二次創作小説(紙ほか)

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ろくきせ恋愛手帖 (祝☆完結!)
日時: 2024/07/16 22:34
名前: むう (ID: X4YiGJ8J)
プロフ: http://www.kakiko.cc/novel/novel3a/index.cgi?mode=view&no=18233

 「君に出会えてよかった」

 
 ********


 こんばんにちは、むうです!
 東方、鬼滅、花子くんにハマっている高1女子です。
 知ってるよーって方、いつも応援ありがとうございます。
 誰コイツって方、この機に是非名前を覚えて帰ってください。

 この小説は、六人の軌跡のスピンオフです。
 前作は参照のURLや、「完結小説図書館」にて読むことが出来ますよ。

 タイトルにもある通り、この小説はキャラ恋愛関係を始め、
 キャラの過去や裏話をぎゅっと集めた短編集になっています。


 また、話にはイメージ曲をつけているのもあります。
 私のおすすめの曲なので、聴いてもらえたら嬉しいです。

 あなたの推しの話が載るかも?
 楽しんで読んで頂けたらキャラも私も幸いです。
 では、短編集も完結までどうぞよろしくお願いいたします。



 〈作者からのお願い〉

「脱! 台本書き」目指して現在、セリフ量<場面描写の構成を頑張る日々。
 まだまだ普通の文章にはなかなかできず、台本のようになってしまうことがあります。
 ちょっと読みにくいかもしれません。すみません。
 温かい目で見ていただけると幸いです。


 〈注意〉

 ●スマホだと読みにくいかも
 ●ネタバレ入るかも
 ●オリキャラあり
 ●時々東方キャラ登場


 〈ルール〉

 ●拡散〇
 ●不定期更新
 ●中傷行為や荒らし、作品に対してのネット上での暴言×
 ●キャラの貸し出し〇(その場合コメント)
 ●また、ネット上での自作発言×
 ●リクエストなどはコメントにて
 



 上を読んで、OKな方はゆっくりしていってね!



 ▼むうの雑談掲示板もあるヨ。

「スレタイなんて知らないよ」

「【地縛少年花子くん】好きな人語ろ!」

 良かったらチェックしてみてね。

 
 ▼占いツクールでも執筆してるよ。

 よかったら『紅羽むう』で検索してみてね。
 評価してくれると嬉しいです。


 ▼2020年冬☆小説大会入賞!!

 ほんっとうに感謝です!
 ありがとうございました!
 受験受かりました!

 
  ーーーーーーーーーーーーーー

 【目次】♪→イメージ曲




 ◆◇企画コーナー◇◆

 キャラに○○してみる>>09>>53>>55>>78
 むうのおススメ本紹介>>13
 英語で鬼滅・花子くん!>>27
 ろくきせを知ったら知って欲しいもの>>96
 ろくきせ閲覧数10000突破記念>>118>>120>>121

 
 ◆◇むうの執筆裏話◆◇

 第1回「むうのリスタート」>>36
 第2回「遅くなりましたが受賞の言葉」>>34
 第3回「お知らせ! 必読お願い!」>>38
 第4回「むうと柱とカオ僕と」>>40
 第5回「花子くん考察と2話までの裏話」>>46
 第6回「第1回☆謝罪フェスティバル!!」>>58
 

 ◆◇オリキャラ設定集◇◆

 瀬戸山亜門>>31
 七不思議8番>>43
 

 ◆◇本編◇◆

 一気読み>>01-

☆1.トモダチ☆(by睦彦)

 ♪from Y to Y/初音ミク

 登場キャラクター紹介>>01
 時系列の図>>10
 Prologue>>02
 第1話「出会い」>>03-05
 第2話「嫌い。」>>06-08
 第3話「合同任務」>>11-12 >>14
 第4話「本当の気持ち」>>15-16
 第5話「早すぎる別れ」>>17

★2.踊り場の花子★(by花子隊)

♪春を告げる/Yama

 Prologue>>18
 第壱の怪「となりの怪異くん」>>19-21
 第弐の怪「……嘘でしょ!?」>>22-24
 第参の怪「黒札と白札」>>25-26
 第肆の怪「花子VS花子」>>28>>29>>32
 第伍の怪「月原八雲」>>35>>37>>39>>41-42


