コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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ハツコイ【移動】
日時: 2017/02/08 16:48
名前: てるてる522 (ID: VNP3BWQA)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1a/index.cgi?mode=view&no=10554

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2017.2.8

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Re: ハツコイ【オリキャラ募集中】 ( No.108 )
日時: 2014/11/30 17:22
名前: わんこ (ID: 92VmeC1z)

雪亜ちゃんの妹発見!友達になってください!

Re: ハツコイ【オリキャラ募集中】 ( No.110 )
日時: 2016/08/08 08:47
名前: てるてる522 (ID: VNP3BWQA)

てるてる522です♪

早速ですが、小説を進めたいと思います!

〜夏海サイド〜

今日は、お母さんとお父さんが久しぶりに出張から帰ってきました。

「夏海、元気にしてたか?」
「うん! 元気だった!」

しばらく会ってなかった両親の顔……──。

私がここに引っ越してきたばかりの時以来だよね……会ったのって。



今日は話があるらしく、2人は戻ってきたのだ。

「実は、また引っ越すことになったんだ。すぐじゃないけど、ピアノのコンクールが終わったらな──」

「え??──」
なんで勝手に決めちゃうの、と言おうとしたけれど声が出なかった。

「ごめんなさいね、でも慣れたことでしょう??」
!私はただ自分の唇を噛んでいた。

ピアノのコンクールが終わったらって、あと3週間を切ったんだよ??
今このタイミングで言われても、コンクールまでの集中が切れるだけじゃない。

そんな簡単に言わないで。


初めて出来た友達だって居る。
今までとは違う。一緒じゃない。

「なんで……いつもそうやって決めちゃうの──?? 引っ越したくない。1人で残ってる」
やっと言えた言葉……。

私は初めて、お父さんとお母さんにわがままを言った。




次の日、私は百合と瑞希と美佳にこの話をした。

「そっか、でもまた会えるよね?」
瑞希の言葉に私は頷いた。

「今すぐじゃないんでしょ?」
「3週間後だって……」
3人は顔を見合わせた。

「やだー!夏海、引っ越さないでー」
私の引っ越しをこんなにも惜しく思ってくれる人は初めてだ。

今まで誰も残念がってくれなかった──。
それが今、私が引っ越すことで残念に思ってくれる人がいるなんて嬉しくて泣いちゃいそう……。

「それで、良かったらなんだけど──ピアノのコンクールに来てくれない??」

私は昨日のうちに、百合たちを誘ってみようと決心してたのだ。

「もちろん! 行くよー」

「夏海のピアノ弾くとこみたーい!!」

「どこでやるの??」

急なのにOKしてくれる。
3人の優しさに気付かされた。

優しさに甘えてしまう──。


「じゃあ、このホールで、日時は丁度3週間後で2時から始まる。ありがとね」

私のために、来てくれる。 
緊張する気持ちはあるけど、やる気が沸いてきて、練習が集中出来そう。


【続く】

byてるてる522

Re: ハツコイ【オリキャラ募集中】 ( No.112 )
日時: 2016/08/10 08:08
名前: てるてる522 (ID: VNP3BWQA)

〜夏海サイド〜

ふぅ〜。 ついに明日か……。

やっぱり緊張するなぁ──当たり前か!

『何か特別な日の前日は、しっかり体を休めるのが大事』って言うけど
今の私に体を休めなどと言われたところで、出来るはずも無く……。

ドキドキとワクワクと楽しみと悲しみと寂しさが、見事にごっちゃ混ぜになっている状態だ。

でも、しっかり寝ないと明日万全の状態で、望めないよ──……。

今夜は寝ないと……だよね。

頭で思っていることと、実際に体がしていることは見事に矛盾している。

矛盾されては困る。でも矛盾するしか無い……。

私以外誰もいない部屋の天井を一人見つめながら、そう思う。


天井を見つめているとだんだんまぶたが重くなってくる。目を閉じらずにはいられなくなる。

私がそう目を閉じて、眠りについた時は時計の針はあと10分ちょっとで明日が今日になる時間を表していた……。



*


次の日、カーテンを開けて顔を洗って着替えを済ませる。

リビングで久しぶりの家族全員が揃った朝ごはんを済ませて、少し部屋で休んだ。

すると、ケータイがなった。百合からだ。

『今日は頑張れー!!』
『3人で見守ってます|ω・)』
『楽しみにしてる』
百合ちゃんの使う顔文字が、何故か面白く吹いて笑っていた時にまた携帯が鳴る。

今度は瑞希からだ。

『今日は精一杯の力出せるといいね!』
『ステージの下から応援してるよー』
『またいつでも相談乗りますからっ(´∀`*)』


そしてもう1件も……。

『やほほー!!』
『今日は楽しみです! ドキドキだぁ〜(゜A゜;)』
『百合ちゃん、昨日も一番夏海のこと心配してたのー』
『今日は頑張って下さい!』
それぞれの特徴がメールに出る。
少し素っ気なくても優しさは伝わる。

3人はホントに優しい。

3人とも、今日という日を楽しみにしていてくれる。

私が皆に出来ることは何なのか。

……それは、感動できるような演奏をすること。


客席にいる3人に直でお礼は言えないから、演奏に込めよう。

そして、私が引っ越すのにせめての記憶として覚えてもらえるような演奏に……──。

それが私に与えられた目標。

最後なんて、考えたく無いなぁ……。

【続く】



byてるてる522

Re: ハツコイ【オリキャラ募集中】 ( No.114 )
日時: 2016/08/13 07:06
名前: てるてる522 (ID: VNP3BWQA)

