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しりとりシリーズの『その後』
作者: 彩都  (総ページ数: 108ページ)
関連タグ: しりとり 短編集 長編 ミステリ 推理 多ジャンル 
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 しりとりシリーズ 『食う気』の『その後』

「それにしても完全に違うなぁ」
 自分が妻に向かってそう言うと、妻は不思議がった。
「へっ? どういう事?」
「だって、もう方言が出ていないじゃないか、転勤する時は大変だったもんなぁ」
 自分がそう呟くと妻は笑い出した。
「まぁ、そうでしたねぇ、だって、『『食う気』ってどっちだよ!? 意味が分からねぇよ!』、『いや、だから両方の意味を……』とかいう話だったものね……」
 そう呟きながら、自分の方言は可笑しい、と言う事に気付く妻。
 まぁ、日本も可笑しな方言とかあるから、五分五分だと思うけどなぁ……(汗)
 そう思いながら自分はネクタイを締めて鞄を持つ、そして妻に向かって言う。
「では、仕事に行ってくるよ」
「えぇ、行ってらっしゃい……」
「あぁ」
 自分は妻と少しの会話をして外に出る、たった数年間で変わった妻の事を考えながら、自分は歩を進める、まだまだ方言は出るけれど、そんな妻のおっちょこちょいに少しにやけながら自分は夫婦生活を歩む──そして数年で妻の方言は出なくなる、その間はずっとにやけそうだ──

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