コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 帰宅部オーバーワーク!【まさかの番外編!!】
- 日時: 2016/07/29 21:54
- 名前: ガッキー (ID: 4IM7Z4vJ)
初投稿です。初心者ですが、よろしくお願いします。夜のテンションでバーッと書いているので、誤字があるかも分かりません。一応、チェックは入れてはいますが、見付けた際はご指摘いただけると嬉しいです。
ルールも、『参照』の意味も分からないですが、感想もしくはKAKIKOのルールを教えて下さる心優しい方がいらっしゃるのなら、どうか教えていただけると私が喜びます。部屋で小躍りします。
最後までお付き合い下さいな♪
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- Re: 帰宅部オーバーワーク! ( No.33 )
- 日時: 2015/11/13 16:21
- 名前: てるてる522 ◆9dE6w2yW3o (ID: hYCoik1d)
- 参照: http://www.kakiko.cc/mydesign/index.php?mode
完結...おめでとう?御座います(泣
最後までとても楽しく読みました!!
...アナザーエンディング...だと!?(`・ω・´)
と言う事で、まだまだ読みたいと思います♪
Hallowe'enの話で、古泉の登場の仕方に笑いました(笑)
最終話の終わり方も良いなぁと思いました...^^/
私も小説を書いて居るのですが、まだ完結させられて居ないので見習いたいなぁと個人的には思ったり...(笑)
あぁいう終わり方も良いという発見出来ました!!
ガッキーさんのやり残した事、とても気になります!
これからも応援してます♪
頑張って下さいねッ!(^^)!
byてるてる522
- Re: 帰宅部オーバーワーク! ( No.34 )
- 日時: 2015/11/13 22:20
- 名前: ガッキー (ID: vKymDq2V)
てるてる522さん、いつも応援ありがとうございます!
本当の完結はいつになるのか。はたまた、いつになってしまうのかは自分自身まだ分かっていないのですが、読んだ後に「あぁ、何もしたくない・・・」と思える位のアナザーエンディングを目指しています。
人気作は、完結させないのも読者としては嬉しいと思いますよ!
〈〈〈〈関係無いけど割と裏話〉〉〉〉
『帰宅部オーバーワーク!』を書くに至ったのは、親に小説を書く機械を没収されて、仕方無いから紙面に書くか!となり、数学のノートに書き始めたのが『帰宅部オーバーワーク!』なのです。当初のタイトルは『帰宅せし者達』・・・。今読み直すと凄い恥ずかしいです。うわああああ!!
私は部活に入っていたので、帰宅部良いな〜、私も帰宅部が良いな〜という切実な思いから生まれた作品です。因みにその二ヶ月後に部活を辞めて本当に帰宅部になりました。
稚拙で分かりづらい文章ではありますが、これからも応援していただけると幸いです!
時に、URLってどうやって作るのですか・・・?
- Re: 帰宅部オーバーワーク! ( No.35 )
- 日時: 2015/11/16 00:18
- 名前: ガッキー (ID: clpFUwrj)
「意外だったな」
帰宅途中、住宅街の細い道を三人で歩いていると、古泉が呟いた。それもそうだ。前野も青山も同じような気持ちだった。
古泉が、寝ていたベネディクトを起こして『お前の家にみんなで遊びに行って良いか?』と聞いた所、
OKされた。舌ぺろサムズアップ付きで。
しかし、ベネディクトにも準備があるという事で、ベネディクトは先に帰り、三十分後に地図で指定された場所に来て欲しいとの事だった。
「それにしても、アイツが準備というモノをするとはなァ」
「そりゃするでしょう。おもてなし。日本人の礼儀ですよ」
「あのベネディクトが?」
「そう言われると何も返せないんですけど・・・」
遠慮も謙虚も知らないベネディクトは、皿に残った最後の一つのから揚げを躊躇無く食べられる程の無遠慮さの持ち主だ(前野の偏見)。果たして、そんなベネディクトが準備何かするのだろうか。
しかも、
「何を準備する気だ?アイツ」
「お茶菓子ではないでしょうか」
「甘いな、考地。お茶菓子なだけに」
「なっ」
青山の仮定にすぐさま否定を入れる古泉。何だか今日は、古泉がやたらと青山に厳しい日だった。
「理由を聞かせて下さい」
「アイツはそんなタマじゃねぇからだ」
「と言いますと?」
「寧ろオレはこう考える。何か見られたくないモノを隠しているんじゃねぇか?ってな」
「・・・はぁ」
納得はいかないが、先輩の言う事なら一理あるのだろう。そんな顔をしながら青山は相槌を打った。
「見られたくないモノとは?」
「ズバリ、エロ本だ」
「「・・・・・・・・・はぁ?」」
「自分の部屋に友達が来る時、隠さなきゃいけねぇモノっつったらそれだろ」
得意気に、これ以上の最適解はない、と言わんばかりの自信を身に纏って古泉はつらつらと語る。前野と青山の冷たい視線には気付かずに。
「いやー、オレも経験あるから分かるぜ」
「あるんですか!?」
「あぁ、お前等が遊びに来た時とかな」
「結構最近だった!」
(ショックだ。まさか、帰宅途中に古泉先輩の家ってどんな感じ何だろうな〜とか私が考えてる時に古泉先輩はせっせと自室のエロ本を隠していたなんて!あと古泉先輩!軽々しく女子の前で『エロ本』とか言わないで下さい!!)
