複雑・ファジー小説

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ハートのJは挫けない
日時: 2022/05/11 05:32
名前: 波坂 ◆mThM6jyeWQ (ID: ZTqYxzs4)

波坂といいます。閲覧ありがとうございます。今回は能力バトル系を書いていきます。色々と至らない部分もあろうかと思いますが、そこはどうぞ生暖かい目線で見守って頂けたらなと。

 一気読み用【>>1-100

 目次>>73

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 略称はハジケナイです。

Re: ハートのJは挫けない ( No.36 )
日時: 2018/06/01 04:02
名前: 波坂 ◆mThM6jyeWQ (ID: KLUYA2TQ)

 目を覚ました時、僕の視界は朧気で、白以外何も分からなかった。

「おう、起きたか?」
「ここは……?」
「浮辺の心の中だ」

 床に背を向けて寝ていた僕は、共也君の手を借りて立ち上がる。周囲を見渡しても、景色は妙にぼやけていてフワフワとしている。ただ、やたらと僕の周辺だけはハッキリとしているので、これまたおかしな気分だ。

「人間の心っつーのは不安定なんだよ。むしろ、安定しちまった方がやべぇんだよ」

 共也君はそんな風に言いつつ、僕らの右手側を指した。そちらを向くと、白の中に、少しだけ違う色が見えた。
 それは、大きな木──のようなものだった。形そのものは全長5m以上もの大木であるが、枝や幹などの茶色い部分は、全て真っ白だった。そして、その白い枝の先には、赤青緑黄紫白黒と様々な色の付いた葉達がこれでもかと言うほどに生えている。それらは全てがランダムに配置されているわけではなく、区画を分けるように、同じ色が集まるようにして生えていた。

「アレが言わば心の核って奴だな」
「……凄く……カラフルだね……」
「ああ。綺麗だろ? ただまあ……少しばかり浮辺の奴は寒色が多めな気もするがな……」
「違いがあるの?」
「ああ。一応色によって違いがあ──あ?」

 共也君が、何を思ったのか血相を変えて駆け出す。僕も慌てて共也君に付いていく。普段より体が軽い気がしたが、それでも疲れるものは疲れる。ましてや共也君は足が速いので、小走りでも付いていくのが結構きつかった。案の定、僕は途中で共也君から引き離されてしまう。
 共也君が木の前で立ち止まっていた所に、ようやく追い付いた。膝を付いて息を必死に吸い込んでいると、共也君が何も言わずにいるのに、少し違和感を覚えた。雰囲気的には、無言というよりは、絶句。
 何があるんだと、僕の視界を木に向けると、思わず、吸ったばかりの息を、吐き出してしまった。余りの驚きに、吐いた息を吸うことすら忘れ、それをずっと見つめてしまう。
 そこには、浮辺君が居た。
 そう、確かにそれは浮辺君だ。その左目や左手からは彼の面影が浮かんでくる。顔だって、一応彼の姿は残している。
 だが、それでも、

 それでも、半身が赤いソレに覆われるかのようにして取り憑かれた彼の光景は、余りに、余りに惨すぎた。赤いソレは、まるでスライムのようにべとりと浮辺君にへばりつき、取り憑いた半身からギョロリと何個もの目玉を出している。

「うっ……」

 思わず、その光景に胃の中を吐き出しそうになる。が、寸で抑え込んだ。口の中に若干酸っぱい味が広がると、共也君が唐突に叫ぶ。

「オイ浮辺! しっかりしやがれ!」

 浮辺君は、半身をその赤い怪物に取り憑かれた状態で、白い大木に赤い怪物から伸びる触手で括り付けられていた。少し見た感じだが、接着部分は同化している。触手にはまるで生きているかのように、血管のような管が浮かび上がっていたりする。
 共也君のその呼び掛けに、代わりに浮辺君に取り憑いた怪物の何個もの目玉が、一斉に彼の方を凝視した。共也君もその様子に、少しだけ顔を顰めた。
 直後、赤い怪物の一部が分離した。なんだと思って身構えていると、それは見る見るうちに姿形を変えていく。凄惨な光景に再び胃液が掻き立てられるが、変身が終わると、その感覚は消えた。何故なら、変身した後の姿は、見慣れたものだったからだ。

「……ふう」

 その彼は、浮辺君とソックリな姿形をしたソレから漏れた声は、ノイズがかかったように掠れている。

「浮辺……?」
「私は浮辺縁ではない」

 落ち着いた様子で淡々と述べる浮辺君の偽物。いや、彼が本物なのか、怪物に呑まれている彼が本物なのかは定かではない。しかし、僕には呑まれている方が本物であるという、妙に確信めいた何かがあった。何より、彼は自身を浮辺縁ではないと否定している。

