二次創作小説(新・総合)

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東方×カービィ 幻想郷のキカイ化
日時: 2018/11/11 12:09
名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: aFJ0KTw3)

皆様はじめまして、ハルトマン社新人秘書のピコパです。今回は東方とカービィの小説を書かせていただきます。理由はどっちも好きであることと意外に共通点が多いことですね。

あらすじはこちら

ハルトマン社のマザーコンピューター『星の夢』の時空間転移プログラムをリニューアルし幻想郷のデータを獲得。魔法や神といった科学とはかけ離れた常識や豊富な資源を手にいれる為にハルトマン社は幻想郷キカイ化プロジェクトに乗り出した。科学と魔法、相反する2つの戦いが今始まろうとしていた。


この小説を読むにあたって
・この小説には作者による独自解釈や設定が含まれています。基礎情報は確認済みですがご了承下さい。
・とにかく話が広がり中々先に進まない場合があります。
・この小説オリジナルの技やキャラクターが出てくる場合があります。
・作者はあまり文才がありません、完全に行き当たりばったりで書いています。なので不備が生じることがありますのでその時は指摘をお願いします。
・この小説への荒らしや誹謗中傷のコメントはご遠慮下さい。

現在の物語
・デデデ編2

フェイズ0・幻想郷の存在
>>01 >>04 >>05
フェイズ1・幻想大侵攻
>>06 >>07 >>08 >>09 >>10 >>11 >>12 >>13 >>14 >>15 >>16 >>17 >>18 >>19 >>20 >>21 >>22
フェイズ2・幻想を越えた出会い
>>23 >>24 >>25 >>26 >>27 >>28 >>29 >>30 >>32 >>33 >>34 >>35 >>36 >>43 >>44 >>45 >>46 >>47 >>48 >>53 >>56 >>58 >>59 >>62 >>63 >>64 >>65 >>66 >>67 >>68 >>69 >>70 >>73 >>74 >>75 >>76 >>77 >>78
おまけ
>>31 >>37 >>49 >>50 >>60 >>61 >>62 >>71 >>72
レミリアの夏休み
>>38 >>39 >>40 >>41 >>42

Re: 東方×カービィ 幻想郷のキカイ化 ( No.11 )
日時: 2017/04/16 21:21
名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: wXGYBxg0)



9・スキマと異空間の邂逅



八雲神社

どこにあるのかハッキリしない空間にひっそりと佇む屋敷のような神社がある。そこは主以外は入ることすらできないように特殊な結界を施しており、偶然や奇跡をもってしても見ることはできない。
そこの中庭では八雲神社の主、紫が神妙な面持ちで空を眺めていた。そばには紫の式、藍がおり心配そうに紫の横顔を見ている。

紫「霊夢にはあらかじめ言っておいたけどまだ嫌な予感がするわ。」
藍「最近ずっとですよね……まさか戦争レベルの異変が起きる……とかではないですよね?」
紫「わからないわ……こんな感覚はじめてだもの、せめて私の勘違いであることを祈るしか無いわ…」

今まで感じたことのない胸のザワつきはいつまでたっても消えることはなかった。いつもだったら霊夢が解決してくれるのだが今回はやけに不安が残る。しかし自分は心配することしかできない、そんな自分に不甲斐なさを感じたまま眠りについた。

その翌日、紫の不安は的中していた。大量の機械が幻想郷の空を覆い尽くし、地面に刺さる時の地響きと轟音により紫達は外に駆け出した。

橙「藍しゃま、怖いです……」
藍「大丈夫だよ、私が守ってあげるからね。」

藍の式、橙は大きな音と見たことのない機械に怯えていた。しかし何より気にしていたのは紫本人であった。誰も入ることができない結界になぜ入ることができたのかわからない。紫は2人の前に立つと兵士の1人がリストを取りだし写真と実物を確認していた。

