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しりとりシリーズ 『太刀』の『その後』 風凪光輝の殺人記録 9 最終章 風凪光輝の復讐記録 (中編)
前回迄のあらすじ、主人公風凪光輝は宇宙戦争に巻き込まれて、前全宇宙の覇王を倒してしまい、光輝は全宇宙の覇王となってしまった、そして全宇宙の覇王になった光輝は他の宇宙(別名パラレルワールドという)は侵略する事になるのだが……
「ないよ! そんなあらすじではないよ! ていうか、前回のあらすじ、ボスを殺されて復讐しようとする僕だよ!?」
さて、此処だったか、そう思いながら僕こと風凪光輝は一つの家を見上げる──その家は『四季』家──、そう、『怪盗ミラクル』の時の共闘した仲間、『四季』の家かもしれない場所だ──僕はそのまま家のドアを壊して中に入る、今は完全に復讐心しかないのだ、周りの事なんか気にしていられない、後ろにもアリスは居るが僕は気にしている場合では無い、僕を守ってくれると有難いが──
「おや、誰ですかね? 不法侵入?」
そう言いながらメガネのお兄さんはコーヒーを飲みながら言う。
「この『四季』家に喧嘩ですかね?」
「それに近いね、僕の家に爆弾持ち込んだ奴がこの家に帰って来た筈なんですがね──お前等、殺人鬼の癖に爆弾使うんだな」
そう言いながら背中の太刀を取り出す、そしてメガネのお兄さんは言う。
「爆弾……? あぁ、識描の事か、まぁね、我等『殺人鬼は人を殺せたら良い』、からね、色々な武器で人を殺す、に徹するよ」
「そうか、僕はその爆弾野郎を殺せたらそれで良いんだ、僕の復讐心に火が点きそうだよ」
「心に火が点いたら消火しないとね」
そう言いながらメガネのお兄さんは服の裾から鋸を取り出す、細い鋸──金切り鋸──を取り出してお兄さんは言った。
「四季識側(しき しきそく)、それが私の名前だ、識描は私が守るよ、小学生だしね」
小学生の殺人鬼……? 何て怖い存在なんだ、って自分も人を殺してるからどっちもどっちか、そう思いながら僕は太刀で識側さんと戦った──
勝敗は簡単だった、識側さんの腕を太刀で切断してやって、逃げる識側さんの背中に向かって、心臓を狙い、心臓を太刀で刺して、殺した、すると動かなくなった、あっさりしたなぁ、そう思いながら識描と呼ばれた小学生を探す──すると目の前に増えるワカメが髪の毛に生えた男が現れた──そしてぼそぼそと声を出した。
「君は、何で、僕らの、家の、扉を、壊したの、かな? 僕は、凄く、困る、んだけど?」
「僕は大事な人をこの家の人間に殺されたんだ、やり返しに来たんだ、識描って奴を探しているんだが?」
「識描? 何でさ? 僕が、君を、殺せば、良いんだからね? 足止め、必須!」
そう言いながら増えるワカメは服の裾からクナイを出した、忍者かよ、そう思いながら僕はワカメと戦った──
勝者は僕である、簡単に殺した、どうやって殺したかと言うと、遠投、太刀の遠投──遠投ではないが、簡単に書けば思いっきりワカメの頭に太刀を投げただけだ──ってそういえばワカメの人の名前を聞いていなかったなぁ、名前は何だろう? 態々服の中を探して、名前を探すのも何だか失礼に感じたので、他の人に容姿だけ伝えて聞いてみるか、そう思いながら識描を探す、だがこの家は思ったより広かった、まるで『僕の家みたい』な……『僕の家みたい』な? 待てよ、『四季』家って、殺人鬼の一族だったな? だったら僕の家みたいに『地下』もあっても可笑しくは無いよな? んでもって、普通、僕みたいな侵入者が居れば一杯人が現れる筈なのに、現れない、つまりこれは僕を一網打尽にしようって魂胆かもしれない、それでも『全員殺せば良い』のだから、識描が居なくても良いだろう──
すると目の前に『四季』家の人間が現れる、名前は──
「俺の名前は、『四季識彩(しき しきさい)』、懐かしいなぁ、ガキンチョ」
「……僕はガキンチョじゃない──」
すると後ろにいたアリスが前に出る、そして声を出す。
「そう、私もガキンチョでは無いわ、私と光輝は19歳の未成年よ?」
「そうだね、僕は19歳だ」
年齢の事を言うと、四季は言った。
「はぁ? お前等何を言って──」
「肉体若返薬(ミニマム)、と言えば分かるかしら?」
そう言うと、四季は驚いていた。
「何だ、『お前らも服用していた』のか……そうかそうか、だからお前は俺に『年上だ』って言ったのか……そうかそうか……」
腕を組んで四季はそう言いながら頷く、だが組んだ腕からナイフを取り出す。
「だったら、俺も『四季』家の一族として行動するぜ……名前は『四季識彩』、覚えろよ……」
そう言いながら四季は僕らに向かって攻撃を仕掛けた──ってまたもワカメの人を聞きそびれた──そう思ったのは後の祭りだった、四季識彩を殺した後だったからだ──
「くっ、クソッ! ……もうじき死ぬのかぁ……悪い人生だったなぁ、多分だが、お前の探している奴はそこの襖の奥にいるかもな……」
そう言いながら口から血を出しながら、動きが止まる、死んでしまったのか──僕は四季の顔に白いハンカチを置いて、その場を去る、さぁ、この次だ、この襖の奥にボスを殺した奴がいる──僕は深呼吸をして、襖を一気に開けた。
するとそこに居たのは正座でお茶を飲む学級委員長の女の子だった、厭な予感がする、だが立ち止まってはいけない、そう思いながら僕は学級委員長の女の子の前に座る。
「……増えるワカメみたいな奴の名前、聞いていなかったんだが、名前は何て言うんだよ?」
「……四季識善(しき しきいし)、それが貴方の言うワカメ頭の男の名前よ──それより今日はどうしたのかしら光輝君?」
「……お前がボスの部屋に爆弾を放り投げたのか?」
「そうだと言ったら?」
「殴って打ち殺す」
「それで貴方の気が済むならすれば良いわ──」
そう言いながら学級委員長の女の子は押入れや全ての襖を開け、畳を捲る、するとダイナマイトが一杯あった、そして学級委員長の女の子は言う。
「さようなら、光輝君……」
そう言いながら手に持った爆弾の起動装置を押した、その瞬間、周りのダイナマイトは白く光った──そして『ドガンッ!』と大きな音を出した──光輝やアリス、学級委員長の女の子は白い光に包まれる──
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