コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

帰宅部オーバーワーク!【まさかの番外編!!】
日時: 2016/07/29 21:54
名前: ガッキー (ID: 4IM7Z4vJ)

初投稿です。初心者ですが、よろしくお願いします。夜のテンションでバーッと書いているので、誤字があるかも分かりません。一応、チェックは入れてはいますが、見付けた際はご指摘いただけると嬉しいです。
ルールも、『参照』の意味も分からないですが、感想もしくはKAKIKOのルールを教えて下さる心優しい方がいらっしゃるのなら、どうか教えていただけると私が喜びます。部屋で小躍りします。
最後までお付き合い下さいな♪

Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15



Re: 帰宅部オーバーワーク!【怒涛の新編突入!!】 ( No.48 )
日時: 2015/12/31 17:03
名前: ガッキー (ID: qRt8qnz/)

ここからは、この前言った通りアナザーエンディングルートになります。前回との落差が激しいかも知れませんが、ハッピーエンドにするつもりであります。『エッチ』とか『エロ』とか、やらしい単語も飛び出しません。
因みに、私が『帰宅部オーバーワーク!』の中で一番好きなキャラは副会長です。いつか副会長メインの話も書きたいですねぇ。

Re: 帰宅部オーバーワーク!【怒涛の新編突入!!】 ( No.49 )
日時: 2015/12/31 17:08
名前: ガッキー (ID: qRt8qnz/)

終了のチャイムが鳴る。
「終わったぁ・・・」
背中を伸ばしつつ、前野は小声で呟いた。今日は色々大変だった。国語の先生が急遽出張になり、代わりに体育の実技が入るという前野にとっては地獄の偶然。しかも、お腹が減る三時間目だ。
しかしまぁ、別段国語が好きだったという訳でもないので、何とも言えないのだが。
HRも終わった。
後は、帰宅部の部室に行くだけ。鞄を持って立ち上がった所で、ドアの付近に人集りが出来ている事に気が付いた。
「・・・・・・アレは」
集まっている人間は主に女子。その事から分かるように、恐らく集られているのは男子だ。しかも、かなり顔立ちが整っている部類の。言ってしまえばイケメンの。
しかし、そんな人集りが出来る程のイケメンが 、果たしてこの高校に在ただろうか?
気になるので、教室から出るついでに見てみる事に。
前に一歩。二歩・・・、後ろに一歩「あっ、いたいたー!」
下がろうとしたら、呼び止められた。
だって、ねぇ?
自分の教室にベネディクト君が来ていたら、誰だって嫌だよね?
嫌なのは、ベネディクトの事ではない。寧ろ前野は、明るくマイペースなベネディクトを好ましく思っている程だ。
嫌なのは、そのベネディクトを取り囲むようにしてキャーキャー言っている女子達だ。女子達の視線が自分に集まるのが嫌なのだ。
だから、気付かれないように違うドアから退出しようとしたらーー恐らく人垣の隙間から見えたのだろう。声を掛けられてしまったという訳だ。
「・・・こんにちは、ベネディクト君」
「うん、こんにちは」
ニコニコと、何が楽しいのかベネディクトは笑顔で前野に挨拶をした。
「何でベネディクト君がここに?」
言わずもがな、ここは二年生の教室である。三年生であるベネディクトには無用の場所だと思うのだが。
「来ちゃった☆」
「ベネディクト君は私の彼女ですか・・・」
因みに、前野のツッコミお得意の『!』や『!?』は今はお休み。教室ではそんなキャラじゃないのだ。
「なってほしい?」
「お断りします」
丁寧に拒否の姿勢示すと、しかしベネディクトは気にした様子も無く「冗談は置いておいて」と言った。
「迎えに来たよ!」
「え?」
「一緒に部活、行こう?」
「・・・あー」
理解。
・・・、
・・・・・・、
・・・・・・・・・。
「と言うか、態々(わざわざ)一緒に行く程の距離でもなくない?」
「そこはアレだよ!・・・・・・うん!察してね!」
思い付かなかったらしい。
まぁ、別に良いのだが。
背中に刺さる、女子達からの視線さえ気にしなければ。




