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しりとりシリーズの『その後』
作者: 彩都  (総ページ数: 108ページ)
関連タグ: しりとり 短編集 長編 ミステリ 推理 多ジャンル 
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 しりとりシリーズ 『メモ』の『その後』 蘭万屋録 CASE 2 殺人事件と万屋 前編

 此処は蘭万屋、そんな万屋に一件の事件が舞い込んだ。
「すいません、貴方が蘭さん?」
 事務所にすぅっと一人の高身長の女性が自分の前に現れる、自分はコクリ、と無言で頷くと、女性は写真を取り出して自分に見せ付けた、その写真は女性が死んでいる遺体の写真だった。
「この事件のトリックを教えて欲しいんです、一応来てくれますか?」
「? どういう事だ? お前が犯人扱いされているのか?」
 自分がそう言うと彼女は首を横に振って簡潔に答えた。
「違います、『家族の九割が容疑者』です」
「は、はい……?」

 そう言って、自分は黒い車に入れられて、一つの巨大な家の前に立たされる、この家って相当豪華な家じゃないか、そんな家に対し、自分が探偵として登場する等思ってもいなかった、そう思いながら、自分は領主の男性に声を掛けられた。
「貴方が蘭さんですか? 私はこの家の領主です、本日は有難う御座います」
「いえいえ、ですが、奥さんが死んでいるなんてとんでもなく可哀想に……」
 自分がそう言うと、領主は不思議そうに自分を見る、えっ? どういう事だ?
「何を言っているんですか? 彼女は私のメイドですが……?」
「えっ? メイド!?」
 自分は驚いた、まさかあの写真はメイドだったとは、私服だったから気付かなかったぜ、そう思いながら自分は色々な人から話を聞いた。

 彼女はメイドだったそうだ、だが皆からとろくて虐められていた、だが領主の人は知らなかったそうだ、領主の人だけが彼女の事を知らなかった、という──ん? 少し不思議な所に気が付いた、だって虐められていたのなら、色々な人から話を聞いている筈だ、だが何故『領主様は知らなかった』んだ……? 可笑しい、まさか何かこの事件、何か裏があるな? そう思いながら自分はとある一室でベッドに座りながら考える、それにしてもこの部屋、死んだメイドが使ってた部屋何だよなぁ、そう思いながら自分は寝る事にした、明日、事件の内容を披露しよう、そう思いながら……

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