二次創作小説(新・総合)

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逃走中#CR04 虹の夢と王国の絆 【完結】
日時: 2020/07/30 22:02
名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: gKP4noKB)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7a/index.cgi?mode=view&no=1374

どうもです、灯焔です。
我が道中を進んでいく逃走中#CR04!『JOKER』の正体が遂に判明したり、道化師が本格的に動き出したりと大波乱が止まらない!
今回の舞台は、某リアルファイトゲーな『マリオパーティ5』より『レインボー・ドリーム』。人々の『そらのユメ』から生まれた天空のエリアを、逃走者達とハンターによる4度目の本気の鬼ごっこが今、始まる―――!


ジルクファイドが不穏な動きを見せて終了した前回の逃走中。道化師もどう動いてくるかわからん状況で逃走中#CRはどうなってしまうのやら…。『JOKER』、そして彼を巡る戦いは更にヒートアップ…していくのか?
ドラマは異常気象を解決する為夢の国へ!こちらもただ事じゃあなさそうですよ…?
種族を超えた絆を今、解き放つ時―――!命よ、魂よ、輝きを放て!


<ルール>
逃走エリア:『レインボー・ドリーム』
コネクトワールドの人々の『そらのユメ』から生まれた、天空にそびえる大きなエリア。
4つのエリアに分かれており、逃走者達は各々OPゲームで選ばれた場所から逃走をスタートすることになる。また、今回はミニドラマに対応する為『4つの国』のような景色に仕上がっている。
エリア詳細 >>1
ミニドラマ紹介 >>2



逃走時間:85分

賞金:51万(1秒100円)

ハンター:初期4体(OPゲーム会場のハンターボックスに4体)

自首方法:『雷の国』か『雪の国』にある自首用電話から自首する旨を電話する。


<参加者>

【pop'n musicシリーズ】より (3人) 詳細>>3

風雅


【ファイアーエムブレムシリーズ】より (3人) 詳細>>4
クリス
ルフレ
カムイ

【ダンガンロンパシリーズ】より (3人) 詳細>>5
舞園さやか
ソニア・ネヴァーマインド
天海蘭太郎

【どうぶつの森シリーズ】より (3人) 詳細>>6
むらびと
しずえ
たぬきち

【白猫プロジェクト】より (3人) 詳細>>7
シャルロット・フェリエ
ルカ・フォルティス
レクト・ラロ

【作者枠】 (3人) 詳細>>8
桜木霊歌
YUMA
夏風邪

【逃走中#02 MVP】 (2人) 詳細>>9
アルル・ナジャ
クレア・スチーブンソン

計20名


○逃走中#CR05 出場枠争奪クイズ 結果発表実施! 
 ※締め切りました


◎AfterBreakTime

 ①『数多の可能性の世界へ』  >>10
 ②『松野家の七転八起』    >>36
 ③『とある神々の憂鬱』    >>56
 ④『その紅き目は虚空を仰ぐ』 >>68
 ⑤『現は夢、夢は現』     >>81
 ⑥『混沌落下☆注意報』    >>94
 ⑦『道化は鳥を嘲笑う』    >>124
 ⑧『異星の明星を見上げて』  >>133
 ⑨『みんなで脱出戦争』    >>144
 ⑩『打ち上げパーティ』    >>169-173

 Extra『ウルトラワールドとの邂逅』 >>174-177



以上、逃走中#CR 運営本部がお送り致します。

ABT③『とある神々の憂鬱』 ( No.56 )
日時: 2020/06/12 22:01
名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: LdHPPNYW)

今回は運営本部からではなく、天界からの様子を見てみましょう。
天界から逃走中を見守るゼウスでしたが、何か思うところがあるようで…。

------------------------



~天界 オリュンポスの神殿~



ゼウス「ヘラちゃ~ん。ワシは別に女を漁りに地上へ降りたワケじゃないんじゃよ~。怒らないで~」

ヘラ「ふん!貴方の女の話は既に聞き飽きました!『運営本部』に用があるのは分かっていましたし、あの青龍共と話していたのは知っています!しかし!その後です後!結局は可愛い女の子が目的だったんでしょう!もう知りません!」

