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弐章仮想世界の推論
「ところで、例の件はどうなりましたかな?」
不意に視線を男に向け、素直に訪ねる老人。
「例の件・・・というより、あの男達の行方か。」
男は、モニターから視線を移し、部屋の天井を見る。蜘蛛の巣があり、埃がその上を覆っている。
「まず、両方とも何処にいるかは不明だ。オクルーラをなぜあの巫女が使えたかは分からないが、一人は確実に生き延びている。もう一人は、生死も分からない。次元の果てに消えたならいいが・・・。」
それはないでしょう。と老人は笑う。
「あれは異常。人である現象。災害たる救済者。神に近しい遊び人。殺しても死なない。生きているかさえ、定義できない。誰にも分からない、矛盾を定義に組み込んだ存在。神聖であり、最も汚れ忌むべき人。」
そう、
“古火羅”
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