二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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  ドラゴンクエスト—Original—  漆黒の姫騎士 
日時: 2012/09/13 22:54
名前: Chess ◆1OlDeM14xY (ID: bkovp2sD)

 二つ目であります、漆千音です。元Chessです。


 さて、ドラゴンクエスト、オリジナル、です。わたしが勝手に考えた奴です。
名はタイトルどおり——【漆黒の姫騎士】。
 主人公はわたしの幼なじみモデルです。ま、誰も知らないからいっか(笑


 ・・・で、ドラクエⅨとかぶる名前がよく出て来るけど、一切関係ありません。
この名前が好きなんだろうって解釈して。みたいな。


  【 お知らせ 】
 最近自分の偽物が出現している! って人も多いみたいです。
で・・・わたしのトリップですけれど、1OlDeM14xYとJftNf0xVME、両方わたしです。本物です。
 前者がかつてのパソコン、後者が今のパソコン。ある理由により使い分けていました。
・・・で、その理由及び問題が解決したんで、元通りになりましたわーわー(黙らっしゃい byレイサ)。
・・・つーわけで。はい。((殴


 ぬはははは何故こんなにこちら側はやる気が起きん
それはノートに書いていない話を書き始めようとしているからであるそして
そのネタが思いつかないからである———スランプ中です。
いやそもそもスランプとか言える才能持っていませんけれども。

 やる気を起こすまで今しばらく『星空の守り人』を更新しまくりますスイマセン・・・

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Re:   ドラゴンクエスト—Original—  漆黒の姫騎士  ( No.139 )
日時: 2011/12/10 21:24
名前: 漆千音 ◆1OlDeM14xY (ID: zYknR.nB)

えー、と。元Chessです。詳しくは「星空の守り人」参照。
っつっても、こっちじゃ関係ないからChessのままでもいいんだけれど・・・面倒くさいしな。うん。
これより 漆千音 でお願いしまする。

Re:   ドラゴンクエスト—Original—  漆黒の姫騎士  ( No.140 )
日時: 2012/02/06 22:54
名前: Chess ◆1OlDeM14xY (ID: VEcYwvKo)

長らくお待たせいたしました((汗

もう一方の「星空の守り人」にも書きましたが、まぁここでも——

パソコンの調子がおかしくなっていたのでしばらく更新していませんでしたが、
近々更新を再開します。


で、名前間違えやした
漆千音です。はひ。←

Re:   ドラゴンクエスト—Original—  漆黒の姫騎士  ( No.141 )
日時: 2012/03/28 21:03
名前: 漆千音 ◆1OlDeM14xY (ID: VEcYwvKo)

 気合は十分だったのだが、[ちょっぴり珍しく]レイサの火炎呪文は失敗した。火力が足りないのである。
しまった、これじゃあ避けられる——舌打ちしたい気分になっている場合じゃない。反撃の隙をつくられないように、
狙いを向けられないように、そして何よりティルスから冷やかされないように(これが一番本音かもしれない)
もう一度呪文体勢をとる——

「ぐぎゃっ」

 ——ことに失敗。
「・・・・・・・・・・エ」
 つい、間抜けな声が出る。が、無理もなかった。ちなみに、レイサ以外四人も、同じような表情——リーシアだけは
冷めた目をしていたが・・・ドリアルに対し。
 何せ、その失敗した呪文が、ものの見事に、綺麗に、すっぱりと、決まったのである。
 何こいつ、何で避けないのよ。馬鹿にされていると思ったレイサは、もう一発見舞うことにする。
「何だ、さっきの威勢はどうしたよ、大神官さんよ!」ティルスがいう。
さすがに次は避けないだろうと、ティルスはレイサの呪文を躱したその次の隙を突こうと短剣を注意深く構える。
が、リーシアは動かず、どころか腕を組み剣も既に収めていた。マイレナはだんだんと居心地悪そうになっていく。
今度は成功したレイサの呪文、それを追うようにドリアルの方向へ走るティルス、
相手がどちらへ避けるか見定め、そして、


