二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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  ドラゴンクエスト—Original—  漆黒の姫騎士 
日時: 2012/09/13 22:54
名前: Chess ◆1OlDeM14xY (ID: bkovp2sD)

 二つ目であります、漆千音です。元Chessです。


 さて、ドラゴンクエスト、オリジナル、です。わたしが勝手に考えた奴です。
名はタイトルどおり——【漆黒の姫騎士】。
 主人公はわたしの幼なじみモデルです。ま、誰も知らないからいっか(笑


 ・・・で、ドラクエⅨとかぶる名前がよく出て来るけど、一切関係ありません。
この名前が好きなんだろうって解釈して。みたいな。


  【 お知らせ 】
 最近自分の偽物が出現している! って人も多いみたいです。
で・・・わたしのトリップですけれど、1OlDeM14xYとJftNf0xVME、両方わたしです。本物です。
 前者がかつてのパソコン、後者が今のパソコン。ある理由により使い分けていました。
・・・で、その理由及び問題が解決したんで、元通りになりましたわーわー(黙らっしゃい byレイサ)。
・・・つーわけで。はい。((殴


 ぬはははは何故こんなにこちら側はやる気が起きん
それはノートに書いていない話を書き始めようとしているからであるそして
そのネタが思いつかないからである———スランプ中です。
いやそもそもスランプとか言える才能持っていませんけれども。

 やる気を起こすまで今しばらく『星空の守り人』を更新しまくりますスイマセン・・・

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Re:   ドラゴンクエスト—Original—  漆黒の姫騎士  ( No.64 )
日時: 2011/01/31 20:34
名前: Chess ◆JftNf0xVME (ID: PdKBVByY)

「・・・さっきティスに言われて、思い出したんだ。二年前・・・俺がここに戻ってくる、前のことを」
「ここに戻ってくる前?」
「あぁ。——ここでひっそりしていることが嫌いだった俺の両親は、俺を連れて勝手にここを出た・・・
ある国について、親はうるさいほどにぎやかなその国で遊び呆けていたよ。俺を放っておいて」
「なっ」
 マイレナは唖然とした。フェイクスの親には一度もあったことがない。
そもそも、彼らが出て行った時、マイレナはまだ六歳だったのだ。
「でもやがて、遊び呆ける金も尽きて・・・一体どこで手に入れてたんだろな。親は働きもしない。
だから・・・俺が、その国の兵士として、働かされたんだ」
「——な・・・なに、それ・・・」
 フェイクスはふっ、と笑って、目線を落とす。
「過ぎた話さ。——それでも、今でも夢となり、蘇ってくる・・・

国の兵士として、自分の手で滅ぼしてしまった、北東の大国のことを」

「大・・・国?」
 フェイクスは頷く。ぎゅっと手を握りしめて。
「この村じゃ知られていないけれど、他国には魔術が存在する。時に人を助け、時に人を傷つける。
俺は、そのうちの一つを自分の意志で使える。けれど、あの時はそうじゃなかった・・・
聖邪の狭間の国を滅ぼせと、後れを取るなと言われ・・・いつの間にか、見たことのない魔物が周りにいた。
ののしられ、迫られ・・・俺は、意思とは逆に、城に向けてその呪文を放ってしまった。
灼熱の炎の球、 火炎呪文_メラミ_ というものを」
「まさか・・・それで」
「ああ」フェイクスは頷いた。

「城は焼けた。中から、人の死骸がいくつも見つかった。・・・俺は、人を殺した」
「———っ・・・」
 マイレナは息をのむ。声が発せない。
「俺は弱い」吐き出すように、フェイクスは言う。
「俺がもっと強かったなら・・・奴らに反発できていれば、あんなことには」

