二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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ネジと歯車とプライド〜「私達に心などいらない」〜
日時: 2014/08/04 20:49
名前: 猫科の犬 (ID: NFbvEd0b)

おはこんばんわ。猫科です☆
今は名前変えて鏡猫になっています。
今回ボカロの曲を小説化したいと思います
んじゃっルールもしくわ注意事項

1、出来れば5話構成で進めていきたいと思います。
  しかし曲があまりにも短い(ネタがない)と3話になってしまう可能性があります。
2、不定期更新です。
3、「ほぼ」自己解釈ですのでそこらへんはお気を付け下さい。

〜お知らせ〜
*今は、名前変えて「鏡猫」になっています。
*おかげさまで参照7000突破しましたっ!いつも見てくれている方々は、ありがとうございます!

〜目次〜
1ページ目 >>87
暗い森のサーカス、ココロ、ココロ・キセキ、囚人、紙飛行機、少女と黒い猫
2ページ目 >>89
サイハテ、深海少女、リンネ、鎖の少女、悪食娘コンチータ、カゲロウデイズ
3ページ目 >>140
悪ノ娘、悪ノ召使、リグレットメッセージ、おおかみは赤ずきんに恋をした、罪と罰

4ページ目
Bad ∞ End ∞ Night:ミク、リン、レン、カイト、メイコ、グミ、ガクポ、ルカ
>>141 プロローグ・紹介
>>142 第1話 不思議ノ館
>>143 第2話 狂い狂った夜
>>144 第3話 狂い始めた時間
>>147 第4話 今宵の主人公
>>148 第5話 Bad enD?
>>149 エピローグ 曲・歌詞

ネジと歯車とプライド:鏡音リン2人、鏡音レン
>>152 プロローグ・紹介
>>153 第1話 新しい“ゴミ”
>>154 第2話 プライド
>>155 第3話 見つけた出口
>>156 第4話 脱出
>>157 エピローグ 曲・歌詞

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Re: カゲロウデイズ〜今、何時?〜 ボカロ小説 ( No.99 )
日時: 2012/03/01 17:58
名前: 鏡猫 (ID: lL8RIxSj)

第2話 待ち合わせ


「リン!!」

俺は、ベットの上で目覚めた。なんだ、夢・・・だったのか。
時計の針が、せわしなく部屋の中で鳴り響く。
結構静かだな。1人暮らしだし当たり前っていったら当たり前なのだろうけど。
でも変な夢、見ちゃったな。しかも、夢ってあまり覚えてるもんじゃないのに蝉の音だけやけに覚えてる。
おかげで汗だくだくだよ。夏だっていうのにこんなに汗かいちゃって・・・
気持ち悪い。風呂入ってこよう。
ところで今、何日?
そう思って、携帯を手に取り時間を確認した。
8月14日の午前12時3分。あの夢では明日だったよな。
夢と同じ事が起きて欲しくないし、リンと会う日を今日にしてもらおうかな。
とりあえず、今は風呂入ろう。風呂だ風呂。

風呂に入ってから、朝食をとり、歯をみがいて一息ついた。
まだ、外は明るくなってきたばっかって感じだ。
何かおもしろいテレビやってないかな。今からリンに電話しても起きてるかわかんないし。
とりあえず、テレビをつけてみたが、とくにおもしろそうなテレビはやっていなかった。
その後、いろいろやって暇をつぶしていた。朝だって言う事もあって結構涼しい。

午前8時頃。
もうそろそろ電話しても起きてる頃かな?

「よっと」

ベットからいきおいよく起きあがり、携帯を開いてリンの電話番号にかけた。
すると、すぐに出てくれた。

『どうしたの?』

「あのさ、明日会う予定の事なんだけど」

『あ、用事出来ちゃった?』

「いや、そういう訳じゃなくて、今日に変更出来ないかな?って。別に無理なら明日でもいいけど。」

『ん〜大丈夫だよ!いつもの公園のブランコで9時頃、待ち合わせね!リンが遅かったらちゃんとに席とっとくんだよ!』

「分かった。」

そういうと、プツっと音がして切れてしまった。
9時頃か。後1時間何しようかな。
特にやることは全部終わっちゃったし。
いいや、先にいってしまおう。
外に出るとそこには黒猫がいた。あれ?いつもリンと一緒にいる猫。
飼ってる訳じゃないのによくなついてるよなぁ。
人懐こい猫なのか?まあいいや。

