複雑・ファジー小説

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水車の廻る刹那に【『そして彼女は弁当を投げた』更新!】
日時: 2012/11/16 18:53
名前: 火矢 八重 ◆USIWdhRmqk (ID: qgJatE7N)

はい、こんにちわ。火矢八重です。
前から予告していた小説、遂に書くことにしました!


注意点
・神話の神々の名前を出すことがありますが、宗教を軽蔑しているわけではありません。
・これはフィクションです。登場人物、団体名はありません。
・荒らし、中傷、チェーンメールはお帰りクダサイ。
・宣伝は程程に。
・コメ・アドバイス、貴方のオリキャラが来ることは、おk!寧ろ来てもらったら喜びのあまり踊りますwwww

前回の『六花は雪とともに』は、かなりシリアスでしたが、今回はシリアスもあるけれどライトとお笑いを重視しております。どうぞ、お楽しみください。
それでは、始まります!!


お客様&恩人様

陽様 (恩人様その一。六花の頃からお世話になってます!)
ガリュ様 (恩人様その二であり、私がここに来てから知り合った友人様でございます^^b)
はぜかみ様 (妖モノがお好きのようで、仲間が居て嬉しいですww)
風猫様 (陰陽師モノを書いている方ですw かなり個性的な陰陽師が勢ぞろいしてます)
黒雪様 (妖モノ好きはやっぱり多い!)
陽菜様 (合作で共に闘った(?)同士です! 『六花は雪とともに』から見てくださっているようで・・・・・・うう、感涙)
刹那様 (刹那はこの刹那様から一応来てます♪妖好きの同士で、六花の頃からお世話になってます)
樽原武甲様 (恩人様その三。敵キャラを頂きました♪)
水月様 (恩人様その四。オリキャラを頂き、六花の頃からお世話になってます♪)
藍永智子様 (同じく妖モノを書くお方! 一つ年下のようですが、私以上に文才力とアイディア、ユーモラスで尊敬してます!)
ゆぅ様 (最近のお客様♪ 人生ゲームをモチーフにした小説を書かれています)
ヒトデナシ様 (かなり長い付き合いであり、恩人でもあり、私が尊敬する方です!『もしも俺が・・・。』は、とても面白い作品ですよー!!)
白月様 (六花の頃からお世話になりまくってますww)
六花様 (「かみさま世界」という作品を書かれている方です!w)

オリキャラ投稿をしてくださった方々
・夏蜜柑様
・樽原武甲様
・周忌様
・水月様
・陽菜様

目次

登場人物>>27

卯月編 >>1 皐月編 >>69

お絵かき
写真を撮る>>81
おはぎを食べる>>95new!


【参照300突破&お客様十人突破感謝記念——————!!】>>41

経歴

12年3月31日 『水車の廻る刹那に』スタート。
  4月2日 参照100突破!(こんなにもすぐに行けたとは・・・・・・(感涙)
  4月5日 参照200突破!(明日から学校です)
  4月17日 参照300突破&お客様十人突破!(メッサ嬉しいです! 体調は中々優れませんが・・・・・・)
  4月28日 参照400突破!(体調は少しずつですが良好に向ってます♪)
  5月6日 参照500突破!(体調がよくなっています♪)
  5月17日 参照600突破!(テストが近くなっている…)
  5月28日 参照700突破!(理科絶望!!)
  9月15日 参照800突破!(久しぶりすぎる更新!! これからコツコツ更新します)
  11月17日 参照900突破!! (アッハハハハ、本当に遅いわー、私w)

Re: 水車の廻る刹那に【出会いは妖の杜で パート5】 ( No.27 )
日時: 2012/06/07 18:57
名前: 火矢 八重 ◆USIWdhRmqk (ID: kGzKtlhP)

