完結小説図書館
<< 小説一覧に戻る
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~ 100~ 110~
*97*
終章引きニート感情論
あの日、主人とは二時間ほど話をしていた。
暖かい空間で、暗い話・・・。
戦争、魔物使いであった喜び、仲間達の断末魔、目も当てられない悲劇の跡、幸せの崩れる様、
すべてが事実。
失ったのは、仲間や職だけじゃない。
誇りや座右の名。
狂ったのは、人や人生だけじゃない。
世界や命の重み。
語ってくれたのは、悲しみを紛らわせるためでなく、繰り返さないため。
分かっている。全部分かっているんだ。頭では認知している。認知できているんだ。いや、もしかしたらできていないかもしれない。
そうでなくては、復讐に捕らわれた僕はいるはずがない。
あの目は、曇っていた。光を、無くしてしまっていた。今となっては、その瞳さえも失われている。
あの場に生き延びていた、魔物達は、どうなったのだろう。焼けたのか、逃げたのか。それとも、錯覚であったのか?
PR