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しりとりシリーズの『その後』
作者: 彩都  (総ページ数: 108ページ)
関連タグ: しりとり 短編集 長編 ミステリ 推理 多ジャンル 
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 しりとりシリーズ 『帝都』の『その後』 6 帝都戦争 破壊の限り、破壊する

 ちきしょう! どれだけ居るんだよ!? そう思いながら俺こと、久比里色也は思慮をする、目の前には、俺の後輩、志摩が居る、そしてたまたま撃った砲弾の弾を志摩の方へ向かったが、志摩が蹴って、他の戦車の方へ蹴ってくれたお陰で志摩は怪我一つ無くて、俺は安心する、絶対この戦いが終わったらキレられるなぁ……とそう思いながら戦車のメーターとかを見る、少しずつだが理解してきた、安心しろ、俺は出来る子なんだからな、頑張って、目の前の志摩に当たらない様に砲弾を撃ってやる──

 本当に焦ったぜ! まさか先輩が私に対しての戦犯になるなんてなぁ! そう思いながら目の前の戦車を殴っては壊し、殴っては壊しを繰り返す志摩こと、死魔、だが段々と戦車の装甲が硬くなってきた、それに対しては驚きしかないが──まぁ、ワンパンがツーパン、スリーパンになっただけだが──それにしてもどうして急に装甲が硬くなった? 急に硬くなる、もしかしてもうすぐボスの登場か? いや、それは有り得ない、まだまだ戦車は続いているんだ、いきなりボスが現れるなんて時期尚早では無いだろうか? そう考えながら死魔は戦車の中の人間を一人一人殺して、他の戦車へ特攻する、まぁ、そんな事は全て終わって、ボコボコにした後でもボスは聞けるか、そう思いながら先輩の事を思う、この戦いが終わったら、先輩も殴ろう、そう思いながら前へ前へと進む──

「…………」
 茂みの奥で、一人の男性が、死魔と色也を見ていた──本羅だ──本羅はラジオ放送を聞いて、二人の手助けをしようと思ったのだが──何て事だ……あの機械音痴の色也が戦車の運転をしているではないか! これは驚きだ、そう思いながら見続けている、いや、早く手助けをしなければならないのだが──そう思いながら拳銃を右手に持つ、そして深呼吸をして、戦車に特攻する。
「俺だって、俺だって、警邏なんだよ! 皇居一つ守れないで、何が警邏だよ!」
 そう言いながら戦車の前に現れる本羅、さぁ、戦車相手に喧嘩を売った、これでも俺は警邏の中でも、優秀な方なんだよ! 鬼気迫る顔で、本羅は戦車に向かって戦いを挑む──

「……さぁ、発射するか──って、本羅!? 何で急に来たんだ!? 死ぬかもしれないのに!」
 俺はそう言いながら本羅に向かって、戦車で近付く、そして扉を開けて、本羅に話しかける。
「おいおい、どうしたんだよ、お前、今日はもう休みじゃなかったっけ?」
 俺がそう言うと、本羅が言う。
「いやぁ、それがさぁ、緊急収集がかかってさ、急遽こっちに来たんだよ、全く、疲れているのに、政府も大変だなぁ……」
 そう言いながら本羅は欠伸をする、完全に眠たそうだ、全く、政府は眠たい人でさえ、戦力にしたいのかよ──

「えっ!? 本羅さん!? どうして急に……?」
 死魔は志摩に戻って、元の常態に戻る、志摩はたまに、死魔を呼んで、自分に憑依させて、強さを死魔の状態にしたりして、戦ったりする、そして志摩は本羅達の方を向きながら戦車を殴っていく、彼女のパンチ力は死魔と同レベルだった。
「今はそんな事に集中してい場合じゃない! 早くボスを倒さないと……!」
 目に闘志を燃やしながら、前へと進んで行く志摩、早く死魔になって、先輩よりも先にボスを叩く!

「という事で、俺も手伝いに来たって訳さ」
 そう言いながら戦車を叩く本羅、そして笑いながら色也に言う。
「何でお前が戦車を操縦しているんだか……逆に驚きだよ」
「それは俺もだよ、戦う道具がそれしか無かったらから、仕方なく、さ」
 色也がそう言うと、けらけらと本羅は笑う。
「お前らしいや、『自分に武器が無かったら、奪ってでも使え』ってな……」
「確かに、それは俺の格言だと感じるな」
「そうだな……さて、そんな無駄話も置いといて──」
「そうだなぁ……さて、俺も戦車に乗って、行動しますか──」
 そう言いながら二人は息を合わせて言う。
「さっさとぶっ壊すぞ、この野郎!」
「おう!」
 二人はそう言って、一気に特攻する。

「へぇ、二人で特攻しに来るのか……やっと、私が楽になる番かなぁ?」
 志摩はそう言いながら、戦車を壊していく、すると目の前に今迄の戦車よりも巨大、いや、巨大過ぎる戦車が現れる、簡単に殴ってしまっては自分の手が壊れてしまうだろう、何なんだ、まさかこんな所でボス登場なのかよ? どんなボスか気になるな、だったら扉でも壊して突入してやるか! そう思いながら志摩は死魔になって、戦車の扉を壊して、入ろうとした、だが扉に手を掴んだ所で、扉が勝手に開いてしまった、そして中から人が現れる、その人物に死魔基志摩は驚いてしまった。
「え……?」
 落ち着け、落ち着け、落ち着け! 何に驚いているんだ!? いや、何で……何で貴方が皇居に!?
 そう思いながら相手の顔を見る、そして恐怖する──
「……何故、貴方様が此処に居るんですか、皇太子様……!!」
 そう言いながら皇太子様はニコリと笑って、死魔に言う。
「そんなのは簡単ですよ、父を殺しに来ました、たったそれだけですよ」
 そう言って、志摩の顔面を踏んでから、蹴り飛ばす、そのまま志摩は林の方へ吹っ飛んで行く、そして皇太子は言う。
「さぁ、戦車の運転手共、早く皇居へ進むのだ、そして父の首を取ろう」
 皇太子がそう言うと、戦車は一気に前へ進む──この移動は誰にも止められない──

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