〜夏海サイド〜

これは一種の闘いかもしれない。
──しいていうなら、ショパンとの闘い。

一つを丁寧に弾いていく……。
弾いている音を聴く。
流さないで全て、大切に弾く。


いつも意識して練習していた結果を全部出すのがコンクール。
……そして、全部出てしまうのがコンクールだ。


「夏海、そろそろ家を出て会場へ向かうぞ」

お父さんの声が玄関から聞こえる──。


車に乗り込んで、シートベルトをしっかり締める。

「随分と練習していたみたいね。 緊張してるの?」

お母さんの声で自分がそうとう緊張している事を実感した。
普段お母さんからこんなことは言われない。


──そっか。お母さんとお父さんにはまだ言ってなかったか。

私ね、初めて友達と呼べる人が出来たんだ……。友達がいるとどんなにいい事があるか教えてくれた子が居るの。

このタイミングじゃ駄目だ、泣いてしまうかもしれない。

もう時期別れるから……。
もう会えないのかな。


車のスピードが上がっていくに連れ、私の緊張も重なって高まっていく。

「着いたぞー」


大っき!

ホールを見ての、第1一声はそれだった。

まだ少し時間に余裕がある。
──3人は着いたかな……。


「あっ、夏海ー!!」

美佳が始めに見つけて、3人とも駆け寄ってきた。

「今日は頑張ってね! 客席からだけど応援してる!」

「緊張してるの? 自分らしく頑張れればそれでいいんだよ!」

「夏海ー、ファイトだよ」

それぞれのそれぞれらしい、声援とともに──。

「あら……もしかしてお友達??」
お母さんが私に聞いてくる。お父さんも同じく疑問に思っているようだ。

「ま……まぁ──。」
「もう、今日来るって行ってくれれば良かったのにー。あ、いつも夏海と仲良くしてくれてありがとうね」

「いえいえ! こちらこそ、お世話になってます」
瑞希がしっかりとした受け答えをする。

「……あ、母さん。」
お父さんが、急にお母さんを呼んだ。

──ハッとした様子でお母さんは、
「そろそろ時間になってしまうから、また後ででも良いかしら? 終わった後も会えるといいわね」

「じゃあ、また後で」
「うん! 頑張ってー」


じゃあ楽屋に向かうかな?


ドアを開けると、もう沢山人がいた。


ひたすら楽譜を読み続ける人。

一つ一つ、丁寧に確認している人。

課題曲を聴く人。


やり方はそれぞれだが、どの人も一生懸命さが伝わってくる。


空いている席を見つけて、私も曲のチェックに取り掛かった。

曲を聴きながら、先生に注意された事を楽譜に書く。




「それでは、第48回 中学生の部 関西ピアノコンクールを始めます
。」

アナウンスの声で、コンクールのスタート幕が切って下ろされた。

「1番 佐々木舞子さん」

番号と名前が呼ばれて、出てくる。

私は21番だから、まだ少し時間がある。

楽屋に戻り、再び確認を始める。





どのくらい時間が経ったんだろう。

30分くらいだったのに、すごい長く感じた。

我に返って、周りを見回すと他の人も集中した顔つきでいた。


「21番の人は、舞台裏で準備をお願いします。」

私だ……。あと少しで出番だ。


落ち着いていた鼓動が再び、早くなる。


舞台裏に入ると、19番の人が弾き終えて戻ってくるところだった。

「20番 曽我彩菜さん」

次は私の番。 分かっていてもやっぱり緊張する。

目を閉じる……。

緊張が収まらないときはこうしたらいいって教えてもらった事がある。
深く深呼吸をする。

……

あ、拍手の音。


「21番 村田夏海さん」

一歩一歩をかみ締めるように踏み出して歩いていく。


ピアノの前に座って、鍵盤の上に軽く手を乗せる。


集中が、一番になった時に弾き始めた。

『別れの曲』

私も今日で百合たちと別れる……。

初めての体験を沢山やった日々。

今考えればあっという間だった日々──。
楽しい時間はあっという間に過ぎていくっていうけれど早すぎるよ………。


なめらかな旋律が耳の中を通り抜けて行くような──。




またね、百合。忘れないでね、瑞希……。ありがとう、美佳。また会おうね、優菜。


たくさんの思い出を胸に、私はここの町から居なくなる。

本当の本当に短かった。
でも短い中でもこれだけの思い出の数……もっと、一緒に居たかったな。
もっと、ずっと同じ学校を通いたかった……。



頬を涙がつたった。

視界がぼやける──見えない、分からない。
感覚で弾くしかないんだ。



最後の音を弾いて、立ち上がる。

お辞儀をして舞台袖まで歩く──。

拍手は耳に入ってこなかった。


楽しかった日々は幕を閉じた。


またどこかで、会える日を──。

【〜第3話〜 初めての気持ち 終わり。】
次回から4話です!

byてるてる522 

Re: ハツコイ【オリキャラ募集中】 ( No.115 )
日時: 2014/12/04 17:21
名前: 刹那 (ID: sp6Br4Ue)

はじめまして!てるてる522さんからコメントをいただいた者です。

なかなかてるてるさんの小説にコメントすることが出来ませんでした;;
遅れて本当にすみません……。

えっと、上から目線になってしまうかもしれませんけど、文章が丁寧に書かれていて、誤字もなさそうですしとてもいい作品だと思いました!

これからも頑張ってくださいね^ ^


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