イナイレ*最強姉弟参上?!*

作者/ 伊莉寿



第16話 只今、瑠璃花の時計では18時30分!



瑠璃花目線

今、私の目の前には嬉しそうにパフェを食べる魁渡がいる。その隣ではティアラがマークさんと会話をしている。

何があったんだっけ、と混乱しかけている頭で考える。

鬼「…円堂達も来たぞ。」

待ってどうなってるの??!!!!!

豪「ティアラがクラリス家の力でファミレスを貸切にしたんだろ?」

そこじゃなくて!!ってそこもあるけど…って心の中読まないで下さい!!!何時来たんですか!!!

豪「円堂と一緒に」

また心の中読む…キャプテン置いてきたんですか、入り口で人波に飲まれてますけど。

助けに行こう、と思って歩きながら考える。

こうなったのは、僅か1時間半前―。

選考試合の後の事。


ティアラが満面の笑みで瑠璃花に話しかける。

テ『選考試合すごかったね!』

瑠『そうだね…お疲れ様です鬼道さん。』

雷門中を出ながら、瑠璃花と魁渡と鬼道、そしてティアラが話していた。すると門の前にリムジンが停まる。このパターンは…

マ『ティアラ!勝手に抜け出すな!』

テ『マーク??!ディランも!!何で??!』

瑠(ばれちゃったんだ…じゃあティアラは帰っちゃうな~…)

瑠璃花が諦めたように溜め息をつくと、ティアラが今回は素直に引き下がらず…

テ『まだ帰んない!!だって魁渡にファミレス一緒に行くって約束しちゃったから!!』

マ『??!』

鬼・瑠『え?!』

フリーズする一行。瑠璃花が魁渡を見ると、嬉しそうにVサイン。

瑠(V!…って^^;)

鬼『まあ良いんじゃないか。』

テ『あ!良い事思いついた!ねっ、私達6人で打ち上げやらない?!』

瑠『打ち…上げ?』

魁『何それ。』

再びフリーズする一行。

アメリカ組は驚きの声をあげ、円堂達は驚いたように彼等を見ていた。


瑠『お母さん達の研究発表会みたいなものですか?』

テ『それは分かんないけど^^;』

そうして、ファミレスへ行く事になったのだが…何処かで打ち上げの事が漏れたらしい。円堂や吹雪達が来てしまい、しかも店が貸切状態になっていた。

瑠(周りに人がいないのも慣れないし知ってる人が沢山いる中で食べるのも何か…良く知らない人もいるし…(・・;))

魁渡はファミレスに来るのが夢だったから喜んでメニューを開いたりしていたが、姉がおどおどしているのに気付き顔をしかめた。

ティアラが妙に魁渡と意気投合しているのが気に入らないのか、マークも先程の笑顔が消えている。(黒い笑みになっている)

円「瑠璃花は食べないのか?」

先程瑠璃花が救出した円堂は、グラタンを注文していた。

瑠「あ、あのっ…」

極度の緊張状態の中、瑠璃花は自分でホテルの朝食は平気だったじゃん、と言い聞かせる。

すると心の中で我儘な瑠璃花が「寝ぼけてたんじゃない?」と呟く。

瑠(あ…ううう…)

そこで染岡と目が合い、さらにガチゴチになる瑠璃花。

結局、アイスクリームしか食べなかったそうな。