 ☆3.快晴☆(by有為)

 ♪快晴/orangestar

 登場キャラクター紹介>>80
 第1話「忌子」>>81>>82
 第2話「生きる意味」>>83>>84>>85
 第3話「懐古」>>86-89
 第4話「夜月家と宵宮家」>>90>>91>>92>>93>>94
 第5話「快晴」>>97

 
あとがき>>125
 
 
 

 
 
 

 
 2020.8.21 スレ立て、執筆開始
 2020.8.30 第1話執筆開始
 2020.9.01 第1話完結
 2020.9.02 第2話執筆開始
 2020.9.22 第2話完結
 2020.10.23 キメツ学園執筆開始
 2020.11.09 受験勉強のため更新停止予定。
 2020.02.13 ろくきせシリーズ一周年!! いえーい!
 2021.09.04 本編完結。
 

Re: ろくきせ恋愛手帖 【第4話EP3更新】 ( No.111 )
日時: 2021/02/23 10:31
名前: むう (ID: mkn9uRs/)

 〈一年ズチーム 野薔薇side〉


 さあお祭りよお祭り!
 最初はこんなクソ田舎に飛ばされて、正直辟易へきえきしてたけど。
 こんなに美味しい屋台に辿り着けるなら捨てたもんじゃないわ! 大正万歳!
 なのに……なのに………っ。

 野薔薇「どーして寿司屋スルーすんのよっ!」
 悠仁「どうしてって、釘崎お前みんなと食べたいとか思わねえの?」
 野薔薇「はぁ? あとの面子は自由行動でしょ? なら私たちが先食べたっていいじゃない」

 五条「分かってないねぇ。花火を見ながら大勢で食べるお寿司はいいものだよ? ね恵」
 伏黒「まぁ、皆で食べるのには同意します。金とか分割払いすればいいし」

 野薔薇「あー……あー、もうわかったわよ! なら、違うとこ行きましょ! 装飾店とか!」
 悠仁「さっき行ったよ!?」
 野薔薇「この屋台にはあと四店舗あんだよ」
 悠仁「お前の買い物に付き合わされるオレらの気持ち分かる!?」

 心底嫌そうな顔で虎杖が言うので、私はギロリと彼を睨み返す。

 女の子にとってオシャレっていうのは大事なもんなのよ!
 ただでさえ普段は任務がいっぱいで滅多に買い物に行けないし、今は絶好のチャンスなのよ!
 大正時代の、和風な感じのアクセサリーを買いたいんだよ私は!!


 しのぶ「あら、野薔薇さん」
 五条「お、胡蝶さんと冨岡くん。奇遇だね」

 と、後ろからしのぶさんと義勇さんが駆け寄ってくる。
 しのぶさんの手には、沢山の紙袋があった。
 柱は給料が無限にあるらしいから、買いたい放題食べたい放題。いいなぁ。


 伏黒「二人もこの辺を回られているんですか」
 しのぶ「はい。一通り目を通して、屋敷で切れていた調味料を買ったりしていました」
 義勇「お前たちは何をしていたんだ」

 悠仁「フツーにぶらぶらと散歩。途中で買い食いしたりしながら楽しんでた!」
 しのぶ「そうですか。それは良かったです(ニッコリ)」


 しのぶさんの笑顔には、周りの人を和ませる何かがある。
 さっきまで子供みたいに反抗的だった虎杖のテンションが一気にあがった。

 そのことに納得いかないものを感じつつ、私は男子二人に「行くわよ」と声をかけようとして。
 突如、この商店街に立ち込めている《得体のしれない空気》に、足を止めた。


 伏黒「どうした、釘崎」
 五条「? お腹でも痛い? まぁずっと歩き詰めだったしちょっと休――」
 野薔薇「……………………(くるりと辺りを見回し)」


 なに、この変なカンジ。
 辺りを見回すも、何も変わったところはない。
 さっきと変わらず、多数の客が石造りの歩道をせわしなく歩き回っているだけだ。
 なのになんだろう、このザワザワした感じは。なにか、良くない事が起きそうな予感は。


 しのぶ「どうかしましたか?」
 野薔薇「………………………何か…………いる」
 義勇「? 何もいないが」


 野薔薇「違うの、こう、何て言うのかな、任務で特級呪霊に会った時みたいな……」
 義勇「鬼の気配かっ!?(きょろきょろ)」


 鬼なのか分からない。この時代に呪いが存在しなかった、という確信もない。
 一同は警戒を強め、全神経を集中させる。
 
 この時の為に武器を持っていてよかった。
 ………鬼って呪いで払えるのか?
 