兵士「八雲紫だな?我々の悲願のため、同行してもらう。」
紫「ずかずかと大勢で乗り込むなんて、礼儀のなってない方々ね。」
藍「何が目的かは知らないが、お帰り願おうか。こっちは安眠を妨害されて不機嫌なんだ。」
橙「そ、そうです!」
兵士「ならば仕方ない……なるべく怪我はさせるなよ。」

ロボット兵は紫を捕まえようとするが、紫はスキマを作り取り込む。どこに繋がっているかはわからないが取り込まれた兵士達が戻ってくることはなかった。藍と橙も妖術で立ち向かい互角の戦いをしていた。

紫「こんなものなの………!?」






『やっと見つけたヨォ!ボクの友達!』

突然星形に空間が裂けそこから黒い船が現れた。禍々しいオーラに包まれた船のドアからマホロアが紫の前に降り立つ。

マホロア「会えて嬉しいヨォ、ユカリ。」
紫「あなたがこれの主犯ね……どうしてこんなことを……」
マホロア「遊びに来たんだヨォ、ユカリの能力はボクと同じだからネェ。頑丈な結界を張ってても、ボクには通用しないヨ。」
紫「ずいぶんなことね……とにかく、その兵士たちにはお帰り願うわ。あなたもね。」
マホロア「えー?そんなぁー」
紫「……これはお仕置きが必要ね。私をコケにしたこと後悔させてあげるわ。」

紫はいきなりマホロアに結界を展開しその中で弾幕を張るもそこにマホロアの姿はなかった。

マホロア「酷いなぁ、遊ぶんだったら言ってヨォ。」
藍「紫様、危ない!」

マホロアは紫の背後に現れ船のオールで背中を切り裂いた。しかし切り裂いた背中は紫ではなく藍のものだった。心配そうに駆け寄る橙を藍は優しく抱き止める。

藍「うぅ……橙……」
紫「しっかりしなさい!大丈夫よ!」
マホロア「あらぁ………庇ったんだネェ………」
紫「………いいわ、少し本気になってあげる!豪幕結界!」

紫は激流の如く威力の強い弾幕を放ち、マホロアも同威力の魔力球を放つ。しかしだんだんマホロアが押し負けくらいかけるも異空間に入り難を逃れた。その後も避けては放ちを繰り返し戦いは長引くもマホロアはピンピンしており、むしろ紫がスタミナを消耗していた。紫よりもマホロアのほうが少ない力で大量の魔力球が出せるからである。

マホロア「もうスキマ、出せる余裕も無いんじゃない?」
紫「そんなこと、やってみればわかることよ……」
マホロア「……ふーん、じゃあ………えいっ!」
紫「!?」

マホロアは魔力の密度を高めた魔力球を藍に向かって放った。しかしその豪速球は紫が受けとめ、戦いの疲れからか倒れこんでしまった。

紫「うぅ………あなた………なんて人なの………」
マホロア「サテ、ここまでくれば大丈夫かな?えいっ!」

マホロアは紫を異空間の中に引き込んだ。

兵士「あの2人はどうします?」
マホロア「んー………使えそうにないしテキトーにローパーのエサになってもらおうかナァ。」

藍と橙を紫とは別の異空間に送りこむ。

橙「藍しゃま……ずっと……そばに……」
藍「橙……ありがとね………」






『八雲神社、制圧』


Re: 東方×カービィ 幻想郷のキカイ化 ( No.12 )
日時: 2017/04/21 21:11
名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: wXGYBxg0)




10・鏡の帝王



鏡の国

プププランドの空の上には、自然豊かな大陸が広がっていた。とてつもなく広いので全部見て回るのは時間がかかる。そこで古代の民は空間と空間を繋ぐ鏡をそこかしこに設置した。そして映した人の願いを叶えるという『ディメンションミラー』を国宝として中心部に置いた、この地は『鏡の国』と呼ばれていた。
しかし、台座にディメンションミラーは無く代わりに紙切れが落ちていた。