「・・・という事があったんですよ!どういう事ですか!?」
場所は変わり、帰宅部部室。ベネディクトがソファで寝たのを確認してから、前野は古泉に詰め寄った。
「ンだよ、嫌だったのか?」
「嫌ではないですけど、驚きました」
「まぁ、そうだろうな」
「何か知ってるんですか?」
「いや、別に」
そう言って、古泉は手に持っていた雑誌に視線を戻した。どうやら、この話はもうお終いらしい。
視線を動かすと、青山が本を読んでいるのが見えた。今日は『ドラえも◯』らしい。青山は国民的アニメを網羅する気なのか。昨日は『ちび◯子ちゃん』だったし。
ふぅ、と溜め息をついて椅子に座った。
する事が無い。
皆静かだ。
鳥の囀りが聞こえた。うーん。たまにはこんなのも良いかも知れない。
前野は目を瞑り、過去に想いを馳せた。


思えば前野がこの部活への入部を決めたのは、脅しだった。
詳しい内容は、いずれ語るとして。
端的に。
「お前の新品の学生証、返して欲しけりゃ帰宅部に入部しろ」
という感じだ。大体合っている。
勿論、言ってきたのは古泉だ。当時の前野の古泉に対する印象ときたら、恐ろしい不良としか思っていなかった。
しかし、同じ空間で日々を過ごす内に、彼等三人の事を分かっていったのだ。
『この人達は、悪い人じゃないな』と。
そして、入部。親には怪訝な顔をされたが、入りたいと思ったのだ。この『帰宅部』に。
後悔なんてする筈もなく、弾け、はっちゃけ、ふざけてからかって笑ってーー毎日が充実していた。
涙なんて無い、唯(ただ)の日常。凹凸も起伏も無い、平坦な一本線。


(でも、そんな日々もあと少しで終わりなんだよね・・・・・・)
今は一月。寒さも本気を出してきて、天気予報では雨が雪に変わる事もあるそうだ。・・・夜明け過ぎにではない。
あと一ヶ月程で、彼等ーー古泉とベネディクトは卒業する。旅立ってしまう。此処ではない何処かへ、巣立ってしまう。
前野の憂いとは裏腹に、窓の外は綺麗な青空が広がっている。前野の心とは真逆に、曇りが無い晴天がどこまでも続いている。


・・・先程、『涙なんて無い、唯の日常』と書いた。
しかし、今から起こる事によって場合によっては涙を強制されるとしたらーーこの物語はどうなるのだろう?
この物語はどこに進むのだろう?


「頼もぉぉぉぉぉうッッッッ!!」
バンッ!!と帰宅部のドアが乱暴に開け放たれた。雑誌に目を落としていた古泉も、『◯ラえもん』を真剣な表情で読んでいた青山も、ぐっすりと熟睡していたベネディクトも、勿論前野も。皆ドアに注目した。
「我等『下校部』!お前等『帰宅部』に決闘を申し込む!!」
他校の制服を身に纏った三人の男女が、帰宅部にそう言い放った。




果たして、彼等帰宅部はハッピーエンドに辿り着けるのだろうか。

Re: 帰宅部オーバーワーク!【怒涛の新編突入!!】 ( No.50 )
日時: 2016/01/02 18:00
名前: てるてる522 ◆9dE6w2yW3o (ID: hYCoik1d)
参照: http://www.kakiko.cc/mydesign/index.php?mode

新年明けましてオメデトウ御座います<(_ _)>
題名の横に新編突入と書かれて居たので、即clickしました^^

暫く来れて居なかったので、此れまでの内容を全部読んで居ました!!
やはり何回読んでも、凄く面白い作品で笑いが毀れましたw

ガッキーさんの小説の書き方(この場合はなんて言うんだろ。)が本当に面白くて、読み易いので......やっぱりこういう面白さはガッキーさんにしか出来ない物なのかなぁって感じましたw