 五条「鬼!? つまり鬼がこんなかにいるってこと?」
 悠仁「ならかなり危ないんじゃね!? 全員鬼の餌食ってことだよね?」




 ??「その通り」
 一同「!???(バッと振り向いて)」



 突然話に割り込んできた知らない人間に、私たちは揃って振り向いた。
 ほどんど音もなく背後に迫ってきたのは、十二・十三歳くらいの背丈の人間だった。
 紫色の着物を着て、長い髪は頭のてっぺんで結んでいる。
 幼い顔立ちをしていて、男なのか女なのかは分からない。



 ただ、その口元には鋭利な牙が覗いていた。



 義勇「警戒を怠るな。子供の姿をしていようがいまいが、人を食らうバケモノだ」
 ??「まあ待ちなよ。まず名乗るくらいはしてもいいだろう?」


 鬼はくつくつと喉を鳴らして笑う。牙さえなければ、若干おませな子供のようだった。
 しかし義勇さんの言葉を受け、私は右手に釘を構えたまま腰を深く落とす。


 春俚「ぼくは春俚しゅんり。元十二鬼月の下弦の壱として戦った経験のある鬼だ」
 一同「十二鬼月っ!??」


 確か十二鬼月っていうのは、この世界のラスボスである鬼舞辻無惨が作った鬼のグループで、
 上弦が壱から陸、同じく下弦も壱から陸の十二体の鬼で構成されてるって話よね。
 元下弦の壱ってことは、なかなかの強者!?

 野薔薇「ふーん。そんでそんなアンタが私らに何の用? ていうかアンタ戦えんの?」
 五条「はは、上手いこというネ」

 春俚「口の悪い人だね。まあ聞きなよ。
    ぼくは数百年前は下弦の壱として戦ってたけど、上司に見放されて数字を剥奪された。
    ぼくみたいな奴らは他にもいて、どうにかして数字を奪還したいと思ってたんだ」


 
 春俚「そこで、そのような鬼を六人集めて『睦月ノ会』なるモノを作った。リーダーはぼく」
 しのぶ「むつきのかい?」
 春俚「そう。ぼくは今日その会員と一緒に来たんだよ。今、君らの仲間とやってるだろうね」


 悠仁「!! マジかよ!」
 春俚「どうする? ぼくは優しいから数分間待ってあげてもいいんだけ――」





 ??「蹴散らせ黒杖代!!」







  ビュっっっ
  ビカッッッッッ




 
 春俚「っ!?」
 つかさ「チッ。よけられちった」
 

 野薔薇「特級呪霊チーム!!」
 ミツバ「放送室チーム!!  良かったよ間に合って」



 しのぶ「………どうしてここが分かったんですか?」
 つかさ「んぁ? なんか、君らと鬼が話してるの見て、それで誰か戦闘に出るか決めてたよ」
 メイ「この人と3番と私は戦えるので、あとはあのコンビに情報共有を頼みました」


 悠仁「さすがシジマさん仕事が早ぇ!」
 メイ「ありがとうございますぅ(ニッコリ)」



 つまり、あの夏彦っていう人と桜さんが残りのチームに状況を伝えに行っている。
 他のチームでも、この春俚っていう鬼の仲間と戦いになる可能性があるって事よね。
 睦月ノ会という集団の指示権を得ているのは春俚だから……。


 野薔薇「……つまりこっちはコイツを倒せばいいわけね」
 五条「ま、この僕とやり合おうなんて無謀すぎる話だけど」
 しのぶ「………このお祭りが何の問題もなく遂行されることが目標です。行きますよ皆さん!」



 一同「オー――!」



 ネクスト→戦闘開始☆次回もお楽しみに!


