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「ギンガ団アジト、アカギとの死闘」パート3
アイコ現在の手持ち
ゴウカザル、ルカリオ(戦闘中)、クロバット(ひんし)、ゴローン(ひんし)、ストライク(ひんし)、スカタンク
「ほう、加勢に出たか。二対一、これでは私が負けるかもな。ヤミカラス、くろいきりだ」
アカギの指示でヤミカラスはくろいきりを生み出した。
「ブーバーン、吸い込め!」
「ブーバーン!!」
ソウスケの指示でブーバーンは両腕の火口でくろいきりを吸収した。
「にほんばれだ!」
更ににほんばれを使って陽の光を作り、光のエネルギーでルカリオを回復させた。
「ヤミカラス、ドリルくちばしだ!」
「ケーっ!!」
アカギの指示でヤミカラスはドリルくちばしで接近してきた。ブーバーンは両腕を盾にしてこれを防いだ。ドリルくちばしの威力で後ろに引きずられた。
「ケーっケケ!!」
ヤミカラスは宙返り様にあくのはどうを飛ばしてくると、ブーバーンはオーバーヒートを放ってこれを打ち消した。
「ルカちゃん、はどうだんよ!」
アイコも動いてルカリオにはどうだんを指示した。
「甘い、オウムがえしだ!」
アカギの指示でヤミカラスはオウムがえしをしてはどうだんを跳ね返した。
「ブーバーン!」
ブーバーンが前に出て腕をハンマーのように振るい、はどうだんを叩き落とした。
「クワン」
ルカリオがすまないと頷いた。ブーバーンは見ていろ、と火炎弾をヤミカラスに飛ばした。
「オウムがえしだ!」
ヤミカラスは再びオウムがえしをしてこれを跳ね返すと、ブーバーンも腕を振るってヤミカラスの方に返した。二度三度と飛ばし合いが続いて四度目になったところでブーバーンが両腕を突き出してヤミカラスへ飛ばした。先ほどと違い火炎弾は豪速球に飛んでヤミカラスに命中した。
「ギエーっ!」
ヤミカラスは避けきれずに落下した。
「今だ、アイコ!」
「ええ、ルカちゃん!」
「ガウ!」
アイコの指示でルカリオはりゅうのはどうを放ってヤミカラスを攻撃した。今のが決め手となりヤミカラスは力尽きた。
「戻れ」
アカギは無感情のままにヤミカラスをボールに戻した。
「おもしろい、そして興味深いな。君たちの強さはポケモンとの絆、そして優しさであろう」
アカギはアイコ達の強さの源を認めた。
「だが、優しさなどは死ねばなくなるまやかしに過ぎん。故に私は心を捨てて感情を捨てた。まあいい、君たちとは分かり合えないだろう・・・」
しかし、首を横に振って絆の類を否定した。そしてワープパネルの方に向かいアイコ達に告げた。
「私はこれからテンガン山に向かう。そこで全てを終わらせ、いや、始める。私を止めたければ来るがいい・・・。このパネルに乗れば研究所に行ける」
そう言い残してアカギは姿を消した。
「くそう、行っちまったか・・・」
「ソウスケくん」
「何だ、アイコ?」
「ありがとうね」
「ま、まあな。ああは言ったけどやっぱ心配だったからな。ほら、早く行くぜ」
アイコに感謝されてソウスケは照れ隠しをした。そのあとワープパネルに乗って研究所に入った。中を走っていくと、ある装置のある部屋に到着した。
「これは・・・」
そこでアイコ達が目にしたのは装置に固定されて苦しげに瞳を閉じている、ユクシー、アグノム、エムリットの三匹のポケモンだった。
「お前達は・・・」
そこにはリッシ湖でアイコと戦ったサターンがいた。アイコとソウスケはボールを構えた。
「待て、私はお前達と戦う気はない。さすがの私でも強者二人が相手ではどうなるか目に見えているからな」
サターンの言葉に二人は警戒するも取り敢えずボールをしまった。サターンは装置のスイッチを指を指して言った。
「このスイッチを押せば三匹は解放される」
「そうなんだな?」
「ああ」
ソウスケは半信半疑ながらもそのスイッチを押した。すると装置の拘束具が外れてユクシー達が解放された。解放された三匹はテレポートをして姿を消した。
「ボスは三匹から赤い結晶の鎖を生み出した。それをテンガン山で使うようだ」
「何のために?」
「それは私にも解らん」
アイコの問いにサターンは解らないと答えた。そして後ろを向いてアカギの考えを二人に伝えた。
「ボスは心や絆というものを不完全なものとして否定している。恐らくこの世界から心という存在全てを消し去ろうとしているかもしれん。だが、さすがの私もそれには嫌悪せざるを得ぬのだ・・・」
アカギに従いながらも彼の考えにわずかながら疑問を感じてしまう。サターンの複雑な言葉にアイコとソウスケは静かに聞くしかなかったのだった・・・。