二次創作小説(新・総合)
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- 東方×カービィ 幻想郷のキカイ化
- 日時: 2018/11/11 12:09
- 名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: aFJ0KTw3)
皆様はじめまして、ハルトマン社新人秘書のピコパです。今回は東方とカービィの小説を書かせていただきます。理由はどっちも好きであることと意外に共通点が多いことですね。
あらすじはこちら
ハルトマン社のマザーコンピューター『星の夢』の時空間転移プログラムをリニューアルし幻想郷のデータを獲得。魔法や神といった科学とはかけ離れた常識や豊富な資源を手にいれる為にハルトマン社は幻想郷キカイ化プロジェクトに乗り出した。科学と魔法、相反する2つの戦いが今始まろうとしていた。
この小説を読むにあたって
・この小説には作者による独自解釈や設定が含まれています。基礎情報は確認済みですがご了承下さい。
・とにかく話が広がり中々先に進まない場合があります。
・この小説オリジナルの技やキャラクターが出てくる場合があります。
・作者はあまり文才がありません、完全に行き当たりばったりで書いています。なので不備が生じることがありますのでその時は指摘をお願いします。
・この小説への荒らしや誹謗中傷のコメントはご遠慮下さい。
現在の物語
・デデデ編2
フェイズ0・幻想郷の存在
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フェイズ1・幻想大侵攻
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フェイズ2・幻想を越えた出会い
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おまけ
>>31 >>37 >>49 >>50 >>60 >>61 >>62 >>71 >>72
レミリアの夏休み
>>38 >>39 >>40 >>41 >>42
- Re: 東方×カービィ 幻想郷のキカイ化 ( No.46 )
- 日時: 2017/10/03 19:39
- 名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: wXGYBxg0)
frontstory >>45
38・奇跡と奇跡
王宮
リップルスターの復興作業を終えた日の翌日、外に出てみると早苗達は目の前の光景に絶句した。花壇は岩で押しつぶされ、木々は燃やされたり切られたりしている。氷柱や針が深々と突き刺さっており不発した爆弾も転がっていた。幸い犠牲者はいなかったが妖精達の平和はまた脅かされていた。
リボン「そんな……っ!そうだ!クリスタル!」
リボンは大急ぎで王宮に戻る。早苗と雛も慌ててついていく。クリスタルを祀る祭壇には煌々と輝く大きなクリスタルと倒れている女王がいた。クリスタルの周りには黒い霧が渦巻きリボンが女王に近づくとそれは突如爆発しリボンを吹き飛ばした。そして一点に集まり黒い霧は白い多面体をなした。リボンはその多面体を見て震えていた。
そう、その多面体こそ、かつてリップルスターを恐怖で覆い尽くした闇の軍勢ゼロツーの側近、7つの奇跡を起こす者『ミラクルマター』である。
リボン「ミラクルマター!?そんな、確かにあの時カービィさんが………」
ミラクル「……久しいな、妖精の子よ。確かにあの時我らは滅びた。しかしまた蘇ったのだ、再びこの世界を闇に閉ざすために。我らは闇を糧とする。不安、絶望、憤怒……全ての闇を。」
雛「まさか、外をめちゃくちゃにしたのもあなたが……」
早苗「でも、見たところそんなことができそうには見えないんですが………」
ミラクル「クク…………では見せてやろう。」
ミラクルマターは黒い霧を早苗達に纏わせた。すると気づいたら異空間に立っていた。目の前にはミラクルマターが佇んでいる。
ミラクル「我は7つの奇跡を起こす者ミラクルマター……クリスタルを奪い、貴様達を倒す。それこそが我が悲願。」
早苗「……同じ奇跡を起こす者同士、どちらが優れているか勝負といきましょうか。」
雛「厄も闇も、全部取り込んであげるわ!」
リボン「気をつけて下さい……相手はとても手強いです………」
ミラクルマターはグニグニと姿を変える。最初は大きな炎の塊となった。
ミラクル「奇跡変化……炎!」
2つの火柱が唸りをあげて早苗達に襲いかかる。火柱の勢いは衰えることなく執拗に追いかける。
早苗「これが、最初の奇跡……!」
雛「熱っ……あ、熱っ!」
リボン「強い……前と戦ったときはもっと弱かったような………」
早苗「ただ避けただけじゃダメ………ここで撃つっ!グレイソーマタージ!」
五芒星の弾幕がミラクルマターに向かって飛んでいく。動きが鈍く全弾命中はしたが特殊なバリアによってその攻撃はかき消されてしまった。
早苗「そんなっ………」
リボン「ミラクルマターは自分と同じ属性の攻撃以外は効かないんです!ああ……カービィさんがいれば戦えるのに………」