登場人物

主要人物

キャラの名前 【坂田 天】フリナガ(さかた たかし)
年齢 【14】
性別【男】
種族【龍神と人の半妖】
容姿【美少年。茶髪に金色の瞳を持つ。よく女の子と言われる】
性格【優しく常に素直でいようとする。人づきあいは苦手な方】
能力【龍の力(詳細は不明)】
武器【草薙剣(ヤマトタケルノミコトに譲り受けたモノ)】
一人称【俺】
二人称【君】
三人称【彼、彼女】
備考【龍と人との間に生まれた半妖。母は高淤の神、父は一般人。小さい頃に両親を亡くし、身寄りの無かった所を父の遠縁順子に預けられる。「化け物」と呼ばれイジメられ続けた為、人づきあいは苦手な方。蛍に逢ってからは蛍に何かしてやりたいと思う、行動派。蛍に惹かれる】
サンプルボイズ
『俺は坂田天、だ』『いいなあ、友達が多くて』『……つ、憑かれた』






キャラの名前 【乙音 蛍】フリナガ(おとねほたる)
年齢 【14】
性別【女】
種族【人】
容姿【鮮やかな黒髪を二つ結びにしている。巫女服。とても美少女。瞳は深い藍色に一つ白い光が宿っている】
性格【明るく気さくでフレンドリーだが、沢山の心の闇を持っている】
能力【言霊と破魔の力】
武器【弓】
一人称【私】
二人称【貴方】
三人称【彼、彼女】
備考【巫女兼言霊師。過去の詳細は不明である。とてもモテるが、鈍感。天に惹かれる】
サンプルボイズ
『私は乙音蛍!!よろしくね!!』『……両親に、愛されていたんだね』『平気だよ、私は』







キャラの名前 【倭武尊】フリナガ(ヤマトタケルノミコト)
年齢 【不明】
性別【男神】
種族【武神】
容姿【何時もは白い犬の姿をしている。本来の姿は、髪を一つに結び鎧を纏っている。若干少女のような顔つき】
性格【犬姿ははっちゃかめっちゃかだが、本来の姿になるとちゃんと神らしい。だが、地上に住んでいたのと元人間だったせいか理不尽なことはあまり言わない】
能力【武力】
武器【沢山】
一人称【私】
二人称【貴様】
三人称【あのモノ】
備考【本名小碓尊(オウスノミコト)。通称「ヤマちゃん」「タケちゃん」「カイ君」「お父さん」と(全部蛍がつけた)呼ばれているが、本人は気に入らない。蛍が住んでいる神社の神。蛍とはよく喧嘩をするが、本当は蛍のことを大切に想っている。天と蛍の関係をからかっては楽しんでいる。かなりの甘党。古事記では、あまりにも潔癖な性格だった為、父親に嫌われ、両親に愛されない蛍と自分の身を重ねてしまった。高天原から選ばれた蛍の教育係】
サンプルボイズ
『私はあのかの有名な(以下略)』『力が強い者は、その力に呑みこまれてしまうことだってあるんだ』『無理したって、人は強くならない』





キャラの名前 【天照大神】フリナガ(アマテラスオオミカミ)
年齢 【不明】
性別【女神】
種族【太陽神】
容姿【巫女服に金の髪飾り、鏡を持っている。天に憑依しているため、その姿は見えない】
性格【性格は厳しく雄々しいが、優しさも兼ねている。現代の文化に興味あり。笑えない理不尽さあり】
能力【光】
武器【鏡、太刀】
一人称【私】
二人称【お主、お前】
三人称【あのモノ、かのモノ】
備考【卑弥呼とも呼ばれる。天照大神は言霊が大きすぎるので、普段は「桜」と呼ばれる(桜の木の下で出あったから)。高天原の主の証である首飾り御倉板挙之神(みくらたなののかみ)が砕け散った為、下界へ降りて来た。その時、敵の妖に付け込まれ、天たちに助けられる。その為、天たちの友人や家族に対しては甘い】
サンプルボイズ
『お主が、高淤の神の息子か』『この……御倉板挙之神が砕け散ったせいで、高天原はパニック状態になっている』『今の私では妖に付け込まれるので、天、お前の体を借りるぞ』










