社会問題小説・評論板
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- 大好きで大嫌い
- 日時: 2023/05/10 23:57
- 名前: たなか (ID: 3Mpht8EV)
- プロフ: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=12904
平和に生きているつもりでも、過去は変わらない。
あの夜の恐怖と不快感は、簡単に思い出すことができる。
少しずつ僕の身を蝕んでいった障害も、今では手をつけられないほどに膨らんでいる。
こいつがそんなことしない。
あいつもその気は無い。
そんなこと思ったって無駄。
何も変わらない。
きっと変えられない。
記憶なんか無くならない。
無くなったらそれは僕じゃない。
でも、こんな記憶を抱えてまともに生きていけるはずがない。
どうしたらいいのか、自分にも分からない。
ただ僕にできるのは、誰にも触れられないようにするだけ。
なるべく相手の印象に残らないように、地味に生きるだけ。
大好きな人も、大切な人も、傷付けないように関係を消滅させていく。
傷付けないように、記憶に残さないように。
僕なんかいない方がましだ。
僕に優しくしてくれる人の期待に応えられないなんて。
いない方がましだよ。
さっさと消えろよ、とっくに穢れた命だ。
得意だろ、人の記憶に残らないことなんて。
大得意だろ、いつもそうやって生きてんだろ。
誰かのせいで、縮こまって生きてんだろ。
- Re: 大好きで大嫌い ( No.43 )
- 日時: 2020/12/10 19:16
- 名前: たなか (ID: dRBRhykh)
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学年が上がり、クラス替えが行われた。
今年も田島と雫月とは同じクラスだった。
クラス表を昇降口で確認し、初めて入る2階の教室に足を踏み入れる。
即座に誰かに肩を組まれた。
「よぉぉぉ、蒼真、やっと同じクラスになれたなぁ!」
やたらと明るい声で言うそいつは、中学、高校と仲良くしてる奴だ。
ただ、1度も同じクラスになった事がない。
「おぉ、柊太! 名簿見ても全然気付かなかったわ、やっとだな」
なんだよ気付けよぉ、と大笑いするそいつに肩を組まれたままで、黒板に貼ってある座席表を見に行く。
俺の席は窓側の列の右側にあった。
隣は……「大島雫月」。
雫月か。
ちょっと気まずいかも。
まぁ俺が悪いんだけど。
「あ、お前の隣大島雫月じゃん、すげぇ」
「何がすげぇんだよ」
「いや、あいつ結構有名人じゃん?この学校内で。今年はあいつ目当ての新入生も沢山いるらしいけど……」
「へぇ」
柊太が離れ、俺は席に着く。
数分後、雫月が来た。
「おっ、山崎くんじゃん! おはよ」
教室に入ってすぐに、とんでもなく可愛い笑顔で俺に挨拶をしてくる。
「おぉ、おはよ。雫月の席俺の隣な」
「ほんと? やったね」
……前の事は覚えているんだろうか。
全くと言っていいほど気にしてないように見える。
あの後田島とは話せたけど、雫月とは少し怖くて話せなかった。
雫月が俺の神経を無駄にズタボロにするようなことは言わないだろうけど、俺が無神経に話しかけて嫌われるのが嫌だった。
でも、そんなに気にしてないのか?
普通に話しかけてくれる。
「今日委員会とか決めるんだよね? めんどくさいなぁ」
少し不貞腐れたような表情で、雫月が予定黒板を睨む。
「委員会、どこ入りたい?」
「僕?僕は……図書委員とかかなぁ? 山崎くんは?」
「俺はまぁ去年に引き続き放送委員かな」
「あぁ、そっか、放送委員って3年間同じなんだっけね」
山崎くん声良いもんなぁ、と雫月が呟く。
雫月の声も良いと思うけど。
そう言いたくなるのを堪える。
代わりに、疑問を口にした。
「てか、なんで俺に話しかけてくれるの? 嫌いじゃないのか?」
なるべく軽い雰囲気で言ってみる。
雫月はキョトンとしたような目を俺に向けたあと、「ふはっ」と笑った。
「なんで嫌いになるの? 嫌いになる要素ないじゃん」
「だって俺は……」
俺がしたことを説明しようとすると、雫月が遮るように口を開く。
「もう全部終わったんだよ」
当たり前のような顔で言われる。
……それでいいのか?
そんなんでいいのか?