『ディメンションミラーをお借りします。よければあなたも幻想郷にいらしてみては?心を映すにふさわしい人達がいらっしゃいますよ。美人秘書スージー』

その紙切れを手にしたのはここを統治する帝王、ダークマインドだ。銀の鎧に包まれた赤い肉体が脈打っている。彼は悪の心を操る力を持ちディメンションミラーを暴走させ力ずくで鏡の国を乗っ取ったのだ。

マインド「はぁ……おいウィズ、支度をしろ。行くぞ、幻想郷へ。」
ウィズ「はぁ………かしこまりました。」

ダークマインドの僕、マジシャンのウィズはせっせと支度をする。何しろこの帝王、怒ると誰よりも面倒なのだ。めったに怒ることは無いがディメンションミラーを勝手に持ち出されたことにより相当頭に来ているらしく脈打ちがどんどん速まっている。
近くに浮いていた異空間のそばにはハルトマンが作ったリストが置いてあり、ダークマインドはそれを手に取り流し見た。するとあるページに紙切れが挟まっており

『ディメンションミラーの一部はここにあります』

とだけ書かれていた。

マインド「……なんだこりゃ、迷いの竹林?」
ウィズ「本当にあるんですかねぇ?」
マインド「ほぅ………ここには不死身のやつらがいるのか、いい場所じゃねえか。いくら殴っても大丈夫ってことだろ?」
ウィズ「まぁそうみたいですね。月から来た一行で永遠の夜を手にいれたとかいれてないとか。」
マインド「……俺が行く前にナイトメアの野郎が行ってそうだな………」
ウィズ「悪夢にとって永遠の夜はまさにパラダイスですからね。」
マインド「んじゃ……とっとと行きますか。」

ダークマインドはひとまず先に永遠亭に向かうことにした。そしてその光景を見ていた人物がひとり……







アクシスアークス

スージー「ダークマインドは無事に幻想郷に行けたようです。……しかしなぜ採用しなかったのですか?ドロシアやセクトニアも採用しなかったようですが。」

幻想郷へ行くよう唆したスージーがハルトマンに報告していた。

ハルトマン「あいつは少々荒々しく傲慢すぎて輪を乱しかねん。ドロシアは所詮忘れられし絵画の怨霊、セクトニアに至っては興味なし……まったくもって下らんやつらである。」
スージー「お三方とも弱くはございませんのに……」
ハルトマン「まぁ、ひとまず幻想郷で暴れさせておけば落ち着くはずである。」
スージー「……だとよいのですが。」

『ようお二人さん、幻想郷ってなかなか面白いところなんだな。』

社長よりも偉そうに社長室に入ってきたのはフランボーグの強化メンテナンスを終えたマルクだった。他にも次々と報告が上がってくる。

スージー「……八雲紫を捕らえたのは大きいですね。」
ハルトマン「すべて計画通りである。ことが進めばいずれ君にも役割が巡ってくるはずである……のう、博霊の影よ。」
黒霊夢「………………」

そこにたたずんでいたのは霊夢の影、黒霊夢だった。この世界にはない不思議な力は影になってもわき出ているようだ。

スージー「……どうやら動きがあったようです。」
ハルトマン「よし……モニターに映せ。」

そこに映っていたのは死闘を繰り広げるダークマインドと永遠亭の住人の姿があった。

Re: 東方×カービィ 幻想郷のキカイ化 ( No.13 )
日時: 2017/04/28 10:46
名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: kXLxxwrM)



11・あてのない旅へ



永遠亭

迷いの竹林の奥深く、月からやってきた蓬莱人が隠れすむための館があった。そこの住人は朝から大忙し、薬の原料の薬草探しや人里に降りて訪問販売などクタクタな毎日を過ごしていた。
その主、輝夜は窓の外の風景を眺めながら永琳と話をしていた。