「っ!!?」


 どちらへも避けなかった、否またしても[避けられなかった]大神官に面食らう。
「嘘だろっ」
 炎上するドリアルにまさかそのまま突っ込むわけにもいかず、ティルスは辛うじて右に身をひねり、横に倒れ、
そのまま回転しながら起き上がる。
 とりあえずは魔法的な防御を兼ね備えているらしく、ドリアルを襲っていた炎はすぐに弱まったが、
既にかなりの痛手を負っているように見えた。
「何これ・・・こうはっきり言っていいものかだけど・・・弱すぎじゃない?」
「確かに、吐いてた言葉の割にはな・・・」
 そろって呆れる二人の後ろ、マイレナとリーシア。
剣は抜いてはいるが、それを動かせないでいる——そんなマイレナに、リーシアは既に気づいている。
 リーシアは試していた。マイレナの度胸と、場合状況を判断する力、敵を屠るということに対する意識。
もしこの戦いで、マイレナが一度も動かないのであれば——リーシアは、
これでマイレナとの旅を打ち切ろうと決めていた。この優しすぎる娘に、旅は不向きだと、
かえって危険だと、そう考えて。
 だが、この調子だと、判断する前に戦いが終わってしまいそうだった。だからリーシアは、促す・・・。
「何故いかないんだ? マイ」
 マイレナの表情がさらに固まる。
「わたしと違い剣を抜いているあんたが、何故行かない」
「な・・・ぜ、って・・・」
 さらに追い打ちをかけるように、一言。
「奴は自分の魔法に依存しきっていた。だからその魔法封じられた今、何もできない。
・・・正直言って、今のあんたなら、一撃で倒せる」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。リーシャこそ・・・」
「わたしは既に動いた。一歩も動いていないのは・・・あんただけだ」
 マイレナは、それでも動けなかった。『勝負』は好き。『戦闘』は嫌い。
 この似ていながら異なる二つの呼び名。
旅を続ける以上、明らかに多くめぐり合うのは後者だ。・・・そんなことは分かっている。

 旅は続けたい。
でも戦闘はしたくない。

 矛盾した思いが、いつもマイレナを悩ませた。
そしてその悩みは尽きることなく、『戦闘』の場になるとたちまち動けなくなる。

 けれど。
だけれど———・・・。












 旅は続けたいのだ。
失った仲間を探すために。

 何もかも失った自分の、最初の親友のために——・・・。





 なのに・・・














「マイっ!!」

 鋭く自分の名を呼ばれ、マイレナは意識を別世界に追いやっていたことに気付いた。
リーシアの声は、叱責のそれではなかった。
「マイレナ!!」
 レイサの声で、振り返る——瞬間、蒼い眼が大きく見開かれる。

 マイレナもリーシアも動かなかったため、レイサとティルスはさっさと勝負をつけようと攻撃を繰り返していた。
が、ドリアルは遂に正気を失ったのか、一人でも多く道連れにしようと思ったのか——明らかに一人、
無防備すぎるマイレナに向かってそのばかでかい拳を振り上げたのである。

 覆い尽くす影、重なった視線。高く上がった生々しい拳。止まった時間。
マイレナは、自分の悲鳴を聞いた——



 が、それは、別の悲鳴にかき消された。





















         漆千音))五か月ぶりの更新ゴメンナサイ

Re:   ドラゴンクエスト—Original—  漆黒の姫騎士  ( No.142 )
日時: 2012/03/30 22:38
名前: 漆千音 ◆1OlDeM14xY (ID: VEcYwvKo)

