二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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【カゲプロ】人間冷凍ショコラ【オリジナル】
日時: 2013/06/20 16:21
名前: noeru (ID: aU3st90g)

今度は性懲りもなくカゲプロ作りましたarz
開始早々土下座しちゃったnoeruです。

今回も痛々しい中二病の代名詞、オリキャラ出ます。本当に中二病なんですよー、現実厳しすぎるでしょー。

とりあえずメカクシ団メンバーとオリキャラ設定を。


メカクシ団メンバー


キド 団員No.1 『目を隠す』
セト 団員No.2 『目を盗む』
カノ 団員No.3 『目を欺く』
マリー 団員No.4 『目を合わせる』
モモ 団員No.5 『目を奪う』
エネ 団員No.6 『目を覚ます』
シンタロー 団員No.7 『???』
ヒビヤ 団員No.8 『目を凝らす』
コノハ 団員No.9 『???』
ユキ 団員No.10 『???』



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メカクシコード
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空想フォレスト
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コノハの世界事情
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如月アテンション
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群青レイン
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エネの電脳紀行
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シニガミレコード
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デッドアンドシーク
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参照300・400突破記念企画(?)
短編募集用紙 >>75
チェックメイト(ネタはyumiから☆ >>76)
>>80 >>81 >>82
六兆年と一夜物語
>>86 >>87 >>97



番外編

キャラ設定
>>212

『泡沫セイレーン』
第1話(参照1000突破&参照1100突破記念)
>>209 >>211 >>214 >>215

全まとめオリキャラ編 >>238 >>331 >>342

狂愛カルテット >>299
黄昏テネシティ >>343
箱庭マリオネット >>378

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Re: 【カゲプロ】人間冷凍ショコラ【オリジナル】 ( No.67 )
日時: 2012/11/09 21:55
名前: noeru (ID: BIfEVcsr)



一面の星空が広がる不思議な世界。

万華鏡の中に居るような、ふわふわした感覚。ここはドコ?僕はダレ?冗談だけども、本当にそうなってしまいそう。プラネタリウムでの遭難はきっとこうなる。そうに違いない。

やがて星とは違う、細かい小さな灯りが大量に見えた。その場に留まり、瞬くことはない。代わりに付いたり消えたり、色も様々に変わっていく。

高層ビルが並ぶ街並み。少し曇った星空。気味が悪い程に奇麗な満月。ここで僕はようやく気付く。今僕は街を遥か上空から眺めている。本当に幽霊になってしまったようだ。

空を切る腕で、必死にもがく。身体と意識を全集中させる。動いてくれ、ここは無理だよ。怖い。標高が馬鹿みたいに高い。高い所は苦手なんだ。足掻いて足掻いて、やっとのことで高層ビルの1つの屋上に足を付けると、まるで郷里に帰って来たかのような安心感が思考を占領する。郷里なんて、僕にあるのか知らないけど。

僕は、帰らないといけない場所があるんだ。


「こんな夜だからこそ、耳を澄まさなきゃ聴けない、可笑しな咄なんだけどさ。」

そう話す少年は、紛れもない。いつかの集団の1人。僕に、まるで子供が友達にこっそり秘密を教えるように話す。こんな高い、柵も何もない場所で、余裕の笑みを浮かべる紅い瞳。僕の滑稽な容姿も、あの『右腕』も見えてないような笑顔だ。裏のある、心を許したくなる笑顔。

「僕が気持ち悪くないの?」

「全然。……君の右腕?って、随分変わってるんだね。」

見えてない筈がなかった。気持ち悪いグロテスクなもの程、他人の眼には異端に映って離れないものだ。薄く笑っている彼を見ていると、うっかりその真意を掴み損ねる。また手放すのは厄介だ。

「そうだね。僕も望んでこうなった訳じゃないんだけど。」

「あ、気にしてるんならごめんね。」

「悪気が無いことくらいは分かるよ。」

思わずこっちも笑ってしまう。その間に何処かに消えてしまった彼の真意を手を伸ばして探す気は起きない。いつもと同じ。どうでもいい。地上一面に輝く夜景の上で、笑っている方が気が楽だ。