「僕だって別に、山崎くんを嫌いになりたいわけじゃない」
やけに大人っぽい表情で、雫月はそう言った。
……こいつがたまにするこういう表情が、好きだった。
深い闇と深い光が大きな瞳の中に沈んでて、少しだけ上がった口角が柔らかい希望をかたどっているような表情。
大人に何度も騙され、傷付けられ、それでも少しの希望を手放さずに生きている雫月にしかできないような表情だと思った。
不意に涙が溢れそうになる。
雫月がこれからも変わらず隣にいてくれることが、嬉しかった。
後悔で沈みそうになっていた俺を、掬ってくれた気がした。
- Re: 大好きで大嫌い ( No.44 )
- 日時: 2020/08/10 23:37
- 名前: たなか (ID: 5ROqhRB3)
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昼休み。
田島と雫月と俺で話をしていると、田島がトイレに行った。
雫月の明るかった表情が一気にしぼむ。
雫月はいつもそうだった。
田島と話してる時はいつも以上に楽しそうに笑ってて、田島が居なくなると少し寂しそうな表情をする。
他人からの目線に鈍感な田島は気付いてないんだろうけど。
俺と話してる時は見せない笑顔を、俺が居なくなった時は見せない表情を、田島に向けていることが少し悔しかった。
……両思いなら早くくっつけよ。
俺はもう手出せないから、早く幸せになってくれよ。
一度田島にそう言ったけど、理解してくれなかった。
鈍感にも程がある。
俺はもう雫月と必要以上に親しくすることはない。
やっぱり、ふと気を抜いた瞬間に誰かを傷つけるのが怖かった。
小さい時から俺は冷たい奴だった。
やたらと夢見がちな人間を頭の中でずっと見下していた。
手に負えない目標を追っている人を頭の中でずっと馬鹿にしていた。
でも、俺の母親は優しかった。
だから、俺が異常なことくらい分かってたんだ。
「あの人、目標が高くてかっこいいよね」
「あの人、色々な世界を持ってて楽しいよね」
そんな母親の言葉に、機械みたいに頷く日々。
幼いながらに自分がおかしい事を理解し、自分の脳内は自分の脳内だけに収めておこうと決めた。
本音は出さない、と。
そう決めてから10数年経って、雫月に出会った。
あいつが俺に向かって初めて発した言葉を、覚えている。
「山崎くん、楽しい?」
いつもは明るい光だけが浮かんでいる瞳に、ちらりと影が覗いていた。
動揺した。
見透かされたか、と思った。
今まで、俺を見破った人はいなかった。
親も、教師も、友達も。
誰一人として俺を疑わなかった。
それを、ほんの一瞬でも疑われたことが怖かった。
その時は何とか切り抜けたし雫月もそれ以上追求しなかったけど、今でも少し雫月が怖かったりする。
でも、そんな「なんでも見透かされているかもしれない」という恐怖を与えてくれる雫月が好きだった。
初めて俺を見てくれた人だと思った。
だから、どうしても欲しかった。
やり方を間違えたんだ、俺は。
分からなかった、人に好かれる方法が。
いつも知らない内に好かれていたから、自分から意図的に好かれようとすることなんて無かった。
……道を踏み外した。
やり方を間違えた。
下手くそだった。
傷付けた。
好きなら、好き同士なら、早くくっついてくれ。
見てるのは辛いから。
- Re: 大好きで大嫌い ( No.45 )
- 日時: 2020/12/28 12:56
- 名前: たなか (ID: onOgwpiJ)
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学年が上がってすぐにあった数学のテストが、さっき返された。
78点。
平均よりは高いけど、嬉しくはない点数だ。
テストが返されたあとの教室は、授業中なのにも関わらずかなり賑やかだった。
テストを貰ってすぐ友達に見せる奴もいれば、真っ直ぐに席に戻ってから友達の点数を覗き込む奴もいる。
俺はどちらでもなく、貰ってすぐ柊太の点数を覗き込んだ。
45点。
「ちょっ、お前、見るなよっ!!」
「あは、見ちゃった」
語尾に星が付きそうな勢いで言う。
「蒼真は何点なんだよ」
「え、知りたいの?変態だね」
軽くにやけてそう言うと、柊太は顔を赤くして頭を叩いてきた。
「お前だろ!!」
あほくさ。
心の中でそう呟いた時、担任が口を開いた。
「ちょっと居なくなるけど、ちゃんと席座ってテスト反省しとけよ」
うぇいぃ、とやる気のない返事をして自分の席に着く。
雫月は大人しく席に着いていた。
テストに覆い被さるようにして机に突っ伏しているけど、腕の隙間から見える数字は96だった。
自分では文系だと思っているんだろうけど、雫月はどっちでもいけるだろう。