「何ぼけっとしてんだよ。男なら誰しもがそうだ。なぁ、考地」
古泉が青山に話を振った。
「青山君もそっち側ですか!」
前野が、噛み付くような声色で青山に問う。やはり女子ならば、男の『そういう所』は知りたくなかったのだろう。その瞳には落胆の色が混じっていた。
「僕は違いますよ」
「本当ですか?」
「えぇ、興味がありませんから」
その言葉を聞いてから数秒程疑うように青山の顔を覗き込んでいた前野だが、青山が眼鏡のブリッジをクイッと上げた辺りで身体を通常の姿勢へと戻した。
「まぁ、青山君は女の子よりも古泉先輩の方が好きですもんね」
小鴨みたいに、いつも古泉先輩の後ろ歩いてますし、と前野は付け加えた。
「はいぃ!?」
青山の頭脳を以ってしてもその答えは予想外だったのか、声を上擦らせて驚いた。
「何だ、そうだったのか。おら、考地。愛してるぜ」
両手を広げて青山に受け入れの姿勢を示す古泉と、忍び笑いが止まらない前野。
一応。
青山考地の名誉の為に記しておくと、青山は決して男色の気がある訳ではない。
多分。
- Re: 帰宅部オーバーワーク! ( No.36 )
- 日時: 2015/11/21 23:37
- 名前: ガッキー (ID: kJLdBB9S)
「おーい、ベネディクトくーん。あーそぼーうぜー」
「何だか、古泉先輩がやると借金取りみたいですね」
目付き悪いし言葉遣い悪いし、頭も悪いし。・・・三拍子揃ってしまった。こんなのが門の前に立っていたら居留守を使いたくなる。
「おい、最後の何だよ」
「地の文にツッコミを入れないで下さい。何者ですか・・・」
げんなりする前野。
さて。ようやく指定されたベネディクトの家にーー正確には、門の前まで着いた三人。
学校から歩く事数十分。前野からしたら長い距離だが、ベネディクトは帰宅部最速の男。本気を出せば十分も掛からないだろう。
前野が住む住宅地からは少し離れた、この町の唯一の名所(とも呼べるかは分からない位微妙)である『日没山』の麓に、煉瓦造りの家が建っていた。家のすぐ向こうは山だ。
「てか、呼び鈴が無いってどういう事だよ」
「周囲の景観に合わせたのではないでしょうか」
無表情で青山が答えた。
それはよくある話で、日本がよく行っている政策だ。京都や奈良、長野といった歴史的な風景がある場所に建物を建てる場合、あまり周囲の景観にそぐわない建物は国から注意を受けるのだ。それに従わないと、税金が課せられたりする。ベネディクトの家もそんな感じだろう。
まぁ、こんな微妙で尖った特徴も無い山に国が動くとはとても思わないが。
「・・・ったくよォ」
しかし、それには気付かない古泉は青山(ノンケ)の正論に反論する事も無く渋々門を開けた。
「なんかアレだな」
「どれですか?」
古泉の呟きに、前野が反応した。
「無駄が無ぇ」
「無駄、ですか?」
「あぁ。門の大きさ、門から玄関への距離、家の外壁の煉瓦と煉瓦の隙間のセメント、屋根の角度ーー全てにおいて、無駄が無ぇんだよ」
「へぇー」
「・・・興味無ぇだろ、お前」
「それにしても、そんな無駄の無い家を設計した人ってどんな人なんでしょうね」
「サラッと無視しやがったよコイツ」
しかし、古泉も前野の質問は嬉しかったようで、咳払いをしてからすぐに答えた。
「良い質問だ。恐らく、この家の設計者は俺の尊敬する『マリア』だと思う」
「『マリア』?」
「独創性や値段は二の次で、『完璧さ』を第一に考えて設計する偉大な人だ」
古泉が、どこか誇らしげに前野に教えた。
「へぇー、古泉先輩がそこまで言うんだから、さぞかし凄い人なんでしょうね」
「当たり前だ。俺も一度別荘の設計を依頼した事があるが、どんなに金を積んでも駄目だった。本人曰く、『やりたい事しかやらない』らしい」