「どうした?」

「ンニャー」

猫に話しかけても何もわかんないや。
あ、そうだ!どうせならこの猫にもう一つのブランコとらせておこう。

「よし行くか!クロ」

黒いのでクロ。勝手に命名。簡単でいいな。

数分後、すぐに公園についてしまった。
もちろん猫も一緒に。
俺がブランコの上に座る前に猫をブランコの上に座らせてその隣に俺が座った。

「ニャー」

「お前も人間の言葉が喋られればいいのにな。」

「?」

「分かんないか。」

それから、俺はずっと猫と話していた。
別に猫が人の言葉をしゃべるわけでもないし、俺も猫の言葉が分かるということでもないけど。
ただ、俺はリンと出会った時のこととか猫に話していた。
猫は、何もいわずに、ただ、俺の話を聞いているように見えた。

Re: カゲロウデイズ〜今、何時?〜 ボカロ小説 ( No.100 )
日時: 2012/03/04 19:25
名前: 鏡猫 (ID: lL8RIxSj)

第3話 夢と現実

「っば!!」

「うわぁ!」

後ろから急にリンが現れて驚いた。

「もぅ、レンったら猫ちゃんとばっか話してて全然気付かないんだから。」

「ごめん」

「まぁ、いいけどね。」

リンは、ブランコの上に座っているクロを抱き上げて、クロが座っていた場所に座った。
そういえば、今何時頃だろう?ずっとクロと話してて全然気にしてなかったけど。
そう思ってポケットから携帯を取り出し、時間を確認しようとした。
だけど、もうすでに太陽の日差しは強くて画面は真っ暗だった。

「リン、今何時?」

「んー・・・ちゃんとに電源入ってるじゃん。」

リンは、俺の携帯を覗いてきた

「画面が暗くてよくみえないんだよ。」

「えっと、8月14日午前9時6分29秒・・・あ、31秒!」

「そこまで詳しくなくていいよ。」

でもよくそこまで正確に見えるよなぁ。

「本当に目、いいよな。」

「え?そんなことないよ。」

「じゃあなんで、携帯の画面見えるんだよ」

「向きが違うからじゃない?」

いや・・・向きが違うからってそう変わるもんじゃないと思うんだけどな。
日差しが、画面にあたってるのは一緒なんだから。

そういえば、リンが抱いてるクロ。
俺が外に出たのが8時な訳だから、1時間くらい日にあたってるんだよな?
こんな暑い日差しのなかリンは、なでていて熱くないのか?

「その猫、触ってて熱くないか?」

「えぇ!そんなことないよ!」

「そうかなぁ。」

「なんなら触ってみる?」

「触ってみようじゃないか。」

そっと、手を伸ばして猫に触れようとした。
あれ?この光景。どこかで見たことがある。どうしてだろう?
初めてのはずなのに。

あぁ、そうだ。今日見た夢。
その夢に似てるんだ。どうしてあんな夢思い出しちゃったんだろう。

「でもまぁ、夏は嫌いかな?」

「は?」

やっぱり、この言葉、この俺の反応。
全部今日みた夢と同じ。何か嫌な予感がする。

考え事をしながら、猫に触れようとしていたのでまた、思いっきり猫に触ってしまった。

「あっつ!!」

そういうと、クロは、リンの膝から飛び出した。

「ほら、もう。猫ちゃん逃げちゃったんじゃん!」

そういって、クロを追いかけようとする。
それを俺は、腕をつかんで引きとめた。

「レン・・・?」

「え、あぁ、今日はもう帰ろうか。」

「もう?速いなぁ。まだ会ってからそんなに時間たってないよ?」

「うん、でも明日も会えるんだし。」

「そっちが呼び出しといて何言ってんだか。」

「あはは、そうだよな。俺、変だよな。」

数秒の沈黙が続いた。
俺は、リンの腕を引っ張り、リンの家の方向へ向かった。

「送ってくよ。」

「うん」

道を抜けるまで、俺達はなにも話さなかった。
道を抜けた時、周りの人達は何か騒がしかった。
様子を見てみると、皆口をあけて上を見上げていた。
俺も気になったので、一旦止まってから上をむいた。そうしたら、上から鉄柱が降って来ていた。
そうか、ここって工事現場だったっけ。危ない所に抜けてきちゃったな。

「きゃあああああ!!!」

急に、知らない人の叫び声が聞こえた。
この時、俺はうかつだった。リンが、俺の後ろにいるってずっと思っていたからだ。
でも、その叫び声を聞いて視線を前に戻した時、そこにリンはいた。
体に鉄柱が突き刺さり、そこから大量の血が噴き出していた。
その姿は、とても見ていられなかった。