テスト反省もめんどくさくなり、教室に目を向けた。
本当に賑やかだ。
さっきより立っている奴は少なくなったが、教室の対角線上で会話をしてる奴がいる。
うるせぇな、と思っていると、隣の席からぐしゃり、という音がした。
紙を丸めた時の音だ。
ふと隣の席の雫月を見ると、肩を上下させていた。
右手で机の上のテストを握りつぶしながら、椅子を引いて上半身を倒している。
思わずその背中に手をやった。
「大丈夫か?」
聞くと、雫月が顔を少しこっちに向けた。
賑やかな教室の中でもはっきりと呼吸音が聞こえる。
汗が、陶器のような頬を伝っていた。
……過呼吸だろうか。
どうしよう。
雫月の背中をさすりながら少し周りを見渡す。
過呼吸の原因はストレスや不安によるものらしい。
それなら落ち着かせた方がいいんだろうけど、こんな場所じゃ落ち着かないだろう。
でも、ここで雫月を連れて動けばかなり目立つはずだ。
どうすればいい。
雫月が流す汗はいつの間にか涙と混ざっていた。
数十分もすれば治るものとはいえ、その数十分間をこの状態で過ごさせるのも可哀想だ。
悶々としていると、誰かが肩を叩いた。
「大島、どうした?」
担任だった。
「多分過呼吸だと思います。ちょっと前からこんな感じで……」
「……対処できる?」
思いがけない言葉に、少し驚く。
「え、俺ですか」
「大島の場合は年上の男無理なんじゃないか?落ち着かせるなら同い年の方がましだと思ったんだけど」
あ、そうか、と気付いた。
今ものすごく平気で触ってるけど、雫月は同性に触られるのが嫌いだったはずだ。
……年上は特にきついってことか。
それなら俺が落ち着かせた方がいいんだろうか。
「隣の音楽室今空いてるから、行ってこい」
「目立ちませんか?」
「……まぁ仕方ない」
戸惑うような表情で担任は呟いた。
過呼吸ともなればかなり目立つ。
でも、確かに今の状況じゃそんなことは言えないかも。
雫月の手をテスト用紙から離すと、ゆっくり立ち上がった。
1番後ろの列だからか、思ってたよりは目立たなそうだ。
そう思った矢先、クラスでかなり声が大きい方の野球部が声を上げる。
「え、蒼真なにしてんの」
クラスの目線が一気にこっちに向いた。
うわ、最悪。
雫月の背中をさすってゆっくり歩きながら、何気ない風を装って大声で返す。
「雫月体調悪いんだってよ」
「体調悪いってか……過呼吸?」
誰かがそう呟いた時、担任が教卓に立って手を叩いた。
教室の全員がそっちを見る。
廊下に出るようにと手で示され、会釈をしてゆっくりと廊下に出た。
雫月の足取りはおぼつかず、呼吸もまだ荒いままだ。
数十秒廊下を歩いて、音楽室に入る。
入ってすぐの左側の壁に、雫月は倒れるようにもたれかかった。
俺も隣に座る。
座ってからも背中をさすってやると、涙で潤んだ大きな瞳が俺をそっと見た。
奥に潜む大きな闇に気付き、思わず雫月の頭を肩に寄せる。
聞いているこっちも苦しくなるような呼吸音をたてながら、雫月も俺の脇腹に手を伸ばした。
こいつがなんでこんなに苦しむのか分からない。
そもそも今は何が原因でストレスを抱えているのか分からない。
いつだって大きなストレスを抱えていて、それが積み重なった結果が今なのかもしれない。
何も分からない。
背中をさすりながら雫月を落ち着かせていると、20分たった頃に呼吸が正常になった。
「ごめん……ありがとう」
俺から離れ、汗と涙を無理矢理拭いながら雫月は言う。
その口角は、さすがに上がっていなかった。
「別にいいけど……なんかあった?」
恐る恐るそう聞く。
雫月は少し俺を見てから、顔を伏せた。
ゆっくりと話し出す。
- Re: 大好きで大嫌い ( No.46 )
- 日時: 2020/09/01 22:13
- 名前: たなか (ID: .HkLA/wn)
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まだ自分の体に残る山崎くんの体温に少し怯えながら、それを隠すために息をそっと止める。
そうでもしないとまた過呼吸になってしまいそうな気がした。
そして口を開き、山崎くんにただ一言つぶやく。
「勉強が怖いんだ」
「……勉強が?」
余程驚いたのだろう、彼は眉をひそめて僕を見ていた。
「そう、勉強が……というよりは、勉強で満点を取れないことが怖い、のかな」
「満点を取れない?当たり前だろ」
さっきと同じ表情で山崎くんは言った。
僕だって勿論そう思ってるよ、とつぶやき返す。
そう思ってる。
減点されるのは当たり前といえば当たり前だ。
勉強内容を100%覚える事は容易ではない。
でも、僕はただそれが怖かった。
きっとあの日から。
ただ、山崎くんには細かく伝えないことにした。