「なんか、どこかで聞いた事ありましたねそのセリフ。Y、Y・・・」
「それ以上は辞めとけ。色々面倒臭いから」
そんなやり取りを古泉と前野でやっている内に、先程のイジリでまだ拗ねているのか心無しムスッとした青山が淡々と(トントンと)扉にノックをかましていた。古泉とは大違いの、しっかりと欠目の無い敬語で。
しかし。
「・・・出ねぇな」
「寝ているんじゃないですか?」
「有り得ますね。ベネディクト先輩の事ですし」
嫌だなぁ、こんな所まで来て何もしないで帰るとか。
だが、ベネディクトは起こしても起きないーー自ら起きるまで目覚めないという事も知っている為、足掻いても喚いても意味が無いという事を知っていた前野達。
ノックしても応答が無いという事は、恐らく親も外出中なのだろう。
打つ手無し。そんな絶望的な状況に、見兼ねたのか憐れんだのかーーそれともいつも通りの気紛れなのか、
神が救いの手を差し伸べた!
ロケ番組風に言うならば、『諦めかけたその時!』だ。
「あれ、お客さん?」
三人の背中に声が掛かる。峡谷に流れる清流のように澄んだ声が。
振り向く。
「弟に何か用かな〜?」
ベネディクトのような金色の髪を腰まで伸ばし、ベネディクトのようにテンション高めな言葉の抑揚をした美人が、ビニール袋片手に微笑んでいた。
- Re: 帰宅部オーバーワーク! ( No.37 )
- 日時: 2015/12/03 23:47
- 名前: ガッキー (ID: 0rBrxZqP)
(おい、誰だこのべっぴんさん)
(知りませんよ。あと、その顔でべっぴんさんとか言わないで下さい)
古泉と前野、二人して青山の後ろで小声で話す。思わぬ人物の登場に、戸惑っていた。
普段の二人なら、現れた美女がこの家の住人だと直様分かるのだが、今は混乱してそこまで思考が至らなかった。頭の中に浮かぶのは、この家の前にいる正当な理由ーー言い訳ばかり。
ポンコツと化した二人とは対称に、青山が眼鏡のプリッジに指を当てながら、たった今現れた美女を見据える。眼鏡越しでも分かる眼力は、少しばかり驚きも含んでいた。
「貴女は・・・まさかーー」
青山が答えを口にするより先に、美女が言葉を被せた。
「取り敢えず、あなた達だぁれ?」
「あ、私達は、そそ、その」
「どもんなよ、余計怪しくなんだろ・・・!」
わたわたし始めた前野を退かして古泉が前に出た。その時見えた古泉の背中は、何故か逞しく思えた。
「オレ達は帰宅部だ」
偉そうに、図々しく、毅然と自然と、目の前の美女に言い放った。
「Accueil?」
「は?」
「ごめんごめん、祖国語出ちゃった☆」
美女は長い金髪を耳の後ろに掻き上げてから、
「ワタシはマリア。ベネディクト君の姉だよ〜」
「「・・・・・・あぁ!そっちか!!」」
「分かってなかったのですか・・・」
掌をポンっとする二人と、やれやれと額に手を当てる青山。馬鹿と秀才の差が、ここにある。
「へぇ〜、あなた達はベネディクト君に招かれたの?」
「はい。お姉様の御都合が合わないのでしたら帰りますが」
「うぅん、大丈夫大丈夫☆」
(明るい)(明る過ぎんだろ)
「あっそうだそうだ。
君達、同じ部活ならベネディクト君の可愛さ知ってるでしょ?」
「「「・・・は?」」」
脈絡も前触れも無く美女ーー改めマリアがそんな台詞を言った事により、帰宅部の三人は皆同じように頭上に疑問符を浮かべた。
「知らない訳ないよね!あの高校三年生とは思えない純粋さとあどけなさ!しかもボクっ子!でもそれに対して高身長という神が緻密に調整したとしか思えない最高のミスマッチ感!寝るの大好きとか寝顔見放題だしこんなのが弟とか愛でずにはいられないよね!あとあと、これは家族だから、家族だからこそ、家族であるが故に分かる事なんだけ」
(おい前野、コイツヤバい奴何じゃねェか?)
