ポケモン二次創作 【金ノ瞳、銀ノ翼】  豆電球 /作



第十九章 ~悪の野望を阻止せよ 前半戦~



コガネシティ
リオン「凄い数のロケット団・・・緊急事態だわ。サトル、敵の本拠地はどこか分かる?」
サトル「ウツギ博士から聞く限りでは、ラジオ塔らしい。でも厳重に警備されているし。」
リオン「何回行っても、追い返されるし・・・」
サトル「どうすれば・・・」
リオン「・・・ロケット団に、変装できれば潜入できるけど・・・」
サトル「!地下通路で、写真撮影でロケット団の変装ができたよな?もしかしたら・・・」

コガネラジオ塔
サトル「・・・何で一人分、しかも女物しかないんだ?危険すぎるだろ!」
リオン「仕方無いでしょ?サトルが女装するのもブフッおかしいし。」
サトル「お前な・・・しかし、よく似合ってるぞw」
リオン「グーで殴るよ?じゃ、行くわ。何かあったら連絡するから。ここで待ってて。」
ラジオ塔1階
下っ端「誰だお前?」
リオン「今回増員された団員です!ボスにお渡しするものがあるのですが!」
下っ端「よし、通れ。」
???「おい、お前ら何している?」
下っ端「ギンガ様!何故貴方様がここに?」
ギンガ「お前らの作戦を見に来たのだが・・・こいつは・・・」
リオン「し、失礼します!」
下っ端「今回の作戦のために、増員された団員です。ボスに届け物があるとか・・・」
ギンガ「俺も一緒に行こう。ボスは俺も用がある。」
リオン「!?」
二階
ギンガ「やはりな。リオン、お前だとはな。なぜ、こんなものを着ている?」
リオン「答える義務は無いわ。そこを通して。貴方達の野望を叶えるわけにはいかないの。ジョウトでも、カントーでも。図鑑所有者である私が、止める。」
ギンガ「そんな事できるはずが無いだろう?俺は組織の・・・」
リオン「跡取りなんでしょう?だから私に消えて欲しい。組織の脅威となる図鑑所有者に。」
ギンガ「そんな訳じゃ・・・俺はただ・・・」
リオン「例え同じ力を持つ者でも、その力を悪に使うのなら・・・私は容赦しないわ。どいて。」
今まで戦ってきたから分かる。リオンはどんなことがあろうと、自分の意思は曲げないのだろう。そう望んでいる自分が、心の中にいるということ・・・。
ギンガ「・・・行け。俺が援護する。俺だって、親父が組織のリーダーだって事が嫌なんだ。俺の手で、組織が消滅するのなら協力する。」
リオン「!!信用してもいいのね?でも、事件が片付いたら警察に行くわよ?」
ギンガ「承知した。まずは局長室に・・・」

局長室
ギンガ「よう、ラムダ。やってるか?」
ラムダ「お、ギンガ様。そこの団員は?」
リオン「久しぶり、と言うべきかしら?ラムダ。忘れたとは言わせないわ。」
ラムダ「おっと、あの嬢ちゃんか。ギンガ様といるって事は・・・」
リオン「組織をぶっ潰しに来たの!私が戦うわ。バトルスタート!」
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ラムダ「はは。オール一撃ってか。ギンガ様、何故なんです?貴方は跡取りでしょう?」
ギンガ「そんなこと、一度も望んだことはねぇよ。本物の局長は?」
ラムダ「地下通路の、隠し通路さ。負けたしほれ、カードキーだ。コレで開けられる。」
リオン「ギンガ君、貴方が行って。けじめをつけるんでしょ?」
ギンガ「ああ。救出できたらすぐにこっちに戻る。リオンはここで待っててくれ。」
リオン「OK!こっちの下っ端は任せて!」

コガネラジオ塔前。
サトル「リオン、大丈夫なのか?連絡が無いけど・・・」
ギンガ「!なぜ貴様がここにいる?」
サトル「それはこっちのセリフだ。まさか、お前がリオンに何かしたのか?」
ギンガ「・・・丁度いい。お前、俺と来い。」
サトル「なっ、リオンはどうしたんだよ!まさか、お前らに捕まったんじゃないだろうな?」
ギンガ「まさか。俺はリオンに協力してんだ。俺は組織を潰す。そのために。」
サトル「信用できるか!リオンに一発食らわせたくせに。」
ギンガ「なら、本人に聞けばいい。アイツは今、局長室に居る。」
サトル「もしもーし、リオン!?」

