟。そっちでは大田姉弟。三日前に、岡本が来て、
「君たちには、少しきついかも知れんが・・・死人狩りに参加してはくれないか?」
と、言われたのだ。奈々緒はすかさず「やります!」と言ったが酒井兄弟は直ぐに「はい」とは言わなかった。そして昨日、「やる」と言ったそうだ。
一方、大田姉弟。親に秘密で、死人狩りをしている。活発なこの二人はこんな楽しい遊びはないと、アクションゲーム気取りで闘っているのだ。もちろん、どちらも一応未成年。その凄さに、成人をとっくに迎えている3人は「おー・・・」と言うしかない。
「結構倒せたよね?ねっ、京介さんたち!」
翔太はガッツポーズをして、京介たちに言った。「え、ああ・・・」と頭をポリポリ掻いてそっぽを向く。血だらけの子供を見るのに勇気がいる。
「おーい、そこのあんたら!天世院に集合だってよ!」
「はーい!いこ!」
死人たちの命は消えていく・・・。
- Re: 黄泉の夜空【短編】 ( No.75 )
- 日時: 2011/02/20 00:32
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: rs/hD2VF)
- 参照: http://ameblo.jp/pokemon19/
第四十四話 サイドストーリー〜青髪の男〜
「殆ど居そうなところを探索しましたが・・・いなかったっすね。」
「・・・なるほどな。」
地図を見ながら、俺や岡本たち、死人狩りの参加者はおにぎりをほお張る。女性軍団が丹精込めて作ってくれた美味しいおにぎりは・・・飽きない。俺は色々と地図を見回すが・・・これといって暗がりがない。
「じゃあ、最終ステージだな。」
「・・・下川ですか。」
「ああ。ここで上がりだ!」
「最終ステージなら、先生!私たち、女性も行かせてください!!」
俺は横に首を振る。女性たちは、「えっ・・・」と失言する。
「弱い女性たちを危険な目に・・・、
「ちょっと、先生?!ちゃんと女だって参加してるんですよ?!」
声を張り上げたのは、奈々緒と音亜。俺は目を丸くして、頭をポリポリ掻く。
「さっきまで、あたしたち倒してたんですよ!ほら、そこの死人!それあたしたちが倒したんです!」
俺は奈々緒が指差すほうに目をやった。俺は「げっ!」と声を上げる。女2人で6人て・・・信じられん・・・。
「もしかすれば、下川のお屋敷の中はその男の人たちだけじゃ足りないかもしれないんですよ?!」
「そーよ、そーよ!」
「やらせてください!」
「頑張りますから!」
女性たちは口々に、そう言った。・・・や、病むを得ん・・・。俺は、バッと立ち上がった。
「音亜と奈々緒だけ、杭を持て。あとの女性たちは、俺たちをアシストしてくれ。くれぐれも・・・死ぬなよ。」
「えぇ、任せといて!!」
「殺されて溜まるもんですか!」
これで、こっちは60人ってわけか。よし。気合い入ってきたぞ・・・。死人の野郎ども・・・覚悟しとけ!!
サイドストーリー〜青髪の男〜
人間たちが、死人狩りをしている中、偵察をやってこいという命令でなぜか洸河と怜太郎が選ばれてしまった。いつ殺されるか分からないこの状況のなか、不安になり、足が震える。
「・・・こんなに怖いと思ったことが無いぞ・・・外が。」
「お、俺も・・・。」
気持ち悪いが、二人で手を繋いで、恐る恐る夜の道を歩く。街灯も先に2〜3本ほどしかないため、もの凄く怖かった。
すると、暗闇の中から足音が聞こえた。
「ま、まさか・・・人!?」
「か、隠れるぞ!」
っと言っても隠れるところがない。足音が近づく。もたもたしている間に足音と人は通り過ぎる。
「・・・!?」
洸河は通り過ぎた人の後姿を見る。青い髪の毛・・・あの時の人じゃないかと思った。あの意味深な言葉通り、戦争が始まった・・・。あの人は何かあると思った洸河は呼び止める。
「あんた・・・誰なんだ?!あん時の人だろ?!」
怜太郎が後姿を見つめる。青髪の人は立ち止まり、目だけをこちらに向けた。その目は藍色の瞳をし、冷たい視線を向けている。
「・・・!こ、この・・・視線はッ------------!!!」
北風が吹き、男の髪の毛とマフラー、コートがなびく。そして、月明かりに照らされるその容姿。怜太郎は、体をビクリと動かす。
そして二人でこう言った。
「「涼・・・・・・・------------!」」
そう言われた瞬間、涼は振り向いた。その容姿は・・・間違いなく、涼だった。二人は涙が出るくらい嬉しくなる。駆け寄ろうとしたが・・・その時、
「寄るな・・・・!」
涼は、洸河の頬を殴る。洸河は2m飛んだ。怜太郎は、目を丸くし洸河を見たあと涼を見る。
「よくも殺したな・・・。」
「い・・・っつっつ・・・。なんだ・・・あれ、ホントに・・・死人の腕力か?!」
涼はしばらく、倒れている洸河を見つめる。
「お前たちは知ってるだろうな・・・俺は『冥人』だ。そんな力は普通に出せる・・・。この一拳でお前たちを殺したりだってできるんだ。今からでもいいんだぞ。今からでも・・・!」