安藤家の人々

キャラの名前 【安藤 順子】フリナガ(あんどう じゅんこ)
年齢 【三十二歳】
性別【女】
種族【人間】
容姿【パーマをかけた黒髪のセミロング。とっても美人。大体割烹着かエプロンをしている】
性格【姐御肌で面倒見の良く、優しい。が、怒ると妖以上に滅茶苦茶怖い】
能力【特になし】
武器【麺棒、包丁】
一人称【私】
二人称【貴方】
三人称【あの子】
備考【子供はいないが母親委員。女将、家庭教師の二足のわらじを履く。天の父方の遠縁。子供好き。さほど霊力が強いわけでもないが、彼女の『気』には悪しきモノは近寄ることが出来ない。妖にも好かれている。料理の腕は抜群で、主に大豆を使った料理を作る。また、妖にも動じず、半妖である天と言霊師である蛍をとても可愛がったり、妖を店員やバイトとして雇ったりしている。また、昔は塾の先生もしており、そこのあだ名は「鬼女」「五寸釘」と呼ばれていた】
サンプルボイズ
『青春ね〜☆』『心配したのよ! もう』『フフフフフフ……後で八つ切りにしてやるッ……!』


夏蜜柑様投稿

キャラの名前【影宮 紗織】フリナガ(カゲミヤ サオリ)
年齢【人間換算16歳】
性別【女】
種族【鵺(ぬえ)】
容姿【黒い髪を後ろで縛っている。髪留めは楓の葉の形をした髪留め。瞳の色は淡い緑色。身長は高め。腕には傷がたくさんある。髪は下ろすと膝まである。能力を使うときは瞳の色が灰色になる。そして、ぱっちりしていた瞳もすわる。】
性格【おとなしく、いつも笑顔。炎をみると倒れこむため、紗織のまえで炎はNG。数分後には起きる。そして倒れた理由をまったく覚えていない。不思議ちゃん。時々怒る。怒るととてつもなく恐ろしい。僕っ子。能力を使いすぎると倒れる。ようは貧弱?】
能力【幻覚を見せる。】
武器【能力】
一人称【僕】
二人称【君・○○ちゃん・○○君】
三人称【君等・君達】
備考【店のバイトちゃんである。封印をついうっかり解いた順子に懐き、順子の娘、蛍の姉状態。安藤家に住む。天を弟のように可愛がる】
サンプルボイス
『影宮紗織よ。よろしくね!』『君の名前何?』『炎は…見たくない…。』『もう嫌なの…。全てが…全部!』『さぁ…恐れろ!『桜鶴』!』



キャラの名前 【ダイ】フリナガ(だい)
年齢 【人間換算七歳】
性別【男】
種族【豆腐小僧】
容姿【真っ白な肌にふっくらした頬。フード服を着ている。何時もお盆を常備している】
性格【とても優しい純粋な少年。時々順子にパシリされる、ちょっと可哀そうな存在。妖怪らしくない妖怪、といわれるほど臆病で、おどおどしている】
能力【瞬時に移動できる】
武器【豆腐(豆腐の角で相手をぶつける。勿論痛くない)】
一人称【小生】
二人称【貴方様】
三人称【あの方】
備考【農業にやけに詳しいバイト君。体質なのか、厄介な事件を持ちこむ、ある意味トラブルメーカー】
サンプルボイズ
『しょ、小生は豆腐小僧という、立派な妖です!!』『農業のことなら、小生は詳しいですよ?』怒った場合『……豆腐の角にぶつけてシネ』











学校関係

キャラの名前 【鬼鎌 雛菊】フリナガ(おにかま ひなぎく)
年齢 【三十二】
性別【女】
種族【人間】
容姿【若々しく、長い髪をシュシュでまとめている。若く見えるが、実は順子と同じくらいだったり】
性格【優しく、包容力がある。が、怒るとかなり怖い。鬼が召還される】
能力【剣道の達人】
武器【木刀】
一人称【私】
二人称【君、貴方、てめえら】
三人称【彼、彼女、あの子、あいつら】
備考【見た目は若いが順子と同じくらい。教師をやっているが、昔は札付きの不良で、順子と仲がかなり悪かった。元暴走族のヘッド。今は順子と仲が良い】
サンプルボイズ
『くす。可愛いなあ』『てめえらあぁぁぁ! いっぺん三途の川見て来いぃぃぃぃ!』