 “気が付いたら、それが終わっていた——”
そんなことが本当に起こるなんて、思ったことがなかった。

 けれど、今起こっているのは、まぎれもなく・・・

 気が付いたら、刺していた。


 その拳がとどく前に。
咄嗟に、無意識に、マイレナは目の前の敵の急所を、刺していた——。
「・・・・・・・・ッ!!」「「が、あぐあっ!!?」」
 マイレナは驚いて剣を引き抜く。もう一度斬れ、剣が染まる。
「「ぐ、・・・わ、我が主に、栄光あれ・・・ッ」」
 最後に低く呟くと、その身体は闇に溶け——消えて——そして、一冊の古びた本となって床に落ちた。
が、それもすぐに、灰のようになって消えてゆく——



 それは、あまりにも呆気なさすぎる終わりだった。

 —— 一人の思いを除けば。













「大神官! みんな!」
 ダーマ神殿、地下。
カレイムの声が、何重にもなって響く。
「カレイム!? カレイムなのか!?」
「無事だったのね!」
 神官たちが、口々に歓喜の言葉を叫ぶ。
「偽物は? 偽物は、もういないのか?」
「あぁ、ここにいる二人と、もう二人が、斃してくださったんだ! 今助けます!」
 安堵、歓喜・・・たくさんのため息と笑い声が聞こえてくる。
 で、こんな雰囲気の所悪いんだけど、とレイサ。
「カレイムさん、鍵は? 持ってるの?」
 案の定、答えを濁らすカレイム。
「いえ、それが、見当たらないのです。おそらくドリアルが隠したのでしょう・・・だから、体当たりでも」
「そんなヤワなのかよ、この監獄・・・」とは、ティルス。
マイレナとリーシアは、上階に残っていた。
「いや、この辺りでは一般的な鉄だから、すぐには破れない。・・・やすりがあれば・・・あるいは、
三人で無理にでもこじ開けるか・・・」
「盗賊でもできりゃ真っ青なことを普通に言いやがるな」ティルスが呆れて苦笑した。「鍵穴はあんだろ?」
「まぁ、それは」
「まかせな」
 ティルスは言うなり、鍵穴を確認する。そして、意外と複雑そうなそれに若干顔をしかめた。
「あら、今更できないはナシよ? 鍵が見つからない以上ぜ〜んぶ開けてもらわなきゃなんだから」
 いつもやりこめるレイサに超・皮肉気味に言われ、微妙に凶悪な笑顔を見せてから、
「オレに言う言葉じゃねぇな」と皮肉返しで答えるティルス。仲がいいのか悪いのかわからない。
「っしゃ、一発やってやるか——おいレイサ、ヘアピン持ってないか?」
「あるに決まってんでしょ。・・・いいわよ、それあげるから、さっさと仕事してあげて」
「了解しましたっと」
 ティルスは今度はにやりと笑って、鍵開けの作業を始めた。


















        漆千音))次がちょいとばかり長いので、一度掲載。

Re:   ドラゴンクエスト—Original—  漆黒の姫騎士  ( No.143 )
日時: 2012/03/30 22:55
名前: 漆千音 ◆1OlDeM14xY (ID: VEcYwvKo)

 あたりは闇だった。毒々しい色の湖が広がる。
枯れた木々が周りを囲んでいて、葉や草花は一つたりともない。生命が、どこにもない。
足元は安定せず、歩くことができない。周りに漂う紅い風が、生々しく背筋を走る・・・。
 背後で、ぐちょり、と音がした。見るな。見ちゃいけない。
そこにいるのは奴だ、自分に葬られたことを恨みに思っているあいつだ。見るな。
・・・マイレナの動きは、その理性を、抗いながらも裏切る。
湖の中から這い上がり、胸から血を流し続ける、紫の魔物。
うつろなようで、爛々と光っている瞳が、マイレナを見据えて動かない。
マイレナは逃げようとした、だがまだ足は動かない。さっきは見るなという思いに抗って動いた顔も、
今はもう動かない——・・・。
手がのばされ、湖から這い上がってくる。近づいてくる。拳を振り上げ、まっすぐ、マイレナに向かって振り下——




