イナイレ*最強姉弟参上?!*

作者/ 伊莉寿



第17話 打ちあげ終了!



瑠璃花目線

打ち上げが終わったのは、7時頃だった。もちろん夜の!

ファミレスから出ると、全員その場で解散。

マークさんはティアラの手を引いて車まで連れて行こうとする。すると、ティアラがニコ、と微笑み立ち止まる。

テ「私、瑠璃花の家に泊る!」

瑠・マ・鬼「は?!!」

私とマークさんはもちろん、鬼道さんも驚いていた。瑠璃花の家=鬼道さんの家だから。

瑠「でも何で急にそんな事…」

テ「理由その1、魁渡にカードゲーム教えてもらう約束したから。」

マ・瑠(また魁渡…)

道理で魁渡が驚かなかった訳だ…あとで叱っておかないと!マークさん達だって迷惑です!!!

テ「理由その2、リムジンが煙をあげているから☆」

全「は??!!!!!」

ティアラの視線の先―煙をあげているリムジン。つまり故障。

テ「よし!魁渡行こ~っ☆」

魁「おう!」

……マークさんが可哀想に見えて来ました。

テ「マーク、行こうよ?」

マ「え?」

ティアラの発言に、頭の上にクエスチョンマークを浮かべるマークさん。

テ「だって、カードゲーム分かる人いなかったら、アメリカ帰って出来ないでしょ?」

マークさんの表情が、誰にも分かるよう明るくなった。こうして、鬼道さんの意思関係なしに、3人のお客様が泊る事になりました。

え、リムジンはどうなったのか?クラリス家の力でどうにかなったんです(笑)


瑠「……あの~、もう9時半ですよ~…?」

瑠璃花の目の前には、カードゲームの説明を熱心に聞くティアラと、熱心に説明する魁渡、魁渡がティアラに近付き過ぎない様見張るマーク。

瑠「…寝れないんですけど。」

テ「ごめん!後少しで終わるから!!」

此処は瑠璃花の部屋。10分近く前からこの状態だ。

瑠「私、ちょっと外の空気吸ってくる…」

テ「な、何かごめんね…」

気にしないで、と微笑みながら言って瑠璃花は部屋を出る。ティアラは楽しそうだったから本当に気にしていない。

バルコニーに出た。今夜は空気が澄んでいて星がよく見える。

綺麗な星空に心が洗われるようだった。

瑠(…私、嫌われたりしてませんよね…神様……あれ、何時から神様なんて信じるようになってるんだろう?)

最近、今までの自分じゃない様な言葉を言ってしまう事がある。これも、成長の一部なのかと彼女は思っている。

鬼「瑠璃花。魁渡達まだ起きてるのか?」

瑠「!鬼道さん…」

鬼道が瑠璃花の隣に立ち星空を見上げる。

瑠「…染岡さん達…私の事、どう思ってるんでしょう?」

鬼道が驚いて隣を見る。それから、次の言葉を待つ。

瑠「選考試合に出ないで日本代表になった私を…恨んでないでしょうか…?」

鬼「そんな事は無い。」

瑠「…どうして、分かるんですか?」

自分を落ち着かせる為に言った一言かと疑った。

そして疑った自分を嫌に想った。

鬼「明日、本人に聞いてみたらどうだ。」

瑠「…!出来るでしょうか…」

染岡の前に立っただけで体が硬直した。さらに会話するのは、大きすぎる壁な気がする。

鬼「大丈夫だ、何なら見つからない所で見といてやるか?」

瑠「お願いしますっ!!!!」

瑠(このままじゃダメ…試合で染岡さん達の事を気にしていたら…絶対にプレーなんてできない…)

鬼道のマントを握り頭を下げる。

鬼「!」

鬼(俺は保護者か^^;)

瑠「鬼道さん、応援しといて下さい…!!」

鬼「//わ、わかったから頭上げろ!」

暗く明るい空の下、瑠璃花はまた、強くなろうとしていた。



彼女は知らない。


その強さが、何を意味するのかを―