新編も張り切って読みますw

今年もどうか頑張って下さいね♪


たまにフラッとやって来ますw


......それと、その......タメ&呼び捨てでも良いでしょうか!?
私は全然OKなので(`・ω・´)/

今年も宜しくお願いしますw
お邪魔しました〜w

byてるてる522

Re: 帰宅部オーバーワーク!【怒涛の新編突入!!】 ( No.51 )
日時: 2016/01/04 23:21
名前: ガッキー (ID: 5VHpYoUr)

てるてる522さん、明けまして御目出度う御座います♪そして、今年も宜しくお願いしますね♪(*^^)o∀*∀o(^^*)♪
お褒めいただき光栄です!
タメ&呼び捨て、全然OKですよ!

Re: 帰宅部オーバーワーク!【怒涛の新編突入!!】 ( No.52 )
日時: 2016/01/07 21:37
名前: ガッキー (ID: SkZASf/Y)

「だ、誰だテメェ等は」
いつもは堂々としている古泉も、コレには流石に驚いたようだ。警戒心を露わに来訪者を睨み付けている。
「見た所、他校生のようですが」
青山も続く。
「入部希望かな?」
ベネディクトも続kーー何言ってんだコイツ。
「ベネディクト君、そんな訳ないでしょ」
「いや、でも、もしもの可能性とかも」
「無いから。そんな変わり者居ないから」
「(-_-)」
「はいはいそんな顔しない。・・・・・・えーっと、誰ですか?」
前野が、他校生三人に問う。三人の内真ん中に立っていた、リーダー格の男が答えた。しかしその答えは、前野が予想もしなかった答えだったが。

「おいおい前野。冗談キツいぜ?昔、一緒に遊んでた仲だろ」

困惑。そんな、前野達『帰宅部』の表情とは真逆に、リーダー格の男の後ろに立っている男と女は『うんうん』と頷いている。まるで、『当然だ』とでも言いたげに。
「なぁ前野。俺達の事、覚えてるよな?」
リーダー格の男が、今度は『問い』というよりかは『確認』のようなトーンで前野に聞く。
「・・・・・・」
それに対して思案顔の前野。前野の意味有り気な表情に、前野以外の『帰宅部』メンバーが驚く。
(アイツ等の事知ってンのか?前野の奴)
(前野さんと『下校部』の方々・・・どのような関係なのでしょうか)
(入部希望じゃないなら、なんなのかなぁ)
一人は違う理由で驚いているが。
「懐かしいよな。四人で日没山に探検に出掛けたりとか、川で泳いだりしたよな」
懐かしそうに目を細めながら、リーダー格の男が言った。
その言葉を聞いて、前野が遂に口を開く。

「・・・えっ?知りませんけど」

「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
痛いくらいの沈黙。ポカンと口を開けたのは、リーダー格の男だけではなかった。前野以外のこの場にいる全員、訳が分からず口を開けて惚けていた。
「・・・?な、何ですかこの空気。私変な事言いました?」
静まり返った周りを見渡し、自分の発言ーーと言うよりかは失言に気付いたのだろう。前野が古泉に問い掛けた。
「あんな意味有り気な表情かましといて、知らねェのかよ!」
有り気は有り気。断定形では無いという事か。
「思い出そうとしましたけど、やっぱり分からなかったんですよ!一回も見た事ありませんよあの人達!!」
「グホァッ!?」
前野の言葉を聞き、リーダー格の男が膝から崩れ落ちる。分かり易い吐血付きで。慌てて後ろに控えていた男女が支える。転倒からの昏倒は免れたが、『帰宅部』の床に血が付着してしまった。
(後で掃除をしなければなりませんね・・・)
会話に入らない青山は、血を見てそんな事を思っていた。
「前野ちゃん!酷いよ!」
リーダー格の男に肩を貸しながら女が、前野を非難した。
「・・・・・・前野。冗談も程々に」
その反対側にいた男も、同調する。
・・・しかし、男女の単体での初台詞が前野に対する非難とは、面白いモノである。昔からの知り合いだとは思えない。
いや、知り合いだからこそ、なのだろうか?少しの暴言が許される位の仲なのだろうか?
・・・・・・一人重傷の人もいるが。
「いやいやいやいや!本当に知らないですって!貴方達誰ですか!?」
「グアァァァァぁぁぁぁあ!!」
「土手(どて)先ぱぁぁぁい!しっかりして下さい!!」
更に血を吐いて痙攣するリーダー格の男ーー土手と、ソレを介護する男。
女は土手の口の端から垂れる血をハンカチで拭う作業に忙しい。