「うぁ——




          ————ちりりん・・・











 —————————————————「・・・っ!!」
 マイレナは、はっと目を覚ました。夢? そう夢。
夢なのに、分かっているのに、怯えてしまう。冷たい汗が流れる。
けれど、今のは、少し違った。連続して、同じような夢ばかり見ていた。だが、今の以外は・・・
今までのは、そのあと・・・そのあとは・・・

「ようやく起きたな」
「・・・え」
 気づかなかった。すぐ近くに、リーシアがいた。
「かなりうなされていた。・・・いいものもらったんでね、使ってみた」
 そういって、リーシアは持っていた純白の小さな鈴を鳴らす。・・・ちりりん・・・さっきの音だ。
悪夢から、目覚めた時の。
「天使の鈴、と言うらしい」リーシアは目を細めた。「いい音だ。わたしはこういうのが好きだ」
「そう・・・なんだ」
 マイレナは顔を伏せた。「ありがと」
「・・・マイ」それには答えず、リーシアは呟くようにマイレナの名を呼ぶ。
「・・・悪かった」
「へっ?」
「ドリアルとの戦いだ。・・・わたしとマイレナは違う。わたしは、生まれながら戦う身だった・・・だけれどマイは、
それとはもっともかけ離れた人間・・・それなのに、戦うことを押し付けて、すまない」
「ちょっ・・・なんで? 何で謝るのっ?」
 もういいよ、と続ける。そして、顔を伏せた。
「私、分かっていないだけなんだ。善とか、悪とか。・・・村を出た時に、初めて、何かを憎んだくらいだから」
 リーシアは、初めてマイレナに出会った二年前を思い出す。

「人の言葉を話せるものは、もしかしたら、話し合えるんじゃないか、分かり合えるんじゃないかって・・・
つい、思っちゃうんだ。無理なのに。だって、世界が違うんだもん。文化も、生活も、宗教も。
思いも、自分の信じる物も、変えられない。間違っていることでも、本人はそれが正しいって思って曲げない。
間違っていても、正しいって自分で思って信じ続けるものを・・・そんな簡単に、殺せなくって・・・」
 言いたいことがまとまらないまま一気に喋って、マイレナは一度息を吐く。黙って聞き続けるリーシアに、もう一度。
「でも、こんなんじゃだめだって、分かっている。こんなんじゃ、私はいずれ誰かを殺してしまう。
私が躊躇って魔物を逃がしたとき、その魔物は、全く関係ない人を、襲うかもしれないから・・・ばかだな、
そんなことに、今更気づいた」
「マイ」
 リーシアは頃合を見計らって、マイレナに言う。

「・・・仲間を助けたいか」

 と。
「あんたが失った村の人間を・・・助けたいか」
「・・・・・・・・・・」
 答えは考えるまでもなかった。助けたい。
 でも、そうするためには。
「そのためには・・・私は、旅を続けなきゃならない」
「そうすると、またあんたは、幾多もの魔物を葬らねばならない。・・・それでも続けるか?」
 マイレナは今度は考えてしまった。
けれど、仲間を見つけたい、取り戻したい気持ちのほうが、ずっと強いのだ。答えは、決まっている。

 ——肯定。

「・・・そうか」リーシアは少しだけ笑って、頷いた。「分かった。あんたの考えに、もうしばらくは付き合おう」
「ありがとう」マイレナも頷き返す。
「だが・・・そうなった以上、あんたは絶対に死ぬことは許されない。・・・たった一人、
村の生き残りの戦士なんだからな」
「生き残り・・・」
 自分で言っても、自分のことだとは、簡単に思えない。でも、これが。この称号が、自分がここにいるという
存在意味だとするならば。




 マイレナは、ある一つの決意を胸に、もう一度頷いた。






















                     ——【 Ⅳ 】完結。




           漆千音))まったく五か月ぶりに何やってんだよ((笑


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