二次創作小説(新・総合)
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- 夢見の日常
- 日時: 2025/05/23 18:07
- 名前: 大瑠璃音葉(元:桜木霊歌) (ID: kx1LgPV4)
桜木霊歌もとい、大瑠璃音葉です。
今回、こうして小説をリニューアルして1から始めることにしました。
夢の世界の管理人である私こと大瑠璃音葉と現実世界で暮らしている苦労人気質の時継優彼を主人公にした楽しい楽しい日常です
メイン設定とメインキャラ >>1-2
短編
図書館本丸の日常 >>5-7
夢見の世界 >>8-9
エースの御伽学園留学生活 >>32-34(前半)
月夜の魔法使いと賢者 >>11-12(前半)>>35-37(後半)
図書館本丸厨騒動 >>38
優彼と電子の歌い手達 >>39-41
小さな面影 >>42-43
優彼と壊れかけの世界 南の国編 >>52-55
北の国編 >>56-58
優彼と悪魔執事 >>72-73
猫の日記念 優彼と不思議な猫 >>89
エイプリールフール記念 W優彼座談会 >>90
図書館本丸襲撃訓練 >>93-96
小ネタ1 >>50
小ネタ2&お知らせ >>70-71
没ネタ あくねこで誰ソ彼ホテルパロ >>74-77
図書館本丸小噺集 >>91-92
IF世界
エイプリルフールネタ もしも当小説の監督生と賢者が反対だったら >>44-49
IF世界の小ネタ集1 >>51
優彼と魔法使いの絆 ファウスト編 >>59-69
IF世界の入れ替わり騒動! >>80-82
コラボ回
天悪さんとのコラボ回 審神者交流会!宝探しアドベンチャーTORE! 前編>>15-18
中編>>21-23、>>26-28
後編>>29-31
ドイル(裏/天悪)と月に愛された壊れかけの世界 >>83-88
- 優彼と壊れかけの世界 北の国編 ( No.58 )
- 日時: 2024/05/24 19:33
- 名前: 大瑠璃音葉 (ID: GX8mvGbi)
ブラッドリー「とりあえず、風邪引かれたら困るからな。まずは吹雪を凌がねえとな。歩きでタワー目指すも箒で飛ぶにしても吹雪が落ち着いてからじゃねえと」
優彼「そうですね・・・」
ブラッドリー「とりあえずついてこい。逸れんなよ」
優彼「はい」
時の洞窟
優彼がブラッドリーの案内でやってきたのは、時の洞窟と呼ばれる場所だ。
洞窟ということもあり、足音や僅かな息遣いも反響して聴こえる。
ブラッドリー「《アドノポテンスム》」
ブラッドリーが呪文を唱えると、焚き火が現れる。
優彼はブラッドリーが着せてくれたコートに火が燃え移らないように気をつけながら、ちょこんと焚き火の前に座る。
優彼「あったかい・・・」
温かさに頬を緩めながら、両手を焚き火にかざして温める。
ふと優彼が上を見ると、コウモリのような生き物が緑の双眸で2人を見下ろしている。
じっとコウモリのような生き物を見つめていると、その生き物が優彼の元にやってきた。
優彼「わぁー!?」
ブラッドリー「はっはっは!お前、イェストゥルムにすげぇ懐かれてるな!」
優彼「待ってくすぐったい!えっと、このコウモリさん達、イェストゥルムって言うんですか?」
??『ブラッドリーはイェストゥルムの生態に何で詳しいんだ?』
優彼「・・・え?」
優彼は聞こえてきた声の方向をおもわず見る。
それもそのはず。今は移動さえしていなければ魔法舎にいるはずの優治の声が、このコウモリのような生き物・・・イェストゥルムから聞こえたのだ。
思わずブラッドリーの方を見ると、彼は笑ってこういった。
ブラッドリー「驚くだろうな。イェストゥルムは聞いたことを記憶して、群れの交信に使うんだ。そうして音だけが次の世代へ引き継がれて、こいつらの生態を知らなきゃ、この時の洞窟が過去の次元に繋がってるって勘違いする奴も多い訳だ。」
優彼「じゃあ、今聞こえた優治にぃの声は・・・」
ブラッドリー「ここに任務できた時にこいつらについて聞かれたからな。そん時の会話だろ」
そんな会話をしながらブラッドリーが時の洞窟の外を確認すると、吹雪が落ち着いている。
戻るなら今だろう。
魔法で焚き火を消して箒を出す。
ブラッドリー「じゃあ、魔法舎に戻るぞ。掴まれ」
優彼「はい」
優彼はしっかりとブラッドリーの体に掴まる。
ふわりとした感覚と、少しの肌寒さを感じながら北の国の空を飛ぶ。
先程までは吹雪でよく分からなかったが、晴れた今では北の国ならではの美しさが分かる。
積もった雪に太陽の光が反射してとても美しい。
できればもっと北の国を見たいと思ったが、現在進行形で後家や優治が心配しているだろうと確信している優彼は、ブラッドリーの箒に乗せられて魔法舎へと戻る。
しばらく箒に揺られていると、魔法舎が見えてきた。
ブラッドリー「やっと帰ってこれたぜ・・・」
優彼「お待たせしました〜。あ、ブラッドリーさんコートありがとうございます。」
リケ「わぁ、無事で良かった・・・!賢者様、優彼とブラッドリーが戻ってきましたよ」
後家「主大丈夫!?怪我してない!?」
優彼「ブラッドリーも優彼も大丈夫かー!?」
騒がしさに安心感を覚える優彼であった
感想OKです!