「誰だテメーは」
「私に名前などない。強いて言うなら、彼の心に取り憑いた寄生体だ」
「寄生体、だぁ?」

 浮辺君の形をしたそれは、どこまでも業務的な口調だ。完成された物品のように変調が無い。人間らしさと言うか……生物らしさを感じられない。

「そうだ。私はある力によって作り出された、心に取り憑く寄生体だ。今は、彼を取り込む事で君達との対話が成し得ている。本来ならば、私に思考する力はあれど、それを君達に伝える術はない」
「んなぁこたぁどうでもいいんだよ! さっさと浮辺を離しやがれ! 事情は知ったこっちゃねぇがテメェのせいで浮辺は廃人に成りかけてやがんだ!」

 共也君の糾弾にも、一切顔色を変えない。と言うよりは、目の前のソレは、きっと顔色を変えるという機能が無いのだろう。

「それはできない」
「何故だ」
「私とて、精神に一方的に寄生することは出来ても、取り憑くことなどは出来ない。まして一体化など、とても私の力だけでは成し得ない」

 その言葉に、共也君がまさかと言ったように、口を開けて浮辺君の方を軽く指さす。

「まさか……」

 彼が、唾を飲み込んだ音が、こちらまで伝わってきた。

「浮辺が……浮辺自身がテメェを求めているのか……?」

 ソレは、再び貼り付けたような表情で答えた。

「そうだ。彼は寄生した私を、拒むどころか逆に受け入れたのだ。そして……これは私からの提案だ」

 直後、ソレの腕そのものが、巨大なカッターナイフの刃に変容した。

「ここで、消えてくれはしないだろうか」

 そして、それが共也君目掛けて超高速で発射された。高速で打ち出された凶器に、瞬間移動で回避しようとする。
 だが、それは共也君が移動するほんと少しだけ前に、彼の右腕に突き刺さった。彼のちょうど肘辺りに、銀の刃が喰い込む光景は、中々刺激的なものがある。

「ぐッ! ……油断した!」
「共也君!」

 しかしそれだけでは終わらなかった。その刃は喰い込んだ後にも尚肉を裂こうと直進し続けるのだ。次第にその刃は共也君の右腕を抉っていく。

「クソ! なんつー力だ!」

 共也君がその刃を掴んで無理矢理自分の腕から外そうとするが、その刃が食い込むスピードには勝てない。そのまま段々と、刃が進んでいく。
 不意に、手が滑ったのか、刃から共也君の手が離れた。
 直後、共也君の右腕が宙に舞い、僕の目の前に転がった。
 そして、それが僕の目の前で、大気に透けるかのように消え去る。僕はそれ見つめて、呆然とするしかなかった。


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Re: ハートのJは挫けない ( No.37 )
日時: 2018/06/03 10:16
名前: 波坂 ◆mThM6jyeWQ (ID: KLUYA2TQ)

 共也君の吹き飛ばされた腕が消え去ると、彼が苦しそうな声を上げた。当然だ。腕を吹き飛ばされたのだから。痛いとか苦しいとか、そういう次元のレベルではないだろう。

「ぁ……ッ……ぐぁ……ぁ……」

 呻き声を上げる共也君の前には、右腕の肘から先が消えた浮辺君──の姿をした怪物。彼は何の感情も移さない瞳で、苦しむ共也君を傍観している。
 彼をずっと見つめていると、彼の肘の断面辺りが唐突に暴れるかのようにぐにゃぐにゃと動き始めた。制服の中で何が起こっているのかは知らないが、数十秒後、彼の制服の裾から、先ほどと同じ右手が姿を現す。

「さ、再生してる……! 彼の右手、いや体はトカゲの尻尾みたいに何度でも、何度でも生えてくるんだ……!」

 そう言っている内に、その手が再びカッターの刃に姿を変えた。不味い。このままだとさっきと同じ事が起こる。共也君は今それどころじゃない。

「止まれ!」

 僕の全力を否定の意思を込めて、ハートの力でナイフを打ち出す。それに刻まれた言葉は『嫌だ』。
 それは一直線に飛んで行き、怪物に突き刺さる。怪物は、カッターナイフの刃を共也君にかざしたまま、停止した。ほっと、安堵のため息を着く、

 暇など無かった。怪物は直後こちらを向くなり、その右手を発射した。超高速で打ち出されたそれに、当然反応する術などない。反射的に横に飛んだは言いものの、凶悪な刃が僕の右腹部を通り抜けた。

「っぁ──ッ!」

 声に成らないその振動が、喉の奥から飛び出した。尋常ではない激痛が、僕の体を駆け巡った。僕の視界がかき混ぜられるような感覚に陥る。平衡感覚も崩れ、そのまま右腕を打ち付けるような形で転倒。
 頭が痛覚で汚染されているが、それでも揺れる意識の中で、血が出ていない事がわかる。今ここにいる僕は精神だけ。実際の体は無いので、再現されているのは外見だけで、血液や内臓といったものは再現されていないのかもしれない。

