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ポケモンストーリー ダイヤモンド編
作者: たくと七星  (総ページ数: 123ページ)
関連タグ: ポケモン ダイヤモンド バトル 冒険 恋愛要素 
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「第23話209番道路」

アイコ現在の手持ち
モウカザル、ムクバード、ゴローン、ヨルノズク、トゲピー、フワライド(手持ちチェンジ)

 ソウスケとのバトルのあと、アイコは209番道路に来ていた。
「ふんふん〜」
 川が流れる草原でアイコは楽しそうに鼻歌をしながら焚き火で鍋を似ていた。丁度今、木の実を煮てポケモンが食べるお菓子のポフィンを作っていたところだ。
「みんな〜、出来たわよ」
 出来上がったところでアイコはモウカザルたちの所へポフィンを持ってきた。モウカザルを始めとした仲間たちは嬉しそうに手を叩いた。アイコが手に取りやすいようにしゃがんだ。モウカザルやムクバード等はポフィンを手に取った。
「ちゃんと、いただきますって言うのよ」
 アイコはポケモンたちの前に分かりやすいように手を合わせて見せた。モウカザルたちも手を合わせていただきまーすと声を鳴き声を上げてそれぞれのポフィンを食べた。
 アイコは自分のポケモンたちをつぶさに観察した。そしてそれぞれに性格や好みがあることに気づいた
「モウカちゃんは辛いのが好きなのね」
 モウカザルは辛い味のポフィンを食べていた。だがよく美味しそうな顔をして食べている。
「ムクちゃんは渋い味が好きみたい。フワちゃんは、トゲピーちゃんと一緒じゃないと食べないみたいね」
 ムクバードは渋い味のポフィンが好きだ。フワライドはどういうわけかトゲピーと側じゃないと食べないようだ。トゲピーにべったり寄り添っている。アイコもマカロンを口にしようとした。その時、
 ずるずる、と草むらから何かが這いずり回っている音が聞こえた。身構えると、草むらからヘドロのようなポケモンが現れた。ベトベターである。ヘドロポケモンであるため異臭を放っていた。モウカザルたちは鼻をつまんだ。しかしアイコは怯えたりせず、ベトベターのヘドロの体を優しく撫でた。
 ヨルノズクが近くに来ると、このベトベターの過去を見た。ヨルノズクの脳内に浮かんだのは、心のないトレーナーに臭いという理由で捨てられた哀れなポケモン、ベトベターが見えた。ヨルノズクはアイコにそれをテレパシーで伝えた。
「そうだったの。可愛そう・・・」
 アイコは、気の毒に思い、ベトベターに声をかけた。
「辛かったんだね。でも、一部の人間にもいい人たちがいることを忘れないで。よかったら、私たちと仲間にならない?」
 アイコはベトベターにポフィンを食べさせて上げた。ベトベターは嬉しくなったのかアイコの足に頬ずりをした。アイコのピンクのブーツにヘドロが着くもアイコは気にしなかった。
「ベト・・・」
 すると、ベトベターがぐったりとした。
「あれ、どうしたの。やだ、ひどい熱・・」
 アイコが手を当てると風邪をひいていることが分かった。アイコは急いでズイタウンのポケモンセンターへと走っていった。
ここ、ポケモンセンター
「う、あなたすごい匂いがするわね」
 アイコの体にヘドロの匂いがついていたためジョーイさんは思わず鼻をつまんだ。
「そうね、点滴をして様子を見ましょ」
 そう言うとジョーイさんは注射針を持ったが、それを見たベトベターは、注射をされるのが嫌なのか「ベト〜!」と鳴き声を上げて嫌がった。アイコが必死でなだめモウカザルたちは体はヘドロなのに痛いのかとため息を吐いた。数分して、ベトベターは注射を受けて安静にしてもらった・・・。

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