ヘルメス「流石に今回はゼウス様に責任があるかと思いますよ~」



ここは天界。神々が住まう領域です。
前回ゼウスはこの世界から遊びに来たのですが、今回は自分の領域から逃走中を見守る様子…って、隣にぷりぷり怒っている女性がいますね。
彼女の名前は『ヘラ』。ゼウスの正妻であり、結婚や出産を司る女神です。…元の神話を知っている方は分かると思いますが。ゼウスはまあ浮気を多々する男でして。それはこの世界でも変わりません。打ち上げ終了後、可愛い女の子を漁ってから天界に帰っていたんですね。これは奥さんもお怒りですわ。

…その傍で呆れている伝令の神『ヘルメス』も含めて、天界には『オリュンポス十二神』と呼ばれる12柱の神様がいます。前に説明したとは思いますが、天界のカーストの頂点に立つ神々です。簡単に言うと、アシッドよりも強い神様達です。
どうやら今回『も』抜け出そうとしていたところをヘラに見つかり、仕方なく神殿で見守る選択をしたようなのです。何なんだか。



ヘラ「…ゼウス様。そういえばあの堕落した神々共の様子はどうなのです?道化師と仲間割れしているとの連絡が来ていますけれど」

ゼウス「正に今のお主と同じじゃよ。怒り心頭じゃ。約束を破棄されたと言っておったからのう」

ヘラ「異界から来たという、目の見えない男と真っ白な堕天使のことも気になりますが…。やはり、尻尾を掴む前に我々が裁くべきですわ。後々あの者共が反旗を翻して来たらどうするおつもりなのです」

ヘルメス「ですがねヘラ様。敵の正体がハッキリしていない以上、我々よりは下ですが…力の強い神が何か指示をしていることは明確です。所かまわず神を滅ぼして、無関係の者まで滅ぼしてしまってはどうするのです。…先のヘリオスの軍の件も、責任の一端は我々にあるのですし…」

ヘラ「わたくしの魔法を避けられないのが悪いのです!…確かにヘルメスの言う事も一理ありますわね。ですがゼウス様。決断は早めになされた方がいいかと思いますわ」

ゼウス「ふーむ…。どうしたもんかのう」



神々の世界では、現在勢力が真っ二つに分かれていました。先の話でもあった通り、オリュンポス十二神が主軸として動いている派閥。そして、リサやヴァリスを2回目の時に送り込んだ『腐敗した神々』が主軸として動いている派閥。
こんだけ真っ二つに割れているとなれば、サクヤやアシッド達にも何かしら情報が行っていそうですが…。どうやらこの話、天界だけにとどまっている様子。ゼウスが地上や魔界に零したくないんでしょうね。

尻尾を掴む前にその神々を全て裁くべきだと提言するヘラ。しかし、罪のない神まで滅ぼしてしまっては意味がない、とヘルメスが返します。
…そんな彼女達のやり取りを見て、ゼウスは一人考えていました。『このままではいずれ地上にまで影響が出てしまう。その前に…決断をせねばならない』と。



ゼウス「アリアンロッドや青龍達に迷惑をかけることになるやもしれんのう。…すまんのう翡翠。平和な世界を創るという約束…守れそうにないわい」



そんなことを細々と呟いた後、彼はぷりぷりと怒りが収まっていない妻を宥めに席を立つのでした。









~天界 腐敗した神々の拠点~



一方。こちらは『腐敗した神々』と呼ばれている神達の拠点です。ちなみに、うちの世界のMZDを神様にする為に周りの人間を次々と彼から奪ったのも彼らです。
確かメフィストが『永久』も手に入れると約束を翻したとか何とかで、『約束を破った』と怒っているはずでしたよね。
どうやらそれは本当の話のようで。現在こちらに身を置いているリサとヴァリスも彼らの異変を感じ取っていました。



