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*103*
終章引きニート感情論
「うそ、マジか・・・。」
戦闘開始と同時にあくまのきしは距離を詰めてくる。僕は間合いを取ろうとするが、生憎後ろは壁だ。呪文の詠唱ができない。近づいてきた相手の斧をかわし、距離を取る。それでも、すぐに詰められる。
ならば、アレだ。
あくまのきしは、肩をこちらに向けてタックルしてくる。それを、かろうじて右に滑り込んでかわす。そして、
「速詠みの杖っ!」
これで詠唱は早くなる。だけど、それだけではきつい。
斧を振り上げたあくまのきしの懐に滑り込み、放つ。
「イオラっ!!」
狼さんには利かなかったが、効果は抜群だ。ほぼゼロ距離でイオラを受けたあくまのきしは、吹き飛ばされ壁にたたきつけられる。
倒してはいないが、有利に変わりはない。
それよりも、気になる。
「あくまのきし・・・なの?なんだか弱すぎる気がするけど・・・。色だけそっくりな別種とか・・・。」
言いかけて止まる。慌てふためくあくまのきし。顔(?)が一つの方向を向いていない。慌ただしく動いている。
分かりやすいよ・・・。
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