  

Re: ろくきせ恋愛手帖 【第4話EP3更新】 ( No.112 )
日時: 2021/02/23 10:36
名前: むう (ID: mkn9uRs/)

 〈桜&夏彦チーム 桜side〉

 七不思議四番・シジマメイの助言を受け、私こと七峰桜と日向夏彦は、他のチームのメンバーを探すべく舗装されていない歩道を必死で走っている。
 ほんとうは、あの危なっかしい主人(つかさ)を見てあげたいのだけど、今はそれどころじゃない。


 桜「夏彦、まずは宵宮さんと合流しましょう。あの子の念話術に頼れば手間が省けるわ」
 夏彦「(だだだ)そっか、さすがお嬢! 有為ちゃんどっち行ったっけ?」
 桜「確か向こうの揚げ餅屋に時透君と行ってたわ。そっちお願い!(だだだ)」
 夏彦「OK☆お嬢はどうするんですか? オレと一緒に来ます?」


 横を走る夏彦の気楽そうな返事に、私は肩眉を下げた。
 この男、緊張感というものをちゃんと理解しているのかしら。
 こうものんびりとされると、こっちがかなり心配なのだけど。

 桜「聞けば仁乃さんは視力がいいらしいわ。私は彼女を探す」
 夏彦「分かりました。ということで行ってまいります~(だだだだだだだだだだ)」
 桜「気を付けて夏彦。じゃああとで会いましょう(だだだだ)」
 夏彦「ラジャー!」




〈ぜんねずチーム&宇髄×煉獄チームwithもっけ 善逸side〉


 善逸「何でこうなった!?? 俺と! 禰豆子ちゃんの! 絶好のチャンスを!! 許せん!!」
 禰豆子「ムームー!!」
 ??「怒る相手は、深柚しゆちゃんではないのDETH(です)……シクシクですねぇ」

 宇髄「これまた地味に変な鬼が出たな。なあ煉獄さんよォ」
 煉獄「うむ! 今までに出会ったことのない鬼だが、今まで通りやりたいと思う!」
 宇髄「なんでもあと五人いるらしいじゃねぇか。そっちはアイツらが上手くやってんだろ」

 禰豆子「ムー!」
 もっけ「おにはそとー」「ふくはうちー」「もっけもうちー」

 善逸「ででででででも? 炭治郎や柱ならまだしも、お、俺が戦えるわけないしぁぁ死ぬ!!」
 ??「あらあら、そちらの兄さんは困ったちゃんなんですかぁ。こりゃオツキアイ無理かなぁ」
 善逸「それでさっきからずっと変な口調のアンタは誰なのよ!?? 自己紹介大切よ!?」


 深柚「深柚ちゃんですかぁ? しゆといいます。弱いので痛いのやめてね? 
    シュン兄に頼まれて出ただけですのでぇ」

 煉獄「シュン兄?」
 深柚「あぁ、リーダーの春俚っつー、口うるさい生意気な野郎DETH♪」
 もっけ「じんかくかわったぞ」「こいつ ちゅうにびょう」「いたい」
 深柚「お黙りくださいねぇ」


 宇髄「コイツと喋る時間がもったいねぇな。さっさと派手にやっちまおうぜ」
 禰豆子「ムー!」
 善逸「俺の禰豆子ちゃんがやる気だから俺も頑張るぅぅぅ!!」


 深柚「…………人間風情が。ちゃぁんと受け止めて下さいねぇ。血鬼術・花蛇雷かじゃくらい



 
 深柚がそう唱えたとたん、彼女の手のひらから、五つの頭を持った大型のヘビが現れた。
 どうやら、彼女の血を媒介に作られてあるようだ。
 鋭利な牙がびっしり生えた口の奥から、毒が入った器官が覗いた。


 蛇「シャ―――――ッッ」
 善逸「ギャぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ蛇いいいいいいいい!!!!」
 深柚「あらいい反応♪ ということでアイツらをパックンしちゃいましょう!」
 蛇「シャァァァァァァァァァァァァ(牙をむき出して四人の方へ)」