「冥人・・・!?」
洸河は頬をさすりながら立つ。怜太郎は、立たせるのを手伝う。
「どうして・・・!?俺たち・・・友達じゃないか!!」
「化け物といつ友達になった。俺は人間側に肩を持つ。いつか、俺も殺してもらうつもりだ。せいぜい恐怖の足音を聞いてろ・・・。」
不適な笑みを残し、暗闇とともに去っていく涼。涼が去ると同時に月明かりも消え辺りは真っ暗になった。
- Re: 黄泉の夜空【短編】 ( No.76 )
- 日時: 2011/02/20 01:04
- 名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: rs/hD2VF)
- 参照: http://ameblo.jp/pokemon19/
第四十五話 サイドストーリー〜別れ〜
次の日の夜・・・、下川へと攻める。門を壊し、一気に60人入っていく。人々は叫び、会う死人を次々に殺していく。一気に60人来たため、死人も混乱し、攻撃のしようがなかった。
「くっ・・・!小癪な人間ども!!!」
女執事、志那が明石の腹部を殴る。巨漢の明石さんが、少しバランスを崩す。俺は悟る。
「そ、そいつは・・・冥人だ!!!」
「め、冥人!?」
「よーし、皆で殺っちまえ!!」
一気に20人で襲い掛かった。志那は20人の下敷きになって倒れる。
「ぐああっ!!くううっ・・・!!!漣ッ!!」
俺は漣と呼ばれる男を、見逃さなかった。壁から隠し扉を開け、地下へと入っていく。なるほどな。残りの死人が全員入ってるって訳か。
「この、人間ども!!あたしを殺したって意味は・・・ない・・・、
「あるぞ。憎き死人を殺せる第一歩だ。」
俺は杭を思いっきり打ち付けた。志那は大きな悲鳴を上げて、動かなくなった。他の人達も他の死人を殺したらしい。
さて、最後のステージのクライマックスだ。ここに入って・・・終いだ!!俺は扉を開けた。そうすると、真っ暗闇の地下通路が長く行き届いている。人の気配が沢山する。残りは皆ここだな・・・?!
「いけえええ!!」
「オオオオオオオオッ!!」
次々と入っていく人。階段を降りていく音が、大きくこだまする。俺も後ろからついていく。地下は大きな教会のように広く大理石が広がり、大きな悪魔の像が立っていた。
もちろん、死人たちもいた。一気に固まっていたものが散らばって、逃げ出す。だが、この大勢の軍勢から逃げ出すことは不可能だ!
「行って来い、サリー!!」
「悪い奴はこの、明石がぶった切る!!」
若い者から年老いたものまで、皆で一致団結し死人たちを蹴散らしていく。大理石全体に血が行き届く。
「うおおおおおおおっ!!死人ッ!!これでお終いだ!!」
サイドストーリー〜別れ〜
一方、奈々緒は次から次へと杭を打っていく。その素早さが尋常じゃない。笑っているのか真剣なのか・・・。
「でえええええい!!」
一人の死人に杭を打ちつけたあと、ふいに横を振り向く。大勢の人にもむくちゃにされる空子・・・。奈々緒は急に手が止まる。空子は奈々緒がいることに気づきこちらへ向かってくる。
「・・・そ、空子・・・。」
「奈々緒・・・!ご、ごめんなさい・・・。あたし・・・死人なの!!あの時会った時・・・凄く餓えてたの。でも、奈々緒だけはと思って・・・。本当にごめんなさい!!」
奈々緒は空子の肩を優しくなでる。空子は急に胸が温かくなった。
「いいの。もう、謝らないで。あたしたち、友達じゃん!」
「な、奈々緒・・・。」
空子は自分の肩をなでる奈々緒の手を握る。
「奈々緒・・・。最期のお願いがあるの・・・。この、優しい手で・・・私を成仏させて!」
「そ、空子・・・!!!そんな・・・。」
奈々緒は、眉間に少ししわを寄せ、目にうっすら涙を浮かべる。
「私たち・・・いつも一緒!一緒よ!約束する!」
「・・・ホントのホントよね!」
「えぇ・・・ホントよ!」
奈々緒は杭を片手に持って、空子に突きつける。そして思いっきり目を瞑った。
「・・・空子・・・!!あたしもおばあさんになったらそっち行くから!!それまで・・・さよなら・・・!」
一方、音亜。奈々緒と同様、次々と死人を蹴散らしていく。蹴散らし進みたどり着いたのが・・・浜崎の目の前。音亜は思わず立ち止まり、見詰め合う。
「ちょっと・・・何よ・・・見てんじゃないわよ餌!!!」
浜崎はきつい態度を取ったが、それでも音亜は見続けた。浜崎は、無理矢理自分に舌打ちをさせた。
「いいわ、食ってやるわよ!!喜ばしく思いなさい!」
「へっへーん。実は餌って結構暴力的なんだよ?」
後ろに一歩下がって、浜崎の顔を蹴りつけ、バランスを崩した隙に・・・
「餌の勝利です!!」
「えっ・・・うあああっ!!」
浜崎の鳩尾からは・・・血が噴出す。
人は時には自分の手で友を殺したり・・・する時がある。そんな時、彼方ならどうしただろうか。
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