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作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (総ページ数: 237ページ)
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*186*
ある日のこと、天狗神クラマは不思議な夢を見た
クラマ
「なんだ、ここは...」
そこは、辺り一面がボロボロになった廃墟の世界
空は曇り模様で、厚い雲は太陽さえも映さない
そんな空白の世界で、風が弱く吹いていた
クラマ
「皆は、どこだ...福の神様?万丈?たくっちスノー?」
クラマ
「...マガイモノ屋、ボロッちい所だったか?」
クラマは飾ってあった写真を覗く、福の神がクラマに引っ付いて、その横に龍我、隅っこにたくっちスノーが軽く写っている物だ
クラマ
「こんなの、撮ったか?」
クラマ
「...ハグレ王国、寄ってみるか」
...
ハグレ王国は、おかしい程に静まり返っていた
人の気配が、微塵も感じられないくらいに
クラマ
「...拠点は?」
...
クラマ
「誰も、いない...」
あんなに騒がしかった王国も、拠点も...
クラマ
「おいおい...夜逃げでもしたっていうのか?」
クラマ
「いや、この国に限って夜逃げはありえねぇか...なら、別のところも...」
...
クラマ
「はぁはぁ...いない!!いない!!」
クラマ
「ケモフサ村も、妖精王国も、帝都にも生きている人間もハグレもどこにもいねぇ!!」
クラマ
「そ...それどころか、モンスターの気配すら感じねぇ...」
クラマ
「まさか、世界に俺一人だけか!!?」
「いいえ、一人じゃないわ」
福ちゃん
「二人よ」
クラマ
「ふ、福の神様...!?」
福ちゃん
「クラマ君」
クラマ
「こ、これはどういう事なんですか!?」
福ちゃん
「知りたい?」
クラマ
「はい...まだ、どうにも状況が理解できなくて」
福ちゃん
「そうね...貴方はまだ若いし、理解できなくても無理はないわね」
福ちゃん
「着いてきなさい、皆の所に行くわ」
クラマ
「えっ...はい!」
...
福ちゃん
「クラマ君、これから問題を出すわ」
クラマ
「問題...ですか」
福ちゃん
「神はどういった時に死ぬか、分かる?」
クラマ
「...どうしたんですか、急に」
福ちゃん
「答えて」
クラマ
「分かりませんよ、そんなの」
福ちゃん
「そうね...そうよね」
クラマ
「福の神様は知ってるんですか?」
福ちゃん
「ええ...見てきたものの」
クラマ
「やっぱりそうですか...」
福ちゃん
「付いたわよ、皆のところに」
クラマ
「皆って...えっ...これは...」
福の神が連れてきた所...それは...
クラマ
「薄々感付いてはいた...でも、改めて突き付けられると...」
クラマ
「冗談、キツいぞ...」
そこには、無数の墓が並ぶ