ダーク・ファンタジー小説
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- -deviant- 異常者たちの物語
- 日時： 2013/10/13 10:43
- 名前： エンヴィ ◆3M6zglQ7Wk （ID: /TProENM）
——これは、『ディヴィアント』……異常者、と呼ばれた人間の青年と、その同族たちの物語である。
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初めまして、まずはクリックありがとうございます。
私はエンヴィと言います、この作品が初投稿です。
何かと至らない箇所もあるかと思いますが、どうかよろしくお願いします。
こちらは題名の通り、『異常者』と呼ばれる人物たちのお話で、基本的に主人公視点で書いて行きます。
時折別の人物のパートも入るので、それぞれの心情を読んでいただけたらなと思います。
基本的に更新は毎日１話ほどずつ、休日などで時間があるときは２、３話ほど更新します。
13/9/8 スレッド作成
13/10/9 返信100更新
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注意事項 -attention-
当然ですが荒らしはやめてください。
露骨な宣伝はできるだけご遠慮願います。
基本タメ語はあまり受け付けません。
上記の注意点を守ってくださる方は是非、コメントをお待ちしております。
感想に添える形で紹介していただければ、相互の作品も読ませていただきます。
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長らくお待たせしました、それでは本編をどうぞ。
楽しんでいただければ幸いに思います＾＾
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目次 -Contents-
prologue >>1
Caputer1. 1 >>2 2 >>3 3 >>4 4 >>5 5 >>6
Chapter2. 1 >>8 2 >>11 3 >>16 4 >>17-18 5 >>19
Chapter3. 1 >>21 2 >>24 3 >>26 4 >>28 5 >>29
Chapter4. 1 >>33 2 >>37 3 >>41-42 4 >>46 5 >>47
Chapter5. 1 >>48 2 >>49 3 >>50 4 >>51 5 >>52
Extra edition1. 1 >>55 2 >>56 3 >>57 4 >>58 5 >>59
Chapter6. 1 >>61 2 >>66 3 >>70 4 >>71 5 >>72
Chapter7. 1 >>76-77 2 >>78 3 >>81 4 >>82 5 >>83
Chapter8. 1 >>85 2 >>86 3 >>87 4 >>94
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お客様 -visitor-
岸 柚美 様
はる 様
ブラッドベリー 様
ヒント 様
静花 様
あんず 様
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イラスト -gallery-
作画・友人 >>75
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登場人物 -characters-
NO.1 >>7
NO.2 >>20
NO.3 >>30
NO.4 >>53
NO.5 >>84
NO.6 >>101
※読まなくてもとくに本編に差支えありません。作者の混乱防止です。
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- Re: -deviant- 異常者たちの物語 ( No.95 )
- 日時： 2013/10/06 12:49
- 名前： 岸 柚美 （ID: 6afFI3FF）
モンスターの「奇行種」…。
ユニークなキャラクターがたくさんで読んでてとっても楽しいです！
シーニーは、この中で一番♪が似合うキャラクターですよね。
雰囲気を明るくしてくれるいい子ですね！
時々ボケるけど、それをすっぱり突っ込んでくれるアーテルとは、いいコンビですね。
これからも、更新頑張ってくださいね！
うちの小説も、軌道に乗り始めてネタがポンポン出てきてます！
初めてのバトルを書いたので、よければ見てくださいね！
- Re: -deviant- 異常者たちの物語 ( No.96 )
- 日時： 2013/10/06 13:01
- 名前： エンヴィ ◆3M6zglQ7Wk （ID: /TProENM）
岸 柚美 様
コメントが早くてびっくりしました、いつもありがとうございます＾＾
実はモンスターの奇行種というネタは、随分前のあるネットカードゲームから思いついていました。
真の意味での『異常者』という感じで、以前から登場させてみたいと思っていたので満足気味です（笑）
アーテルとシーニーのやりとりはいつも描いていて楽しいです。
シーニーは何があっても大抵は機嫌よく「♪」を使うイメージなので……。
お互いにまた執筆活動、がんばりましょう。
柚美さんの小説もせひ見に行かせてもらいますね。
- Re: -deviant- 異常者たちの物語 ( No.97 )
- 日時： 2013/10/06 19:35
- 名前： 岸 柚美 （ID: 6afFI3FF）
ぜひぜひ！
これからどういう風に物語が進んでいくのか予想がつかない展開に、いつもドキドキわくわく、そして時々ハラハラしています！
えぐいの大好きなので、存分にエンヴィワールドを繰り広げてくださいね！
- Re: -deviant- 異常者たちの物語 ( No.98 )
- 日時： 2013/10/07 20:15
- 名前： エンヴィ ◆3M6zglQ7Wk （ID: /TProENM）
Chapter 8.