雛「と言うことはこれが効くわね!必殺、大鐘婆の火!」
雛はクルクルと回転しながら炎の弾を撒き散らした。炎の弾は波のように織り成し浴びせるようにミラクルマターに命中する。ダメージを受けたようだが何事も無かったかのように平然としていた。
ミラクル「ほう……なかなかの火力だ、しかしこれはどうかな?………奇跡変化、爆!」
今度は泡に包まれた黒い球体に姿を変え、自分にそっくりの爆弾を放った。爆弾は床や壁に跳ね返り黒い球体を残して消える。泡は当たると広範囲に爆発するようで、飛んで回避する3人にとっては厄介な技となっていた。
早苗「これ……転がってた不発弾?」
雛「ちょうどいいじゃない、あなたの爆弾と合わせて返り討ちよ!」
早苗「そうですね、おみくじ爆弾!」
雛「それっ、飛んでいきなさーい!」
早苗と雛は不発弾とおみくじ爆弾を投げた。くっついたおみくじには『大吉』という文字が浮かびあがり大きな爆発を起こした。そうとう大きな威力だったのかいくつかの目が潰れている。ここでも大吉を引くところが実に早苗らしい。
ミラクル「さすがは、奇跡を起こせるだけのことはある……ならば次はこれだ、奇跡変化、刃!」
今度はチェーンソーのような姿となり早苗達を追いかける。後続のパーツも分離して追い詰めていく。
リボン(やっぱり……ミラクルマターは確実に強くなってる。でもなんで……それに、ミラクルマターが復活してるってことは、たぶんゼロツーも……)
雛「ちょっと!ぼんやりしてると危ないわよ!」
リボン「キャッ!す、すみません…………」
早苗「さすがに、これには対処しようがありませんね……」
雛「でもあのパーツには刃が無かったからもしかしたら取っ捕まえて投げ返せないかしら?」
早苗「まためちゃくちゃなこと考えますね……」
リボン「いえ、カービィさんも前はそうやって倒してました。なのでいけるかもしれません!」
雛「……また変わるわよ、気をつけて!」
様々な奇跡変化を起こし早苗達を追い詰めるミラクルマター。そしてその猛攻を耐え凌ぎ反撃の隙を伺う3人。リップルスターの平和をもう一度取り戻すべく、3人はミラクルマターの変化に食らい続ける。
- Re: 東方×カービィ 幻想郷のキカイ化 ( No.47 )
- 日時: 2017/10/10 19:26
- 名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: wXGYBxg0)
frontstory >>46
39・奇跡を超えた奇跡
異空間
ミラクルマターの変化とバリアに苦労しながらも攻撃を当てていく早苗達。リボンは攻撃技を持っておらず避けるので精一杯だった。
ミラクル「いつまでも逃げてばかりでは我には勝てん……奇跡変化、針!」
今度はオレンジのトゲトゲに変化し、四方八方にトゲを刺しまくる。早苗達の位置は認識しておらず闇雲にトゲを刺しているようだ。早苗達は隙間を縫うようにトゲを避ける。
早苗「おっと………よっと………このくらい、弾幕に比べたら全然平気です!」
雛「こんなことになるんだったらもっと動きやすい服に着替えるべきだったわー!」
リボン「前に戦ったときは規則性があったんですが……やはり強くなってますね。」
雛「何か、針!針………ええと、どこよー!」
早苗「臨、兵、闘、者…………」
早苗がトゲを避けながら呪文を唱え、指で空をなぞる。
早苗「列、在、前…………秘技、九字刺し!!」
するとどこから来たのか、針のような細いレーザーが格子状に重なりミラクルマターを突き刺した。体勢を崩しトゲを出さなくなったミラクルマターに更に小さな光が何個も突き刺さる。さすがにこれだけでは沈まないが、ミラクルマターに大きなダメージを与えた。
ミラクル「グ……ググ……まだだ、まだ消えはしない。奇跡変化、氷!」
氷の塊が三角の氷を纏って突進攻撃をしかける。相当な冷気を伴っているため通った後はとても肌寒い。その上早苗も雛も氷属性を持つ攻撃を持っておらず避けることしかできないのである。
そしてその状況を打破するのはまたしても雛の突拍子もないアイデアである。雛はいきなりミラクルマターの周りにある三角の氷に飛びついたのである。
早苗「ひ、雛さん!?何を……」
雛「ダイヤモンドを削るのはダイヤモンドって言うでしょっ!!そいやっ!!」
雛は持ち前のガッツで氷をミラクルマターにぶん投げた。本体に少しヒビが入りダメージとしてはまずまずだった。
ミラクル「フン、なんとも信じがたいパワーだ。しかし、これならどうかな………?奇跡変化、岩!」
今度は巨大な岩に変化したミラクルマターは呼び出した岩を隕石のごとく落下させる。岩は大きさに合う以上の重さでありなかなか持ち上げられそうにない。更に隕石を落とすだけでなく、本体も早苗達を押しつぶさんと襲いかかる。
早苗「大地の力とあらば私の出番!五穀豊穣、ライスシャワー!!」
早苗は手を掲げると無数の光の弾が雨のように降り注ぐ。それは大地の力の結晶であり神の力によってもたらされた奇跡の結果でもある。無数の弾を浴びたミラクルマターはかなりのダメージを受けてしまっていたにも関わらず、その口調は余裕さえ感じられた。
