社会問題小説・評論板

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暗闇学園
日時: 2015/11/28 14:03
名前: 雪 (ID: uCkrl5rm)

初めまして!
雪 と申します。

粗忽者ですがよろしくお願いします。
つまらないとは思いますが、少しでも見ていただけると幸いです。



〜 ご入室頂いた方々 〜


TUBAKI 様 著書:また明日

雪兎 様

バラバラ 様
ごめんなさい トリップの付け方がわかりませんでした!

Re: 暗闇学園 ( No.75 )
日時: 2015/11/01 14:02
名前: 雪 (ID: YGE8ENnO)

「ごめん...」


どうして。
どうして。死ぬのは愛夏だけだったはず。
死ぬのは愛夏だけだった「はず。」
涙が零れた。何で、何で、何で。裏切られた辛さ。あれがまた蘇ってきた。

「失礼します...お嬢様。」彼女...香織は同情の目で悲しそうにやって来た。
「昔からの親友が亡くなったんじゃ、流石のお嬢様も可哀想ですよねぇ。でもぉ、火事なんてきちんとしてたら
起こらないですよねぇ?..じゃあ、放火!きっと誰かに恨まれてるんですよぉ。絶対そうですよ。衝動的に放火
なんかする分けないでしょう?
そんな友達なんて要らなく無いですかぁ?」

一言目でクラクラしていたのに、さらに追い討ちをかけてきた。...もうやめて。


「黙って!
...愛夏は、愛夏は、そんな子じゃない。他人から恨まれたりする様な子じゃない!あんたなんかにはわからない!」
「折角フォローしてあげたのにぃ。ほんっと、そういう所が皆から嫌われちゃうんですよぉ。
...後で後悔しても遅いですよ」
どうしてあんなやつに。何で私の事まで言われなきゃいけないの。香織は、最後の一言だけ冷たく言い放ち、部屋を
出て行った。

私は負けた思いだった。


私は夜通し泣いていた。さっきせっかく泣き止んだのに、ふっと思い出してまた泣いてしまった。
親友が、親友が、親友が。
心の支えだっただけど愛夏。
私は確信した。

愛夏を殺したのは、五十嵐凛音。

Re: 暗闇学園 ( No.76 )
日時: 2015/11/02 20:00
名前: 雪 (ID: YGE8ENnO)

様々な悪口が凛音に浴びせられる。
凛音は拷問を受けている。何故なら、今朝、火を放つ凛音の写真を学校中にばら撒いたからだ。
これは罰。罪を犯したのだから、嫌われるのも拷問を受けるのも当然でしょう?あとは凛音とこの無能な連中達も巻き添えにして殺して
しまえばいい。愛夏を失った私も、酷く惨めだったから、死ぬことにした。

担任は、私達をちろちろ見ながら、気まずそうに首を引っ込めていた。凛音は、担任を見て泣いていた。

「凛音さん?こんなの当然でしょ?愛夏を殺したんだもんね?これくらいの罰は受けなきゃ。
あっ、何なら、愛夏と同じ目に遭わせてあげようかしら。ね、凛音さん?」

私は凛音の頬を打つ。そして、周りの人間にちらりと同意を求めると、色々な方向から声が上がった。

人殺し、美紗記様に逆らうな、死ね...。
「ほら、皆もそう言ってるわ。残念ね、知夏に裏切られて。でもみんなの言う通り。もちろん、抵抗なんかしない
わよね?」
「...はい」凛音は必死に涙をこらえていた。だが涙が床に一つ落ちた。
その瞬間、私の中で何かがはじけた。愛夏を、愛夏を殺しやがって。
凛音なんか、死んでしまえ。
私は残酷な笑みを浮かべ、手を払った。
「ちょっと短くて残念だけど、今日はこれで終わりね。勿論明日も 」
凛音は、何も言わなかった。

チャイムが鳴った。

Re: 暗闇学園 ( No.77 )
日時: 2015/11/02 21:10
名前: 雪 (ID: YGE8ENnO)

「き、きゃああ!」ーー燃え盛る炎。
見つめる、少女達。
飛び込んでいく自分ー。

「嘘...美紗記...?」
燃えていく、校舎。


東海林美乃里

「...へー、随分面白そうじゃないの」
「いじめか」美乃里は、笑っていた。

「あ、美乃里!おはよー」

Re: 暗闇学園 ( No.78 )
日時: 2015/11/03 19:33
名前: 雪 (ID: YGE8ENnO)

「ねぇねぇ美乃里ちゃん!あのさぁ…」
彼女、小笠原琴美の話は馬鹿馬鹿しすぎて聞いていられない。琴美は、私を親友と思っている。

止まらない楽しいお喋りを私は笑顔で聞き流す。
「ところで、琴美?」彼女は真顔になる。ーー鶴の一声。
私はいじめについて話した。
琴美は深く深く頷いた。「美乃里ちゃん、誰をいじめるのぉ?やっぱりウザい人とかならぁ、美乃里ちゃん
にもいるでしょぉ?」
「そうね」「もちろんよ」私は冷笑を浮かべる。

忙しいのでちょっと終わります!
すみません...

Re: 暗闇学園 ( No.79 )
日時: 2015/11/04 15:59
名前: 雪 (ID: V2rxE08r)

「嘘でしょ、美乃里ちゃん」「私達...親友だよ」
「親友何かじゃないわ、皆嫌気がさしてるのよ」
私は目の前の2人組を見る。

「真矢...」真矢は恨めしそうに琴美を睨む。真矢は、琴美が大嫌いだ。一緒に話している時も
顔が苦痛に歪んでいる。それを見込んだからこそ、相談したのだ。
「嘘...有実...?」有実はただただ「琴美」と言う存在が許せないかのように、何も言わずに琴美の頬を叩いた。
その瞬間、人が集まりだし、琴美を糾弾し出した。私が吹き込んだのだ。やめて、と言うような声が聞こえる。

もともと私は一人ぼっちだった。父親はおらず、忙しい母親、孤独の私だけがぽつんと取り残される事となった。
最初は努めて明るく振舞っていた母親も、次第に無口になっていった。どうすれば、この穴を埋められるだろう...

これが、考え抜いた結果だ。琴美は嫌われ者だから、私たちは悪くない。みんなのストレスは消えて、
琴美は反省する。完璧だ。誰も損することなく、やっていける。
「美乃里、美乃里」真矢は椅子を振り上げていた。

「面白そうね、やってしまいなさい。

琴美、ちょっとは反省したかしら?」
「それが、全く反省しないんだよぉ!美乃里ちゃん、ちょっと酷くない?昨日は真矢にくっついてたくせにさ、
真矢最低、なんて言ってるんだよぉ?自分が悪いのにさぁ」
私は椅子から立ち上がる。泣きはらした琴美の顔。

「琴美、皆に謝りなさいよ。何なら土下座でもすれば良いじゃない」

「土下座!土下座!ぎゃははははは!」真矢は可愛い顔を台無しにするくらい、腹を抱えて笑った。
琴美は涙ながらに土下座した。
「ごめんなさい...ごめんなさい、美乃里...美乃里様あぁ!」
皆はそれから、私の事を「美乃里様」と呼ぶようになった。


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