5
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俺が近づくと、放心状態のブルーノより先にベルデが気づいて顔をあげた。
「……何？あなたたちはもう帰っていいと言ったはずだけど」
至極当たり前のように、不思議そうに彼女は言う。
俺はベルデを見下ろしながら、こう言った。
「お前はさ、要するに——自分の本当の『仲間』を殺してまで、『化け物仲間』を増やしたかった、っつうワケか？」
ベルデの森のような深緑の瞳が見開かれた。
次の瞬間、「なんですって……？」とベルデは静かに聞き返した。
その声音は低く、一見すると冷静そうに聞こえるが、俺には荒ぶる怒りを必死で沈めながら問うているように聞こえた。
……まぁ、実際そうなんだろう。
俺はさらに続けた。
「そのままの意味だ。お前の『ブルーノに会いたい』というだけのワガママで、どれだけのモンスターが死んだ？お前を『姫』とかいう立場に据えてここまで育ててくれたお前の仲間が、どれだけ殺された？お前はそこまでして、本人もその気を持っていない相手を自分の陣地に引きずり込みたかったのか？」
「な……！こ、殺したのはあんたたちじゃないの！」
ベルデは唇をわななかせて、何とか絞り出すように反論した。
しかし俺はあえてそれに、即答で「ああそうだ」と答えた。
予想外の肯定に思わず怯むベルデ。
「俺と、このシーニーと、あと後ろにいる魔導師と使え魔が殺した。あとの２人は戦ったかどうかすら怪しいが、まぁこの際関係ないとする」
俺は続けた。
「——だが、それがどうかしたか？お前がモンスターたちを動かさなければ俺たちもこんな町には来なかったし、ブルーノの言っていた誰かたちも、モンスターでさえ戦う必要はなかった」
俺はたぶん、ものすごく冷たい目で見下ろしていたかもしれない。
最後にベルデにこう言い切った。
「『この親不孝者』。……こういう時にはこう言うんだったか？確か」
後ろでシーニーがのんびりと「合ってるよ〜」と答えた。
ベルデはうつむいて、前髪が顔にかかりその表情は見えない。
だが、やがてその口が小刻みに動いていることに俺は気づいた。
——そのベルデの、呪詛のような小さな『呟き』は、どんどん声量をあげていき、
ばっ、と再び顔をあげたベルデは、瞳孔も見開いたようなすさまじい目つきで睨んで叫んだ。
「『黙れ』ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ！！！！！」
キィィィィィィィン————。
「っ！？」
俺は思わず耳をふさいだ。
「うわ」
シーニーも短くそう言って、若干顔をしかめて人差し指を耳に突っ込んでいる。
耳鳴りのようなその音は、ベルデの咆哮が尾を引いて消えると同時に聞こえなくなった。
文句の一つでも言ってやろうか、とそんなマイペースなことを考えながら俺が口を開こうとしたそのとき。
「……！？」
声が、出なかった。
喉がしわがれたようになり、喋ろうとしてもヒュウヒュウという空気の漏れる音しか出ない。
と、俺がそんな風に声が出ないことを真に受けて驚いている隙に、ベルデは急に走り出した。
ブルーノの腕を掴んで、引きずるように連れ去りながら。
（おい、待てっ……あぁくそ！）
心の中で引き留めるも、やはり声が出ない。その間にも、周りにいたモンスターもぞろぞろとベルデの後を着いて去ってしまう。
あの女、コトダマだかケンダマだか知らんが妙な術使いやがって……。不愉快極まりない。
と、後ろからポンと手が俺の肩に乗せられた。
見ると、ヴァイスである。
（……なんだ？）
俺が不審げにヴァイスの顔を見ると、彼は近くで見てもやはり無表情なまま、小さく口を開いた。
「『解呪』」
瞬間、俺の喉のあたりで何か冷たい水が流れたような感覚がした。
先ほどまでしわがれてカラカラになったような感覚がしていたのに、まるでそれが夢だったように元の潤いを取り戻す。
「なんだコレ……って、あ！」
思わず呟いた俺は、声を出せたことに驚いた。
ヴァイスは何てことないように淡々と言った。
「言霊は聞いたものに術をかける。あの少女が息を大きく吸ったりして言霊を吐きそうになったら、何も聞かないようにすればいい」
耳を貸す事さえしなければ言霊の効果はない、とヴァイスは付け足した。
……そんな法則があったのか。
納得しながら俺が礼を言おうとしたところ、ヴァイスは「そんなことより」と続けた。
「追わないの、あのヒト」
抑揚がないながらも疑問風に尋ねてきた。
『あのヒト』というのは、まぁ言わずもがなベルデのことだろう。
「まぁ、追うけど……お前もまだ来るのか？」
「興味深いから追う」
至極真面目な顔でキッパリ言われた。……俺の周りには暇人しかいないのか。
ま、今に限っては気にすることでもない。
——急ぐか。喋れるようにもなったことだし。
- Re: -deviant- 異常者たちの物語 ( No.99 )
- 日時： 2013/10/09 16:41
- 名前： 岸 柚美 （ID: 6afFI3FF）
見させていただきました。
ベルザの能力って何なんでしょうか！？めっちゃ気になります！
更新頑張ってくださいね！
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