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「ナギサシティ、静かなる男」パート2
アイコ現在の手持ち
ゴウカザル、ルカリオ、ムクホーク、ストライク、ゴローン、エムリット
シルベのとうだいに入ったアイコは最上階に到着した。ポケモンリーグを覗ける望遠鏡が設置されていてその壮大な光景を見ようと人が見ることがあった。
「?」
アイコはある人物に目を向けた。そこにはポケモンリーグを見つめている、ツンツンとした黄色い髪型をした青年がいた。青いガウンに黒いズボン、目は静けさを漂わせていて、冷静そうに見えるも、どこか底知れないトレーナーとしての熱さを感じさせた。
「あの人かな・・・?」
あの人物かもしれない、アイコは確信してその人物に声をかけた。
「あの・・・」
「うん・・」
青年がアイコの方に振り向いた。アイコは緊張したが、青年は鋭い眼光でアイコをつぶさに観察した。
「なるほど、挑戦者か」
「はい、そうですけど・・」
「決めた」
「?」
「君に勝ったらポケモンリーグに挑戦するとしよう。ジムで待っている」
青年はすました笑いをして、灯台を後にした。アイコはその青年からただ者ではない感じがして、心が落ち着かなかった。
「さて・・・」
アイコはジムの前に来ていた。門前にはオーバが嬉しそうな顔をして待っていた。
「オーバさん」
「いよう、あいつ嬉しそうな顔をしていたぜ!きっと君の強さに気付いたのかもしれないな」
「私が、強い。へへ、ちょっと嬉しいですね」
オーバに後押しされて、アイコは嬉しい気持ちになった。
「ちょっといいかい。あいつと話したいことがあってさ」
アイコがジムに入ろうとすると、オーバは待って欲しいと言ってジムに入った。そして数分後、
「よーしいいぜ。ちょっとあいつと話をしていててさ」
「話って何の?」
「そいつはー、言えねえな。男同士の約束ってやつでさ。ま、頑張れよ!」
オーバはアイコの頭を撫でてジムを後にした。アイコは帽子を正しく戻してジムに入った。
そこでまず目についたのが室内全てが機械仕掛けになっていた。歯車やスイッチなどがあってアイコは仕掛けを解きながら奥へと進んで行った。そして、その奥であの青年が待っていた。
「ようこそ挑戦者」
「はい、アイコです」
アイコは青年にお辞儀をした。
「俺はジムリーダーのデンジ。シンオウ地方一の電気使い。俺に挑んでくるやつが多くいたが、どれもこれも歯ごたえのない奴らばかりでね。暇だからジムの改造をして退屈を紛らわしていた」
デンジの台詞を聞いてアイコはあの緊張感が本当だったと直感した。この人は他のジムリーダーに比べて格段に強いかもしれない。静かさの裏に凄まじい存在感を感じていた。
「君はどうなんだ?」
「私ですか?」
「いや、言わなくていい。始めようか。俺は手持ちを三体持っている。君も三匹で来るといい。どちらかの手持ち三匹が全滅させたほうが勝ちだ。そして・・・」
「そして・・・?」
「君に勝ってポケモンリーグに挑ませてもらうよ。さあ、始めようか」
デンジはボールを投げて、最初の手持ち、エテボースを繰り出して来た。
「さあ、来い!」
「はい、ストちゃん!」
アイコはボールを投げて、ストライクを出した。ボールから出たストライクはエテボースの投げ続けてくる岩をかいくぐって切りかかっていった・・・。