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スーパーダメタル英雄嘆(完結)
作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 154ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 ダメタル英雄嘆 オモチャ 
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*73*

そして...

ファットマン
「ごめんなさい...」

ザンシャイン
「いや...謝るのはこっちだ」

ガング
「オモチャ職人として、君みたいな子を見ると泣けてくるよ...」

亜区里
「うむ、オモチャ会社として玩具の扱い方を指導しなくてはな」

たくっちスノー
「こんな壊れたオモチャの山をまた築きあげないためにも...僕らが出来ることをやらなくちゃ」

ファットマン
「不思議、皆優しい、オモチャなのに、人間なのに...」

たくっちスノー
「良いところも悪いところもない生き物なんて存在しないんだ、卑屈になることはない」

ファットマン
「...でも俺、アグリー十元倶なのに人間と仲良くなっちゃった」

サビィ
「アグリー十元倶ってなんすか?」

ファットマン
「10人の生き物集めた、それがアグリー十元倶、普段試練やるけど、こうやって戦ったりもする」

たくっちスノー
「四天王みたいなものか...」

ファットマン
「俺に『ファットマン』って名前くれたオモチャ、エストパルク...彼も十元倶」

ザンシャイン
「なんだって、エストパルク!?」

ダメタル
「エストパルクがここに居るのか!?」

ウールヴィア
「なんだい、エストパルクって」

ダメタル
「...後で話す、エストパルクに会いたいのだが、どうやって戻ればいいんだ?」

ファットマン
「あのはしご、ゾンビエリア通じてる、エストパルク居るレジェンドエリアその近く!」

亜区里
「ふむ...それならさっさとおさらばしよう、ワシもエストパルクに会ってみたいものでな」

ファットマン
「俺も行く!エストパルクに新しい友達出来たって伝える!」

たくっちスノー
「出来ることなら、その人もこちら側に引き入れたいところだが...」

...

たくっちスノー達がはしごを上ると、その途中にスピーカーが

「おーいおいおいファットマン!!これは一体どういうことだ?」

ファットマン
「あ、支配人...」

「ゴミの塊だったお前に肉体を形成してやったのは誰だと思っている!?」

「紛い物が...マガイモノメイカーである俺に反抗するつもりか!?」

たくっちスノー
「黙れ!マガイモノは生きてるんだ!メイカーに好き放題出来る道具じゃない!」

「いいや道具だっ!!道具だからゴミのファットマンに目を付けたんだ!!ゴミならいくらでも用意出来るからなっ!!」

「だがゴミで出来たマガイモノは心までゴミだっ!!おとなしく俺の言うことを聞いてればいいものを...!!」

イクサー3
「ひどいよ!!なんでそこまで言えるの!?ファットマンは言ってたんだよ!人間で唯一信用できるのは支配人って!それなのにお前はファットマンを裏切るの!?」

「先に裏切ったのはこいつだクトゥルフの小娘!!...くそっ、こうなったら目にもの見せてくれる!!」

配管から、茶色い液体が流れ込んでくる


亜区里
「...ガソリン!?貴様、ここを消し飛ばすつもりか!」

「ゴミの処分に困っていたところだったからな!一緒に消せてちょうどいいさ!」

ファットマン
「支配人...なんで...!?」


「なんでだと?お前は単純だったからな!!」


「最後に言っておく、お前の代わりはあと9人も居るんだ、さよならガラクタ」

プツン

放送が終わると同時に、真下が赤く燃え上がる

ゾンビ娘
「あの野郎...!!」

たくっちスノー
「一刻も早くここから出るぞ!」

ダメタル
「ああ...あいつをぶん殴るためにな!!」

ウールヴィア
「...社長!何か穴が見えてきた、もうすぐだよ!」

亜区里
「よくやった!さぁ進め進め!」

イクサー3
「...」

たくっちスノー達は大急ぎで梯子を昇る...しかし、あまりにも急いでたもので、イクサー3は横から生えてきた丸ノコギリに気づかず...

ファットマン
「あっ、危ない!!」ドンッ

イクサー3
「も、もう!押さなくたっていいじゃ...」


ザンッ


イクサー1
「...!!」

イクサー3
「...え?」

ファットマン
「ああ...」

ファットマンはイクサー3を、押し...丸ノコギリに斬られ真っ二つになる


ダメタル
「...ファットマン?ファットマン!!?」

イクサー3
「ファットマン、大丈夫!?」

ファットマン
「ああ...危なかった、友達守れた」

ファットマン
「俺の体、もう無理...下半身落ちてもう焼かれた、俺の体、もうもたない」

ファットマンの上半身が、下からポロポロと崩れていく

ダメタル
「何を言っている!諦めるな!!」

ファットマン
「ね、ねぇ...クトゥルフ、名前、聞いてなかったよね...名前、何」

イクサー3
「イクサー、3。」

ファットマン
「...そっか...いい、名前だね」


ファットマンが梯子から手を...


イクサー3
「...!!」




ファットマン
「ありがとうエストパルク、俺に名前 くれて」


ファットマン
「俺と...友達になってくれて...ありがとう、イクサー3....」


そのまま、ファットマンは下へと...


たくっちスノー
「ファットマン...おい、ファットマン!!」

イクサー3
「そんな...せっかく友達になれたのに!!」

イクサー1
「...行きましょう、イクサー3」

イクサー3
「でも、ファットマンがぁ!」


イクサー1
「...振り向いている暇はありません、倒すべき相手の方を向きなさい」



イクサー1
「消えていった戦士の為にも、私たちは戦うのです」


たくっちスノー
「...」


その後、ダメタル達と人間は梯子からゾンビエリアへと戻ってきた...


ゴミの溜まり場があった所に、たくっちスノーは自身の右腕を落とす

マガイモノの再生の力を、信じてみたくなって。

【アグリー十元倶 残り9名】

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【次回予告】

たくっちスノー
「ここがレジェンドエリア...ここにエストパルクが居るんだな」

ザンシャイン
「凄い...歴代のヒーローフィギュアが全部揃ってる!」

black
「おい、エストパルクとはこれじゃないのか?」


「そのヒーローが...気になるのかな」


次回、スーパーダメタル英雄嘆
【報われない正義、消えない悪】


エストパルク
「私がレジェンドエリアのエストパルクだ」

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