「フェイクス!!」

 マイレナの強い口調に、フェイクスは無意識のうちに口をつぐんだ。
ゆっくりと、マイレナに視線を合わせてぎくりとした。真っ赤なマイレナの頬に、一筋涙が流れている。
 それを見た瞬間、あぁ、俺は何話しているんだと、自分を咎めたくなる。だが、マイレナは、確かにこういった。
「自分責めても、死んでしまった人は戻らない。何も変わんないよ・・・忘れろっていうことじゃない。
でも、過去に悩んで自分を戒めるなんて、そんなの、ダメだ・・・」
 フェイクスは、肩を震わせる少女に、お前は何も知らないからそんなことが言えるんだと、皮肉った思いを顔に出した。
が、とりあえず、一言だけ、言う。
「悪い」
「な・・・何で、私に・・・謝るん、だよ・・・っ」
 さぁな、俺にもわからないと口だけでつぶやき、フェイクスは闇がかった茜色の空を見上げた。

Re:   ドラゴンクエスト—Original—  漆黒の姫騎士  ( No.65 )
日時: 2011/02/02 17:53
名前: Chess ◆JftNf0xVME (ID: PdKBVByY)

 夜・・・闇に包まれ、月明かりはあたりを照らす。

「・・・野宿決定だな」

 リーシアは、そこらの岩に腰を下ろすと、簡素な水筒を懐のポーチから出した。
中身を自分の周りに円になるようにぶちまけ、ふたをする。聖水だった。
これで、ここらの弱い魔物は一歩たりとも近づけないだろう。
 [この辺りの村]は明るいのだろう、と考える。でなければ、村の娘(マイレナのことを思い浮かべた)が一人で
容易に出歩けるはずがない。
マレイヴァは絶望に埋め尽くされた。あの襲撃のせいで。
被害を受けた人々、戻らない命、屈辱、哀切・・・人々の絶望を、魔物は喰らった。魔物は次々と進化し、
マレイヴァ周辺の魔物たちは異常なほどの大きな力を身に着けた。
(・・・そこを、十二歳から歩いてきたわたしを舐めないことだ)
 マレイヴァ襲撃から、二年。当時、十二歳。
 マレイヴァ姫君は、その日のうちに、一人の孤独な旅人と化した。
 復讐だけを胸に誓う、若き旅人に。
(あの男・・・間違いない。わたしの正体を、知っていた)
 今日戦った者だ。魔族の一人。人間のなりそこないのような風体だった。
十四歳の娘、しかも小柄で秀麗な顔立ちの少女を殺めることなど、大したことではないとでも思っていたのだろう。
それが命取りだ。“姫騎士”の称号は伊達ではない。マレイヴァ崩壊に関わっていた者に、一人目、復讐を遂げた。
(・・・いろいろ聞きだすつもりでいたのに・・・邪魔されたな、あの娘に)
 マイレナだった。名前は忘れている。人のことに、興味は持てなかった。


 リーシアはおろした長い髪をうっとうしそうに払い、ふっと空を見た。星が瞬き、自分こそがと輝きあう。
月は平然と同じ光を出し続けたままだというのに——

 私は月だ、とリーシアは思った。自分が輝こうなどと、一度も思ったことがない。新しいことを求めない。
何かに尽くそうとも思わない。ただ毎日同じことを続けるだけ、同じ光を出すだけの、それ以上を求めない冷めた月。
 ならば、星は? 星は、この世の欲深い人間たちだ。己の欲望を満たすために美しく見せ、せめぎ合う醜いもの。
くだらない、とリーシアは肩をすくめた。

 ・・・太陽は。

 ふっと、そんなことを思った。
月と同じ、毎日同じだけの輝きを放つもの。だが、決して消えはしない——存在さえしていれば、
全てが明るく照らされる・・・暖かい太陽は。

———祈り。生きているときが善であれ悪であれ、死んでしまった人はどちらでもないでしょ

 ・・・あの少女だろう。あの少女こそが、太陽だ。すべてを明るく照らす、邪に屈することなき正義の魂。
・・・リーシアには、到底考えられなかった。リーシアに、太陽はなかった・・・
(月と、星と・・・太陽、か)
 リーシアはふっと思い、そして——眠った。