キャラの名前 【四月一日 雛】フリナガ(わたぬき ひいな)
年齢 【14歳】
性別【女】
種族【日本人】
容姿【少し茶髪の黒髪をセミロングにしている。大体私服はピンクのパーカーと短パン】
性格【優しくて天真爛漫。マイペースで男女構わず話し、悪口も気にしない明るい性格の反面、悩み事を人に話せず、心を病んでしまう】
能力【人形術(人形に言葉を与える、人形に五感を与える、など)】
武器【特になし】
一人称【私、ヒナ】
二人称【貴方、君】
三人称【名前】
備考【通称ヒナ。蛍が小学校一年生からの付き合いで大親友。両親は離婚しており、母親と妹と暮らしている。可愛いモノがとても大好きで、犬姿のタケちゃんをお持ち帰りしたり蛍をお持ち帰りしたりと危ない特殊能力を持つ。人形を操る人形師で、時々人形を使って暴走族まがいなことをしている。ユーキとは幼馴染で相思相愛】
サンプルボイズ
『あー!! 可愛いモノ発見〜♪』『ひいなだけど、ヒナって呼んで!!』『人形にだって、心はあるんだよ。……とても、繊細な心を』






キャラの名前 【宮副 勇気】フリナガ(みやぞえ ゆうき)
年齢 【14歳】
性別【男】
種族【川天狗】
容姿【黒いはねのある短髪。大体開襟シャツ】
性格【何でも熱心で、活発。基本KYでバカだが気持ちを汲むことが上手い。とてもドケチ】
能力【水を操る】
武器【日本刀】
一人称【俺】
二人称【君、お前】
三人称【アイツ】
備考【通称勇気。ヒナの幼馴染。数学は苦手だがお金のことになると十ケタの四則計算は〇,一秒で答えられる。ヒナの突っ込み役。幼馴染であるヒナの事が好きだが、妖であるため気持ちを抑えている】
サンプルボイズ
『よっす、東京モン!!』『ああ〜……もったいない〜!!』『ドケチにとって、値引きは命を左右させることだぜ!!』

陽菜様投稿

キャラの名前 【冬風 恋】フリナガ(ふゆかぜ れん)
年齢 【15歳】
性別【女】
種族【人】
容姿【肩より少し長い黒髪を、水色のリボンで軽くあしらっている。私服は真っ白のワンピにチェックの上着。背は標準より高い】
性格【繊細。いらいらしている時はとても毒舌で激しいが、基本は優しい】
能力【見鬼の才だが、他の能力も…?】
武器【なし】
一人称【私】
二人称【君、あなた】
三人称【彼、彼女】
備考【絵を描くのが好きの為、神社を書こうとして天たちにあった。歌が上手い。妖が見えていた為、友達が出来なかった。両親の勧めで祖父母が住む神社へ引っ越し、転校してきた。わざとではないが牛乳を彼女にかけてしまった子の弁当箱を窓に放り投げたほど繊細&激しい。】
サンプルボイズ
『妖が見えるからって変人扱い。私だって見たくて見えてる訳じゃないのに』『……もう一人は慣れたから』『どうせ結局は一人に戻るんだから』










薬局関係

周忌様投稿

キャラの名前 【李忍】フリナガ(リニン)
年齢 【14】
性別【男】
種族【妖蝶】
容姿【黒髪の黒い目、忍の服を着ている。服の中にいろいろ忍具を隠していると思いきや、お菓子がたくさん詰まってる】(詳しくお願いします)
性格【一図で思い込みが激しくよく暴走する。照れ屋さんで告白できたことがない】
能力【月蝶・羽を使って滑空できる】
武器【ポテチ手裏剣・飴しぐれ・お菓子に擬した武器を使っている】
一人称【俺】
二人称【おめぇ】
三人称【てめぇら】
備考【主人公の天を女だと思い込んでおり惚れている。何度も告白しようと頑張るが失敗の連続】
サンプルボイズ(三つ以上)
『俺の好きなヤツは天ただ一人!!』『いや、あの…その〜〜……』『しまった……お菓子を買い切らしてた』