リサ「美しい世界にする、という言葉を信じこちらに身を寄せてはいるが…。あのジョマンダの態度といい、私は何かはき違えているのだろうか…?」



彼は、2回目に息子の1人…ジョマンダと対峙していた時を思い出していました。


------------------------

ジョマンダ「おいヴァリス!今は俺達を襲ってる場合じゃないだろ!親父も考え直してくれって!多分話を聞いた奴、親父に何か吹き込んだだけだぞ!」

------------------------


彼とは自分達の世界が混ぜられた際に行方不明のままであり、最悪死んでいるものかと思っていました。しかし、神々に『息子は生きている。薄汚い地上に』と唆されていました。その実、彼は生きていたのですが…。確かに、彼らの言う通り地上は『欲』に。醜さに。まみれていたのを実際に見ました。
しかし、今彼らが憤慨しているのを見ていると…。どれが『正しい』のか。彼に判断がつかなくなっていました。



リサ「もしジョマンダの言う事が正しかったら…。私はここにいるべきなのだろうか…?」



いつしか彼はそう考えるようになっていました。神も、人間も、魔族も、堕天使も関係ない。あの場で色々なものを見たジョマンダの言葉ならば。信じるに値するものではないかと。
…言葉も発さずただ思考の渦に潜めている彼に、ふと白い羽が舞い降りてきました。



リサ「どうしたヴァリス。向こうで何かあったのか?」

ヴァリス「(神達が何か言ってる。魔族に対して怒ってるみたい)」

リサ「…成程。様子を見に行かねばならないようだな」



現れたのはプラカードを持った白い堕天使、ヴァリスでした。彼は言葉を発することが出来ない為、武器として使用している斧を普段はプラカード状に変えて、そこに魔法で自分の思っていることを文字に書き起こしているのです。
ちなみに、魔族と神々が仲たがいしていることについては彼らは知りません。まあ、協力していたとはいえ、作戦に本格的に突っ込んでいた訳ではありませんでしたからね。あくまでも『利害の一致』での行動だったのです。
神々と魔族が仲違い。何か不穏な気配を察知したリサは、ヴァリスを連れて神々の元まで向かうことにしました。





リサ「先程から騒々しいぞ。少しは静かにできないのか?」

腐敗神A「はぁ?誰かと思えば異星からの旅人殿ではないか。貴殿らに関係ある話ではないのだよ。こちらに来ないでくれたまえ」

リサ「そうはいってもだ。先の作戦に協力しただろう。情報の共有くらいしておくのが味方と言うものではないのかね?」

腐敗神B「あのお方はそう思っていないようだが、我々は貴様を『仲間』等と思ったことは一度もないのでね。情報共有する義理など無いのだよ。どこぞの得体のしれないやつを良くあのお方も信頼しようと思ったもんだよ」

ヴァリス「(感じ悪い…)」

リサ「我々が良い目で見られていないのは既に分かっている。が、先も言った様に我らは現在貴方達に協力している身。…貴方達に聞けなければ、もっと上の存在に情報を得るまでさ」

腐敗神A「フン。減らず口を!貴様を見ているとまるであの偏屈爺を見ているようで気分が悪い。どうせ貴様などに誰も情報の共有はしないと思うがね!我々は失礼させてもらうよ!」



…何故か協力体制にあるはずの神々とリサ、仲が悪いようです。一方的に神々がリサ達を邪険に扱っているだけのようにも見えますが。
何があったのかと尋ねますが、彼らは口を開きません。神にもピンキリがいるとはMZDがかつて言っていたような気がしますが、本当なんですねぇ。



腐敗神B「…おい、どういうことだよ?!あのお方が我らを地上に落とすなどと…!」

腐敗神A「どうかしたのか?」

腐敗神B「先程上の神から伝令があったのだ。『お前達のやり方は目に余る。よって、地上に赴きメフィストと連携をすることを命じる』とな…。何故高貴な神である我々があのような不埒な存在などと…!」

リサ「(地上で、地下で、何か動きがあったんだろうか…?)」



ふと、邪険にしていた片方の神が唐突に慌てながら仲間の神々に伝令の内容を伝えました。お馬鹿なのか何だか知りませんがその声はリサに筒抜け。そして、『あのお方』と呼んでいる存在が今だメフィスト達道化師と協力関係にあることも分かりました。