「ど……う、して……僕の、ハー……トが」
「先程妙なものを飛ばしていたが、生憎私は君達の感情が理解できない。君なりの感情を込めたのだろうが、私は動かされる心を持ち合わせていない」

 淡々とした声が、僕の質問に答える。つまり、僕のハートは完全に無力ということだ。
 頭の上に、何かが乗る感覚がした。それはこちらを押し潰したいのか、痛くなるほど圧力を掛けてくる。

「ぅああ……ッ!」

 形状から察するに、それは靴のようなものだ。頭を踏み付けられているのだろう。その力は徐々に強くなっており、僕の頭が変形するほどに痛い。

「退きやがれクソ野郎!」

 が、その言葉の直後に圧力が消え去る。上から何か鈍い音がしたかと思えば、カエルの鳴き声のようなくぐもった声が聞こえた。
 上体を起こすと、喉を抑える怪物が膝を付いているのと、共也君がこちらに駆け寄るのがわかった。恐らくだが、彼のハートで遠くから首を殴り付けたのだろう。

「大丈夫か! 貫太!」
「うん…………、共也君、ごめん」
「何がだよ」
「僕のハート、アレには通じないんだ」
「……なんだと?」
「アイツには心が無いんだ。だから……僕のハートは……」
「危ねぇ!」

 僕が俯きながら彼に言葉を吐いていると、突如として突き飛ばされた。そして、何かが突き刺さるような音がする。

「ぐぁっ……!」

 共也君の苦しそうな呻き声が耳に聞こえた。だが僕は何が起こっているのか、察しはつくが見えはしない。
 そして、共也君の左腕が目の前に落ちたところで、想像が正しかった事を改めて自覚した。

「そ、そんな……!」
「貫太ァ……はぁ、はぁ……大丈夫だよ、なぁ? ワリィ、ちっとばっかし、視界が安定しなくて……よ」

 そして、彼が横向きに倒れた。僕の視界に、共也君の左腕と本体が並ぶようにして倒れる。両腕の無くなった彼はまるで、

「芋虫のようだ」

 僕の思った通りの事を口にしたのは、左腕を無くした怪物。僕は彼に、何もすることが出来ない。今回ばかりは、何もしないんじゃなくて、出来ない。こうなってくると、自分の無力さを叩き付けられたような気分になる。

「無様だ。無様。何が君をそこまでさせた? その人間を見捨てれば、君はまだ私と戦えた筈だ」

 怪物が左腕を生やしながら言う。その通りだ。僕なんか庇いさえしなければ、共也君はまだまだ抵抗することが出来た。きっと片腕が無いくらいで、共也君はアイツになんか負けはしない。なのに──彼は僕を庇って、こんな事に。


「──ああ、無様だな、俺」

 それでも、

「そうだよな。こんな風にみっともねぇ姿晒しちまってよ」

 それでも、彼は、友松共也は、

「だがそれでもいい」

 顔面を手のかわりにして地面に固定し、何とか膝をつくような姿勢にし、そして無理矢理起き上がる。彼は、両手なんて要らないと言わんばかりに、足と頭を使って立ち上がって見せた。

「人を救えりゃ、俺の勝ちだ」

 そして、いつものように、豪快な笑みで笑って見せた。

「……フン、今の君には何も出来ない。僕を倒すことも、あの人間を救うことも、な」
「誰が、俺が救うなんて言った?」

 共也君がその言葉と同時に、一瞬で近付き回し蹴りを叩き込む。が、全く力が篭っていないのか、片手だけで簡単に受け止められてしまう。怪物の拳が、共也君の鳩尾に突き刺さる。両腕が無ければ防御は出来ない。完全フリーとなった彼の腹部に、これでもかと言うほど連打。
 空気を吐き出す共也君。だが彼は止まらない。雄叫びを上げるようにして、彼はそのまま怪物に飛び付いた。
 そして、その大きく開けた口で、怪物の肩に見ている方が痛くなる程力強く噛み付いた。そう、彼は両手の無い状態で出せる最大の力で、怪物に文字通り食ってかかったのだ。

「……離せ、鬱陶しい」

 だが共也君の鬼気迫る表情を伴う噛みつきは、簡単な力では剥がれない。尚も肉に食い込みそのまま喰いちぎるのではないかという勢いだ。
 彼の目には確かな意思があった。何が燃えているのかは分からない。きっと僕には分からない、彼の矜持やプライドがあるのだろう。だがその最後まで諦めない、往生際の悪過ぎる心意気に、見ているこちらが熱くなる。

 そうだ。僕は何をしている。
 共也君はどうだ。彼には何も出来なかった。両腕無しで、起き上がることも、抵抗することも、ましてや飛びかかるなんて出来るはずもなかった。でも彼はそれをやった。