地下通路
サトル「信じたくねぇ。リオンとお前が協力してるなんて・・・」
ギンガ「何をモタモタしている。行くぞ。」
サトル「くっそー!!」




第十九章 ~悪の野望を阻止せよ 中盤戦~



コガネ地下通路、二人の少年が少々言い争いをしながら歩いている。敵に見つかるぞお前ら。
サトル「おい、ここか?隠し通路の入り口は?」
ギンガ「ああ。カードキーを使えば開く。」
ウイーン
サトル「早くここを片付けて、リオンの所に行かないと。一人だから危険だ。」
ギンガ「そんなこと分かってる。」
《下っ端との勝負に勝った!》
サトル「・・・なあ、何でお前は組織に反発したんだ?跡取りなんだろ?」
ギンガ「俺は跡取りだなんて、一瞬でも思ったことはねーよ。ただ、反発する勇気がなかっただけだ。」
サトル「で、リオンに出会って変わったってか。」
ギンガ「んなっ!?そんなんじゃねーよ。ただ、コイツだけには負けたくねぇというか・・・」
サトル「ふーん。」
《下っ端との勝負に勝った!》
サトル「俺もそんなモンかなー。負けたくなくって旅に出た感じだな。結局負けっぱなしだけど。」
ギンガ「ふーん。さてと、話してたらいつの間にか最深部に到着っと。」
???「あら、ギンガ様。いかがなさいました?」
ギンガ「アテネか。あと、居るんだろランス。」
ランス「ふふ・・・そちらの方は?」
サトル「お前らに名乗るほどのモンじゃねー。」
ギンガ「本当にそれほどじゃない。」
サトル「んなっおまえなー!!」
アテナ「何故ここにいらっしゃったのですか?」
ギンガ「そんなの決まってるだろう?」
サトル「お前らを倒して、野望を阻止するんだよ!」
アテナ&ランス「!!」
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アテナ「行くのです、アーボック!」
ランス「行きなさい、ゴルバット!」
サトル「毒タイプ中心か。オオタチ!地震!」
ギンガ「ゴースト!あやしいひかり!」
《効果は抜群だ!アーボックは倒れた!ゴルバットは混乱した!》
アテナ「あらあら・・・ラフレシア行きなさい。」
ギンガ「交代!マグマラシ、噴煙!」
サトル「オオタチ、十万ボルト!」
《効果は抜群だ!ラフレシアは倒れた!ゴルバットは倒れた!》
ランス「マタドガス!ヘドロ爆弾!」
アテネ「ヤミカラス、ダメ押し!」
サトル「交代!オーダイル!冷凍ビーム!」
ギンガ「マグマラシ!もう一回噴煙!」
ランス&アテネ「!!??」
《マタドガスは倒れた!効果は抜群だ!ヤミカラスは倒れた!幹部のアテネとランスに勝った!》
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ランス「まさか、こんなにも強くなっているとは・・・」
アテネ「ボスの望み通りの成長率ですが・・・」
ギンガ「悪いが、俺は組織なんて継がない。いや、こんな組織は無くなればいい。だから今から、俺は跡取りではなく、一人のトレーナーとして行動する。」
サトル「お前、やったじゃねーか!」
ランス「まだ、ですよ。」
アテネ「アポロが残っていますわ。あの人はロケット団最強。今、ラジオ塔の最上階に居ますわ。」
サトル「!ラジオ塔にはリオンが・・・き、局長はどこだ!」
ランス「ああ、あの荷物の裏です。これが、アポロのところに行くためのカードキーです。」
アテネ「まあ、三人がかりでもアポロは倒せないでしょうけどね。」
ギンガ「ヤバイぞ!アポロは親父の次に強い。リオンも遭遇してしまえば、ひとたまりも無い!」
サトル「早く言えよ!戻るぞ!」

ラジオ塔
リオン「あの二人、大丈夫かな?」
???「それはどうでしょうねぇ?」
リオン「!!誰!?」
???「ふふふ・・・」
リオン「答えなさい。・・・貴様は何者だ!」
???「答える義務はありませんよ。少し眠っていただきますね。」
ズム!リオンの下腹に衝撃が襲う。
リオン「!!??ぐっ・・・」
???「大人しくしててもらいますよ。リオン殿。貴方は私の切り札になるのですから・・・」