リサ「(ならば、私達も別行動で動かねばなるまいな。ジョマンダの意志も…まだ真実が見えてこない)」

腐敗神A「どうするのだ?!あのお方は我々を見捨てたも同義だぞ!」

腐敗神B「部下に押し付けるのもまた反発を喰らいそうだしな…さて、どうするか」

ヴァリス「(父さん、ここから早く離れた方がいいよ)」

リサ「ああ。嫌な予感がするからな。ここはさっさと『…気が変わった。我々の知っていることを教えてやろう』……どういう風の吹き回しだ」



嫌な予感がしたリサ。ヴァリスも同じことを思っていたようで、いち早くここを離れることを提言します。その場を去ろうとすると、ふと背後から嫌らしく上ずった声が。案の定あの神々でしょう。
振り返らずに話半分で彼らに語りかけます。すると、彼らはニマニマと口角を上げながらこう言ったのでした。



腐敗神A「お前達、『道化師』のことは知っているな?」

リサ「魔界に蔓延っている『メフィスト』のことか?それともあいつらが探している『JOKER』のことか?」

腐敗神A「前者だ前者。どうしてここで後者が出て来るんだよ。…まぁ、我らが手に入れようとしている『永久』と関係するから、後者も一応関わってるのかな?
     あいつらが…道化師が翻しやがったんだよ。『JOKER』の力だけっていうから手を貸してやったのに。急に『永久』の力も我が物にするって言い出したんだ。最初からこうするつもりだったんだよ!やはり魔の者は信用できない!!」

ヴァリス「(魔界の奴らが約束守るような奴には見えないけど…)」

リサ「全くだ。お前達の言う『あのお方』が何を考えているかは分からんが、お前達に地上に降りる様命令したと言う事は協力関係はまだ途切れていない可能性の方が高い。…単にお前達が見捨てられたんだけなんじゃないか?」

腐敗神B「…誰が『俺達が地上に降りる』だよ」

リサ「……は?」

ヴァリス「(え?)」



さっき彼らが言っていたことをそっくりそのまま返すリサでしたが、神々はまるで自分達は関係ないとでも言うようにリサに近付きます。そして……。





腐敗神A「我らの代わりに地上に堕ちたまえよ。『異星人』」

リサ「―――?!」



ドンっ。強く押された感触。リサの背後には落ちるべき地面が―――ありませんでした。大方神々が一時的に天界に穴を開けたのでしょう。
そのまま彼は―――空から―――落ちた。



ヴァリス「(父さん!!!)」

腐敗神B「せいぜい俺達の為に働いてくれよ、異星人」



彼を助ける為穴から飛び降りるヴァリス。
徐々に離れていく彼らの憎たらしい顔を、地面は再び覆いながら隠すのでした―――。



空中にいる感触しか感じない。息子の声も聞こえない。
いくら自分がただの人間ではないからといえ、こんな高所から落とされればただでは済まないだろう。
せめてヴァリスだけでも逃がさなければ。でも。どうやって?彼は自分を助ける為自分から落ちた。

―――ぐるぐると思考は回転していく。そのまま―――彼の意識は思考に押しつぶされた。







~???~





『へぇ。神は自分で降りずに異星人寄越しやがったか。―――やっぱり頭イカレてんなぁ』




羽と草原で一命を取り止めた黒と白を、『道化師』は口角を上げながら回収するのでした。
なんだかまずいことになってきましたよ?!『あのお方』って誰なんでしょうか…。
多分今は考えても仕方がないので、後々分かると信じましょう!

Re: 逃走中#CR04 虹の夢と王国の絆 ( No.57 )
日時: 2020/06/12 22:04
名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: LdHPPNYW)

【64:32】





~雨の国 水門付近~





ルカ「雨の国っていうからずーっと土砂降りなイメージでしたよ。その実態は単に水の豊富な国でしたね!」

天海「それなら全く濡れていない俺はどうなるんすかね?」

ルカ「不思議な力で雨をはねのけているとか!」

天海「…『超高校級』とは言われてますけど、流石に人間離れした行為はできないっすよ」



ルカの勢いのある的外れな発言に呆れて優しくつっこむ天海くん。どうやら扉を開けた後、しばらく一緒に行動することにしていたようです。
彼女は雨の国を勘違いしていた様子。…そもそも逃走中に使用するエリアで土砂降りなんてあり得ませんって。え?本家で一回あった?それは言わないお約束です。



