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ポケモンストーリー ダイヤモンド編
作者: たくと七星  (総ページ数: 123ページ)
関連タグ: ポケモン ダイヤモンド バトル 冒険 恋愛要素 
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「第16話ハクタイジム、ナタネ戦」パート2

アイコ現在の手持ち
モウカザル、ムクバード(まひ状態)、イシツブテ、ヨルノズク

 イシツブテとナエトルの戦いはイシツブテが勝利した。ナタネはナエトルをボールに戻した。
「やるじゃん、そんな手もあるのね。でも、まだ終わりじゃないもの。ロズレイド!」
 ナタネは最後の切り札であるロズレイドを繰り出してきた。
「今度は負けない、モウカちゃん、行くよ!」
 アイコはモウカザルをボールから出した。ロズレイドはメガドレインで先制を仕掛けてきた。
「ねこだまし!」
モウカザルはアイコの指示でねこだましをした。攻撃されたロズレイドは怯んだ。マッハパンチで攻撃にかかったが、
「ローズ!」
 ロズレイドはすぐに体勢を整えてけむり玉を使った。けむり玉は爆発して周囲を煙が包んだ。やがて視界が晴れた時、ロズレイドは姿を消していた。モウカザルは辺りを見渡してロズレイドを探した。その時、バシャンと水音が聞こえてきた。モウカザルが振り向くとそこには水面に浮かぶロズレイドが見えた。
「ロズレイド、はなびらのまいよ!」
「ローズ!」
 ロズレイドは水面ではなびらのまいをした。舞いをした動きで池の水が宙を浮いてモウカザルに迫ってきた。
「モウカちゃん、かえんほうしゃ!」
「モカ!」
 モウカザルはアイコの指示でかえんほうしゃをした。炎を下に向けて放つことでジェット機のように浮遊して水をかわした。浮遊したところでひのこをロズレイドに放つ。
「ロズレイド、なやみのタネよ!」
「ローズ!」
 ロズレイドは赤いバラの手でなやみのタネを手にした。何に使うつもりとアイコは首をかしげた。
「ロゼ!」
 ロズレイドはなやみのタネを地面に投げてぶつけた。するとタネは爆発してロズレイドの姿を隠した。
「モカ?!」
 またこの手か、とモウカザルは歯噛みをする。そこへロズレイドが空中から現れた。
「マジカルリーフよ!」
 ナタネの指示でロズレイドはマジカルリーフでモウカザルを急襲した。モウカザルは地面に落下した。
「モウカちゃん、大丈夫?!」
 アイコが心配したがモウカザルはなんともないと笑みを浮かべて立ち上がろうとする。だが、突然膝をついてしまった。モウカザルの体を電気が走る。
「まさか・・・」
「そう、マジカルリーフにしびれごなを仕込ませておいたのよ」
 ロズレイドはなやみのタネを使ったあと、マジカルリーフにしびれごなを含ませておいたのである。モウカザルはしびれる体を動かしてひのこを放った。しかし、ロズレイドはなやみのタネをけむり玉に使ってかわした。
「そろそろ決めるわよ。ロズレイド、にほんばれ!」
 ナタネの指示が飛んだ。ロズレイドはエネルギーを開放して、ステージを太陽の熱で包んだ。
「ロズレイド、ソーラービーム!」
「ム、ロゼーっ!」
 ロズレイドは太陽のエネルギーでソーラービームを放った。ソーラービームは通常では使うのに2ターンかかってしまう。だがにほんばれの効果がある時は1ターンで使えるのだ。ソーラービームはモウカザルに命中した。モウカザルはボロボロになるも、なおも戦おうとする。
「モウカちゃん、戻って!」
 アイコは不安になった。あの時のように負けてしまうのか、だがモウカザルは痛みに耐えてアイコにグーサインを送った。
「モッカーっ!」
 モウカザルは体中に炎のエネルギーを生み出してそれを自分の体に纏わせた。にほんばれの効果からか炎は激しく燃え盛っていた。
「く、まだこんな力があるなんて、ロズレイドもう一度ソーラービームよ!」
 ナタネの指示でロズレイドは再びソーラービームを放ってきた。モウカザルは炎を纏って突進していく。炎の力はソーラービームを無効化させ、ロズレイドに接近していく。
「モカーっ!」
 モウカザルは渾身のフレアドライブをしてロズレイドに攻撃した。凄まじい爆風が響く。
「ロ、ローズ・・・」
 黒焦げになったロズレイドはゆっくりと倒れて力尽きた。モウカザルもダメージを負ったがまだ体力は残っている。ナタネの手持ちはもう残っていない。アイコの勝利である。
「モウカちゃーん!」
 アイコはモウカザルを精一杯抱きしめてやった。ボロボロで汚れがついても彼女は気にしない。モウカザルは嬉しかった。モウカザルは両手を大きく広げてばたりと倒れた。
「モ、モウカちゃん!」
「大丈夫よ、疲れて寝てるみたいだから」
 確かにナタネの言うとおりに、モウカザルは安心したかのような寝顔をしている。
「あなた達は本当にすごいのね。もっと強くなれるって思うよ。その強さを称してこれを渡します!」
 ナタネはアイコの強さをたたえて、ハクタイジム公認のフォレストバッジを渡した。一方、その頃街の外では、ある事件が起きていることを、アイコはまだ知らないでいた・・・。
 

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