二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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ネジと歯車とプライド〜「私達に心などいらない」〜
日時: 2014/08/04 20:49
名前: 猫科の犬 (ID: NFbvEd0b)

おはこんばんわ。猫科です☆
今は名前変えて鏡猫になっています。
今回ボカロの曲を小説化したいと思います
んじゃっルールもしくわ注意事項

1、出来れば5話構成で進めていきたいと思います。
  しかし曲があまりにも短い(ネタがない)と3話になってしまう可能性があります。
2、不定期更新です。
3、「ほぼ」自己解釈ですのでそこらへんはお気を付け下さい。

〜お知らせ〜
*今は、名前変えて「鏡猫」になっています。
*おかげさまで参照7000突破しましたっ!いつも見てくれている方々は、ありがとうございます!

〜目次〜
1ページ目 >>87
暗い森のサーカス、ココロ、ココロ・キセキ、囚人、紙飛行機、少女と黒い猫
2ページ目 >>89
サイハテ、深海少女、リンネ、鎖の少女、悪食娘コンチータ、カゲロウデイズ
3ページ目 >>140
悪ノ娘、悪ノ召使、リグレットメッセージ、おおかみは赤ずきんに恋をした、罪と罰

4ページ目
Bad ∞ End ∞ Night:ミク、リン、レン、カイト、メイコ、グミ、ガクポ、ルカ
>>141 プロローグ・紹介
>>142 第1話 不思議ノ館
>>143 第2話 狂い狂った夜
>>144 第3話 狂い始めた時間
>>147 第4話 今宵の主人公
>>148 第5話 Bad enD?
>>149 エピローグ 曲・歌詞

ネジと歯車とプライド:鏡音リン2人、鏡音レン
>>152 プロローグ・紹介
>>153 第1話 新しい“ゴミ”
>>154 第2話 プライド
>>155 第3話 見つけた出口
>>156 第4話 脱出
>>157 エピローグ 曲・歌詞

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Re: 少女と黒い猫 ボカロ リク的なもの募集中 ( No.49 )
日時: 2011/07/18 17:42
名前: 猫科の犬 (ID: LsYW7S6m)
参照: http://www.youtube.com/watch?v

第2話 目指す場所

あれから幾年がたち、リンは13歳になった。
仮の父と母に見守られここまで生きてきていた。
あの前の光景など忘れている。それもそうだろう。
その光景を思い出すきっかけが戦争が終わった今、ないのだから。