ルカ「私達も動けるようにはなりましたけど、それって『裏切り者』も自由自在に行動できるってことですよね。うーむ、そう考えると安易に全部開けてしまってよかったのかどうか…」

天海「裏切り者の行動範囲を減らすリスクと、俺達が自由に動けなくなるリスクを測ったら圧倒的に後者の方が全滅のリスクは高いです。ハンターは扉の制限を受けない、と通知されていますので猶更ですね」

ルカ「そうだよなぁー…。とにかく、ハンターもですけれど裏切り者が誰かそろそろ目星をつけ始めなければならない頃ですよね。…ちなみに天海さんは裏切り者じゃあないですよね?」

天海「いやいや。烈君が捕まったタイミングを思い出してくださいよ。俺は正反対の場所から扉に向かっていたんです。彼は太陽の国にいたんですから、通報なんて出来ません」

ルカ「あ、そうでした。ならば天海さんは味方で間違いないですね!いやーすみませんねぇ!」

天海「その元気を少し俺にも分けてほしいですよ…」



話題は裏切り者の話に。確かに全ての扉を開けてミッションをクリアしたのだから、裏切り者が動いていてもおかしくはありません。
ルカは一応天海が裏切り者ではないことの裏付けをする為、彼に尋ねました。まあ、彼の行動から見て裏切り者ではなさそうですが。念の為ですよね?
そんな話を続ける雨の国を歩いていた2人の元に、1人の人影が見えました。





ルカ「おやっ?あの隠れている赤いマフラーは…」

天海「夏風邪さんっすね。どうします?」

ルカ「話しかけたらーい!おーい!おーい!」



そういえばミッション①の時に天海くんに話しかけられていたんでしたね。特徴的な紅いマフラーを見つけ、ルカは勢いよく手を振りながら夏風邪の元へと走って行きました。



夏風邪「………あっ。お疲れ様」

ルカ「隠れるのも作戦の一種なのは分かっていますがついマフラーが見えたので!」

天海「お疲れ様です。…結局移動しなかったんですね」

夏風邪「………ハンターも別の逃走者のところに走って行ったし、扉が開いても動かない方が良いこともあるし」

天海「まあ確かに一理ありますんで、夏風邪さんの選択を咎めたりはしないっすよ。…ただ、今後のミッション次第では移動しなきゃならないと思いますが」

ルカ「その時はその時!夏風邪さんが無理に逃げたくないのなら私はその選択を守るだけです!」

夏風邪「………良いこと言うじゃん。………ん?」

ルカ「どうしたんですか?」

夏風邪「………あの影」



夏風邪、どうやら違う影を見つけたようである一点を指差します。
……人にしては随分と小さい影ですが…。まさか。









(^ω^)<ヤァ!KSTガクエンカラヤッテキタキッチーダヨ!

天海「…あらら?また何処から侵入してきたんですか?」

夏風邪「………キッチーだ」

ルカ「出会えば逃走成功間違いなしの幸運の守り神として噂になっている彼が『キッチー』さんですか!こんにちは!ルカでーす!」

天海「そんな噂あったんです?」

夏風邪「………そんな噂知らない」

(^ω^)<キッチーモハジメテキイタヨ

天海「ルカさーん?」

ルカ「う、噂ですもん噂!」



またかー!夏風邪が見つけたのはキッチーだったようですね。
恐らく(×>ヮ<)と一緒に異世界のゲートをいつもの如く潜ってきたんでしょうねぇ。ということは灼熱くんもどっかにいそうだなぁ。



夏風邪「………悪いが刈るならよその逃走者にしてくれ」

(^ω^)<エーッ。デモホカノサクシャサンキッチーシラナイヒトダヨ

天海「前回konakun.さんかGa.さんを刈り損ねたことかなり無念に思ってる顔ですね…」

ルカ「刈ろうとしてたんですか?!何を?!」

(^ω^)<ソイツノタイセツナモノヲゼンブカルンダヨォ!