 宇髄「音の呼吸・壱ノ型 轟!!(ゴォンッ)」
 蛇「(シュッ)」
 宇髄「さすがハ虫類……避けるのが早ぇな。伊黒がいたら良かったがしょうがねぇ。もう一回!」


 煉獄「炎の呼吸・弐ノ型 昇り炎天!!(ブンッッ)」
 蛇「シャァァァァァァァァァァァァッッ(煉獄の喉元へ)」


 善逸「雷の呼吸・壱ノ型 霹靂一閃!!(ビュンッッ)」
 蛇「(ビシャッッ)」
 善逸「大丈夫ですが煉獄さん! この蛇中々斬れなくて怖いですねぇぇ!!」

 煉獄「眠ることなく一撃を出せているな! いい成長だ我妻少年!」
 善逸「うふふ、そんなこと……」
 蛇「シャァァァァァァァァァァァァ」
 善逸「ないけどぉってうわっ!(全力回避)」

 禰豆子「ムッ! 血鬼術・爆血!!」
 蛇「ギャァァァァァァァァァァァァッッ」


 宇髄「おしッ。派手に燃えたな! けっこう弱っちいじゃねえか。安心したぜ」
 煉獄「いやまだだ……!」
 善逸「嘘!?」


 炎の中から何かがこちらへと迫ってくる。
 それは、さっき禰豆子ちゃんが唐揚げにしたはずの、花蛇雷と呼ばれていた五頭蛇だった。
 生きてるんですけどぉぉおおおお!?


 深柚「お兄さんたちは、フェニックスっていう不死鳥はアイ・ノウですか?」
 禰豆子「フンフン(知らないよ)」
 宇髄「なんだ? 不死鳥? 派手な感じはするが聞いたことはねえ」

 深柚「西洋の伝説の鳥でして……一回死ぬとゴォって燃えて、また生き返るんですぅ」
 善逸「うっそ不死身じゃんッ」
 もっけ「からあげができぬ」「なべにもできぬ」「やむなしやむなし」


 深柚「深柚ちゃん、すごぉく興味持って、うちの子にも採用してみたのよねー」
 煉獄「採用!? まさかこの蛇は、竈門禰豆子の血鬼術との相性は……」
 深柚「ハイ。燃えてもまた復活するので、ほとんどその鬼のお姉ちゃんはヒツヨウないのヨ」

 禰豆子「ムー………」
 善逸「禰豆子ちゃんが落ち込んでるぅぅぅ! 大丈夫! こんな蛇俺が倒してあげるから!」
 禰豆子「ム?」
 善逸「本当です!! 多分本当……5割……いや3割は……いや2割は自分でできるよ!!」


 煉獄「志は高く持て少年! 私たちも全力で協力しよう!」
 禰豆子「ムームー!」
 深柚「……はァ。人間って変なもんですねー。とっとと終わらせてしまおー」


 ネクスト→にのむつ&いぐみつコンビ目線。次回もお楽しみに!
 
 

Re: ろくきせ恋愛手帖 【第4話EP3更新】 ( No.113 )
日時: 2021/02/27 18:01
名前: むう (ID: mkn9uRs/)

 【大正コソコソ噂話】

 Q,オリキャラたちがもし現代で授業を受けたら

 睦彦→理系より。数学の第一問題の正答率が高い。国語と英語が壊滅的
 仁乃→国語が得意。英語や社会などの暗記に強い。数学と理科が苦手
 有為→全体的に得意。古典と科学に強い。数学の立体図形によくとまどうタイプ
 亜門→全体的に得意。数学が得意だが一問ごとに時間をかける。社会が一番好き。


 ****


 〈蜜璃side〉


 これってどういうことなのかしら。
 私はきょろきょろと辺りを見回し、一回大きく深呼吸をして心を落ち着かせる。


 辺りは一面、闇に包まれていて、前も後ろも、自分が今どこにいるのかも分からない。
 さっきまでは伊黒さんとお祭りを回ってたのに、気が付けばこんな変な場所へ閉じ込められた。

 これは敵からの奇襲なのかしら? 伊黒さんもこの場所のどこかにいるの??
 それで敵はどこ?? まさか私を閉じ込めて終わりじゃないでしょうね?


 蜜璃「も~~、出るなら出てきてよぉ!」


 と怒鳴って見るが返事はない。
 深淵の中に、私の言葉がこだまして帰ってくるだけだ。
 いよいよ心細くなってきて、背中の冷たい温度をじかに感じるようになってきた。


 もうどれくらいここにいるのだろう。そもそもこれは鬼の血鬼術なの?
 どうやったら出られるのかしら。取りあえず技でも出してみる??