水月様投稿

名前【影花】フリガナ(エイカ)
年齢【人間換算18歳】
性別【女】
種族【月狐】
容姿【髪は桜色のロングヘアーで、銀色の瞳をしている。服装は、灰色の和服を着ていて、足袋を履いている。狐時は、銀色の体毛に、体毛と同じ色の瞳をしている】
性格【穏やかで天然。初対面の人の前ではおどおどしている人見知り。狐時は、ものすごく残酷で暴走する。周りにいる人すべてを殺そうとする】
能力【暁になると狐になる】
武器【扇子】
一人称【私(狐時 我)】
二人称【あなた(貴様)】
三人称【あなたたち(貴様ら)】
備考【特技は竪琴と舞を踊ること。(ものすごく上手です)過去は、能力が暴走して、村を滅ぼした事がある。それ以来、化け物呼ばわりされていて、ほかの人からは避けられている。趣味は星を見ること】
サンプルボイス
『あ、あの、影花です。よろしくお願いします。』『へ? 私、何かしたんですか?』『星って素晴らしいですよね。』
狐時↓
『我は退屈なんだ。少々付き合ってくれ。』『ほぅ。貴様、なかなかやるな。』『貴様らの実力では、我には勝てぬぞ。』







・樽原武甲様投稿
キャラの名前 【影縫 零】フリナガ(かげぬい れい)
年齢 【17歳】
性別【男】
種族【ドッペルゲンガー】
容姿【通常は黒い髪で片目を隠している。黒いスーツを着用。 変装時ではその人がよくきている服になる。】(詳しくお願いします)
性格【冷静。自分が変装し事件を起こすことを生きがいにしている。(本人は物語を創るという) 事件の被害者になる人とはしゃべらない。自分と気が合う奴はよくしゃべる。影が薄い(本気になれば誰も気づかない)】
能力【影の中に入ることができる。また、人の姿(口調や声、体型)に変装することができる。】(あればどうぞ)
武器【ナイフ】
一人称【私】
二人称【君、〜さん】
三人称【君たち】
備考【特技 能力による変装と隠密(本気になれば向こうが捜さない限り見つかることはない)趣味は物語を創ること。知恵の輪を解くこと。ヨーロッパで人々の怨嗟によって生まれる。いろんな変装をして人を消している(本来のドッペルゲンガーの仕事)。今も事件を起こしながら旅をしている。いつも昼休みでは階段に座りどんな事件を創ろうと考えている】
サンプルボイズ
『さて、今夜も物語が創られます。』『影縫 零だ。よろしく。』『まったく、仕事が忙しい。また人を消すなんて……』




Re: 水車の廻る刹那に【出会いは妖の杜で パート5】 ( No.28 )
日時: 2012/04/05 12:58
名前: 火矢 八重 ◆USIWdhRmqk (ID: kGzKtlhP)

第二話 そこは変人の巣窟だった


『あっち行けよ、化け物!!』
『来ないでくれ!!』


 ああ、まただ。また蔑まれる。
 仕方がないじゃないか。俺だって半妖として生まれたくはなかった。

 こんな半端な生なんて、授かりたくなかった——。














「……し、天」


 遠くから声が聞こえた。瞼をゆっくり開けると、長い髪を二つに結び、巫女服を着ている蛍の姿がぼんやりと見えた。


「あ……蛍」


 ああそうか、俺は昨日施設から引っ越してきたんだ。
 朝日が差し込み、だんだんと意識が戻って来る。


「大丈夫? うなされとったけど……」


 心配そうな顔で、蛍が言った。上半身を起こすと、頬から涙が伝い落ちた。落ちた涙は、柔らかい布団に落ちしみを作る。


「あれ……? 本当だ。でももう平気だし……」


 そこまで言いかけて、俺はあることに気づく。


「……って、蛍ぅぅうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!?」
「え、今更!?」


 俺の声が、家中に響き渡った。


                            ◆


「騒がしいですよ、天。まあ、気持ちはとても判っちゃうんだけど……」
「紗織ちゃん、年頃の男の子は皆そうなんよ」

 ハイ、と俺の茶碗を出す紗織と、変な偏見を持つ順子さん。
 この少女は影宮紗織。見た目は十六歳ぐらいだが、実は千年以上も生きている『鵺』という妖怪。名探●コナンの世良真純と同じく僕っ子だ。どう言う経緯なのか、俺と同じくこの家の居候らしい。黒い髪を一つに結び、高校の制服の上にエプロンを身にまとっている。こうして見ると、いかにも「女子高生の家事」って感じだ。