「リィィィィィン!!!」

嘘だ!嘘だ嘘だ嘘だ!
その俺の興奮を落ちつかせるように、木々の隙間から風鈴の音が聞こえた。
だが、それは逆効果で、これが嘘じゃないんだっていっているようなもんだった。
だから、もっと興奮してしまった。

こんなの嘘だ!夢に決まってる!そうだ、嘘だ、夢だ、嘘だ、夢だ。
それを落ちつかせるように、クロに似た黒猫が俺の下を歩き回った。

「夢じゃないぞ」

まただ、また、俺の形、俺の声をした陽炎がわざとらしく嗤ってそういった。

「うるっさい!!」

これは、夢なんだ!そうだ、これは、全て夢、夢、夢なんだ!
くらっと、目の前が暗くなっていく。

そう、これでいい。
これで、全て眩んで、夢でしたっていう落ちで。
また、最初からやり直すんだ。今度は、ちゃんとにリンを殺さないように。

俺は、体重が支えきれなくなってその場で倒れた。
倒れる前に君の横顔が見えた。その顔は、本当は痛みに苦しんでる顔のはずだろうに笑っているように見えてしまった。

Re: カゲロウデイズ〜今、何時?〜 ボカロ小説 ( No.101 )
日時: 2012/03/04 20:02
名前: 鏡猫 (ID: lL8RIxSj)

第4話 繰り返し

「っ!!」

今何時だ!?
時計をみると、8月15日の午前10時くらい。
15日、という事は、この後リンと待ち合わせしてるんだった。
速くいかなくてはいけない。速く、速くいかなきゃ

急いで、着替えをすまし公園へと駆け足で進む。
数分後、すぐに公園につくと、リンはちゃんとにブランコの上で猫を抱えて待ってくれていた。

「レン遅いよ!帰っちゃおうかと思ったじゃん!」

「もう、帰ろう。」

「え?」

俺は、リンの腕を引っ張り思い切り立ち上がらせたので、猫がすぐに反応し、膝から降りる。
猫の事なんかきにせずに、リンの腕を引っ張り夢の中とは違う道を歩いた。
横断歩道を渡る時、また事故ったらいけないので、歩道橋を使った。
階段を上り切った時、上には、またあの陽炎が立っていた。

「またお前かよ!」

「レン?」

そっちに気を取られて、少しリンの腕を引っ張る手を緩めてしまった。
それと同時に、リンをつかんでる感覚がなくなり、後ろを振り返ってみるとリンは落ちていた。

「リン!!」

陽炎は、嗤っている。
また、目が眩んだ。









「っ!」

今何時!?
時計の針は、12時過ぎを差していた。日付を見ると、14日。
そうだ、まずは落ちつこう。
夢では、俺がリンを誘ってリンが他界してしまったから今度は誘わなければいいのか?
そうだ、誘わなければいい。

落ち付きを取り戻しながら俺は一日中家にいた。
でも、寝る時間になったときのこと。
一本の電話がかかって来た。

「もしもし」

俺は、普通に電話にでる。

「レン君?」

電話の相手はリンのお母さんだった。

「そうですけど、どうかしましたか?」

「リンがね、レン君の家にいくっていったきり戻ってこないの・・・まだ、レン君の家にいるの?」

「え、来て・・・ませんよ?」

「そう・・・このくらいの時間ならいつも帰って来るのに。」

「俺、探してみます」

そういって返事もきかずに、電話を切る。
すぐに、外に出た。なんで、俺の家にこようとしたんだよ!
しばらく、無我夢中で走っていると闇の中で、倒れている人影があった。
まさかっ!

「リン!?」

リンがいつもつけている香水のにおいと、血のようなにおいがした。
もっと近づくと、息もなく血まみれになったリンの姿があった。
リンだ。やっぱりリンだ!!
近くには、奇麗にラッピングされた袋があった。
その袋の先には陽炎がたってこちらを見下ろし嗤っていた。
俺は、また目が眩んだ。

Re: カゲロウデイズ〜今、何時?〜 ボカロ小説 ( No.102 )
日時: 2012/03/06 21:01
名前: 鏡猫 (ID: sYIc8iZ8)

第5話 夏の終わり?