輝夜「なんだか外のほうが騒がしいわね。どうしたのかしら?」
永琳「今鈴仙達に確認させています。直にわかるかと。」

騒音を気にしつつも2人の帰りを待っていると、大慌てで帰って来た。息を切らし途切れ途切れで見たことをつげる。

鈴仙「師匠、大変です………し、侵略者です!」
てゐ「ば、化物が攻めてくるよー!」
鈴仙「なるほど、うるさかったのはこのためね。」

永遠亭に向かう敵の波はどんどん大きくなり竹を根こそぎ倒していく。怒濤の猛進で歩む敵の前に2つの影が現れた。先陣を切るダークマインドが足を止める。

影狼「ちょっと、なんなのよあんた達!こんなに竹林を踏み荒らして!」
妹紅「見かけない顔だな……どこから来た?」
マインド「なに………ちょっと持ってかれたものを返してもらいに来ただけだ。ったく、こんな奥深くに建てやがって……最短ルートを作ったほうがはやいと思ってな。」
妹紅「もしかして輝夜に用があるのか?なら帰ったほうがいい。どうせ取り合っちゃくれないさ。人違いじゃないか?」
マインド「そんなこと、本人に会えばわかることだ。さあ通せ、邪魔立てするなら女といえど容赦はしない。」
妹紅「ふーん……私を殺そうっての?面白い、輝夜に会う前に燃やし尽くしてやろうか。」

炎を出し臨戦状態になる妹紅、しかしダークマインドは恐れもせず妹紅の背後に鏡を呼び寄せた。妹紅は気づかず鏡に取り込まれてしまう。

妹紅「なっ………おい、出せ!」
マインド「無駄だ、そこは永久不変の鏡の牢獄。お前がそこで何をしようと出ることは出来ない。」
影狼「あんた……何者なの?」
マインド「悪心を操る者……ダークマインドだ。覚えておくといい。」

するとダークマインドは鏡で影狼を吹き飛ばし、歩みを進める。そしてとうとう永遠亭の前に来てしまった。外では鈴仙達が今まさにここを離れようとしていたのだった。

マインド「間に合ったようだな。さて不死身の姫様よ、ディメンションミラーを返してもらおう。」
永琳「なんて禍々しい穢れ………帰りなさい、あなたが探しているものは無いわよ。」
マインド「なに………ただでとは言わん、永久不変の世界をプレゼントしてやろう。」
輝夜「どんなものを貰おうと無いものは無いの、ごめんなさいね。」
マインド「まだ隠すつもりか………ならば連れていってやろう、鏡の牢獄へ。」

ダークマインドは指を鳴らし2つの鏡を呼び寄せ輝夜と永琳を取り込んだ。そこには妹紅もおり、完全なる牢獄であることを知らされた。時を幾つ重ねても決して変わることのない空間に。

マインド「よし………探せ!」
ウィズ「アイアイサー!」

ダークマインドの号令のもとに荒探しが始まった。部屋という部屋、あらゆる所を探し回ったがディメンションミラーは無かった。

マインド「ちゃんと探したんだろうな?」
ウィズ「探しましたよ!しかしあんなでっかい鏡を隠せる所なんてありゃしませんよ!嘘なんじゃないですかぁ?」
マインド「チッ………おい、そこの兎!お前達で俺のディメンションミラーを探してこい!」
鈴仙「はぁ!?どうして私達が!?」
マインド「この世界ではお前達のほうが詳しいだろうからな。持ってくることができればこいつらは解放してやろう。さらばだ。」

そう言い残すとダークマインドとその僕達は消えてしまった。後にはボロボロに散らかった永遠亭と強引に通ってできた道だけが残った。
鈴仙とてゐは部屋の片付けをしながら今後のことを考えた。ありもしないものを探すなんてどうすればよいのだろう………

てゐ「でも、あんなに本気になって探してるんだったら、きっと大事なものなんだろうね……」
鈴仙「そうね………ここには無いみたいだし、人里近くに行ってみたほうがいいかもね。」
てゐ「え!?行くの?危ないよやめようよ!」
鈴仙「そういう訳にもいかないでしょ……姫様と師匠を助けないと……」
てゐ「あてはあるの?」
鈴仙「………ない。でもやらないよりかはましだと思う。てゐはここで待ってて、留守にするわけにもいかないから。」
てゐ「うん………頑張ってね………」