 僕は何も出来ないと言った。ああそうだ。僕は何だって出来やしない。今この状況をひっくり返す事も、共也君を助ける事も、浮辺君を救うことも出来ない。


 だからどうした。そんな事は知ったことじゃない。出来ないなんか知らない。力があるとか無いとか関係無い。今ここで、僕は変わる。いや、変わらなければならないんだ。


「死ね」

 共也君の体が、遂に剥がれた。彼は身体中をハサミのようなもので貫かれていた。そして、右足はいつの間にか吹き飛ばされている。あと一回攻撃されたら、いくら精神体と言えど死んでしまうかもしれない。

 だから僕は叫ぶんだ。弱い犬ほど良く吠える。
 ──なら僕は、世界一吠える人間だ。

「止めろッ! 僕の友達に手を出すなッ!」

 その言葉に、ハートの力は使わない。僕のハートが通じないなら、僕の言葉で伝えるまでだ。

「……ビックリさせるんじゃない。そんな大声を出して」

 怪物の意識がこちらに向いた。これで共也君の一命を取り留めた。だが、これではまだ不十分だ。このままでは、皆殺しにされるだけ。現実問題は何も変わっちゃいない。

「僕は変わるんだ」

 自己暗示をするように、自分に言い聞かせるように、僕はそう呟く。

「諦めろ。私に君達は殺される」

 そう言う怪物の言葉には、説得力以外の何も無い。

「そうだ。僕はこのままじゃ殺される。だから僕は超えるんだ」

 そう、僕は壁を超えなければならない。いや、超えなくてもいい。ただ目の前の壁をぶち壊してでも、前に進まなきゃならないんだ。

「私を超える? それは無理だ。少なくとも、君では」

 その言葉にも、僕は賛同する他ない。

「お前を超える? お前は何を言っているんだ?」

 なぜなら、僕が超えるのは目の前の怪物ではないからだ。
 僕が超えるべきなのは、
 僕が超えるべきなのは、

「いいか、僕がこれから乗り超えるのは、お前なんてちっちゃな壁じゃない」

 そうだ。僕が超えるべきなのは──

「自分だ! 僕はこれから、自分自身を! 最も弱いこの僕を! 今ここで乗り超える!」

 世界で最も弱い、世界一の負け犬だ。


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Re: ハートのJは挫けない ( No.38 )
日時: 2018/06/06 21:54
名前: 波坂 ◆mThM6jyeWQ (ID: KLUYA2TQ)

 暗い暗い、闇の中で、僕はずっとうずくまっていた。

「違う……僕は……僕は……」

 もう僕は、自分が何なのか分からない。自分に何があるのかも分からない。なんでこんなに、こんなに自分のことがわからないんだ。
 今まで体に貼り付けた嘘が、体から零れ落ちていく感覚がする。徐々に体が空虚になり、自分の中身が無くなっていく。このままでは、僕は何も無くなってしまう。だからまた、嘘を吐いては体を虚像で満たしていく。そしてまた失い、再び幻想を注入する。それを繰り返した僕の体は、きっと嘘で出来ている。
 僕に真実なんてものは無い。全てが幻想で、偽りで、虚無で、空っぽで。

「僕は……僕は……」

 この目から零れる涙だって、きっといつかの嘘がもたらしたのものだ。拭えば拭うほど、今までの嘘が溢れ出てくる。

「違う……! 僕は僕なんだ……!」

 頭を掻き毟っても、髪を引っ張っても、それでも自分が嘘に溶けて薄まっていく感覚が拭えない。

「嫌だ」

 僕の体が、嘘に紛れて流れていく。次第に、僕が透明になっていく。

「消えたくない」

 それでも、僕の意思は消えていく。

「誰か」

 僕は大気に溶けて、虚空に透けていく。

「僕の事を見つけてよ」

 透明になってからでは、きっとこの願いは叶わない。

 その時だった。

 ふと、声が聞こえた。

 大きな、負け犬の大きな遠吠えが。







「それで、話は終わりか」
「ああ。もう僕の言いたいことは全部言った。後はやるだけだ」

 ナイフを数本、ハートの力で取り出す。すると、目の前の怪物は嘲るような口調で言った。

「馬鹿の一つ覚えとやらか。それは私には効かないぞ?」

 そうだろう。怪物にこのハート、《心を刺す力》は使えない。だから、僕は使う。

「別にお前に使う気なんか無い……よ!」

 僕はそのナイフ達を、自分の体に突き刺した。ナイフに刻まれた文字は全て『負けるな』の四文字。

「……負けないぞ」

 これはただの自己暗示のようなものだ。あくまで自分の一つの感情を増幅させる効果しかない。だが、足の震えは無くなった。
 深呼吸するように息を吸って、吐き出す。その直後、僕はすぐに怪物に向かって走り出した。近付いた所で、ロクに使った事も無い拳を握り、共也君の姿を思い出しながら見様見真似で右手を放つ。

「弱いな」

 だがそれは、いとも容易く、簡単に受け止められた。直後、腹部に鋭い痛みが、電撃のように駆け抜けるのを感じた。視界を一瞬ずらすと、ハサミのようなものが、腹部に突き刺さっている。