「これ、ここでいいですか?」

「えぇ。いいわよ。」

「これでよしっと。」

「いつもありがとうね。仮の親なのにこんなことまでさせてしまって。」

「いいんですよ。お世話になってもらってるんですから。」

そういって、母は、家の中に戻って行った。
只今洗濯物を干していた所だったのだ。

そこで、リンも一休みしようと思った時に猫の鳴き声が聞こえた。

「猫?・・・黒猫だ。可愛い。」

リンがその黒猫を可愛がっていると、母が呼んだ。

「リンちゃん!少し休憩しましょう。」

「あ。はーい!今いきます。」

リンが猫から離れて母のところへ行こうとした。
すると猫までついてきてしまった。

「あ。えっと。どうしよう・・・。」

「何してるの?まだお仕事・・・  !!猫じゃない!」

母がその黒猫を見てびっくりした。

「ごっごめんなさい!今追いだします!」

「いいのよ。この子結構可愛いじゃない。」

「いいのですか?」

「えぇ」

「飼ってもいいのですか?」

「えぇ。でもその変わりにリンちゃんがお世話するのよ。」

「ハイ!ありがとうございます!!」

その後その猫はリンの元で飼われることになった。


冬の時期。11月。
動物も植物もみんな眠っている時期。春を迎える準備をしている。

「リンちゃん。お花つんで来てくれる?」

「え?今の時期花なんて咲いてるんですか?」

「咲いてるわよ。冬に強い花だってあるのよ。」

「わかりました。」

リンは、家から外へ出た。
すると少し離れた所に花が咲いていた。

「こんな時期に咲く花もあるのね。」

そういって、リンは、その花畑に寄って行った。
そして1つ1つ積んでいく。

数秒後花畑の奥から金色に光っている所があった。
そして黒い影。それはどんどんリンに近づいてきた。

「にゃー」

「っわ!!なんだ。クロか。ビックリしたな。もぅ」

「にゃー」

「ん?その加えているものは?他の花と少し違うみたいだけど、よく見つけたね」

リンは、黒猫のクロがもっている花を受け取る。


白くて、奇麗で、優しい香り。
リンは、この花を見たことがあるっ!!
これは・・・


「っ!!」

リンは、その花を見てすぐに全てを思い出した。
それは、故郷の花。それとすごく似ていたのだ。

「お・・・お父様、お母様・・・。リンはなんてことを・・・速く故郷に戻らなければ!!
 生きて待ってるんだ!仲間が!生きて待ってるんだ!!ありがとう!クロ。」

「にゃー。」

リンは、すぐに家に戻った。
そして仮の父と母につげる。

「故郷へ帰ります。」

と。

Re: 少女と黒い猫 ボカロ リク的なもの募集中 ( No.50 )
日時: 2011/07/26 22:44
名前: 猫科の犬 (ID: LsYW7S6m)
参照: http://www.pixiv.net/member_illust.php

第3話 旅立ち

リンは、クロを連れて今まで来た道を思い出しながら歩いていた。

「本当に、クロはあの家に住んでなくてよかったの?」

リンはクロに話しかけたが、それに答える気もなく横をリンと一緒に歩いてるだけだった。
リンも諦めて前を向いて歩きだした。
これまでの道でリンは色々なものを思い出していた。

ある日、城から抜け出していろんなお店を見て歩きまわったり、
同じくらいの年の子と一緒に遊んだりしていた。

そのまたある日は、クロみたいな黒い猫が怪我をしている所を見つけ手当をしてあげていたのを思い出した。

本当の父や母と一緒にお出かけして遠くへお買い物へいったこともある。

執事と一緒に城の中にいる時暇だった時に遊び相手になってもらうこともあった。

だけど、こんなふうに旅をしたことは1度もない。
今回が初めてなのだ。
リンは、食べ物や宿に困ることはなかった。
必要以上にお金を使わないようにしていたからだ。
クロの餌も買わなくて充分だった。なぜなら自分で獲物を狩りに行ってくるから。

「絶対にまだ生きて待っててね。絶対行くから。」

リンがそうつぶやいた。

Re: 少女と黒い猫 ボカロ リク的なもの募集中 ( No.51 )
日時: 2011/07/31 22:14
名前: 猫科の犬 (ID: LsYW7S6m)
参照: http://www.pixiv.net/member_illust.php

第4話 人々の噂

リンの故郷から遠く離れた街。
ここでは、いろんな人がにぎわっている。
リンが旅立ってから時は巡り、廻っていた。
もちろん、リンは記憶を取り戻すためにこの街も通っている。
クロと一緒に。
そして、その少女をあの亡き国の姫ではないか?と噂になっている所もあった。
これは、その1部。

ある店の中で1人の男性とその友人らしき人物が一緒に話していた。
「なぁ知ってるか?最近の噂。」

「最近の?どんな噂だ?」

「亡国の姫君が今も生きているという噂だよ。」
それをきいていた友人は、思いついたように手をたたいた。
「あぁ!あれか!あの姫君が黒い使い魔を従えてるって噂か?故郷を取り戻すために旅をしてるとか。」

「そうだよ。それそれ。」
その話にまわりできいていた他のお客もわりこんできた。
「その噂には、まだ続きがあるんだぜ?」

「へぇ〜どんな噂だよ?」

「その姫君は、何をいわれたってただお父様達は生きているといって諦めないそうだよ。」

「誇り高いよな。」

「あぁ。」

その噂は、リンの耳にも少し届いていた。
旅をしている身だ。噂の1つや2つはきくだろう。




「クロ。後もうちょっとだよ。後もうちょっと。」

「・・・。」

リンに話しかけられたクロは、何もいわない。
ただ、リンの横を同じペースで歩いていた。


・・・絶対にいくんだ。故郷に。たとえ何十年かかったとしても、リンは、故郷へ帰ってみせる。
仲間が、お父様が、お母様がリンのことを生きて待っててくれてるんだから。
リンのことをいつまでも待っててくれるんだ。リンは諦めない。
クロに貰ったあの花を。故郷の花を故郷でこの手に抱くまで絶対にあきらめない。