(そういう事言っちゃ駄目です!失礼ですよ!仮にもベネディクト君のお姉さんなんですから!)
(お前の方が失礼だろ!)
こんな会話をしている間にも、マリアは息継ぐ間も無くペラペラと饒舌に『ベネディクトに対する愛』を語っている。青山は、二人の内緒話がマリアに聞かれないように完璧な相槌を打って注意を逸らしている。
(コイツアレか?ブラコンか?)
(・・・そうかも知れませんね)
やがてマリアは語るのを止めた。どうやら、こちらが引いているのに気付いたらしい。少なくとも、それ位の常識は持ち合わせているようだ。
「あぁ、ゴメンね?勝手に話しちゃって〜」
後頭部に手を当てながら、たはーっと照れ臭そうにするマリア。美しく可愛らしい事この上無いが、・・・ねぇ?脳裏には否応無しにもアレが浮かんでしまう。
「じゃあ、ベネディクト君の部屋は二階に上がって右側の部屋ね。ドアにプレートが掛けてあるから分かると思うよ〜」
先程の凶行とは打って変わって丁寧にジェスチャーを交えながら説明をするマリア。これだけ見れば、やたらと男を惹き付けそうな性格だな、と前野は思った。
「分かりました。ありがとうございます」
青山が頭を下げて礼をしている隙に、もう関わりたくないのか、足早に階段を上り始める二人。青山もすぐに追い掛ける。
三人とも、先程のアレは忘れる事にした。その方が、今後の為だ。
「階段も広いですね」
「力士二人位並んで上れるんじゃねぇか?」
「力士が並んで階段を上がる必要性は・・・」
「まあまあ、良いじゃねぇか。読者様に分かり易い例えを言ったんだ」
「だからアンタは何者なんですか!」
「曲者でしょうね」
「おいコラ青山!お前反抗期か!?」
思わぬ所からの迎撃にたじろぐ古泉。
確かに、今日の青山は古泉に同調をしないしフォローもあまりしてない。
しかし。それは反抗期というよりかは、先程のホモ疑惑に対する反撃だろう。
それでも前野にはいつも通りなのは、やはりジェントルメンだからだろう。
「自分の胸に訊いてみて下さい」
「なあ前野。どうしてだと思う?」
「何で私の胸部を見ながら話すんですか!セクハラで訴えますよ!!」
「いや、厚さはオレとあんま変わんねぇかなと思ってよ」
「最低だッ!!」
「寧ろ胸囲はオレの方が上だったりしてな」
「死んで下さい!!」
「前野さんも古泉先輩も、少し静かにして下さい。人の家ですよ」
「あ、」「うぐ・・・」
「ほら、行きましょう」
青山が二人の背中を押した事により、強引に進ませる。ジェントルメンは気安く女性に触らない?はは、ワロス。
「僕も、いつまでも優しくはいられませんよ?」
と、いう事だ。因みに、今の割とガチな声のトーンを聞いて二人が震え上がったのは内緒だ。
「てか、部屋の数が多過ぎねぇか?」
「古泉先輩がそれを言いますか。部屋まで辿り着くの大変だったんですからね」
「はっはっは。それもそうだな」
そうこうしている内に、目的地に着いた。
「これ、ですよね」
「恐らく・・・」
『ボクの部屋』
ベネディクトの部屋らしき扉のプレートには、そう書かれてあった。
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