ルカ「な、なんだとーーー?!幸運の守り神じゃないではないですかー!」

夏風邪「………最初からそう言ってるんだが」

(^ω^)<イマハカラナイケド、オマエラゼンインツカマッタラナツカゼサンヲカルカラネ!

天海「どこから見たようなやり取りっすね。…まぁ、夏風邪さんの髪の毛を守る為逃走成功目指しましょうか」

ルカ「元からそのつもりです!目的が追加されただけのこと!必ず逃げ切ったらーーーい!!!」

夏風邪「………言いたい放題いいやがるなぁ。キッチー…」

(^ω^)<コンカイハナンカカレソウナキガスルカラ キタイシテテマッテテヨネ!



前回はアルルが逃走成功した為konakun.の髪の毛は守られたということなんでしょうか。
そのままキッチーは満足げにそのままその場を去ってしまいました。…問答無用で刈られなかっただけ良しとしましょうか。



夏風邪「(檀黎斗様に顔向けできないから刈られるわけにはいかないなぁ)」



……健闘を祈ります。
さて、ここら辺で牢獄ルームの様子を見てみましょう。








~牢獄ルーム~





シャル「あー。腹減ったー。まさかこんだけ早く捕まるとはなー。やることなくて暇なんだけどー」

烈「だからって寝転がるなよ!どこかの面倒くさがりな女神思い出すな…」

しずえ「ですが、ミッション①終了時に5人確保はちょっとペースが速いですねぇ」

たぬきち「全滅とか今回あり得る様な気がするだなも」

霊歌「そんな!バッドエンドなんて想像はダメダメ!…あれ?誰か向こうからくるよ?」

シャル「なんだぁ?冷やかしかー?」



牢獄ルームでは前回のキュベリアの如く、シャルロットがスペースを大々的に取って寝転がっています。まあ序盤確保者の特権ということで…。
確保のペースが速いことにしずえが触れ、たぬきちが不穏な言葉を口にしています。
…おや?向こうから少年とそれに付随する黒いマントが。ということはまさか。



MZD「キュベリアの如く大の字に寝てるヤツには差し入れあげないんだけどー?」

シャル「差し入れ?!起きる!起きるからあたしの分もー!」

霊歌「あ、そっか!ここの世界の逃走中は差し入れがあるんだね!」

烈「MZDが直接こっちに来るなんて珍しいなー。いつもはメインサーバから動かないイメージだったから、てっきりこっちに来るとしたらミミニャミとかかと思ってたぜ」

MZD「オレも最初はそうしたかったんだけど、アイツら仕事の隙間にショッピング楽しんでるみたいでな。今回もそれだよ。止める訳にもいかないし、こうして直接来たってワケ」

しずえ「それで…今回の差し入れはなんですか?」

ヴィル「今回は『レアチーズケーキ』だ。ソースも複数種類作ったから好きなもので食べるといい」

たぬきち「ほぇ~…。うちの島にはまだカフェが無いから、マスターさんを島に呼んだら是非シェフとして雇いたいだなもね」

MZD「お前さんの島がどうなってもオレは責任とれないからやめていただけません?」



ミミニャミがショッピングに出かけてしまったらしく、MZDとヴィルヘルムが直接やってきました。烈が珍しそうに反応を見せていますね。
本部の面子が来たということは恒例の差し入れタイムです。今回は『レアチーズケーキ』。随分と自信作のようで、ソースも複数種類用意しているとのこと。
…たぬきち、いくらなんでも彼を引き抜くのはやめていただけます?