いつも笑顔のてゐが涙をこらしながら片付けている。鈴仙は震えるてゐの肩をそっと抱き寄せながらいつまでも声をかけていた。そしててゐが泣き疲れて眠った時、鈴仙は持てる薬を全部詰め、あてのない姫様救出の旅に出た。

Re: 東方×カービィ 幻想郷のキカイ化 ( No.14 )
日時: 2017/04/28 10:43
名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: kXLxxwrM)




12・墜ちた翼



とある山

誰も到達できないほど険しく高い山の頂上に1人、風を受ける仮面の戦士がいた。銀河最強の戦士になることを夢見て世界を駆ける戦士は誰よりも速くこの異変を察知していた。そしてその数分後、空から大きな要塞が現れる。戦士は急いで山を下り、戦艦ハルバードを起動させた。

アックス「メタナイト様、あれはなんですか!?」
メイス「でっかい要塞がこっちに向かってくるダス!」

メタナイトと呼ばれた戦士はコックピットに立ち、前方に見える大きな要塞を睨んだ。ハルバードが小さく見えるほどその要塞は巨大であり空を覆っていた。そこから大量のロボット兵や機械が降り注ぎプププランドをキカイ化させる。

メタナイト「このままではプププランドが危ない……目標、浮遊要塞!」
アックス「了解!」
バル「なんなのだあのロボット兵は?あんなものプププランドにあったか?」
メタナイト「あれはハルトマンワークスカンパニーが作ったロボット兵だ。軍事会社であるハルトマン社なら間違いはないが…………いや、いい。相手は戦争のプロだ、何をするかわからない。警戒しながら前進しろ。」

その後もハルバードは敵の攻撃をかいくぐりながら要塞に迫ろうとする。しかしその一瞬、要塞からのレーザーにハルバードは被弾した。右ウィングを損傷したハルバードはフラフラとコントロールを失いつつ下降していき、その衝撃はコックピットにも伝わった。

メイス「うわーっ!?」
アックス「右ウィングに被弾!大きくバランスを崩しています!」
メタナイト「ぐぅっ………セイル収縮!左ウィングの浮力を下げろ!」
バル「なんて威力だ……ハルバードの右ウィングをこうも簡単に傷つけるとは……」
アックス「収縮完了……まだ行けます!」
メタナイト「よし、続行しろ。ロボット兵は主砲と副砲で蹴散らしていけ!」

右ウィングの欠損によりだいぶゆっくりになってしまったがハルバードはまだ前進を続ける。そして要塞まであと少しの距離までいった途端、レーザーを左ウィングにくらってしまった。浮力を失ったハルバードは爆発しながら落下し始める。コントロールのきかないハルバードを落とそうとレーザーの本数はどんどん増えていく。

アックス「ひ、左ウィングも被弾しました!」
バル「ふ、フン、左右が壊れてちょうどいいわい。」
メイス「んなこと言ってる場合じゃないダス!落ちるダスよ!」
メタナイト「翼が無くては飛べないか……クルー全員に告ぐ!至急本艦より脱出せよ!」

メタナイト達は救命ポッドに乗り込み墜落するハルバードから脱出を試みた。メタナイトは途中ポッドから抜け出し飛びながら辺りを見回す。どうやらハルトマン社の軍事力は計り知れないらしい。変わりゆくプププランドを眺めていると、後ろから赤い槍がメタナイトを掠めた。目の前には紫のオーラに包まれた羽の生えた少女が立っていた。プププランドには存在しない不思議な威圧感を放ち、メタナイトを圧倒させる。

レプリカ「あら残念?もう少し遅ければ串刺しになってたのに。」
メタナイト「……誰だ貴様は?」
レプリカ「私は高貴なる吸血鬼の末裔、レミリア・スカーレット。あなたも私の世界に招待してあげるわ!」