「ぐっ……ぁぁ!」

 負けじと今度は左手を突き出した。だがそれも簡単に防がれ、直後、激しい蹴りが僕の鳩尾を貫いた。それはハサミを蹴るようにして放たれた為、更にハサミが僕の体に沈み込む。視界の中でスパークが弾けるが、歯を砕く勢いで食い縛り、今度は額を怪物の鳩尾に叩き込んでやる。頭突きだ。人間の部位の中で最も硬い頭蓋骨は、その怪物を少しだけよろけさせた。

「……少しだけ、見直したぞ」

 その言葉を怪物が呟いた直後、彼の右手が巨大な刃に変わる。またアレを飛ばしてくる気だろうか。だが、それなら僕にも抵抗する術がある。そう考えて、怪物がこちらに照準を合わせる前に、僕は駆け寄った。
 直後、超高速の刃が大気を走る。真っ直ぐに僕に向かうそれが、僕の胸に吸い込まれた。

 のではなくて、僕の胸に突き刺さる直前で、まるで瞬間移動するかのように、怪物の背後に姿を現した。
 怪物の体を後ろから貫いた刃が、上半身と下半身を分断した。初めて顔を顰めた怪物が、僕の足元を見つめて少しだけ納得したような表情を浮かべる。

「そうか……お前の力か……」
「……ありがとう」

 僕は、足元にいる彼に礼を言う。正直、彼が起きているかどうかは賭けでしか無かった。だが、僕の友達は、僕の信頼を裏切らなかった。

「へっ、俺がくたばるかよ」

 そう言って──ボロボロの友松共也は、ハートの力で巨大な刃を怪物の背後に移動させた彼は、口の端を釣り上げて笑って見せた。

「……後は頼むぜ、貫太」
「……うん、分かった」

 そして僕は立ち上がる。
 目の前には、上半身と下半身がお互いに引き合うかのようにして繋がっていく怪物の姿。このままでは、少しすれば再生してしまうだろう。

「ねぇ、起きてるんでしょ?」

 だから僕は、再生していない今のうちに、大樹に括りつけられた彼に話し掛ける。

「浮辺君」

 僕に名を呼ばれた彼は、怪物に飲まれていない左半身だけの彼は、その左目を開けた。

「どうして分かったの?」
「……たまたまだよ」
「そっか」

 本当は、最初から気が付いていたなんて言えない。
 共也君が吹き飛ばされていた時に、苦しそうな表情を浮かべていたなんて、言いたくない。
 だって、彼は今でもきっと、演技をしているつもりなのだから。

「ねぇ、浮辺君。どうして? どうして君はあんなものを受け入れたの?」

 僕がそう問うても、彼は沈黙するだけ。

「……雪原先輩に頼んでさ、前の君の演技、見せてもらったよ」

 雪原先輩の単語を出すと、彼は少しだけ表情を変えた。神妙で複雑な顔に。

「確かに、今の君よりは下手だった。演技力も、台詞の言い方も、今の君の方がずっと上だ。演劇を知らない僕でも分かるくらいにだ」


「でも、必死に頑張る君は格好良かった」
「……何を言っているんだい?」
「何、じゃないよ。格好良かったって、そう言ってるんだよ」

 キョトンとした彼に、僕は言葉を続ける。

「雪原先輩も言ってたよ。君の一生懸命な演技が好きだったって。今の君は上手いけど、それが無くなったって、凄く……悲しそうに言ってたよ」
「嘘だ!」

 僕の言葉を遮るように、彼が叫ぶ。

「雪原先輩は……! 雪原先輩は僕が上手くなって喜んでくれたんだ! 主役も出来るようになって、凄いねって、おめでとうって、そう言ってくれたんだ!」
「初めてハートを使って舞台に立った時、自分が自分じゃないみたいな感覚がした。演技が終わったら、みんなが褒めてくれた。雪原先輩だって! 先生だって! みんな僕を必要としてくれた! 見てくれた! 認めてくれた! この力のおかげで、皆『僕』を必要としてくれるんだ!」

 彼が言い終えるのを待ってから、僕は言葉を返す。

「嘘を吐いたのは、君だろう?」
「……ッ!」

 僕の言葉が、喉の奥につっかえたのか、飲み込むような動作をする彼。

「君だって薄々感じていたはずだ。君がハートの力を使って性格をねじ曲げたって、評価されているのは『君』じゃない。『偽りの君』だ。そんなこと、もう分かっているんだろう?」
「違う! 評価されたのは! 皆が見ているのはこの僕だ! 偽りなんかじゃないこの僕なんだ!」
「それが嘘だって言ってるんだよ! この馬鹿野郎!」