 ああ、ここに冨岡さんやしのぶちゃんがいればよかったのに。
 二人はいつも冷静だから、きっといいアイディアを考えてくれる……って駄目よダメ!
 恋柱たるもの、すぐに他人に助けを求めちゃダメよ。考えなきゃ!



 蜜璃「………よしっ。取りあえず空間を把握することよね! 技を出してみるわ!」


 私は手探りでベルトに挟んでいる刀の鞘に手を伸ばし、刀身を抜いて息を吐く。
 大丈夫、大丈夫よ。今まで何とかなってきたんだから大丈夫!
 実行あるのみ、当たって砕けろよ!



 蜜璃「恋の呼吸・壱ノ型 初恋のわななき!(ブンッッ)」



 右腕を大きく振りかぶって技を繰り出す。
 剣は大きく軌道を描き、固い陶器のような何かに当たった。
 恐らく壺かなにかが置いてあったのかしら。ガチャンッという快音が響き渡った。



 おそるおそる一歩前に出てみると、靴裏に破片のようなものの感触。
 こんな闇の中、壺があるのもおかしな話ね。
 収集でもしているのかしら?



 蜜璃「はぁ……伊黒さん大丈夫かしら……。あと敵どこよぉ!」
 ??「うわっっっっ!??」


 すぐ耳元で悲鳴が聞こえ、私は「ぎゃああああ!?」と悲鳴を上げて飛び上がる。
 なになになになになに!??

 バクバクと高鳴る心臓を必死に落ち着かせつつ、目を凝らして横を見やると……。
 ほんのチラッと、青緑色の袴が視界に見えた。
 確かあの服は………。


 蜜璃「む、睦彦くん、よね? そ、そこにいるのっ??」
 睦彦「ひゃいっ?? ……ハァーハァー……お、俺っス、睦彦です」


 私の悲鳴に、睦彦くんが声を裏返らせる。
 どうやらすぐ横に彼がいるようだ。
 しいんと静寂に包まれた闇の世界で、私と彼の息遣いだけが絶えず聞こえている。



 蜜璃「に、仁乃ちゃんと一緒にいなかったかしら」
 睦彦「あ、っと、なんか気が付いたらここにいて、胡桃沢とはぐれちゃって……甘露寺さんは?」
 蜜璃「わ、私も……伊黒さんとはぐれちゃった……」


 伊黒さんも私がいなくなってきっと心配しているわよね。
 彼の心情を想像して、私は肩を落とす。
 睦彦くんは一瞬押し黙り、直後さっきまでとは打って変わった明るい調子で言った。


 睦彦「でも、甘露寺さんがいてくれてすっげぇ安心したっつーか……気が楽になりました」
 蜜璃「う、うん、私も!」
 睦彦「……でもすみません、俺がいたところで結局なんもできねぇっすよね……」


 今度は睦彦くんが肩を落とす(落としたと思わせるほど静かになっちゃった)。
 確かにこんなにも視界が黒に閉ざされてたら、どうすればいいか分かんないものね……。
 明かりとか、何も持ってないし。


 睦彦「炭治郎とか善逸だったら、嗅覚や聴覚でなんとかできるかもしれねえけど、生憎俺五感が特別優れてるっていうわけじゃないから……」
 蜜璃「大丈夫よ、それは私も一緒なんだしっ。ね!」


 剣を振った感じ、奥行きはかなり広い様子。
 床には壺らしきものが置かれている。地面は木の板で、体感温度が低いからきっと建物の中?
 うーん………。



 睦彦「せめて宵宮や花子たちが来てくれれば、何か変わるかもしれないけど……」
 有為「呼びましたか?」
 睦彦「っぎゃああああああああああ!??」


 二回目の絶叫。いい加減彼が可哀そうに思えてくる。
 不意打ちとか苦手って言ってたわね。意外と繊細なところもあるし、大丈夫かしら……。



 蜜璃「有為ちゃん? いたの??」
 有為「桜さんが先ほど情報を教えて下さって、転移術で加勢に来ました」
 睦彦「っ。お、お前ぇぇぇぇぇぇぇぇっっ!! いるならさっさと言えよ!!」


