BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

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お前と俺。俺と君。
日時: 2017/06/25 19:45
名前: 朝倉 (ID: nZxsmZ3d)

オリジナルのBL小説載せていきたいと思います!

一部屋に2人で住んでいる男達の話です。

小説下手かもしれませんが、興味のある方は閲覧していってください!


2016.10.09 閲覧数500突破!感謝!
2017.03.02 閲覧数800突破!感謝!
2017.05.01 閲覧数900突破!感謝!
2017.06.23 閲覧数1000突破!感謝!

Re: お前と俺。俺と君。 ( No.54 )
日時: 2017/04/24 13:28
名前: 朝倉 (ID: VNx.OVCe)


「浅井さんがさっき会った人がこの手紙の贈り主、岩崎直也」

恵ちゃんは言いづらそうに、イラついたように俺とは目線どころか俺を見ることなく、手紙をヒラヒラさせる。

俺が黙っていると、恵ちゃんは続ける。

「あの人には関わらないでください」

「……え、え?なに、どういうこと?」

「俺からのお願いです」

「恵ちゃん?」

「浅井さん…もうあの人に、近づかないでください」

いきなり接点を持つことを拒んだ恵ちゃんに何で?と聞こうとしてやめた。恵ちゃんの声が震えてた。どうしたのか聞こうとすれば振り向いた恵ちゃんは目に涙を溜めて上記を言えば「俺からの話は以上です」と小さく言って、カーテンの奥の自室へ篭ってしまった。

俺は、恵ちゃんにかけられる言葉が見つからなかった。

Re: お前と俺。俺と君。 ( No.55 )
日時: 2017/05/01 19:21
名前: 朝倉 (ID: vstNT7v3)


何か隠してる。

恵ちゃんが詳細を語りたくない理由が説明出来ないものなのかもしれないし、単純に話せる状況じゃないと思ったのかもしれないけど、明らかに動揺してるのが分かった。

ここは大人しく、恵ちゃんの言う通りにしなきゃ…


ーー後日。ベンチの並ぶ大きな公園の一つのベンチに座ってるパーカーの恵ちゃんそっくりの後ろ姿を発見。
目の前に立てば彼が見上げてきた。よく見れば髪の長さは違うし、体の線が恵ちゃんより細い。そっくりだから、多分一卵性の双子とかだったんじゃない?兄弟でしょ?顔がそっくりなら血も繋がってないわけないし。

「キミは誰?恵ちゃんと、どんな関係?兄弟?」

「怒ってる?」

俺がした質問に彼は答えずに質問返しをされる。俺だって諦めない。

「恵ちゃんと仲が悪いの?」

「恵ちゃんって、恵介のこと?」

「恵ちゃんを困らせるようなこと、しないでくださいね?」

「俺に会ってること、恵介には話してるの?」

ぐっと息を詰めた。表情を変えずに質問にも答えずに彼は俺を追い詰める。いや、俺が自滅するような質問をしたんだ。あー!何て俺は馬鹿なんだ!

「……き、キミには!か、関係…ないでしょ」

「俺に近づくなとか言われたんじゃないの?」

図星を突かれると何も言い返せない。恵ちゃんのことになると簡単に嘘も吐けない単純で馬鹿な俺だから。
でも、そんな俺でも……出来ることはある!

「恵ちゃんが会わないようにしてること、知ってるなら、キミも恵ちゃんに近づかないで」

彼に堂々と言い放ったけど、聞き流すように表情は変わらない。一呼吸置いた彼が「いいよ、わかった」と了承してくれた。潔の良さに驚いた。本当に分かってるのか聞こうとすれば彼は1枚の紙を俺の手に無理矢理握らせれば下記を述べて去っていった。

「でも…何かあったら連絡して」

謎多き人物。岩崎直也。持たされた紙には携帯番号が分かりやすい字で書かれていただけだった。彼の去った方をもう一度見れば、もう彼の姿は無かった。


【朝倉です!二週間連続で投稿に間に合わず申し訳ございません!気をつけたいと思います!】

Re: お前と俺。俺と君。 ( No.56 )
日時: 2017/05/08 13:33
名前: 朝倉 (ID: vstNT7v3)


あれから三日経って、彼に会う事もなく、彼の話題を恵ちゃんに振ることもしなければ、彼に会ったことすら時として記憶から消えることもあった。

「はい、恵ちゃん。コーヒーで良かった?」

「ココア買ってくださいよ…」

仕事へ向かう途中、恵ちゃんが仕事終わりで、途中まで送ってくれると言ってくれた。缶コーヒーを自販機で買って、恵ちゃんに渡せば不服そうな言葉は返ってくるものの、すぐに開けて少しずつ飲む。
俺が買ってきたものだから飲んでくれるのかな、って思うと優越感で顔がニヤケる。

