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「第17話VSジュピター」パート2
アイコ現在の手持ち
モウカザル、ムクバード、イシツブテ、ヨルノズク
下っ端たちを蹴散らして最上階に着いたアイコたち。そこで一人の幹部と思しき女性が不敵な笑みを浮かべて待っていた。その後ろでは、ピッピやポケモン達が縄で縛られ不安そうな顔をしている。
「やれやれ、偉大な計画の前に、邪魔者はつきものだねえ・・・」
その幹部は口をへの字にして、ふふんとせせら笑った。
「あなたが、こいつらのボスなの?!」
ナタネが言うと、その幹部は自分の名を名乗った。
「残念だけどあたしはその幹部、ジュピター様さ!」
「すぐにポケモンたちを返しなさい!」
アイコがポケモンを返すよう言った。
「は、あのオヤジに言われてかい?やなこった!人に言われて返すんじゃギンガ団の名が廃っちまうよ。どうしてもなら、あたしを倒してからにするんだね!」
ジュピターは凶悪な顔つきをして、ボールを投げた。出てきたのは、ゴルバットとスカタンクだった。
「アイコさん、行くよ!」
「はい、モウカちゃん!」
アイコはモウカザルを出した。ナタネはロズレイドで2体のポケモンに挑んだ。2対1のタッグバトルである。
「ロズレイド、マジカルリーフ!」
ナタネの指示でロズレイドはマジカルリーフでゴルバットを急襲した。
「やっちまいな!」
ゴルバットはジュピターの指示を受けてかみつくに出た。
「ローズ!」
ロズレイドはけむりだまを使って姿をくらましゴルバットの攻撃をかわした。
「スカーン!」
ジュピターのスカタンクがモウカザルにきりさくで攻撃した。モウカザルが倒れたところでどくガスを吐いた。
「モカ?!」
「ローズ!」
ロズレイドがモウカザルの前に出て両手の花でスカタンクのどくガスを吸収した。どくガスをきれいな空気に還元して自分の体力を回復させる。モウカザルはロズレイドに感謝する。
「モウカちゃん、反撃よ!」
「モッカ!」
アイコの指示でモウカザルは炎のエネルギーを両手に集中させた。スカタンクに接近してほのおのパンチの連続攻撃をした。パンチを食らってスカタンクは倒れそうになる。
「まずいねえ、スカタンク、あれを使うんだよ!」
「スカーン!」
スカタンクはジュピターの指示でモウカザルに背を向けた。意外な行動にモウカザルは首をかしげたが、再び攻めかかった。
「かかったねえ・・」
ジュピターは舌舐めずりをした。何かあると察したアイコは下がるよう言ったが、
「スカーン!」
スカタンクは自分のお尻から、勢いよくかえんほうしゃを放出した。意外なところからの火炎攻撃にモウカザルは尻もちをついてしまった。「キーっ!」
そこへゴルバットがつばさでうつで攻撃し、モウカザルにダメージを負わせた。モウカザルは再び攻めかかるもスカタンクのかえんほうしゃに阻まれてしまう。ゴルバットは牙を光らせて、どくどくのキバで襲いかかった。
「ロズレイド!」
「ローズ!」
ナタネの指示でロズレイドはモウカザルの前に出てゴルバットのどくどくのキバを受けた。牙はロズレイドの腕に食い込み毒を流していく。ロズレイドは腕を抑えて倒れ込んだ。
「ああ、ロズレイド!」
ナタネはロズレイドの体を抱えた。モウカザルが心配そうな顔をすると、ロズレイドはあなたのためにしたことと苦し紛れに笑みを浮かべた。
「は、他人のポケモンの身代わりになるとは、馬鹿な奴だねえ」
ジュピターがあざ笑う。アイコは怒りに震えた。その時、モンスターボールから何かを感じた。ボールから、自分を使えと言う声が聞こえた気がした。
「私に力を貸して・・。行くよ!」
アイコはそのボールを投げた。現れたのは、ハクタイの森で捕まえたヨルノズクである。
「ヨルちゃん、さいみんじゅつ!」
アイコの指示でヨルノズクはさいみんじゅつをした。ゴルバットに当たり、ゴルバットは眠り出した。
「な、なんだってえ!」
「ヨルちゃん、じんつうりき!」
「ホーっ!」
アイコの指示でヨルノズクはじんつうりきを使ってゴルバットを見事に倒した。
「モウカちゃん、今よ!」
ゴルバットを倒したのを見届けたモウカザルはフレアドライブに出た。スカタンクのヘドロばくだんをくぐり抜けて、スカタンクに炎の攻撃を叩き込んだ。
「スカーン!!」
黒焦げになったスカタンクは吹っ飛ばされてジュピターに直撃した。大きな音を立てて倒れる。ジュピターたち。アイコの勝利であった・・・。