霊歌「ソースも美味しそうなのばっかりだなー!どれにしよう…」

たぬきち「珍しい色のソースもあるだなもね。この黄色いのとか」

ヴィル「それはレモンソースだな。…フフ、貴様にぴったりなのではないか?」

たぬきち「どういう意味なのそれ?」

しずえ「甘酸っぱいのもいいですけれど、私はリンゴのソースにしますー!うちの島の特産品なので!」

シャル「んじゃーあたしはオレンジソースで!酸味ある方がうまいだろこれは!」

霊歌「王道の苺ソースにしようかな!」

烈「あっ、霊歌と被った。そんじゃー…ブルーベリーでも試してみっかー」

たぬきち「じゃ、じゃあレモンソースにするだなも。別に煽られたからじゃないだなもよ!」

しずえ「語尾が震えてますが大丈夫ですか~?」



…MZDもヴィルヘルムもたぬきちに何か敵意のある視線を送っていますが。何となく予測はつきますが、消そうとしないでくださーい。
それぞれ食べたいソースを取って、切り分けられたレアチーズケーキにかけていきます。フルーツの程よい甘い香りが食欲をそそります。
牢獄のみんなで手を合わせ、『いただきます』と言葉にした後…ケーキを口に運びました。



シャル「……うんめーーー!!!なんだこれ?!ケーキ自体が甘さ控えめだからソースの味が引き立ってんぞ?!」

たぬきち「裏のある笑顔で言われたから恐る恐る口にしたけど…。普通に美味しいだなも。爽やかな味わいだなもね!」

しずえ「甘くてとっても美味しいですー!他のソースも試してみていいですか?!」

ヴィル「あぁ。沢山あるから試したいだけ試すといい」

霊歌「私も私もー!最初に捕まったけど美味しいケーキが食べられたからいい…良くない!次は最初に確保されないように運も高めておかなきゃ…!」

MZD「運は高めるモノなワケ?」

烈「高めるようなもんじゃないと思うぜ…。そういやさ、MZD。聞きたいことがあったんだけど」

MZD「ん?どーしたの?」



甘さ控えめのケーキに味が際立つソース。絶品だと牢獄の全員が一口食べた瞬間にそう思いました。
次々にソースを試したがる他の逃走者を尻目に、ふと烈はMZDにこんなことを話すのでした。



烈「…あの魔界の人。ヴィルヘルム…だっけ?そんなにお前と仲良かったっけ?」

MZD「あー。そういやヴィルとの関係公にしてないもんね。そりゃ驚かれるか。…まぁね。アイツはオレにとっての恩人で、兄ちゃんみたいなヤツで…ミミやニャミと同じくらい大切な存在だよ」

烈「ふーん。ミミやニャミの他にもそんな感情を思う奴がいたとはな。驚きだぜ」

MZD「オレはフレンドリーな神を目指してるんですー!薄情だったらお前達に依頼もしてないし、ピンチの時に助けてやったりしてないだろ!」

烈「…それはそうだけど!なんかこっちに来てからのお前、前より無茶するようになったというか…。『自分の身を顧みない』行動が多くなったように感じるんだよな。お前が消えたら『ポップンワールドが消える』んだから、もう少し大将としての自覚持った方がいいんじゃないのか?」

MZD「心配には及ばないよ。『ポップンワールドは消えないから』」

烈「なんでそう言い切れるんだよ。コネクトワールドだってこれからどうなるか分からないんだぞ?!かつてのラピストリアのようにさ!」



…この逃走中も4回目なので皆さんはここでのMZDとヴィルヘルムの関係性についてはよーく知っているはずですが。実はポップンワールドでこの2人が実の兄弟ばりに仲良しなことは伏せられています。
まあ、神様と魔族が仲良しってのも変な話ですしね。それに暗殺者が神の執事って、神様のイメージだだ下がりですからね。
コネクトワールドに混ぜられたことによって公に出来た、というのが正解でしょうか。

もう少し大将としての自覚を持ってほしいと言う烈に、MZDは軽く『ポップンワールドは消えない』と言いのけます。



MZD「…オレさ。『消滅できないの』。二度と。永遠に」

烈「………は?」

MZD「―――なーんちゃって!湿っぽい話は今はナシにしようぜ!ほら、お前もヴィルのケーキ今のうちに食っとけよ。もうそろそろ他のヤツらに全部取られちゃうんじゃないのー?」



そうカラッと笑う彼でしたが、その直前に見えたサングラスの奥の『悲し気な瞳』を、烈が見逃すはずはありませんでした。
次回、逃走者に『とあるチャンス』が舞い降りる!うまく行けば平和が訪れるかも…?しれません。