「うわぁぁぁぁああああ!!」

思い切りベットの上から起きあがった。
また、また夢だった。
もう、終わりにしたい。もう、夢じゃないって思うから。終わりにして。
何回もリンの死なんてみたくないよ。でも、リンには死んでほしくないんだ。
どうすればいいんだよ。

リンは、いつもいつも俺の夢の中で綺麗な笑顔で微笑んでくれる。
だけど、だけど、それを見たらまたリンが死んで・・・

これを繰り返し数十年がたっている。
そう、この夏の日だけに数十年がたっているのだ。
もう、終わりにしたい。

今日は、8月15日の約9時。
リンとの待ち合わせ時刻まで後1時間くらいあった。
とりあえず、俺はリンとの待ち合わせ場所へ向かった。


10時頃にリンは、ちゃんとに来てくれた。また、黒猫をつれて。
それからどれくらいの時間だすぎただろうか?
10年前と同じ会話としていたような気がしたけど、もう10年前の会話なんて覚えていない。


また、リンに時間を聞いた。

また、リンの目のよさを褒めた。

また、黒猫の体温について考えた。

また、黒猫に触った。

また、黒猫が逃げた。

また、リンが黒猫を追いかけた。


そうだ、この後、リンが猫を追いかけて飛び込んだんだ。




























「レェェェェェェエエエエエエン!!!!!!!!」


そんな叫び声が俺の耳に響いた。
まったく、うるさいな。俺はここにいるじゃないか。
もうそろそろ死ぬのだろうけど。でも、これでリンは助かるんだ。

俺は、大通りに飛び出したリンを引っ張り、後ろへ飛ばしてから俺が道路へ飛び出したのだ。
案の定、俺は、遠くから走ってきたトラックにぶつかった。
瞬間、俺の血しぶきがとびあがり、リンが叫んだのだ。

体がきしむ。奥にまた陽炎がみえる。
俺の形の陽炎がみえる。だけど、あいつは嗤ってなかった。ないていた。
ないてんのかよ。いままでずっと嗤ってたくせに。

「ざまぁ」

一言いってやった。陽炎に、一言。
今度は、俺が嗤ってやった。

その俺の陽炎は消えたけど、また、違う陽炎が現れた。










—お前は・・・!

Re: カゲロウデイズ〜今、何時?〜 ボカロ小説 ( No.103 )
日時: 2012/03/06 21:10
名前: 鏡猫 (ID: sYIc8iZ8)
参照: http://www.youtube.com/watch?v=04hG4DIlRA4&feature=related

エピローグ 曲・歌詞

繰り返した時間は、壊されていき、また繰り返される。

また、違う運命で繰り返されていく。

また、違う運命が繰り返され、壊され、繰り返され、壊され、繰り返され、壊され・・・

永遠に終わらない。

永遠に、終わらない。

終わることはない輪廻。

終わらないから輪廻。






少女はただ、「また駄目だったよ」と、ベットの上で呟いた。

これが何回目の呟きか。

それを知っているのは・・・

全て、知っているのは・・・














歌詞

8月15日の午後12時半くらいのこと
天気が良い

病気になりそうなほど眩しい日差しの中
することも無いから君と 駄弁 (だべ)っていた

「でもまぁ夏は嫌いかな」猫を撫でながら
君はふてぶてしくつぶやいた

あぁ、逃げ出した猫の後を追いかけて
飛び込んでしまったのは赤に変わった信号機

バッと通ったトラックが君を轢きずって鳴き叫ぶ
血飛沫の色、君の香りと混ざり合ってむせ返った
嘘みたいな 陽炎 (かげろう)が「嘘じゃないぞ」って 嗤 (わら)ってる
夏の水色、かき回すような蝉の音に全て 眩 (くら)んだ

目を覚ました時計の針が鳴り響くベッドで
今は何時?

8月14日の午前12時過ぎ位を指す
やけに 煩 (うるさ)い蝉の声覚えていた
でもさぁ、少し不思議だな。
同じ公園で昨日見た夢を思い出した
「もう今日は帰ろうか」道に抜けた時
周りの人は皆上を見上げ口を開けていた

落下してきた鉄柱が君を貫いて突き刺さる
劈 (つんざ)く悲鳴と風鈴の音が木々の隙間で空廻り
ワザとらしい陽炎が「夢じゃないぞ」って嗤ってる
眩む視界に君の横顔、笑っているような気がした

何度世界が眩んでも陽炎が嗤って奪い去る。
繰り返して何十年。もうとっくに気が付いていたろ。

こんなよくある話なら結末はきっと1つだけ。
繰り返した夏の日の向こう。

バッと押しのけ飛び込んだ、瞬間トラックにぶち当たる
血飛沫の色、君の瞳と軋む体に乱反射して
文句ありげな陽炎に「ざまぁみろよ」って笑ったら

実によく在る夏の日のこと。
そんな何かがここで終わった。

目を覚ました8月14日のベッドの上
少女はただ

「またダメだったよ」と一人猫を抱きかかえてた


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