第十九章 ~悪の野望を阻止せよ 中盤戦~



コガネラジオ塔
サトル「なあ、さっきからずっとポケギアに連絡入れてるんだが、反応ナシなんだ・・・」
ギンガ「まずいぞ・・・早く最上階へ!」
最上階、展望台
???「おや、もういらしたのですか。リオン殿、貴方の力を使わせていただきますよ。」
リオン「・・・なぜ、こんな事をする?」
???「我らの野望を実現させる為ですよ。我がロケット団が永久に暗躍する為に・・・」
サトル「リオン!無事か!?」
ギンガ「・・・アポロ。リオンのことを開放しろ。そいつは関係ない、一般人だ。」
アポロ「何をおっしゃいます、ギンガ様。この者は貴方様と同じ・・・【伝エル者】なのですよ?それもただ【伝エル】だけでなく、自らの意思でポケモンと同調し、ポケモンの力を引き出す・・・」
リオン「私は、言ったはずよ。悪事には何があってもこの力は使わない。」
サトル「リオン!そんな奴ぶっ飛ばせばいいだろう?早くこっちに・・・」
リオン「それが、無理なの。凄い力で手を捕まえられてて・・・」
《ニューラのだましうち!》
アポロ「なっ!?」
リオン「ギンガ君、ありがと。助かったわ♪」
ギンガ「・・・礼なら、ニューラに言ってくれ。一瞬の隙を狙ったんだからな。」
リオン「ニューラありがとう!!大好きぃぃ!!!」
サトル「・・・アポロ!絶対、お前の悪事はこの俺が阻止してやるんだからなっ!!!」
ギンガ「ニヨニヨ。」
リオン「何ムキになってんのさ?」
アポロ「おしゃべりは終わりましたか?私に勝てる者はボスのサカキ様のみ!」
リオン「そんなのやってみないと分からないわよ!」
《幹部のアポロが勝負を仕掛けてきた!》
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アポロ「行きなさい、デルビル!」
リオン「お願い!ふぶき!波乗り!」
《効果は抜群だ!デルビルは倒れた!》
アポロ「!一撃で・・・ドガース!煙幕です!」
リオン「交代!ブイ、サイコキネシス!」
《効果は抜群だ!》
リオン「一撃は無理だったか・・・」
アポロ「ふう、回復させていただきます。」
リオン「じゃあ、回復しきる前に・・・」
《ブイのサイコキネシス!効果は抜群だ!ドガースは倒れた!》
アポロ「ほう。ますます欲しい力ですね・・・ヘルガー!」
リオン「もう一回お願い!ふぶき!波乗り!」
アポロ「かわして雷の牙!」
《効果は抜群だ!ふぶきは倒れた!》
リオン「ふぶき!大丈夫?・・・ごめんね。ゆっくり休んでて。次は貴方よ!チコ!」
アポロ「ほう、わざわざ相性最悪のポケモンですか?」
ギンガ「おい!リオンすぐに交代しろ!」
サトル「いや、正解だ。ヘルガーよりすばやければ・・・」
リオン「チコ!地震!」
《効果は抜群だ!ヘルガーは倒れた!》
アポロ「んなっ!!この私が負けた・・・」
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リオン「ふう。勝った・・・」
アポロ「しかし私は諦めませんよ。まだ、切り札が残っていますし。」
ギンガ「そんな話、聞いて無いぞ。どういうことだ?」
リオン「アイツが持ってるモンスターボール・・・見たこと無い・・・」
ギンガ「あれはロケット団が製作した特別品だ。中から何か感じるんだが・・・」
サトル「何なんだよ?何か感じるのか?」
リオン「うん。とても強い・・・恨み。その子もきっとポケモンね。何をした?」
アポロ「ふふ。我が組織復活の為の最重要機密ですが、私に勝ったので特別にお教え致します。」
サトル「な、何なんだよ・・・」
アポロ「ジョウトには伝説のポケモンが数体いることをご存知ですか?」
ギンガ「誰に勉強させられてたと思ってる?当たり前だ。エンテイ、ライコウ、スイクン、そしてホウオウだろ?」
リオン「そ、そんなにいたのね?」
アポロ「おしいですよ。後一体いるんです。そのポケモンはルギア。ホウオウよりも更に強い力を持っているポケモンです。」
サトル「まさか・・・そのモンスターボールの中に・・・」
アポロ「ええ。この間ゲットしたのです。これで組織の力は、全世界に恐れられることに・・・」
リオン「そんなことはさせない!アッパーカットォ!」
アポロ「では失礼。ドガース!煙幕です!」
三人「!?」

数時間後
ウツギ「そっか、よく頑張ったね。お疲れ様。」
リオン「でも、結局捕まえることは出来なかったし、ルギアも助けてあげられなかった・・・」
サトル「あの、博士。コイツがヒノアラシを盗んだ犯人なんです。」
ギンガ「・・・」
リオン「ですが、今は強いトレーナーが一人でも必要だと思うんです。ルギアを助けるまでは、警察に連れて行くのは待って欲しいんです。」
ウツギ「・・・リオンちゃん達と共に行動する事。あと、事件が解決したらきちんと自らの罪を償うこと。この条件を呑むのなら・・・」
リオン「博士!」
ギンガ「ありがとうございます。約束は必ず守ります。」
ウツギ「僕は今から情報収集する。君達はそれまではジム戦に戻ってくれ。」