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四章残された希望論
振り向きこちらを向くアオバ。悲しい?いやもっと、そんな言葉では表せない複雑な表情。
「君は、父を嫌った理由・・・。覚えていますか?」
「・・・父さんは・・・。」
生物実験をしていたんだ。
「非人道的で、非人間的。事故で家族を失った僕は父さんを目指し、父さんの研究を終わらせたかった。」
空を仰ぎ、あの時を思い出す。あの室温と変わらない、無機質な資料の質感を・・・。犠牲となった、生物達の原型を失った姿を・・・。
「あれほどまでに憧れた姿は、もうない・・・。父さんを、僕は許せない・・・。」
そして、捨てた。引きこもった。自らの知識欲が犠牲者を出さないように・・・。
現実を理解しないように・・・。
感情を人前に晒すのさえ怖かった。息子よりも、科学の愚かな進歩を望んだ学者の血が、僕には流れている。
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