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終章引きニート感情論
学者の衣を纏い、背中には風きりの弓とウイングエッジを装備している。多少は重いが、気にはならない。
学者の衣は、解れていた部分を直しておいた。
右手には新たな杖を持つ。水色のシンプルな形状に、先についた目玉が印象強い。
ルーンスタッフだ。
杖を手にすると、あの店の主人を思い出す。彼はこう問いかけてきた。
‘お前さんは復讐をするために杖を持つのか?いや、杖だけじゃない、武器を復讐に使うのか?’
僕はその問いに、自らを示すためと答えた。
‘なるほど。なら、この杖を譲ろう。ただし、焦るなよ’
言葉が響く。
焦るな。・・・もう、無理だよ。
魔物使いとして、生きていた主人。逆に問う。
人は、平静を装い続けられるのか?
僕は無理だ。
それに、一縷の望みに・・・。
“あの二人が生きている”
このことを望み、賭けたいんだ。
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