レミリアのクローン、レプリカは次元をいじりメタナイトを引き込もうとする。メタナイトは必死に抵抗するも力が強く徐々に吸い込まれてしまう。

メタナイト「くっ………なんだこの力は………」
アックス「メタナイト様ー!」
メイス「お逃げ下さいメタナイト様!相手が悪すぎます!」
レプリカ「無駄よ、あなたは私のものになるんだから。さあとっとと楽になりなさい!」

レプリカが抵抗するメタナイトを蹴っ飛ばし、むりやり異次元の中に引き込んだ。次元の狭間はメタナイトを吸い込むと何事も無かったかのように静かに消え、辺りはキカイ化に包まれる音だけが響いていた。



スージー「あの戦士様のデータは取れまして?」
レプリカ「ああ、それなら幻想郷送りにしてやったわ。私あの人気に入ったもの。」
スージー「それでは意味がありませんわ!まったく……戦闘用アンドロイドのブレインにしようと思っていたのに………」
レプリカ「いいじゃない、あの人の腕が幻想郷でどこまで通じるか見物だわ。案外すんなり幻想郷最強になれるかもしれないわよ?」
スージー「それぐらいの実力が無ければ戦闘用アンドロイドとして機能しませんわ。さて……行きますわよ、まだ私達にはやることがたくさんあります。」
レプリカ「はいはい。」

Re: 東方×カービィ 幻想郷のキカイ化 ( No.15 )
日時: 2017/04/29 22:03
名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: wXGYBxg0)




13・神に挑む者



妖怪の山

妖怪が住まう山にも容赦なく侵略者の手は迫っていた。木を切り倒し機械を植えつけ山を思うように変えていく。最初に気がついたのはこの山の警備をしている椛と念写の能力を持つはたてだった。

椛「侵略者がやってきました!ものすごい数で迫ってきます!」
はたて「空からも要塞が来てる……このままじゃ山が機械になっちゃうわ!」
文「あややや……それはマズいですね……どうにかして止めないと………」
にとり「なんてことないさ!私達は妖怪なんだぞ?侵略者なんかに負けるはずない!」
雛「そうですわねぇ………そうなるとよいのですが……」

結託して侵略者を迎え撃つ準備をする妖怪達。優れた技術力を誇る河童と屈指の移動能力を持つ天狗ならば侵略者とも互角と戦えるはず、と鷹をくくっていた妖怪達だったが、後にそれが仇となる。
山を切り開く侵略者と妖怪が対峙し、大きな戦闘が始まった。

ロボット兵「妖怪達を発見した。リストに書いてある通りに行動しろ、いいな?」
「「了解。」」
にとり「きたな!侵略者め!河童の技術力、見せてやる!」
文「私を捕まえようったってそうはいきませんよ!」
ロボット兵「よし、ミサイルを撃て。そっちは河童のほうを頼む。」
ロボット兵2「了解、さぁかかってくるがいい。ハルトマン社のほうが上であることを教えてやる!」

にとりの作ったロボットとロボット兵は戦闘を始めた。最初は互角の戦いをしていたが人数が増えるにつれてにとりのロボットはだんだんと壊れていき、ついに壊れてしまった。追尾するミサイルや追っ手を逃れる文とはたてだったが、空から降ってくる鳥もちネットで捕まってしまう。
椛と雛も抵抗していたが増えていく兵士に揉まれ捕らわれてしまった。

にとり「ウソだ!私のロボットが負けるなんて……」
はたて「何これ!ベタベタするー!」
文「こ、これでは空を飛べませんね………」
椛「くぉーん………」
雛「は、離しなさい!私のそばにいるとどうなっても知りませんわよ!」
ロボット兵「よし、ここまでくれば大丈夫だろう。妖怪の山、制圧完了。」






守矢神社

山の麓にある大きな神社、二柱の神を奉る神社にも要塞の影が見えた。山からのただならぬ雰囲気と見たことのない要塞の影に圧倒されたのか、社の主は外に出て空を眺めていた。

