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ポケモンストーリー ダイヤモンド編
作者: たくと七星  (総ページ数: 123ページ)
関連タグ: ポケモン ダイヤモンド バトル 冒険 恋愛要素 
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「第35話シンジ湖の危機、VSマーズ」パート2

アイコ現在の手持ち
ゴウカザル、ムクホーク(戦闘中)、フワライド、トゲキッス、スカタンク、リオル


 突然の乱入者にマーズは驚いた。アイコが見るとそれは、猫のポケモンのニャルマーだった。
「ニャー」
「このニャルマーは・・・」
 ニャルマーは大丈夫かとひと鳴きした。
「良かったわ、間に合って」
「ママ!」
 そこへアイコのママが駆けつけた。アイコを心配してシンジ湖に来たのである。
「どうしてここに?」
「どうしてって、貴方が心配になってね。そういうのも親心でしょ。さあアイコ、あとは大丈夫ね」
「うん!」
 アイコはママに促されて、マーズと決着をつけるべくムクホークに指示を出した。
「ムクちゃん、インファイトよ!」
「ムックホーク!!!」
 ムクホークは一直線に羽ばたいてガルーラにインファイトを叩き込んだ。
「ガ、ガルオオオ・・・・!」
 今のが決定打となりガルーラは力尽きた。
「く、また・・・!」
 マーズは歯ぎしりをしたが、すぐに落ち着いた顔をした。
「ふふ、でもこのぐらいの敗北は痛くも痒くもないわ。シンジ湖に眠っていた感情の神、エムリットは頂いたわ。そう、今回の私たちの任務は成功したのよ」
「どういうこと?」
「リッシ湖での爆発はサターンが仕込んだものよ。そして意志の神アグノムが目覚めた。それに呼応するようにエムリットが目覚めたの。おそらく仲間を助けるつもりだったのかもしれないけどそのお陰で楽が出来たわ。感情の神エムリット、意志の神アグノム、そしてエイチ湖にいる知識の神ユクシー、この三匹をどうするか、楽しみにしていなさい・・・」
 マーズはけむりだまを投げて姿をくらました。それと同時にギンガ団も姿を消していた。
「アイコ!」
 ナナカマド博士が駆け寄った。そしてアイコたちの無事を確認した。
「アイコ、よくやってくれた!コウキ、大丈夫か?!」
「は、はい、でもエムリットが・・・」
「いや、相手は大の大人たちだ。お前たちだけが無事でも嬉しいぞ」
 ナナカマド博士は穏やかな顔をしてアイコたちの顔を見て安堵の笑みを浮かべた。
「博士、あんな優しい顔をすることがあるんだ・・・」
 アイコは博士を見て思った。強面ゆえに恐いと言う噂が絶えないナナカマド博士だが、今の彼はそんな噂が微塵も感じないくらい優しい目をしていた。それを見てアイコは博士の本当の人柄を知ったような気がした。
「おや、貴方は」
 博士はアイコのママと始めて顔を合わせた。
「貴方が、ナナカマド博士ですね。始めまして、アイコの母です。娘がお世話になっています」
「いやいや、危ないところを感謝します。しかし見事なニャルマーをお持ちで」
「いえいえ、これでも昔はトレーナーで、今はコンテストの会員ですの」
 アイコのママは昔はかなりの名うてのトレーナーだったのだ。アイコは湖で起きた事件のことをママに話した。
「そんなことがあったの。でも、貴方が無事でよかったわ。ニュースで見て心配していたの」
「ありがとう、ママ」
「しかし湖のポケモンたちが奴らの手に渡ったとなると、エイチ湖、ソウスケが心配だな」
 アイコはエイチ湖のユクシーを狙っていることをマーズが話していたことを思い出した。
「大変、博士、ママ、コウキくん。私、行きます!」
「待ちなさい、アイコ!」
「ママ?!」
「まずはゆっくり休んでからにしなさい。貴方もポケモンたちも疲れたでしょ」
「で、でも・・・」
「気持ちはわかるわ。でも焦らないのも大事なことよ。頑張りすぎたら戦えなくなるわ。まずは休みなさい」
「そうだね、ありがとうママ」
 アイコはママと一緒に久々の我が家に戻って休むことにした。
「アイコ、いい母親を持ったな・・・」
 ナナカマド博士はアイコのママの良心さに感心した。しばらく休んだあと、アイコは出発してエイチ湖があるキッサキシティへと向かったのだった・・・。

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