BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- お前と俺。俺と君。
- 日時: 2017/06/25 19:45
- 名前: 朝倉 (ID: nZxsmZ3d)
オリジナルのBL小説載せていきたいと思います!
一部屋に2人で住んでいる男達の話です。
小説下手かもしれませんが、興味のある方は閲覧していってください!
2016.10.09 閲覧数500突破!感謝!
2017.03.02 閲覧数800突破!感謝!
2017.05.01 閲覧数900突破!感謝!
2017.06.23 閲覧数1000突破!感謝!
- Re: お前と俺。俺と君。 ( No.49 )
- 日時: 2017/03/16 22:44
- 名前: 朝倉 (ID: qMXr7W56)
あ、やばいと思った。心のどこかでは恵ちゃんでは無い気がするのに、体がいうことを聞かない。早くこの人から離れないと危ない気がして…。
気がしてるのに、磁石のように離れることが出来ない。キスをしているのが、深いものに変わる時、その人の口に舌を滑り込ませた瞬間ガリッとした音が鳴る。
唇に痛みが走って、口も体も離すことが出来た。
「いってぇー…」
「ごーめんごめん、まさかキスされるとは思ってなくてさ」
痛みがあって熱の集まったそこに親指を当てて見ると血が付いてる。舌で舐めれば鉄の味がした。唇を噛まれて切れたんだとわかる。痛いと呟けば、目の前の恵ちゃんは俺に悪気は無いと軽く謝る。
俺は真実が知りたくて、恵ちゃんなのか聞こうとすると、彼は俺に背を向けて出入口へ向かいながら言った。
「さて、俺は本当に恵ちゃんでしょうか?……答えは、ノー。お前にそっくりな人が来たって恵介に伝えてね?よろしく、浅井さんっ♪」
軽く手を振って出て行ったその人は、その後、戻って来ることはなかった。
暫くして恵ちゃんが帰って来た。
- Re: お前と俺。俺と君。 ( No.50 )
- 日時: 2017/03/27 08:19
- 名前: 朝倉 (ID: qMXr7W56)
「…恵ちゃん…?」
「あ?どしたんスか?」
「俺……さっきのって…」
「は?まじでどしたんですか?」
帰ってきて口癖の悪い恵ちゃんは本当に本人なのがわかる。ホントは喜びたいけどそうなるとさっきのキスは別人としたことに変わりないと証明しているようなもので、何から言おうか考えていると、恵ちゃんは部屋に入ってきて腕で鼻を隠すように抑えた。
「うっ……なんスか、このニオイ」
「え?ニオイ?」
「……まさか」
「恵ちゃん、実はさっき…」
「ちょっと待て。浅井さん、そこに正座してもらえます?」
まだぼんやりしてる意識の中、話を切り出そうとすれば恵ちゃんに止められ、自分の目の前に正座するように言われた。眉間にシワを寄せて怒ってる様子の恵ちゃんは少し怖かった。
さっき噛まれて切れたはずの俺の唇に何故か痛みが消えていた。
- Re: お前と俺。俺と君。 ( No.51 )
- 日時: 2017/04/04 23:07
- 名前: 朝倉 (ID: qMXr7W56)
大人しく恵ちゃんの前に正座する。恵ちゃんの顔が見れなくて俯いていると、恵ちゃんの静かな怒声の尋問が始まる。
「ここに、誰か来ましたよね?」
「うっ……はい」
「誰が来たか、わかってますか?」
「け、恵ちゃん……に、そっくりな人」
「ホントに俺じゃないって分かってます?」
「う、うーん…」
俺も恵ちゃんとは違和感あったのを覚えてるから違うとは思うけど似すぎててまだ確実に別人だと言いきれなくて曖昧に返答すれば恵ちゃんから呆れたため息が漏れた。
「……はぁ、浅井さん、手紙持ってるでしょ?俺宛ての」
「えっ!?持ってな……あ」
持ってないと応えようとして思い出す。恵ちゃん宛に来た一通の手紙を隠していたことに。
「出してください」
片手を俺の前に突き出し手紙を渡すように促される。隠していた手紙を俺は恵ちゃんに静かに渡した。
- Re: お前と俺。俺と君。 ( No.52 )
- 日時: 2017/04/09 18:47
- 名前: 朝倉 (ID: 5ySyUGFj)
ここで一つ、朝倉からの発表です。
投稿日を決めて、投稿したいと思います。
毎週日曜日に投稿致します。
閲覧者様には大変ご迷惑をおかけ致しますが、どうぞ宜しくお願いします!
- Re: お前と俺。俺と君。 ( No.53 )
- 日時: 2017/04/16 18:07
- 名前: 朝倉 (ID: 5ySyUGFj)
「なんで隠してたんすか?」
手紙を読み終えた恵ちゃんは俺に見せつけるように手紙をヒラヒラ動かしながら問いかけてくる。俺は、男としてちょっと恥ずかしいけど、嫉妬をしていたことを遠回しに伝えた。
「恵ちゃんに男から来た手紙だし…その、恵ちゃんの元カレ?とか思っちゃって…」
「ああ?」
「ごめん!恵ちゃんに男の恋人が初めてって聞いた時はホッとしたし、信じてるよ!…けど」
「…お前、意外と女々しいんだな」
「え!?ちょっと!恵ちゃん、俺一応年上だよ?お前って…」
「ツッコムとこそこじゃねーし」
「意味わかんないんだよ?!俺は恵ちゃんのこと……なにも」
知らないから、と言おうとしていた口は恵ちゃんの唇によって塞がれた。
触れるだけのキスをして離れた恵ちゃんは俺の前にしゃがみ込み(ヤンキー座り)俺と目線を合わせる。
「え…?」
頭の中にあらゆる疑問が渦巻いていたのに、また一つ加わった。
今、何が起きたのか一瞬分からなかったし!恵ちゃんの目が綺麗だな…って違う!今そんなこと考える必要ない!何で恵ちゃんキス…え?ってか、恵ちゃんからのキスって初めてじゃない?えっ!?やば、嬉しっ!
考えを巡らせた結果、嬉しくて思わず涙が出そうになって頬を赤くしながらも我慢する。恵ちゃんの顔が、少しムスッとして呆れているというより怒っているように見えて怖かったから。
「とりあえず、落ち着いてください」
「ごめん」
冷静に淡々と告げられた恵ちゃんの言葉は甘々しく思わせた雰囲気をぶった斬る程冷たかった。思わず小さくなって謝る。正座をしていた両手の拳に力を入れて背筋を伸ばした。
恵ちゃんはそれだけ言えばまた立って意味深なため息を一つ零した。
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13