「にゃー」

クロが鳴いた。
リンの気持ちに応えるようにして鳴いた。





Re: 少女と黒い猫 ボカロ リク的なもの募集中 ( No.52 )
日時: 2011/07/31 22:34
名前: 猫科の犬 (ID: LsYW7S6m)
参照: http://www.pixiv.net/member_illust.php

第5話 帰ってきた故郷

リンは、一歩、また一歩と進んでいった。

戦争から逃げ出し、偽りの母と父に出会い。黒い猫と出会い。

故郷の花を貰い。故郷のことを思い出し。

偽りの父と母の家から旅立ち。

故郷へいくまでにいろんな風景、遊び、友情を思い出した。

そして、リンは今故郷へ再び帰ってきた。
そこは、幼きリンの記憶にはとても程遠く滅んでいた。
故郷のあの白く、奇麗で優しい香りをした花も枯れ果てていた。

「お父様。お母様。そして故郷の一緒に戦ってきた皆。只今、私。鏡音リンは帰りましたっ・・・。」

リンは、よわよわしく。だけど力強く言い放つ。

『おぉ。姫様!ずっと待っていたのですよ!!』

『リン。おかえりなさい。』

『リン。おかえり!ずっと皆で待っていたんだぞ!まだお前がこないなって。心配してたんだぞ。』

仲間や母や父のそんな声は聞こえてこない。
誰も迎えに来ない。
何もかもが失った。この庭。故郷に少女とその少女に抱かれている黒い猫だけが眠っているだけ。

「お・・・父様。帰りました・・・。今。リンは、帰りました・・・。」

少女は、泣くすんぜんの声で。よわよわしい声で今度は言った。

「リンは・・・。リンは・・・。」

少女の瞳から1粒1粒と雫が落ちてゆく。
そのうちの1粒が黒い猫に当たった。
黒い猫は、その雫にビックリして少女の腕の中から飛び降りた。

「ごめん・・なさい。ごめんなさい。リンが。もっと早く帰ってこないから・・・。リンが・・・。」

少女から今度は雨のように雫が落ちてゆく。

「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。」

そしてついには、ひざを地面について、顔を手で押さえた。

Re: 少女と黒い猫 ボカロ リク的なもの募集中 ( No.53 )
日時: 2011/07/31 22:52
名前: 猫科の犬 (ID: LsYW7S6m)
参照: http://www.youtube.com/watch?v=cR31ZpH5eYI

エピローグ 曲・歌詞

「にゃあ」

薄汚れた猫が震え、そして鳴いている。
1人の少女を心配し鳴いている。

「ごめんなさいっっっ!!」

薄汚れた少女が震え、そして泣いている。
何もなくなった故郷。そして自分の悔しさで泣いている。

青いこの青空の下で猫が、そして少女がないている。震えている。

雨も降っていないこの場所で、1っ箇所だけ雨が降っている。
その雨は、まるで冷たく、感情がある。
その雨の雫は凍ったように冷たく、悲しいという感情がある。
その雨は、枯れ果てた大地を潤すでもなく叩いている。
その雫が、感情を持った雫が1粒。1粒と地面を叩く。

その雨。否。涙が。誰かの涙が枯れ果てるまで。











歌詞

薄汚れた猫が震えている
鳴いて 泣いて 雨を降らせて
凍てつく雫が大地を叩く 涙 枯れ果てるまで

行き場もなく 立ちつくした 少女の手を色どる
季節はずれ 色ずく花 手折られてゆく

金の光 黒い影 少女に花を渡す
色が 香りが 故郷の花と似ていた

時は巡り いつしかひとつの 噂 口をそろえて 人々は語る

亡国の姫君は 生きている 強く 気高い 誇りを胸に
黒の使い魔を 従えている 故郷 取り戻すため

幾年の時が 流れても 諦めはしない
この手に あの花を 抱くまでは

幼い日の 記憶には とても 程遠い 故郷よ 今 私は帰った

誰ひとり 出迎える者はない 何もかもが 壊れた庭に
黒い猫だけが私の腕に 抱かれて 眠るだけ

薄汚れた少女(猫)が震えている 青い 青い 青空の下
凍てつく雫が 大地を叩く 涙 枯れ果てるまで


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