 彼は何分かっちゃいない。だから行ってやる。今こそ、彼に本当の事を伝えてやる。

「目を覚ませ浮辺縁! 君は知っているはずだ! 偽りで得た賞賛が、自分の心を苦しめるだけなんて事を! 君はもう知っていたはずだ! だけど君は恐れていたんだ! 止めたら、偽りの自分すら誰も見なくなるんじゃないかって、怖かっただけなんだ!」
「…………」
「だから君は自分自身を偽り始めた! 偽りの自分は自分だって、自分の本心すら偽ったんだ! この大嘘吐きが!」

 気圧されたように彼は黙り込み、やがては俯いてしまう。

「だったら」

 浮辺君は、うってかわってか細い声で嘆くように言う。

「僕は、どうすれば良かったんだよ」

 彼の左目から、涙が零れては頬を伝い、やがては服に染み込んでいく。

「僕は何をすればよかったんだよ」

 彼のその問いに、初めて素の彼が現れた気がした。

「何にもないこの僕は、どうすればよかったんだよ。ねぇ、答えてくれよ、貫太君」

 彼は何をすれば良いのか分からない子供みたいな事を宣う。彼の気持ちは痛いほどわかる。だからこそ、僕は彼にこの気持ちを叩き付ける。

「そんなの自分で考えろ!」

 この言葉は残酷かもしれない。突き放すようかもしれない。だけど、彼はまずこの言葉から始めなければならない。

「そんな……!」
「うるさい! そんなんだからこんな怪物に呑み込まれるんだ!」

 何より、彼自身が自分の力で、この怪物を拒絶しない限り、この問題は解決しないのだから。
 そして、僕の目の前の怪物は、再生を終えたようで、攻撃を始めようとしていた。

「済んだか?」
「いや全然。もう少し寝てもらいたいんだけど?」
「それは出来ない」
「それは残念だ」

 さて、どうやらピンチのようだ。





 彼は僕に、自分で考えろと言った。
 だけど、何にもないこの僕は、何をしていいのかさえも分からない。

 僕は、このままでいることしか出来ない。
 偽ることすら出来ないまま、偽りの自分を引きずって、現状を維持していく事しか出来ない。
 などと考えながら、僕が貫太君と僕そっくりの怪物が戦っているのを傍観していた時だ。

「オイ、浮辺」

 そう声が聞こえたのは。
 そちらを向くと、彼が居た。ボロボロの、死にかけの、友松共也君が。

「き、君は……」
「テメェ……ほんとにそれでいいのかよ?」
「……え?」

 一瞬、彼の言っていることが分からなかった。

「テメェ、誰かから必要とされたいんだよなぁ?」
「…………」
「なのによ──テメェはそれを、こんな怪物に奪われちまってんだぜ?」

 彼が目線で示すのは、僕の体にへばりつくものたち。

「おかしいとは思わねぇか?」

 その言葉に、僕は少しだけ考えてみる。
 僕は確かに認められたい。というか、僕は何故こんなふうになっているのか。そう、『偽りの僕』に全て奪われているからだ。では何故それすら僕は偽ったのか。『偽りの僕』が全てを奪っていることが認められなかったからだ。
 では、悪いのは誰だ?
 それは、『偽りの僕』ではないだろうか。それこそが、最も大きな原因ではないだろうか。
 では、それの権化は何だ?


 この赤い怪物だ。

「確かに、おかしい」

 そうだ。確かに、考えてみればおかしすぎる。
 そう考えた瞬間、僕の奥底から、何かユラユラと燃え盛るものを感じた。偽りではない、素の僕の怒りが、燃え盛るのを感じた。

「どうして僕が悩んだ?」

 僕は、自分の顔面にへばりつく怪物を掴む。

「違うだろ。僕が悩む必要は無い」

 そして、思いっ切り引っ張る。

「僕が苦しむ必要も無い」

 僕は燃え盛る感情のままに、その怪物を引き剥がした。

「それこれも、全部全部この怪物のせいだ!」

 次の瞬間、僕の体にへばりついていた怪物が、綺麗にペラリと剥がれ落ちた。そしてそれを、掴んで持ち上げる。

「僕の心から──」

 八つ当たり気味に、僕は右手そのものをカッターナイフの巨大な刃に変えて、その怪物を切り裂いた

「僕の心から出ていけ!」

 奇怪な液体を撒き散らすそれが、苦しそうに傷口を動かしたと思えば、突如として爆発した。いや、爆発というよりは破裂だろう。そして微塵になったそれが、大気に透ける。すると、木に巻き付いていた怪物達が、連鎖的に姿を消す。

「……本体は何処だ」

 僕がキョロキョロ見回すと、少し離れた場所で、苦しむような声が聞こえた。見れば、貫太君が首を、僕にソックリな怪物に絞められていた。
 許せない。底から湧き上がる、人生最大級の怒りを、僕は今コントロール出来ない。反射的に、僕はその怪物めがけて刃と化した右手を振り下ろした。