 心強い助っ人の登場に、睦彦くんの中の気持ちの糸が一気に緩んだ。
 涙混じりの声で睦彦くんが歓声を上げる。
 有為ちゃんが来てくれればもう大丈夫だとでも言うように。


 有為「ここは確かに鬼の血鬼術で作られた空間のようですね。聞くところによると、元下弦の鬼たちがこの一連の事件を率いているそうです」
 蜜璃「やっぱり鬼の仕業だったのね。許さないわ! で、でもここからどう脱出する?」


 有為「それはですねぇ………」



 有為ちゃんが自信気にニヤリと笑い、錫杖を掲げて私たちを振り返った。



 



 



 

Re: ろくきせ恋愛手帖 【第4話EP3更新】 ( No.114 )
日時: 2021/03/18 17:13
名前: むう (ID: mkn9uRs/)

 更新遅くなってごめんなさい。
 最近スランプに入っちゃって……。課題はバッチリ終わったんですが。申し訳ありません。
 不定期更新ですが頑張りますのでよろしくです。

 ****

 〈花寧々 寧々side〉


 ………ん?
 不意に視界が狭まり、私は無意識的に目をこする。
 ちょうど、向かい風が強くなってきたところだし、砂でも入ったのかしら。

 そしてもう一度目を開けて………絶句する。
 辺り一面、墨汁をこぼしたかのように闇闇闇。自分の顔すらまともにみえない暗がりの中に、一瞬のうちに迷い込んでしまっていることに困惑する。


 寧々「え………? な、なんで急に……。さっきまでお祭りだったのに……」
 花子「どうやら何者かの奇襲のようだね。ヤシロ、怪我はない?」

 すぐ横から響く花子くんの切迫した声。
 良かった、閉じ込められたのは一人じゃないみたい。

 寧々「うん、私は大丈夫だけど……。ど、どうする?」
 花子「うーん……あ、そうだ少年は?!」

 光くん! お祓い屋の家系の彼なら、きっとこの状況を打破できる策を持っているはずよね!
 沈んでいた気持ちが一気に明るくなり、その勢いのまま私は声を張り上げた。


 寧々「こうく―――――――ん!! いたら返事して――――――!」
 花子「しょー――ねー――――ん!!」


 二人でやまびこのように叫んでみたけれど。
「こうくーん こうくーん こうくーん……」と自分の声がこだまするだけで、返事はなかった。
 
 もしかしたら、光くんは違う敵の奇襲で、どこかに飛ばされて行ったのかもしれない。
 そしてその説を採用するならば、敵は一人ではないってことで……。
 この大正時代、こんなことができる人物は鬼ってことでいいのかしら? ああそうよね……六新鬼月がいなくなっただけでまだ鬼はいるもの……。


 あぁ、どうしよう!?
 助けを求めようと花子くんの方を振り返るも、彼は白杖代を宙に浮かせながら首を振るだけだった。


 と。
 タタタタタタっっと後ろの方から軽快な足音が聞こえて来た。
 運動靴でもない、スリッパでもない……スッスッという薄っぺらい何かが地面をこすれる音は、どんどんこちらに近づいてくる。

 敵!? 
 私は思わず肩に力を入れ。


 仁乃「はぁぁぁぁぁぁ良かったよおおぉぉぉ」
 寧々「………仁乃ちゃん!?」


 聞きなれた、澄んだ高い声に声を裏返らせた。
 いつも明るく、不安なんて吹き飛ばしてしまうかのように笑顔を絶やさない少女が、今では左右を往復して歩いている。オロオロと落ち着きがない。


 花子「胡桃沢!! あぁ良かった、知ってる人がいた……」
 仁乃「もう……もうね、何が何だか分かんなくて……取りあえずずっと暗闇を歩いてたの。むっくんもいないし誰とも会わないしで、ほんっと怖くて……」