そんな俺を見たのか、隣にいる恵ちゃんに尻を蹴られた。痛い痛いと尻を擦りながら、恵ちゃんに苦笑いすれば、恵ちゃんは先の交差点を見て少し寂しそうな顔をした。

「どうしたの?恵ちゃん」

俺が問いかければ恵ちゃんはハッとして俺を見てはすぐに顔を逸らした。

「……別に、なんでも…」

恵ちゃんの見ていた交差点を見たら、なんとなく、分かった気がした。
恵ちゃんが俺を仕事場まで送り届ける道の途中。
恵ちゃんはきっとそこまでしか送ってくれないんだろう。仕事場まで送ってほしいなんて言うつもりは無いし、恵ちゃんもさっさと帰りたいと思うから、きっと俺と離れるのが寂しいんだ。
俺はそう解釈すれば、恵ちゃんの可愛さに抱きしめたくなるのを我慢して恋する乙女のようなため息を明後日の方向に漏らした。

「…なんすか」

それが気に食わなかったのか、ムスッとした表情の恵ちゃんに「なんでもないよ!」とリズムよい発音で返せば、表情は変わらず恵ちゃんは俺を無視した。

家で一人ぼっちは寂しいだろう俺の可愛い恋人、恵ちゃんに、俺が帰るまでに買い物に行ってきてほしいと、食材をメモした紙を恵ちゃんに渡せば、否定の言葉が返ってきたけど、紙を突き返してこないあたり、行ってくれるんだろう。

俺は「いってきます」とだけ言って恵ちゃんに背を向けた。

Re: お前と俺。俺と君。 ( No.57 )
日時: 2017/05/14 13:28
名前: 朝倉 (ID: v8ApgZI3)


仕事場ロッカーで着替えをしていたらズボンのポケットに何か異物の感触があって、取り出せばクシャクシャに丸まった紙だった。それを見て思い出す。

(そういえば恵ちゃんにそっくりなー…岩崎直也か、確か彼の連絡先だったな。忘れてた、一応入れておこう)

ロッカーに置いた携帯を手に取って連絡先に彼のを新規登録した。
登録完了画面を見て、彼の言葉を思い返す。

“何かあったら連絡して”

そんなこと普通軽く言うようなものじゃない。胸にザワザワと嫌な予感が広がるのを首を振って考えないようにして、ロッカーを閉めれば仕事へスイッチを切り替えた。

Re: お前と俺。俺と君。 ( No.58 )
日時: 2017/05/22 19:24
名前: 朝倉 (ID: v8ApgZI3)


4時間働いてご飯を食べる一時間、入るはずだったメンバーの一人が遅刻だそうで、ご飯を食べる時間が1時間ほど遠のいた。
やっとのことご飯を食べようと、一度ロッカーへ戻り携帯の画面をつけて見る。

不在着信3、留守電1

となっていた。他にもメールとかはきてたけど、夜に電話をしてくる相手はこの職業柄限られてる。
ロックを解除して見れば、不在着信の2件は登録してない番号が2回かかってきてた。

そしてもう1件はーー

「恵ちゃん!?」

留守電の1件も恵ちゃんからだった。恋人からの連絡に喜ばない彼氏なんて居ない。
恵ちゃんはいくら嬉しい事があっても通話と言う手段で伝えてくることは無かった。メールで言うか、直接会って言うかの二択。

買い物の品が無かったのかな?それとも家で1人だと寂しいです。早くあがることってできないですかね?とかかなー?

なんて、恵ちゃんからの連絡が嬉しすぎてニマニマ笑みを浮かべて、留守電を再生した。

『はぁっ、はぁっ…あさ、あさぃっさん!』

雑音と息切れ混じりに聞こえてきた恵ちゃんの声は、息をするのも苦しそうで焦ってる様子で何かあったのかと耳を静かに傾ける。

「いたぞー!」
『くっそ…!浅井さん、浅井さん!…生きてたら、また』

それだけ言葉を残して留守電の内容はプツッピーという音で終わりを告げた。
頭が真っ白になった。

やけに音の響く所での通話。誰かに恵ちゃんは追われていた。人数は靴の音的に1人じゃない。運動の万能そうな恵ちゃんが撒くことも出来ず、息も切れるほど逃げて最後は俺に何か伝えようとしたところで切れた。ゾワゾワと背筋を這う恐怖を感じてう


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