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四章残された希望論
「防衛本能は、なにも敵から身を守るだけじゃない。生殖による繁殖も、種の全滅を防ぐ本能だと思いませんか?」
「・・・なるほど。では、その本能はどこから来たものだと?」
「神、もしくはそれに並ぶものによって作られた。それが僕の考えです。」
「並ぶもの・・・。」
「そう。圧倒的であり、人外な力を持った何か。いや、神と称されるものによって・・・。そうは思いません?」
「学者が神を認めてはいけないでしょう。それとも、賢者とはそういった職種なのですか?」
「賢者とは、神を信仰している僧侶とは違います。そして、学者が神を認めていけないのは傲慢でしょう。自らが理解できないものを無くしたい。浅はかな意見です。」
「僕が神に対し、学者が認めるべきでないと言ったのは、“その存在ほど万能なものはない”からです。それこそ、神というべきものは、それさえあれば事足りる。神が証明できる基準にならない事はないでしょう。故に、僕は認めません。いや、それさえも越える考えはいると思います。」
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