 と言葉を続ける仁乃ちゃんの潤んだ瞳。私は彼女の背中をそっとさする。
 

 仁乃「ん、でも、みんなに会えたならもう大丈夫。みんなに会えたなら柱にも会えるよね」
 寧々「……え、えーっと、それはどう言う理屈で?」


 私や花子くんに会えたからといって、柱に会えるとは限らないんじゃ……。
 怪訝な顔つきをした私を見て、仁乃ちゃんは「ぷふっ」と小さく笑った。


 仁乃「おかしいでしょ。これ実は私の意見じゃなくて、この人の意見なの」
 花子「この人………?」


 実弥「よう、こんなところで地味ィに閉じ込められるなんてついてねえぜ」
 寧々「不死川さん!?」


 え、ということは、不死川さんはずっと仁乃ちゃんと一緒にいたってこと?
 誰とも会ってないってさっき言ったけど、それは仁乃ちゃんのブラフってことかしら?
 …………流石、恋人をいつでもからかってだけあるわね。


 不死川「しかし敵が俺らに姿を見せねぇってことは、よほど実力に自信があるみたいだな」
 仁乃「それか、単に殺されるのに臆している、とか」
 花子「……そいつ、ホントに強いの? もしかして俺らを閉じ込めてそれで満足したのかな?」


 三人「けっこう、おバカの鬼なのかも………」
 ??「黙ってれば言いたい放題言ってくれるわ。あんたら人の気持ちってもんも知らんの?」
 ??「布留ふる、落ち着きィや。わっちらはただ春俚しゅんりの言う通りにすればええ」


 パッと突如明かりがつき、視線は自動的に明かりの方へと注がれる。
 右手に和紙でできた提灯を構えて、不遜な顔つきをしている二人の女の鬼がいた。どちらも服装は黒髪のボブカットで、一人は青色、もう一人は赤色の着物を着ている。顔つきは驚くほどよく似ているから、おそらく双子……かしら。


 花子「一人称わっち!?? わっち!!??」
 布留「……なんなん? 俺の妹を悪う言ってなにか得するん?」
 花子「わっちに俺!! 今までにないパターン……」

 布留と呼ばれた青色の着物の女の子(の鬼)が肩眉をひそめる。どうやらかなりの個性派双子コンビらしい。
 彼女たちと戦いをしている未来がいまいち想像つかない。


 ??「まぁとにかくええやん布留。わっちらの術にとらわれて、こいつらは身動きも取れへんようやし」
 布留「まあ久留くるがそう言うなら別にええけど……どする? 戦いに持ち込む?」


 あ、あなたたちやっぱり戦いは苦手の裏方さんなのね……。
 春俚っていうのが誰だか分からないけど、多分この子達のボス的な存在かしら。
 といことはかなり敵の数は多いようね。ふふん、私もけっこう使えるじゃない!

 久留「そうやねぇ……あんまし戦いはしたくないけど、何もしないわけにもいかん……」
 布留「そこの幽霊の兄ちゃんあたり弱いんちゃう? あとその隣の足の太い女の子もあんま戦えへんはずや。残るはそっちの小っちゃな隊士と屈強な男やけど、こっちはもうすぐ来る面子に任せとこ」

 
 バリバリ大声で計画を練るあたり、この二人やっぱりおバカなのかもしれない。
 私たちに聞かれても大丈夫なのかしら。

 そして、足の太い女の子って誰……?
 そ、そんな人、ここにはいないですよね。ねえ!

 とりあえず彼女たちが狙うのは私と花子くんのようだから、仁乃ちゃんの後ろに隠れておく。


 仁乃「わかった。頑張って倒してあげるからね」
 不死川「つーことで行くぜェ」


 不死川さんの号令を合図に、花子くんは白杖代を振りかざし、仁乃ちゃんは刀身を鞘から抜きかけ………。



 ひゅんひゅんひゅんひゅんんひゅんひゅんひゅんひゅんひゅん


 お約束で、もう何回目かのゲーム音じみた転移術の効果音が、空間に響き渡った。
 

Re: ろくきせ恋愛手帖 ( No.115 )
日時: 2021/03/19 15:23
名前: むう ◆W6/7X9lLow (ID: mkn9uRs/)

【お知らせ】

 現在投稿中の全ての小説に書き込む予定です。
 今回新しくトリップをつけてみました。把握お願いします。
 あと、私が無断使っているIDが違う場合は、スマホやiPad用ですのでそちらもご了承ください。


 メイン PCのID⇒ID: mkn9uRs/
 サブ  スマホID⇒ID: bQoLP122


 これからも引き続きこの小説をよろしくお願いいたします。
 また何か質問などありましたら気軽に連絡してくださいね。


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