「ごめん、まさかそこまで驚くとは思てなくて……」


 蛍が申し訳なさそうに言った。ちなみに蛍も順子さんのもとでお世話になっているらしい。


「あいや、いいんだ、その……」
「あ〜ら、若いっていいわね〜☆」


 ちょ、順子さん。からかうのはやめてください。顔どころか全身真っ赤になっています。
 ふと覗くと、蛍も少し赤くなっている。


「あらら、青春やね〜☆」


 順子さん……。


                       ◆


「じゃあ、学校に行きましょうか!!」


 紗織がバックを持って、自転車に乗る。
 紗織も妖なのに高校に通っている。というか、妖も通える学校らしい。小中高一貫なので、道のりは一緒である。
 前の学校とは違って、ブレザーではなく学ランである。少し息苦しいが、まあすぐに慣れるだろう。


「うん、とっても似合ってるったい!! じゃあ、行ってらっしゃい!!」


 順子さんがそう言って笑顔で見送ってくれた。
 でも、とても違和感がある。何か忘れているような気がする。
 そんなことを思いながら、すぐに学校についてしまった。


                      ◆


「じゃ、僕はこっち(高等校舎)ですから。中等はそっち。靴箱から出たらすぐに職員室がありますからね」
「ありがとう。じゃあ」


 そう言って職員室へ向かおうとした途端、紗織が顔色を真っ青にして止めた。


「あ、そこ踏んじゃダメです!!」
「え?」


 そう言った途端、上から銀色の大きなもの——(水入りの)タライが落ちて来た。
 丁度良く(水入りの)タライは俺の頭に直撃!!


「〜〜ッ!?」


 声にならない痛みと、制服が水でビショビショになる。


「ああ、大丈夫ですか!?」


 紗織が慌てて駆け寄って来た。
 畜生、誰がこんなものセットした!? 水入りのタライなんて、そうとう悪質なイタズラだな!!


「ここ、トラップ実験所で、『立ち入り禁止 入ったら死ぬで』っていう立て札があるんだけど……転校生の天じゃ気づきませんよね」


 前言撤回。俺が悪かったです。
っていうかなんでこの学校に地雷原っぽいのがあるんだ? というか誰が設置した? 何故注意看板がグ●コの脅迫状っぽく書かれてるんだ? おかしくないか? この学校おかしくないか!?
 ……うん、止めだ止め。突っ込むだけムダだ。第一、妖が通える学校という時点でおかしいんだから(というかそうしないと身体が持たない)。



『どっかいけよ、気持ち悪い!!』
『死んでしまえ!! 死んでしまえ!!』




 夕べ見た夢が、俺の脳裏を遮った。

 友達……出来るだろうか。こんな中途半端な俺に。
 そんな不安と期待を持ちながら、俺は中等部へ向かった。


Re: 水車の廻る刹那に【そこは変人の巣窟だった パート1】 ( No.29 )
日時: 2012/04/07 12:00
名前: 火矢 八重 ◆USIWdhRmqk (ID: kGzKtlhP)



「ここが、貴方の教室よ」


 優しく微笑みながら、俺の担任——鬼鎌雛菊先生がドアを開ける。蛍と同じくらいに綺麗な髪をシュシュでまとめ、いかにも「若い先生」って感じだ。名字は恐ろしいが、優しい笑顔にはそんな様子は見られない。
 ガラ、と戸を開ける。


「きゃああああああ!!」


 その時、ガッシャーン! と、(水入りの)タライが鬼鎌先生の頭の上に直撃した。


「先生ェェェェェェェェ!!?」


 俺は思わず叫んだ。同時に、教室の隅から、「あ、やばい」という声が聞こえる。
 先生は無言で頭の上にあったタライを床に置き、ゆっくりと立ち上がった。髪は濡れた為、前髪が顔にピッタリとくっついている。まるで貞子状態だ。