閑話休題。

「なぁ前野。本当に覚えていないのか?」
「だから諦めろよ。すっかりサッパリ忘れられてンじゃねぇか」
「・・・何だと?」
「ア?」
「ちょっと!喧嘩しないで下さいよ!」
『帰宅部』と『下校部』の代表同士がメンチを切り始め、前野が慌てて仲介に入る。
何とか両者を宥めて、会話再開。
「申し訳ないんですけど、覚えてないです」
「そうか・・・。まぁ、覚悟はしていた事だ」
「え?それってーー」
「ンな事よりも、何なんだテメェ等は。いきなり人様の部室に入り込んで来やがってよ」
前野の質問を遮るように、古泉が他の質問を土手にぶつけた。偉そうにソファに座り、ドカッと近くにあった机に両足を乗せながら。
「そうだったな。本当の目的はそっちだった」
土手が呟き、そして咳払い。
その行動で、場の空気が変わった。正確には、土手の周りの空気ーー即ちオーラが。
「俺の名は土手・帰路(どて・かじ)。『下校部』の部長だ」
土手の左隣に、男が渋々といった感じで立つ。
「・・・富士宮・甲(ふじのみや・こう)。『下校部』の副部長」
土手の右隣に、女がそわそわとした感じで立つ。
「白湯は、暎宮・白湯(えいみや・さゆ)です。改めてよろしくね?前野ちゃん」
「あっ、はい・・・」
名乗った『下校部』の三人。名乗られたのなら、返さなければならないのが日本の礼儀。ジャパニーズカルチャーだ。
「チッ・・・。『帰宅b」
ちょっと待って下さい!自己紹介の前に舌打ちするのは駄目ですよ!人として駄目です!」
古泉の自己紹介を遮り、前野が止める。
場が変な空気になってきたが、気を取り直して。
「『帰宅部』部長の古泉だ」
「・・・?」
「何だよ前野、その顔は」
「終わりですか?他に何かありますよね?」
「無ェよ馬鹿」
「ば、馬鹿ですって!?」
「あぁもう!お前達真面目にやれよ!大事なシーンだろうが!」
グダクダの『帰宅部』サイドの名乗りに叱責を飛ばしたのは、『下校部』の部長。『帰宅部』の部長とは違って、どうやら常識人のようだ。
「馬ァ鹿。テメェ等に紹介する事何て無ェって事だ察しろ」
「何だと・・・?この野郎!」
「上等だ!かかって来いや!」
「さっきの睨み合いから十分も経ってないのに止めて下さい!仲介って結構面倒なんですから!」

閑話休題。

「大体よォ、何で決闘とかそんな話になったンだ?」
『帰宅部』側の自己紹介も何とか終わり、古泉が口にしたそもそもの疑問。
放課後に、態々(わざわざ)他校に侵入してまで何故決闘がしたいのか。
首の後ろを掻きながら古泉が土手に問うと、土手はジロッと古泉を睨み付けた。それこそ、また喧嘩が始まりそうな程の眼力で。

「俺達の部活を真似したお前が何を言う!!」


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15