「—————似てるな。」

「誰に?」

「気にしないでいいよ。君にちょっと似てた友達を思い出しただけ。あ、でも僕は友達と思ってるけど、彼女はそうじゃなかったかも。」

彼が語っている人物が浮かぶ。紅い瞳が揺れる。

「……大丈夫だよ。『私』だってきっと、カノのこと、友達だって思ってた。と、思う。」


久しぶりに、心から笑ったかな。

眼を大きく見開いて驚く彼の眼に、僕はきっと『私』と重なって見えるんだろうか。


じゃあ、彼の眼には『私』が落ちていく姿に見えるんだろうか。


Re: 【カゲプロ】人間冷凍ショコラ【オリジナル】 ( No.68 )
日時: 2012/11/10 01:13
名前: noeru (ID: mqlDl9Nn)



窓からはあの日と同じ、赤い月が覗いている。

荒れた部屋。ゴミクズが散乱している部屋。幼い子供の部屋。その部屋で僕が見る幻影は、会いたくて堪らない過去。


自然と涙が零れる。頬をただ濡らす。
幸せと不幸せの境界線さえどろどろに溶けてなくなった。
きっとあそこに行けば、僕は全て思い出してしまう。
それでも—————




—————君のもとへ行きたい……。



「狂おしい愛おしい足取りは 次第に破滅の追想曲へと」

ぽろぽろと堕ちる滴を止めることはしない。

「君を僕を私を誘い やがてその先には永久の悠久が」

拭うこともしない。


「あの頃の『私』は幸せでした 君の笑顔が隣にあって」

「君と手を繋いで笑いあうことが 『私』の生き甲斐だったから」

「錆び付いた僕に 『私』が押し込められた」

「矛盾など可愛い程に捻じ曲がった論理は」

「君と『私』を引き剥がしました。」


隣の部屋で、また君は籠っているのだろうか。
また『私』や君を思って、泣いているのだろうか。


「———ごめんなさい……。」

君への謝罪。『私』への懺悔。

誰が悪かったんだろう。誰が悲しんだんだろう。誰が誰を思って泣いたんだろう。どうしてこんな未来が生まれてしまったんだろう。

何が悪で、何が善か。簡単じゃないか。

君と過ごした一秒が


なによりも大切だから—————。


「私は大丈夫だから。」

聞こえないはずなんだ。でも声に出す。君に届くように。

「私はアヤノの為に、この姿を選ぶことにしたよ。」

いつものように、話しかける。

「いつか、私の望んだ世界が出来るために……。」

嗚呼、本当に


こんなに距離は遠かったんだ。




さよなら



Re: 【カゲプロ】人間冷凍ショコラ【オリジナル】 ( No.69 )
日時: 2012/11/10 09:33
名前: キャンディ (ID: GsLNLUDc)

なんか知らない間にどんどん話が進んでるΣ(゜ロ゜;)
いきなりすいません。お久しぶりです
キャンディです(●′∀`)ノ。o.゜。*

やっぱりnoeruさんさすがですね
すっごいドキドキしました!!

Re: 【カゲプロ】人間冷凍ショコラ【オリジナル】 ( No.70 )
日時: 2012/11/10 11:15
名前: noeru (ID: HuULwKXc)



私は歩く。君を探して。

もう会えるはずのない君を探すのは、よく見る夢だった。

私があの日、君の手を離していなかったらきっと私が望んだ世界があった。会いたい、会いたいよ。もう1度笑ってよ。ごめんなさい。何度でも謝るから。石の道を歩く私は、本当に一人ぼっちだった。

退屈そうに、楽しそうに笑う君が大好きだった。
恋愛感情じゃないけど、親友としてまだまだ一緒にいたかった。
君が私の手を、私が君の手を、離したから。

潰れる、潰した、潰れた、潰す、潰された、潰してしまった、潰されてしまった、

君の為に?私の為に?誰の為に?