神奈子「なんだいあれは?あんなもの見たことないよ。」
諏訪子「なんかよくない気配を感じる……」
早苗「諏訪子様もですか?何なのでしょうあれは………」

心配していると空のかなたから魔法使いのような格好をした影がさっそうと現れた。3人の玉ねぎを引き連れ地面に着きそうな帽子を被りながらキラキラした目つきで早苗達を見つめていた。

???「うわー!神様なんて初めて見たー!こんな感じなんだねー!」
神奈子「な、なんだいお前は?いきなり現れて……あの要塞もお前の仕業か?」
グリル「ぼくちんはグリル!最強の魔法使いになることを夢見て旅をしてるんだけど………神様なら強いよね!強いよね!」
神奈子「愚かな………敵うと思ってるのか?」
諏訪子「あんまり祟り神をなめないほうがいいよ?ほら、引き上げさせたら見逃してあげるから帰りな?」
グリル「君達こそ……ぼくちんをなめてない?んじゃあ見せてあげるよ……ぼくちんのパズル力!」

グリルはほうきを天に掲げるとそこにはたくさんのブロックが現れた。慣れた手つきでブロックを並べると不思議な原理でブロックが消えていく。するとブロックが落ちて連鎖が起こり、ほうきに力がたまり輝いた。そして早苗の懐に入り込みそのほうきで叩きつけると早苗は奥まで吹っ飛んだ。

神奈子「早苗!」
グリル「取り合ってくれないときはこうすればいいって言われたからやってみたんだけど……3連鎖で吹っ飛んじゃうのはちょっとなぁ……所詮『アラヒトガミ』は神様じゃないってことか。」

その言葉が神の逆鱗に触れたのか二柱の神は武器を呼び出し怒りの視線をグリルにむけた。怒れる神の視線を受けるグリルはそれでも恐れることなくむしろ嬉しそうにふるまった。

神奈子「そんなにやりたきゃ相手になってやるさ………ただし、二度と帰れなくなるかもしれないがな!」
諏訪子「警告はしたからね……祟り神を怒らせた自分を呪え!」
グリル「いいねいいね!その目だよ………」

境内では神に挑んだ魔法使いの死闘が始まっていた。御柱の波動砲や蛇をものともせずグリルはブロックを消して連鎖を重ね神奈子に叩きつける。しかし5連鎖の威力をもってしても奥まで吹き飛ばすことはできない。小さい体を上手くいかして連鎖を起こして戦うグリルと圧倒的な力で辺りを薙ぎ払う神奈子と諏訪子だが、勢力は互角、熾烈な戦いを極めていた。

グリル「へー!さすがは神様!やるねぇ。」
神奈子「フン、これぐらいどうってことないさ。」
グリル「んじゃあ、これはどうかな?」

グリルはいつもよりたくさんのブロックを呼び出し、猛烈な勢いでブロックの山を作り上げた。そして小さな隙間に小さなブロックを置いた時、山が崩れすさまじい連鎖が始まる。そして8連鎖を作り上げた時、その力は巨大なブロックとなって降ってきた。2人は即座に受け身を取ろうとしたが、その標的が倒れている早苗だということがわかると即座に身を翻し、早苗を守る盾となった。

神奈子「ぐぅっ…………」
諏訪子「早……苗…大丈夫?」
早苗「ど、どうして…………」
グリル「さすがの神様もこれは耐えられないか……ここにはぼくちんの求める最強の人はいないんだね……ほら、倒したから運んで運んで。」

グリルはつまらなさそうにロボット兵を誘導し、神奈子と諏訪子を回収した。帰ろうとした途端、倒れていた早苗が起き上がり、戦いの姿勢をとる。

早苗「まだ………私が…………」
グリル「いいよ、3連鎖で吹っ飛ぶ人なんて興味ないもん。君が未熟じゃなかったらこうはならなかったかもしれないよ?じゃ、バイバーイ。」

そう言うとグリルは空に向かって飛んでいってしまった。早苗は静かになった境内から変わりゆく妖怪の山を眺めることしかできなかった。







『妖怪の山、守矢神社、制圧』



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