二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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デュラララ!!【只今、番外編執筆中】
日時: 2011/11/23 20:36
名前: 絆(ほだす) (ID: Pvby2f.0)

ほだデス(_^_)

今回は、デュラララに挑戦してみましたw
シズちゃんメインです!

私的にシズちゃんは、
強いけど弱くて、ぶっきらぼうだけど優しくて、ってイメージがあるので
そこを上手く表現できたらなぁ〜と思います^^

キャラ崩壊とか、オリキャラ入れたりとかあるので
ダメ×な方は読まないほうがいいかもです(^_^;)

でわでわw

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Re: デュラララ!!【只今、番外編執筆中】 ( No.103 )
日時: 2012/01/17 18:27
名前: Chaos;ほだす ◆w6bR1QqEtU (ID: yTgpXhnH)

〈幸せは涙に変わる、ときめきの印〉

 ガチャ......。
 ドアが——選択を分ける扉が、開いた。
 
 「ひら......り————?」
静雄の目が、大きく見開かれた。

 「しぃ......くん。えっと......えと、その......」
言いたいことは沢山あるのに、言葉に出来ない、舞梨。

 ふわり......煙草の甘い匂いが、風に舞う。

 「......ッ。しぃ、く......」

 舞梨は静雄に抱きしめられ、切なそうな声を漏らす。それでいて、とてもとても幸せそうな。

 「舞梨、好きだ......。ずっとずっと——」

今度こそ、恋が——叶わない思いが、報われたから。

 「ひぃもッ......だいすきっ......しぃくん、だいすき......」

今度こそ、逃げないって決めたから。

 「大好き、大好き......俺も」

今度こそ、この思いを届けてみせると決めたから。

 
 「舞梨。......ずっと、傍にいろ。絶対離れんな。俺も、ずっとずっと、傍にいるから......離れねぇから」


 彼の抱擁は、強く、優しく......舞梨にとって、とても居心地の良いものだった。
 幸せのために流した涙——いつ以来だっただろう。今は、笑うことなんてできない。幸せで......幸せすぎて、泣けてくる。

 「......っく......しぃ、く......ひぃ、......うれしいッ......」

 不幸せは、笑顏に変わる。幸せは......涙に変わる。
 それは、乗り越えたものにしか解らないもの。乗り越えたからこそ、解ったこと。

 「な、泣くなって! ちょッ......」

静雄の大きな手が、涙を拭う。——暖かくて、安心する。

 「......いい?」

何かを請うように、瞳を見つめる。

 「......」

舞梨も解ったのか、顔を赤らめて——それでも、しっかりと見つめ返し、了承の意で頷く。

 「......ん」


 冷たい風が舞う中、二人は————初めてのベーゼを交わした。


 

  
 

 


Re: デュラララ!!【只今、番外編執筆中】 ( No.104 )
日時: 2012/01/18 18:20
名前: Chaos;ほだす ◆w6bR1QqEtU (ID: yTgpXhnH)

〈当たり前が幸せすぎて〉

 ——目を開けば、貴方はすぐ近くにいた。
 今まで、ずっと近くにいながら、遠かった貴方の姿。今は、私の目の前に居る、その事実を今でも信じられずにいた。
 「......ずっと、一緒」
 私が追いかければ追いかけるほど離されるから、今度こそ逃げないように、痛いくらい——それでも、貴方にとっては弱く感じられる力で、抱きしめる。
 もう、私たちを縛るものは無い。貴方は、教師という名の呪縛から逃れられ、私は——。私は、お兄ちゃん自身の呪縛、それから、私自身の過去から解放された。
 貴方は、「俺は何もしてねぇよ」そう言うけれど。私は、貴方がいなければ、苦しむことも、悲しむことも、そして今——この幸せを感じることも出来なかっただろう。
 「しぃくん......本当に、ありがとう」
 ——本当に、ありがとう。
 私は、今まで、この暖かい言葉を誰かに言ったことが——言われたことがあっただろうか? 
 今まで、自分の境遇を嘆くばかりで、何かをしてもらった時、「ありがとう」と言う前に、疑問が浮かんでいた。——何故、私に優しくするのか? 何故、この優しさを、一番辛い時に与えてくれなかったのだろうか? と。
 でも、今は。今は、何の疑問もなく、その言葉を発することができている。
 「......舞梨、ありがとう」
 何の疑問もなく、その言葉を受け入れることができる。
 ——もっと、早く、気付きたかった。もっと、早く、お兄ちゃんに気づいて欲しかった。
 そして——。
 今、お兄ちゃんにも、この気持を伝えたい。
 「お兄ちゃんも、ありがと......」
 「ああ、臨也にも感謝、だな」