「なっ──!」
「くたばれ怪物! お前なんかもう要らない! 僕は、僕は『僕』なんだ!」

 その怪物が、驚いたような顔でこちらを向く。だがその手を動かすには、もう遅い。
 僕は全身全霊を持ってして、この怪物を拒絶する。もう僕は『僕』なんだ。皆から見られなくたっていい。評価されなくたっていい。認められなくたっていい。

 だってこれからはこの僕が、『僕』を認めてやるのだから。

 そして、自分の顔面に限りなく近いそれを、僕は思い切り縦に切り開いた。

「ば、馬鹿な──」

 その言葉を最後に、その怪物は先ほどのものと同じように、木っ端微塵に破裂した。





 目を覚ますと、白い天井。こんな経験あるんだな、なんて馬鹿らしいことを考えながら、僕は上体を起こした。

「……何があったんだっけ……」

 酷く、記憶が曖昧だ。グチャグチャで整理されていない記憶たちを、頭の中で整理していく。

「あ、起きた?」

 カーテンが開けられると、保健の先生が姿を現す。

「はい、えっと……僕は……」
「なんだか急に倒れちゃったみたいで。友松なんとか君? が連れてきてくれたの」
「……そうですか」
「見たところ傷もないし、大丈夫だとは思うんだけど……」

 曖昧な記憶の中では、背中にカッターナイフが突き刺さったような気がしたが、傷はないらしい。もしかして、ハートの力で傷口を繋げたとか、そういったオチだろうか。右腕は……まあ、折れてはいないみたいだし、言わなければ大丈夫だろう。後で病院に行こうとは思うが。

「失礼します」

 ガラガラと扉を開ける音がする。その声には、少しだけ聞き覚えがあった。
 その声の主は保健の先生と少しだけ会話をすると、こちらへ寄ってきた。カーテンによって遮られていた姿が見えるようになる。やはりと言うべきか、僕の考えた通りの人物だった。

「大丈夫? 縁君」
「雪原先輩……」

 雪原先輩、僕の初めての先輩であり。

「ユキとはもう呼んでくれないんだ……」
「……高校生ですし」

 僕の、まあ、一つ年の離れた幼馴染みでもある。まあ、一度中学校で学校が離れたので、幼馴染みと呼べるのか怪しい節もあるが。

「敬語まで付けるようになってさ。最近、私のこと避けてるよね?」
「……別に、そんなことは」

 正直に言ってしまえば、避けている。とは言うものの、僕は雪原先輩に少しだけ罪悪感を抱いているのだから。2人で同じ演劇部からスタートしたのに、彼女に黙って、こんな力を使っている罪悪感に、僕は押し潰されそうだった。

「あーあー、昔はユキねぇユキねぇ言ってきて可愛かったのになー」
「……止めてくださいよ。恥ずかしい」
「あー? 照れてる? ユキちゃん時代も可愛かったよ?」
「照れてません」
「連れないなぁ縁君は」
「……いつもは浮辺君呼びなのに。というか先生は?」
「先生は職員室に行くって。呼び方はなんかこっちの方がしっくり来るの」

 彼女は僕の隣のベッドに腰をかける。そしてこちらを見詰める。

「……何ですか」
「いや? なんか憑き物が晴れたみたいな顔してるから、何かあったのかなって。あの2人のおかげかしら?」
「……そうですね」

 少しだけ、僕は声音を帰る。

「先輩、もしかしたらの話です。……次、僕の演技は多分下手になってるんです」
「……どういうこと?」
「言えないんです。でも……一生懸命やります。……ごめんなさい」

 詳しく言うつもりが、一方的に叩きつけるようにして終わってしまった。何をしているんだと自分を殴りたくなる。

「ん、分かった。楽しみにしてるね」
「へ?」

 だからこそ、そのあまりに軽い返し方に、僕は驚かざるを得ない。

「な、なんで……」
「んー、縁君は悪い隠し事は出来ないって知ってるから? まあ何にせよ、君の一生懸命な演技が見られるのは嬉しいかな」

 その、何気ない一言に。僕は大きく心を揺さぶられた。

「……て、ちょっと? なんで泣いてるの?」
「あ、あれ……おかしいな……」

 無意識のうちに、涙が出ていたようだ。
 そうだ。僕はなんて大馬鹿野郎なんだ。
 こんな近くに、本当の僕を、見つけてくれる人が、認めてくれる人がいたじゃないか。僕は、何をずっと悩んでいたんだ。それを知らないで、僕はずっと下らない理由で避けていたなんて。

「ユキち……雪原先輩のせいですよ」
「あ! 今ユキちゃんって言いかけた!」
「言ってません!」

 涙は僕の中を徐々に、少しずつだが、暖かく満たして行った。




【トリックハート(終)】>>25-28 >>31-38

次話>>41   前話>>37

Re: ハートのJは挫けない ( No.39 )
日時: 2018/06/04 19:46
名前: ヨモツカミ (ID: NAPnyItZ)

スレの方にコメントするのはおそらく初めてでしょうか。いつもお世話になっております!
浮辺君の話に心を動かされたので今回感想を述べさせていただこうと思った次第です。
あと、誤字報告もしようと思ってましたが、面倒になっちゃったのでやめますねー(