「なんでだろうね、減点される度に少し怖くなるんだ」
誤魔化すように笑う。
あぁ、バレただろうな、嘘だって。
山崎くんはいつも嘘をついているから、同じように嘘をつく人がいたらすぐ気づくはずだ。
でも、口には出さない。
相手にとって厄介な存在にならないように、明るく、優しく、ユーモアがあって積極的な人間に見えるように、いつも嘘をついているから。
お互い、気づいているだろう。
相手は嘘をついている、相手に嘘がバレている、と。
正直そういう中途半端な関係は嫌いだけど、今だけはそれに感謝しよう。
2人で音楽室を出て教室の入口に立つと、教室内の話し声が耳に届いた。
「え、大島過呼吸だっけ。パニックにでもなったの?」
「さぁ……でもこの点数でパニックにはならんだろ、96点だぞ」
「もしこれでパニックになってたとしたら相当やべぇよな。今回のテスト平均が62点だから」
「まぁあいつなら有り得るんじゃね?やたらとパーフェクトにこなしたがりそうじゃん」
「わかる。なんでも出来ますって感じでうぜぇよな」
「やたらと他人と距離とってるし、ちょっときもい」
僕にも山崎くんにも気付いていない人達が、大声でそう話していた。
入りにくい。
どうにかして教室に足を踏み入れようとした瞬間、刺すような大和の声が聞こえる。
「うるせぇな」
意外と大きいその声に、教室内は静まり返った。
大和はそれに構わず続ける。
「お前らあいつの何を知ってんの?」
鼻で笑いながら告げられた言葉に、さっきまで騒いでいた人達が俯くのが見えた。
「あとこれ、勝手に見るもんじゃないから」
その人達が持っていたテスト用紙を、大和が僕の机の上に置く。
多分、あれは僕のだ。
裏返しもせずに机の上に置いていってしまったことを後悔する。
それと同時に、大和が僕を庇ってくれたことに対して喜びと悲しみを感じた。
喜びは、素直に嬉しかったから。
うぜぇもきもいも、言われて嬉しい言葉じゃない。
悲しみは、大和が僕を気にかけていたから。
いつか、離れなきゃいけない。
いつか、終わりにしなきゃいけない。
大和がどこかの未来で「気持ち悪い」と後ろ指をさされないように、僕が動かないといけない。
……そろそろ変えないと。
- Re: 大好きで大嫌い ( No.47 )
- 日時: 2020/12/28 12:58
- 名前: たなか (ID: onOgwpiJ)
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昼休み。
図書室に行こうと思い本を片手に席を立つと、隣に座っている雫月と目が合った。
「山崎くん図書室行くの?」
涙ぐんでいるように見えるくらい潤った目で見つめられ、小声で「おう」と返事をする。
テレビに出ている女優の何億倍も可愛い。
「僕も一緒に行っていい?」
一冊の本を机から出した雫月が、それを両手で持って立ち上がりながら言う。
一緒に行く気満々じゃんか。
くっそ、可愛いな。
でもよく見たら持ってる本は全く可愛くない。
分厚い。
辞書くらいありそうだ。
まさか辞書じゃないよな。
そんな事を考えながら、雫月と教室を出た。
「その本、面白いの?」
楽しげに歩く雫月が両手で持った本を横目で見ながら言う。
「面白い!というか面白かった。結構分厚いけど読み始めると止まらないんだよね、一日で読んじゃった」
少し恥ずかしそうに笑って雫月が言った。
……一日……?
……この辞書を?
「ちゃんと寝てんの?」
恐ろしくなってそう尋ねる。
意外な反応に驚いたのか、雫月は一瞬眉根を寄せた。
「まぁ大丈夫だよー生きてるし。それに、あんまり寝れないから読んじゃうんだよね」
無邪気に笑ってそう返す。
俺が雫月の隣にいられることが心底ありがたい。
図書室に着く。
日当たりがあまり良くないが、少し広めで窓も大きく、気に入っていた。
本を探す雫月の横顔を、ちらちらと盗み見る。
長くて控えめに反り返ったまつ毛も、すっと通った鼻筋も、花びらみたいな唇も、綺麗な白い肌を彩る血色のいい頬も、全部がどうしようもないほど好きだった。
自分でも気付かないうちにしっかり顔を向けて見てしまっていた。
ふとこちらを見た雫月と目が合う。
「……恥ずかし」
ぼそりとそう呟いて、雫月が顔を背けた。
こういう時に過剰な反応をしないところも好きだ。
……田島が羨ましい。
まぁ、愛想が無くて目も死んでてちょっと怖いけど、田島は良い奴だ。
でっかい狼みたいな雰囲気。
雫月といると、ちっちゃい狼に懐かれてたじたじしている大きい狼みたいでどこか微笑ましかったりもする。
俺はとっくに手を引いた。
次は田島の番だろう。
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