Re: 逃走中#CR04 虹の夢と王国の絆 ( No.58 )
日時: 2020/06/13 16:00
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: N0SZnmuB)

こんにちは。灯焔さんはペーパーマリオという作品をご存知でしょうか?オリガミや文房具が敵となる最新作が7月に登場するので個人的に欲しいと思ってますおろさんです。



・・・それでは、本題ですが・・・ミッションクリアはしたみたいですが、何かこの先色々あるでしょうね・・・

・・・腐敗神は他人任せだし、なんか新たな(?)道化師がまた面倒起こしそうだし、またまた(^ω^)が出てきたし、いろいろ暗い話になってきそうですし・・・


(・>・)<絶対に許さない

(・>・)<でんでんでんぐり返ってウルトラソウル!!!


ガノン「割 り 込 ん で く る ん じゃ な い」



そんなこんなで、次回も楽しみにしています。

それでは。

Re: 逃走中#CR04 虹の夢と王国の絆 ( No.59 )
日時: 2020/06/13 19:35
名前: 夏風邪 ◆VmFqeVTdeM (ID: Yv1mgiz3)

どうも!夏風邪とかいうやつですー。

さて、本編ですが桜木さんが一番手退場からの裏切り者という衝撃の展開!いやあ初っ端からワクワクさせてくれますねぇ!心が躍るなあ!
たぬきちに今回は同情します…

ミッションクリアして全エリアに行けるようになってしまったので通報には気をつけないと…ですね。本当怖えです、裏切り者。一体誰なんでしょうね。


ドラマパートも色々と大変な事になって来たので果たしてどうなるのでしょうか…というか今回(^ω^)に刈られる危機だと…!?ま、まあ!天海くんやルカたそなら頑張って逃げ切ってくれると信じてますしー!刈られたら檀黎斗神に蔑まれた目で見られてしまう…!それもそれでいいか(新しい扉を開くな)


という訳で今回はこの辺にて!次回以降も楽しみにさせていただきます!!

Re: 逃走中#CR04 虹の夢と王国の絆 ( No.60 )
日時: 2020/06/13 22:56
名前: YUMA (ID: fE.voQXi)

ユマです。

ミッションは無事クリアしたものの、道中でしずえさんも確保されちゃったとはな...!

及びゼウス様も、うん、そりゃ奥様キレますな、うん...そして神様側の案件...後に響いてこなけりゃ良いけどね。というかリサさんとヴァリスがーーー!?ユマの設定でも異星からの来訪者的な設定だけどよぉ...

そして...謎のナマモノは無視するべき?髪の毛刈られそうで怖いから!?

及びレアチーズケーキならユマサイドの場合...

*以下ユマサイド。

ハカセ「へぇ、いちごにリンゴにオレンジ、ブルーベリーにレモン...ふーん。こっちにも変わったフルーツや木の実のソースがあるよー?」
マーベラス「レアチーズにはロゼルの実のソース派一択だ、文句は言わせねーぞ(`・ω・´)」
アイム「...個人的にはモモンの実やソクノの実やリラックスベリーや...健康的な点でヒールベリーも良いと思うのですが...」

*なお、まだ序の口であります。そしてミッション後の事とかを情報整理中のメンバーが...

吼太「この世界のMZDの場合は元々人間だった頃に複雑な事情で消えられなくなった設定、なんだよな」
鷹介「それに神様側のトップとJOKER=昔のヴィルヘルムが関与しているまでは情報出ているな、うん。そんな奴を消せる方法が仮に"ある"なら...まずくね?道化師とその共犯者の腐ってる神サマ達も動いてるみてぇだし」
七海「それよりも...裏切りの案件が進展しない点がもどかしいわよ!烈を通報した後、誰もまだ通報してない点が、ねえ。」
一鍬「ユマもあと何人か裏切りの確保者が出ないと動くにも動けん...このような系統ではかなり神経質な女だからな」
一甲「裏切った輩は賞金目的よりも...今の状況を楽しむ愉快犯か単純に頭の回る輩の可能性がある...次の通達の内容がどう出てくるかにもよるぞ...?」

*ではこれにて。


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