      Chess)ちょっぴりシリアスな内容。我ながらよくこんなどギツイ話考えたなと(苦笑
            レイサ: いやそこ笑うとこじゃないでしょ作者。

Re:   ドラゴンクエスト—Original—  漆黒の姫騎士  ( No.66 )
日時: 2011/02/14 16:40
名前: Chess ◆1OlDeM14xY (ID: PdKBVByY)

パソコンの電波が切断されたかなんかで
もう一つのほう使っているんで、トリップ再び戻っています。

・・・つーわけでしばらく更新はお休み。ノートのほう進めるかな。


(ちなみに 星空の守り人全26冊に対し姫騎士途中で5冊・・・)

Re:   ドラゴンクエスト—Original—  漆黒の姫騎士  ( No.67 )
日時: 2011/02/21 16:32
名前: Chess ◆1OlDeM14xY (ID: PdKBVByY)

久々に更新するとしませう。←




 翌朝のマイレナの目覚めは最悪だった。
マイママ流寝坊娘瞬間目覚まし術その二である(その一は例のフライパン&おたまのアレだ)
シーツはがし+娘落としをされ_つまりはベッドのシーツを一気にはがしてマイレナを落とすという手荒なものなのだが_
おまけにうつろな耳元でフライパンおたま叩きをされると言う始末である。
これで起きないわけがないのは確かだが、目覚めがいいはずもなかった。

「ほらほらマイレナ、サッサと着替えなッ! 巫女の使いの役はアンタなんだからしっかりするッ」
 これでしっかり出来るか、とマイレナは心底抗議したくてたまらなかったが、
その気力は巫女の使いの証であるこの実に面倒臭い服を着ることに費やした。
「おや・・・着てみりゃ様になるもんだね。馬子にも衣装かねぇ」
 余計なお世話だ! と言おうとしたが、その気力は今度は食事に費やした。
・・・そういえばさっきから一言も反論していない。

 マイレナが半死人のような顔で家から出ると、よく見える位置でフェイクスとティスが喋っている。
フェイクスが先にマイレナに気付き、マイレナはおはよ、と呟き、ティスはおはようより先にマイレナの格好を見て叫ぶ。
「マイレナ、かーわーいいー!」
「朝から口説くな」
 フェイクスがそのまま、自分より少し低い位置にあるティスの頭を遠慮容赦なくはたいた。・・・凄い音だった。
「てっ! 何すんだよぉ。いいじゃん、馬子にも衣装って奴で」
「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」
 フェイクス&マイレナ、二人してジト目でティスを睨む。
「・・・ケンカ売ってる? それ」マイレナが言い、
「お前・・・意味分かってないだろ」フェイクスがつっこむ。
「何のコト?」そしてティスが、マイレナとフェイクスの質問の答えを一気にまとめて言った。
本気で分かっていないらしいティスに二人はほぼ同時に深々と溜め息をつき、その間にティスはサッサと話題を変えた。
「それよりさマイレナ、ナヴィーはもうあそこのテントで準備満タン。急いで行ってきなよ」
 んじゃ、と軽く手を振られ、ティスは水の門向かって小走りした。
フェイクスはやれやれと頭を振り、それじゃ、がんばれよと、マイレナの肩を一度叩いてから炎の門向かって歩いていった。
 マイレナは呆然とする。
だって・・・こんな早く起きたのに、先に起きている人がこんなにも多いのだから!!

 ・・・それもそのはず、マイレナの起床の“早い時間”とは、村人にとってはたかが知れた時刻なのであった。





 ・・・儀式が、始まる——。

Re:   ドラゴンクエスト—Original—  漆黒の姫騎士  ( No.68 )
日時: 2011/02/21 18:52
名前: MILKターボ ◆xyJ9iZcsj6 (ID: 9kDns1lV)

早い時間…四時とか?(←感想そこか


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