- IF優彼と魔法使いの絆 ファウスト編 ( No.59 )
- 日時: 2024/06/09 20:55
- 名前: 大瑠璃音葉 (ID: CjSVzq4t)
IFの世界の優彼と魔法使い達。
IF優彼が魔法使い達と信頼を築いていった過程を描いた物語。
今回の主軸となるのは、東の国の先生役のファウストです
賢者の魔法使いの1人、ファウストは自室で目を覚ます。
結界に使った媒介の調子は問題なさそうだ。
コンコン…
優彼「ファウスト、おはようございます」
そう言って賢者である優彼は、扉越しに朝の挨拶をする。
ファウストが結界を解いて扉を開けると、優彼の傍らには今日の近侍であろう後藤の姿があった。
この朝の挨拶は、優彼がこの世界に来たばかりの頃から優彼が始めている習慣でもあった。
ファウスト「ふふ、おはよう賢者」
ファウストは微笑みながら優彼の頭を撫でる。
そうすれば、彼は「わー!縮んじゃいますよー!」と言いながらもファウストに頭を撫でられる。
このやり取りも何度繰り返しただろう。
ファウストは優彼と出会ったばかりの時を思い返していた。
・
優彼と賢者の魔法使いが出会った時の事、あの時のファウストは〈大いなる厄災〉からヒースを庇い瀕死の重傷になっていた。
あの時の自分は、痛みに耐えながら自室のベッドに伏せっていた。
ホワイト「ファウストや」
スノウ「何か望みはあるかの」
ファウスト「・・・っ・・・は・・・望み・・・?何もないよ・・・」
ブラッドリー「遠慮すんなよ東の呪い屋。最期の瞬間まで無欲でいることはない」
この時はオズも魔力が戻っておらず、ファウストを救える唯一の希望が優彼が間に合う事だけだった。
カインとヒースは魔法管理省が賢者を丸め込もうとしているかもしれないと考え、ムルとシャイロックと共に中央の塔に向かっていた。
もしもこの時4人が間に合わなければ、ファウストは間違いなく石になっていただろう。
ブラッドリー「東の魔法使いは陰気だし、特にお前は呪い屋なんてやってっから根暗そうで好きじゃなかったが・・・仲間を庇って死にかけるなんて馬鹿だ。馬鹿な奴は嫌いじゃないぜ」
ブラッドリーの褒めているのか、そうじゃないのか分からない評価を聞きながらも、ファウストは過去の事を思い出していた。
ファウスト(ああ、これが走馬灯っていう奴なんだろうな・・・)
スノウ「ファウストよ、何かないか?」
ホワイト「ブラッドリーもこう言っている。遠慮するでないぞ」
ファウスト「・・・ないよ・・・僕が大嫌いな軽薄な人間達は、何をしなくとも身を滅ぼしていくだろう・・・ざまを見ろ・・・自業自得だ・・・くく・・・はは・・・」
そう言うファウストに、ブラッドリーは「やっぱり陰気だし根暗い」と溢すが、信じていた親友に裏切られたというファウストの過去を思えば人間を呪っても仕方がない。
ファウスト「・・・やっと長かった時間が終わる・・・」
オズ「・・・ファウスト・・・」
ファウスト「・・・ようやく解放される・・・神様、早く僕を自由に・・・」
その時、オズがファウストの部屋の扉を見る。
ブラッドリーがどうかしたのかと聞こうとする前に、部屋の扉が蹴り壊された。
感想まだです
- IF優彼と魔法使いの絆 ファウスト編 ( No.60 )
- 日時: 2024/06/09 20:58
- 名前: 大瑠璃音葉 (ID: CjSVzq4t)
優彼「あわわわわ・・・何やってるの信濃君!」
信濃「あっちゃー・・・力加減間違えちゃったか・・・」
現在6人(正確には5人と一振)の視界に映るのは蝶番から外れ、無残にも蹴り壊されてひしゃげた木製の扉。
何故こうなったのか?それに関しては数分前に遡る・・・
・数分前・・・
優彼はムルと名乗る魔法使いの箒に、信濃はシャイロックと名乗る魔法使いの箒に乗って魔法舎と呼ばれる建物へとやってきた。
優彼「わぁ!わぁ!」
信濃「あはは、大将楽しそう!」
ムルの飛び方はかなりめちゃくちゃだったが、興奮が勝ったのか優彼は酔うことなく魔法舎に辿り着いた。
カイン「急ぎましょう。賢者様、お手をどうぞ。あちらへ!」
カインの真面目な顔を見て、優彼は思いだした。
今、人命に関わっている。はしゃいでいる場合じゃない!
