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四章残された希望論
「それは、現在・・・において?」
「質問は、僕がしてます。」
「君の親族について・・・かな。」
「そうですか。」
「じゃあ、僕が問う番だ。君は、夢をもったことはありますか?」
「ありません。では、次。親族とは、父。雨祢悠璃のことですか?」
「今、君の言葉で確信が持てましたよ。その通り、雨祢悠璃についてです。」
「・・・なるほど。」
「では、僕が問おう。君は、感情を何だと思う。」
「いきなり、話が逸れた気がしますよ。さて、そうですね。感情・・・。人を支え、動かし、操るシステム。脳髄より、DNAが記録したデータに基づいて、起因する物。ですかね。」
「なるほど、ずいぶん科学的な解答ですね。おもしろいですよ。まさに人間らしい。システムですか。ならなぜ、原初の生物にも存在したのですかね。例えば、苦痛に対し、逃れようとする意識。DNAにはまだ記されていないでしょう。」
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