ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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戦場のジュリエット
日時: 2010/02/28 23:46
名前: 香織 ◆love33RPPg (ID: OS.29i1w)

どもども、はじめまして。あるいはこんにちはっ!!
香織かおりと申します。
このサイトでは現在、コメディで「ライトスター」を連載しております。
この小説は、去年の10月に書いていたものを復興させたものです。
前のものより、物語の展開の仕方が違います。


[>★→ENTER←★<]

@†★も く じ
>>0000 とっぷ
>>0001 きゃすと
>>0061 凛子キャラ絵
>>0065 桜イメソン
>>0095 純也イメソン
>>0096 凛子イメソン



@†★お 客 様
架凛様 蒼刃様 nanasi様 舞尋様
瀬多 哉様 やとちん様 樹乃様

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Re: 戦場のジュリエット ( No.2 )
日時: 2010/01/06 20:38
名前: 香織 ◆love33RPPg (ID: mwHMOji8)

( プロローグ )


本8日未明、帝国陸海軍は、西太平洋において、米英軍と戦闘状態に入れり……」

1941年12月8日の朝、私、千崎桜は寝ぼけ眼をこすりながら、ラジオを聴いていた。

「おいおいおい……ついに戦争だってよ……」

隣に座っている兄の、大和が顔をしかめてそういう。

その時、ハッとなって気付いた。

ついに……戦争がはじまったんだ……って。

Re: 戦場のジュリエット ( No.3 )
日時: 2010/01/06 20:38
名前: 香織 ◆love33RPPg (ID: mwHMOji8)

( 第1話 )

「じゃあいってきまーす」

私は、母の春代と、父の緑介にそう告げると家を出た。

学校へ行く為だ……もう、12月だからかなり寒い。

今日からマフラーを巻いて登校することにした。

ほら……もうちらほら雪が降ってるよ……。

「さーくーらっ!」

突然、背後から愛しい人の声がして、振り向いた。
……やっぱり。私の大好きな、二十純也君だ。

「あ、おはよ——」
「あらぁ、桜じゃない。おはよう♪」

挨拶を返そうと思ったのに、それを純也の彼女……凛子にさえぎられた。

凛子と純也と私は、幼馴染で毎日一緒だった。
でもそれも……去年までだった。
純也と凛子の両親が、2人を将来結婚させようと決めたから。

凛子は、大手食品会社の社長令嬢で、かなりお金持ち。
私と純也は普通の庶民だったけど、私は純也と凛子には……あまり近づけない。

だって2人は愛し合ってるんだもん……。

「なぁなぁ凛子、今度一緒に活動写真でもみにいくか?」
「あらぁ……いいわねん、純也君だぁいすき」

みてるほうが恥ずかしくなるほど、ラブラブなんだ……。

Re: 戦場のジュリエット ( No.4 )
日時: 2010/01/06 20:39
名前: 香織 ◆love33RPPg (ID: mwHMOji8)

( 第2話 )

2人は、私をおいてさっさと向こうへいってしまった。
…………まぁ、別に…………いいんだけど。

「ちょっとちょっと桜っ!! なにやってんのこんなところでっ」

また背後から声が聞こえた。
今度は、天使のように透き通った声だ。

「あ……里子。おはよ」
「おはようじゃないでしょっ!! なんで二十君を追いかけないのよっ」

新垣里子。私の唯一の友達であり、同じクラスでもある。
私の叶うはずの無い恋を、応援してくれている。


「だって……追いかけても意味ないんだもん」
「意味あるのっ! あの2人、今日は活動写真を見に行くそうね。……ついってっちゃえば?」
「はぁ? そんなんできないわよ、迷惑じゃない」

私はそういって、ため息をついた。

「そんなんじゃいつまでたっても、片思いよ。じゃあ何時からいくか、二十君に聞いてくるー」

里子はそういって、純也のところまで走っていった。
こういうおっせかいなところ、ちょっと鬱陶しいかな……。

でも、私のことをちゃんと考えてくれてるし、憎めないんだよねぇ……。

Re: 戦場のジュリエット ( No.5 )
日時: 2010/01/06 20:39
名前: 香織 ◆love33RPPg (ID: mwHMOji8)

( 第3話 )

しばらくすると、里子はまた道を引き返してきた。

「桜ーっ! 今日の午後4時にいくんだってーっ」
「…………へぇ、わかったわよ、わかりましたよん」

私は適当に返事を返す。そして、すぐ近くにある
公園の時計をふとみた。

午前8時15分…………。

「やっば、そろそろいかなきゃ!! 里子、はやくいくわよ」

私はボーッとつったっている里子をひっぱって、急いで学校へと向かった。



——学校。

今日の教室は、2つの話題でもちきり。
1つ目は、もちろん太平洋戦争が開幕したこと……。

そしてもう1つは、凛子のこと。
凛子は、結構美人でスタイルもよくて、勉強も運動も裁縫もできる。

だから、みんなの人気者。毎日みんなの注目のまと。

そして……純也が一番愛している人……。
ちょっとだけ、ちょっとだけ羨ましいと思った。

私、凛子になりたいよ。

「好き」っていわれたい。
「活動写真観に行こう?」っていわれたい。

貴方の全てになりたい……。

Re: 戦場のジュリエット ( No.6 )
日時: 2010/01/06 20:39
名前: 香織 ◆love33RPPg (ID: mwHMOji8)

( 第5話 )

またたくまに、午後4時になった。


下校の合図の鐘がなるとともに、校門からたくさんの生徒が出てくる。

私もその中に混じって、里子と一緒にいた。

「ほらっ、そろそろ4時よ、2人が待ち合わせする場所にいくわよっ」

里子が私の腕をひいて、走り出した。


待ち合わせ場所は、桜並木の下……と、凛子がいっていたらしい。

今は真冬だから、桜なんか枯れちゃってるけどさ……。





「すべりこみセーフっ!!」

丁度、凛子と純也が会ったところだった。


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