優彼「あ、は、はい!」
優彼がカインの手を取ろうとすると、信濃が待ったをかけた。
そして、優彼の前に少し屈んでおんぶの体勢に入る。
もしや、乗れという事だろうか・・・?
信濃「カイン、大将はかなり足が遅い。俺は兄弟や短刀の中じゃ機動低い自覚はあるけど・・・大将の足で行くより俺が大将抱えていった方が早いよ」
優彼「え、でも・・・「おんぶが嫌ならお姫様抱っこにしようか?」ごめんなさいおんぶで良いです」
信濃「よろしい。それじゃあヒースクリフだっけ?案内お願いできるかな?」
ヒース「はい、ファウスト先生がいるのは4階です。ついてきてください!」
ヒースの案内で信濃は優彼を抱えて魔法舎を駆け上がる。
その後ろをカインとムルとシャイロックもついてきていた。
もしこの場にいたのが打刀や太刀大太刀、槍や薙刀の刀剣男士であれば、優彼もヒースも俵担ぎで運んでここまで来ていただろう。
ヒース「この部屋です!」
信濃「了解!はあぁ!」
信濃は部屋の前に辿り着くと、扉を思いっきり蹴り上げた。
・回想終了
扉を蹴り壊したせいか、信濃から降ろされた優彼は部屋の中にいた魔法使い達からの視線を強く感じ、思わず縮こまった。
部屋の中にいたのは幼い双子であろう黒髪の魔法使いと、白黒の髪をしたコートを着た魔法使い、長い紺色の髪をポニーテールにした魔法使い。
そして、蝋のように血の気のない白い肌をして、体の至る所に包帯が巻かれ、その下から毒々しい煙がシュウシュウと上がり、時折火花が飛び散っている魔法使いの姿だ。
ヒースクリフ達が助けて欲しいというファウストが彼であることは信濃には痛いほど分かった。
信濃はふと優彼を見る。優彼は顔を真っ白にして、その場に立ち尽くしていた
感想まだです
- IF優彼と魔法使いの絆 ファウスト編 ( No.61 )
- 日時: 2024/06/09 21:00
- 名前: 大瑠璃音葉 (ID: zL9o455v)
ーうっ・・・くぅ・・・!
ーお願い!国広さん死なないで!