「……誰ですか? こんな罠を仕掛けたのは。怒らないから正直に答えてください」


 ボソボソと言うが、その言葉ははっきりと聞こえた。
 ってか先生、怒らないって嘘でしょ。後ろが滅茶苦茶黒く歪んでいるんですけれど。
——なんて口出しできるほど、俺は強くはない。言ったらこの先生、絶対怒る。


「先生、怒らないって嘘でしょ? 後ろが破滅的にヤバイですよ?」


 窓際の列に座っていた、男子生徒がへらっ、と笑って言った。
 ——っておい!! 言うなよ、ソレ!! 空気読んで!!


「エフ……エフ……」

「せ、先生……?」

















「上等だあコラァ!! いっぺん三途の川に行ってこいやあああ!!」


 ——そう言った途端、鬼鎌先生はその名の通り鬼となった。

                              ◆


「……つ、疲れた……」


 あの後、鬼鎌先生は鬼の形相になり、鋭い大鎌を教室で振り回し暴走した。その後通りすがりの先生が鬼だと勘違いし、得物を振り回したり、他の先生方がタライなどの罠に引っ掛かったりと、もう大変だった。
 学級崩壊どころの騒ぎじゃない。銀●先生三年Z組だよ、こりゃ。
 まあ色々あったが、何とか放課後の時間になり、下校する。


「へー!! じゃあ、天くんって都会に住んでいたんだぁー!! ねね、都会ってどんなトコ?」
「んー。結構ビルが立ってて、人ゴミも多いぞ」


 隣で明るく気さくに聞くのは同じクラスの四月一日雛(わたぬきひいな)だ。他の皆からは真ん中の『い』を抜かせて、『ヒナ』と呼ばれている。茶髪のセミロングで、女の子らしい少女だ。


「なあなあ、東京からきたって言ってたよな? 東京タワーってどれくらい高い?」


 無茶な質問を俺に問うのは宮副勇気。皆からは『勇気』と呼ばれる。ちなみに、雛菊先生に余計なことを言ったのもこいつの仕業だ。基本バカで、とてもドケチ。酷い言われようだが、本当の事だもん。
 何と俺と同じ妖。川天狗という妖らしい。


「ちょっと無理な質問だな、勇気。広報では、三三三メートルって言われているけど、実際は三三二.六らしいし……」
「塔脚の間隔は?」
「え、確か……八八メートルだったハズ」
「ということは……総工費は約三十億円ってとこか」


 どこをどうやって計算したんだよっ!? ……という突っ込みは無しだ。こいつはホントに、金のことになると詳しいのだから。


「……も、……もったいなか〜、たかが電波でそがん大金詰め込むなんて〜……!」


 そう言って血の涙を流す勇気。怖い、ある意味怖い。というか、もう五十年ほど前のことなんだから、今更泣いたって仕方がないような……。


「あれ? 天君って道こっちなの?」


 ヒナがふと気付いた様に訊ねる。


「ああ。俺、居候なんだ。両親居なくてサ」


 あっさりと言うと、ヒナは顔を少し暗くした。勇気も、気まずそうな顔している。


「……ごめん、気ば悪くさせちゃった?」
「あ、いいよ。どうせ判ることだったし」


 明るく俺が言うと、勇気は暗い雰囲気を変えるように口を開いた。

Re: 水車の廻る刹那に【そこは変人の巣窟だった パート2】 ( No.30 )
日時: 2012/04/07 18:40
名前: ガリュ  (ID: F.VKszn7)

鬼鎌先生こぉえww。
天君とても心配です…。

更新頑張ってくださいね!!

Re: 水車の廻る刹那に【そこは変人の巣窟だった パート2】 ( No.31 )
日時: 2012/04/09 19:58
名前: 火矢 八重 ◆USIWdhRmqk (ID: kGzKtlhP)

ガリュさん!

おひさです。


鬼鎌先生、何かギャグキャラに・・・・・・w

更新頑張ります!


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