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五章空虚な持論
手紙を読み終え、暗い天井を見つめる。
権利と使命に踊らされている・・・か。
確かに、そうだ。殺すための兵器も殺さない事が出来る。そんな事も、選べるんだ。だが、選ぶ気はない。自らの使命に従う事に、理由はいらない。いらない・・・よな・・・。
友を捨て、それでも止まれない。哀れむならそれでいい。今更、どうすりゃあ、良いんだよ。何人やったか、数え切れねぇよ。
火羅、お前みたいにクズ野郎でありたかった。人を殺して、俺は辛いよ。お前は何故、死を笑える。死から目をそらせる。何故、気にしない?
命は、お前にとって、何なんだよ。
俺は、分からない。
全く分からない。
なぁ、俺らの手は何故・・・
家族を斬り裂いた感触を忘れない。
俺らは何故・・・
生き続けた。
いつまで死なないんだよ。
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