優彼の脳裏に浮かぶのは、まだ自分が10歳だった頃。
審神者になって間もない頃だった。
初期刀である国広を顕現させて早々に喘息の発作が出て、彼にトラウマを負わせてしまったという想定外が起きたものの、国広は単騎で函館出陣へと向かった。
そして、同程度の練度の時間遡行軍の連携に翻弄され、国広は重傷状態となって死かけた。
あの後すぐにこんのすけから手入れの説明を受け、手伝い札ですぐに国広の怪我を治したものの、まだ10歳で人の死に・・・終わりに慣れていなかった優彼にとって、その光景は今もなお忘れる事が出来ないトラウマとなってしまっていた。
ベッドの上で苦しんでいる魔法使いが、優彼には一瞬国広に見えた気がする。
優彼「ぁ・・・国広・・・さ・・・」
その小さな声を、信濃は聞き逃さなかった。
優彼の不安を和らげるように手を握る。
その温かな温度に、優彼の心は冷静になる。
オズ「・・・間に合ったか・・・」
優彼「あなたは・・・?」
シャイロック「ファウストの容態は?まだ生きてます?」
ファウスト「・・・生憎な・・・」
シャイロック「よかった。〈大いなる厄災〉との戦いで犠牲になった魔法使いはちょうど10人。11人ではキリが悪いと思っていたところですよ、ファウスト」
ヒース「先生!ファウスト先生・・・!」
ヒースクリフがファウストの横たわる寝台へと縋り付く。
ファウスト「・・・ヒースクリフ・・・」
ヒース「もう大丈夫です!賢者様が来てくださいました!賢者様が助けてくださいます!」
ファウスト「・・・お前に怪我は・・・?」
ヒース「・・・っ・・・ありません・・・」
そのヒースクリフの言葉に、ファウストは安心したかの様な微笑みを浮かべる。
そして、腕を上げて彼の手を握ろうとするが、その手は寝台にパタリと落ちる。
瞼を開けたまま、ファウストは動かなくなってしまった
ヒース「先生・・・!嫌だ、死なないで!」
スノウ「いかん!息をしとらんぞ!」
ホワイト「賢者よ急ぐのじゃ!」
優彼(急ぐって、どうやって・・・?助けるって、どうやって・・・?)
優彼は審神者であり、特務司書であり、賢者として召喚されたものの、本質は何処にでもいる高校1年生。薬研や森のように卓越した医術の才は持っていない。
助けたい、救いたい、そんな気持ちは湧き上がってくるのに、何もできないという無力感が優彼の胸に湧き上がる。
感想まだです
- IF優彼と魔法使いの絆 ファウスト編 ( No.62 )
- 日時: 2024/06/09 21:02
- 名前: 大瑠璃音葉 (ID: zL9o455v)
心の中でパニックになる優彼の前に、オズが歩み寄り左手を差し出す。
オズ「賢者よ、手を。私の名はオズ。中央の魔法使いだ。オマエの力を借りる。」
優彼の答えはとっくに決まっていた。
でなければここにいる意味はない、そう思えるくらいに決意は固かった。
彼は自らの両頬を強くはたく。
その表情は、先程まで魔法に強く興奮していた高校生ではなく、審神者であり、特務司書として刀剣男士や文豪達を導く時の表情に変わる。
優彼「僕の力で助けられるのなら・・・遠慮なく使ってください!」
そう叫んで、優彼はオズの左手を強く握りしめた。
その瞬間、オズを中心にして部屋に風が強く吹きすさぶ。
カインもヒースクリフも、シャイロックもムルもブラッドリーも、スノウとホワイトも信濃も・・・
祈るようにその光景を見つめる。
オズ「《ヴォクスノク》」
呪文をオズが唱えると、淡い光がファウストの体を包み込む。
ファウストの体から煙と火花が消えていき、怪我が回復していく。
スノウ「成功じゃ!」
ホワイト「成功じゃの!」
ヒース「先生の体から煙が消えていく!」
その様子に安心したのもつかの間、カインの声が響く。
カイン「名前を呼びかけろ!ファウスト、ファウスト・・・!」
優彼(あ、そうだ・・・怪我・・・ぽいのを治しただけだから、まだファウストさんの意識は戻ってない・・・!)
シャイロック「ファウスト、しっかり」
ムル「起きてファウスト!まだ寝る時間じゃないよ!」
ブラッドリー「目を覚ませ!東の呪い屋!」
信濃「ファウストさん起きてー!」
優彼「・・・て・・・起きてください!しっかりしてください!ファウストさん!」
どれだけファウストに呼びかけただろうか。
ファウストの意識は回復した。
ファウスト「・・・っうぅ・・・っひどい・・・せっかく死ねたところを・・・」
ファウストが目を覚ました。
良かったと安心する優彼の体から力が抜けて倒れ込みそうになるが、近くにいたオズが支える。
カイン「賢者様、大丈夫か!?」
優彼「は、はい・・・何か足から力が抜けちゃって・・・」
信濃「大将ごめんね〜」
そう言って信濃は手袋を外し、左手を自らの額に、右手を優彼の額に当てる。
その行動はどう見ても熱がないか確かめる仕草だった。
信濃「熱はなさそうだね〜。となると、安心したって感じかな」
優彼「何で君は、僕が何か不調あったら風邪を疑うのさ」
信濃「そりゃ大将、いつも風邪引いてるからね」
優彼「わぁー、否定できない・・・」
感想まだです
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