なんか、上から目線でちょっとうざいこと言いますが、超殴とか夢チルとかボンファンとか、割と波くんの作品を読ませて頂いてきているので、波くんの成長を感じるし、ハジケナイは波くんらしさと読みやすさと面白さがいいバランスで、すごい好きだなって思います。展開のテンポが良くて飽きないですし、登場人物も個性的で魅力的ですしね。何度か伝えてますが私は深探君が好きデス。誕生日で運命を感じたのが興味を持つキッカケでしたが、なんかもう、身長と話し方と性格がツボ。彼、可愛いですよね、最高。ところで読み返してて気づいたのですが、深探くん、ペットいるんですね?? 何飼ってるんですか? にゃんこ?

てかみんな魅力的ですよね。見也さんも共也君も針音くんも、敵として出てきた八取も、愛泥さんも、浮辺くんも。皆人間らしくて、それぞれの信念や正義があって、それがかっこいいなって思います。
八取も、やってることはクソでしたけど妹のために動いてたって知ったとき、ついつい同情してしまいましたし、ムカワさんの「テメーは家に出てきたネズミ共に名前を付けんのかよ」という台詞なかなか好きです(笑)
あの辺の流れ好きでした。貫太くんの能力チラ見せとか、共也くんの正義感とかカッコよかった。
愛泥さんのヤンデレ感結構好きです。ただ純粋な好きが少しずつ捻れていく感じ、良いですよね。可愛い。貫太くんの性格も段々と好きになってくる回でした。
てか、魅せ方上手いなあって思いました。あとから回想で貫太くんに対する恋心とか描写されると、ついつい愛泥さんに感情移入しちゃいますね……。目的がわからなかったけど、真相がわかった瞬間ズドーンとくる衝撃が最高に好き。バインドハート、終わり方も良かったです。

さて、問題のトリックハートですね。まず、能力がユニークですね。一円玉が武器に変わるって新しいなあって思いました。
あとなんだろ……なんか色々言いたいことがあったんですけど割と語彙力吹き飛んでて、すごいすき、しか言えないですね。>>36以降の展開がね、とても好きなんですよ。
貫太君がやっぱいいキャラしてますね。自分自身を超える、世界で最も弱い負け犬だって文章、かっけえなっ思いました。確かに彼は強くないかも知れないけど、それでも立ち向かっていく姿勢とか、人を救う理由なんて無いってとことか、応援したくなる登場人物っていいなって思います。
浮辺君に「どうすればいい」て聞かれて「自分で考えろ!!」って言っちゃうところとか、なんか好きです(笑)普通教えてくれるのに、突き放すんだなって。
それで、やっぱり最後の浮辺くんと雪原先輩のやり取りが好きですね。認めてくれてた人がいたって気づけたところ。自力で頑張ろうって浮辺君が前向きになれて、いい読後感だなあって。登場人物の精神的な成長のシーン、すごい好きです。読んでて楽しかったです。
色々書きなぐってみて、自分で読み返してみると、割と中身のない感想しか言えてないなあって笑っちゃいますが、ハジケナイは展開が面白くて好きってことだけでも伝わればなあと思いますb
あとアレですね、結構課題に追われてて忙しそうなのに定期的に更新する波くんって凄いです。体壊さない程度に頑張ってくださいね。応援してるから。
これから、梨花さんや心音さんやムカワの正体が分かるのも楽しみにしております!

Re: ハートのJは挫けない ( No.40 )
日時: 2018/06/06 22:06
名前: 波坂 ◆mThM6jyeWQ (ID: KLUYA2TQ)

>>40
 よもつかみさん

 感想ありがとうございます!テンションハイになってたんですが落ち着いたので返信します!

 意外と私の作品を読んで下さっていた事に少し感激してます。この作品に関しては文章かなぐり捨ててテンポと読みやすさに注ぎ込んでる感じはありますね!深探君はめっちゃ出てくる脇役って感じですけど気に入って頂いてありがとうございます!ペットはなんかよく分かりません!(集中線)

 そんなにキャラのこと褒められるとほんとに天に昇るくらいな気分です死んでしまいますありがとうございます。個人的には八取や愛泥に感情移入して下さったのがほんとに嬉しいです。作者的には少し共感できるキャラを作りたいと思っていました。ムカワのセリフは私も気に入ってます(笑)

 ありがとうございます!トリックハートは上手くいくか不安だっただけにそう言ってもらえると嬉しいです!
 貫太君は弱いしビビりだしで色々とダメな部分だらけなんですけど、強い共也君の背中を見て立ち向かえる彼は、本当は誰よりも強いのかもしれませんね。なんかこれ以上やると語りになりそうなんで辞めときます(

 今後も更新を続けるつもりなので、暇な時にでも立寄りくだされば幸いです!ありがとうございました!


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