 
 私は——私達は、後悔を抱えながらも、今の幸せを噛み締め、何度も何度も......お互いの気持を確かめ合った。 

Re: デュラララ!!【只今、番外編執筆中】 ( No.105 )
日時: 2012/01/21 17:45
名前: 雛林檎 (ID: xy6oYM/9)

ああ、この小説は私にはまぶしい。
だって、綺麗過ぎるでしょう!! 
あーあ、私もこのくらい文才があって、このくらい更新が早ければなー

Re: デュラララ!!【只今、番外編執筆中】 ( No.106 )
日時: 2012/01/22 14:33
名前: Chaos;ほだす ◆w6bR1QqEtU (ID: yTgpXhnH)

あはは^^

低クオリティーで速更新ですw

Re: デュラララ!!【只今、番外編執筆中】 ( No.107 )
日時: 2012/01/22 15:09
名前: Chaos;ほだす ◆w6bR1QqEtU (ID: yTgpXhnH)

〈追憶のソリチュード〉

 「痛っ......。ははは、やっぱ俺のナイフ、切れ味抜群w」
 俺は、誰もいない——俺だけしかいない独りの病室で、痛む傷口をおさえていた。
 痛むのは——胸。ナイフが刺さった、心臓。決して、心が痛いのではない。さっきから、胸がズキズキと痛むのは、この傷口のせいだ。
 「......ふ。フハハハ」
 もし、彼女の胸にこれが刺さっていたら、彼女はこの痛みに耐えなければならなかったのか。......そう考えると、自らの命を投げ出し、彼女を庇って良かったと思える。
 ——そうやって言い訳を並べる自分が、阿呆らしくて——哀しくて、意味もなく、笑いたくなる。
 「......ッく」
 笑えば、傷口が疼く。血の足りない頭が、グラグラと揺れる。
 今、彼女の笑顏は、静雄の許に在るのだと考えると、切なさを通り越して——心の奥深くに突き刺さって、激しい痛みを持つ。
 「あーあ。楽に、楽になれたらいいのに......な」
 俺は、泣くことも出来ず、ただただ、さっきまで隣にいた彼女の温もりに縋り、追憶にふけった。独りの部屋の筈なのに、誰かに見られていないか警戒し、布団を頭までかぶり......。こんな姿、誰にも見られたくないから。

 ガラガラガラ......。

 病室の引き戸を引く音が遠巻きにきこえた。
 「いつも他人を貶めてばかりのアンタがこの様子とは、いい気味よね」
 ヒールの足音が部屋中に響き、聞きなれた憎まれ口が聞こえる。
 ——波江か。
 俺は、何事もなかったかのように平然を装い、布団から顔を出す。
 「あれー? 波江さんじゃない」
 波江の手には、果物が沢山盛られたバスケットが掛けられていた。ばっちりラッピングまでしてある。
 「思ったより元気そうね。......まあ、私としては危篤状態でそのまま死亡ってパターンを希望してたんだけど」
 籠を机に置き、パイプ椅子に腰掛ける。
 「相変わらずだねぇ、その毒舌」
 俺は、彼女の小学生のような毒舌っぷりに、苦笑してみせる。
 「......ねぇ」
 すると、彼女は喋るトーンをワントーン落として——少しだけ、心配したような声になって、俺に話しかける。
 「何か、あったの?」
 眉間に皺を寄せて、問う。
 「え。何で......?」
 まさか、波江に見破られるとは思ってもみなかった。俺の顔からはは、メッキが剥がれたように、余裕の笑みが消え去っていった。
 「何で、って......。ナイフ使いのアンタが、他人に刺されるってどういう事よ」
 波江は、ご名答と言わんばかりに踏ん反り返ってみせる。
 「そっ、か......」
 俺は、彼女の余裕の態度に何も言えず、ただただ窓の外を眺めるばかりだった。
 
 「そういうの、アンタらしくないわ。虫酸が走る」

 そんな俺に、彼女は——。
 いつもと変わらない姿で、笑ってみせた。

 「そ、だね......」
 
 今の俺には、彼女が、とてもとても眩しく見えた——。


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