私が殺してしまった。

溺れていたんだ。毎日毎日死んだように腐水の中で、死んだサカナのように漂うだけの私。もがくことも抗うことも足掻くこともせずに、限りなく深く、もはや禁忌の域に達するまでに———溺れていたんだ。

君が私を救ってくれた。違う、掬ってくれたかな。

君がいなくなって、私を操る糸を緩めてくれる人は居なくなった。切ってくれる人なんて居るはずない。希望を祈望して、それでも足りないと破壊する世界観。崩れてもまだ残る原形。お姫様にように扱き使われて、待ってれば魔法使いがやって来る訳じゃない。
大体———ガラスの靴なんかじゃ糸は切れないじゃないか。
報われない私。居なくなった君。君の消失を嘆いた彼。


『こんな世界つまんないでしょ?』


いつも通り、あの場所であいつが嗤う。カゲロウじゃない。正真正銘、私自身。嘲笑う、私の世界の狭さを、醜さを。お前さえ居なければ、あの日、君の手を解いたのは。


[さあ、ちぎってしまえ]

あいつに掴みかかる。左手をあいつの首に掛けて、思いきり締めてやる。あいつは嗤ったままだ。何故か私が苦しくてたまらない。当たり前だよ、あいつは私なんだから。

———私の眼に映ったのは




紅い一滴の涙拭う







消えたあいつの向こう側に居る、『左腕』のない私にそっくりな弟—————












[いしのみちをきょうもまた あなたがのこしてくれたひびのうえで]


Re: 【カゲプロ】人間冷凍ショコラ【オリジナル】 ( No.71 )
日時: 2012/11/10 12:38
名前: noeru (ID: HuULwKXc)



「———じん、ごしゅじん、……ご主人!!」

エネの叫び声で眼が覚めた。時計は10時近くを指している。随分寝過ごしてしまったようだ。でも……それもどうでもいい。どうせずっとベッドの中に籠ってるんだから、もういっそ一生目覚めない方が楽な気もする。


いなくなってしまった。アヤノもユキも。


もともと友達が少なかったが、友人が全員亡くなる人間は俺だけだろう。滅多にあることじゃない。異常だ。いや、まだユキは死んだわけじゃない。でも、ユキはあの日眼の前で……

突然タッチパネル式の携帯が聞き慣れない音を流す。かなり前に勝手にユキが設定した———メールの着信音。一体誰が、いや、誰からもメールなんて来るはずが……エネの悪戯か。

「———え?」

違う。エネはたった今、PCの中から俺を叩き起こしたばかりだ。じゃあなんで、まさか本当にメールが……来ている。衝撃だった。画面には[メール受信 1件]の文字。何かのチェーンメールか、悪戯以外は在り得ない。

「ご主人にメールなんて、何かのドッキリですか?!」

「……俺もそう思うよ、本当に。」

「は、早く開いてみて下さい!!気になります、内容!!」

エネに後押しされ、恐る恐る[受信ボックス」をタッチしようとする。おかしいだろ、メール1つ開くのにこんなに勇気がいるものなのか。「ご主人どうしたんですか?!」とかエネが言ってるが、こっちは今史上空前の衝撃から立ち直ってもいないのだ。緊張するに決まってる。それでもあいつが静かになるわけもなく、俺はメールを開いた。

内容は随分と短い。本当にただの悪戯メールだったようだ。思わず大きなため息を着く。それにしても意味不明だ、なんなんだよこれ……。

「ご主人、誰からですか?!」

「は?見てねえよ。」

「何でですか?!ご主人気にならないんですか?!」

「いや、どう見てもただの悪戯だし……」


エネに指摘され何気なく差出人のアドレスを見て、俺は携帯を落とした。

「ご主人?!どうかしたんですか?!」

「…………」

「聞いてるんですか?!ご主人?!」

「……これ、  からだ。」

「えっ?よく聞こえな……」

「これ…………………」






「—————ユキからだ。」





[今、私はあの場所にいるよ。]




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