ミラクル「どうした?まだ我はここにいるぞ………奇跡変化、電!」
巨大な光る玉に変化したミラクルマターは大きなレーザーを照射する。レーザーは壁や本体に当たって跳ね返り乱反射しながら飛んでいくため常に全方位に向けて注意する必要がある。レーザーは避けなれている早苗だが、こうなってしまってはなかなかそうは行かない。
早苗「レーザーですか………フフッ、おもしろいですね……」
リボン「弾数も増えてますね……」
雛「それでも早苗はまだまだ余裕そうな顔をしてるわ……さすがは巫女、と言った所かしら。」
早苗「明るすぎる夜を見せてあげましょう!」
早苗の近くに2つの玉が現れた。2つの玉は強烈に光りだしレーザーを周りに放出する。その密度は非常に高く真昼と勘違いしてしまうほどである。しかし早苗の後ろにも飛んでいくので雛とリボンにも被弾の可能性が出てくるが、ミラクルマターのレーザーをかき消すほどの威力は凄まじいものだった。
ミラクル「さて、あらかた我の奇跡は出し尽くしてしまった、か………」
今の所ミラクルマターの起こした攻撃は早苗と雛の技で対抗ができる。その中で対処できない切と氷でもパーツや氷を投げてしまえば勝てないこともない。その上岩や電、針や爆で攻撃すれば倍以上のダメージとなって返ってくる。ミラクルマターの方が圧倒的に不利なのだが、まだまだ倒れる気配が無い。むしろ後から凄い技が来るのではと不安になってしまうほどである。
雛「手の内は全てさらしたし、私達はそれに対抗できる。あなたの負けよ!」
ミラクル「確かに……出し尽くした、とは言ったが……負ける、とは言ってはいない。むしろこれぐらいの方がちょうどよいぐらいだ。」
リボン「ど、どういうこと………?」
ミラクル「……ミックス能力が使えるのはカービィだけでは無くなった、ということだ。」
そう言うと突然ミラクルマターの体が光りだした。
ミラクル「見せてやろう、奇跡の真髄を……ダブル奇跡変化、炎切!!」
早苗達の前に現れたのは勢いよく燃え盛る大きな剛剣だった。炎と切、2つの奇跡を織り混ぜたその姿に早苗達は驚愕した。今までの単調な姿とは違い、明らかに攻撃は複雑化する。恐らく今までのように簡単に攻略させてはくれないだろう。
ミラクル「まだ、始まったばかりだ………」
剛剣と化したミラクルマターは空気を切り裂き炎の竜巻を生んだ。その威力は激しく早苗達は巻き込まれてしまう。
早苗「うぅ……まさか、こんなに強いなんて……」
リボン「あっちが2つなら、こっちも2つ、いや3つです!」
雛「ど、どゆこと?」
リボン「起こすんです、2つの奇跡を上回る奇跡を、私達で!!」
リボンの持つクリスタルが輝きはじめ、そして変形した。リボンの持つ願いのエネルギーにクリスタルが応えたようだ。
リボン「私だって、戦えるんです!」
ミラクル「ほう、かつてゼロツー様を打ち倒したというそのクリスタルで刃向かうとは……これも何かの因縁か。しかしカービィがいない中、そんな力に意味はない。」
早苗「それならば、私達が全力を以て代わりとなるだけです!」
雛「たった2つぽっちの奇跡なんてひっくり返してやるわ!!」
ミラクル「よかろう………ならば迎えるがいい、極上の奇跡によってもたらされる終焉をな。」
- Re: 東方×カービィ 幻想郷のキカイ化 ( No.48 )
- 日時: 2017/10/27 20:58
- 名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: wXGYBxg0)
frontstory >>47
40・Ripple Red
異空間
燃え盛る大剣と化したミラクルマターは斬撃を飛ばす、熱風を起こす、火炎流を起こす等数々の技を用いて早苗達に襲いかかる。今までの攻撃が単調だっただけに対処が難しい。リボンが新たにクリスタルを変形させて戦いに参加するもあまり大きなダメージを与えることはできなかった。これはやはり、2つがけの奇跡を上回る3つがけの奇跡を起こすしかないのだろうか。
ミラクル「どうした……もう限界か?」
早苗「熱い………クラクラする……早く倒さないとこっちがやられるわ……」
リボン「早苗さん、雛さん!お2人の力を私に貸していただけますか?」
雛「ど、どうするの?」
リボン「お2人の力をクリスタルに注ぎ、圧縮して一気に解き放つんです!」
早苗「でも、私達は切に対する技は持ってないけど……」
リボン「このクリスタルの形態になったことで、魔力の変換もできるようになったみたいです。なので、ミラクルマターがどんな形態になろうと平気です!」
雛「そういうことなら……やってみるしかないですわね。」
早苗「起こしましょう!3人の奇跡を!」
早苗と雛はクリスタルに魔力を込める。3人をリップルスターまで飛ばした時のように。しかしミラクルマターもただ待つわけにもいかずクリスタルを砕こうと切りかかった。
早苗「あと………もうちょっと………」
雛「まだなの?ミラクルマターが迫ってるわよ!」
リボン「もう少し、もう少しです!」
ミラクル「無駄だ……焼け死ね……うおっ!?」
刃がクリスタルにぶつかる直前、クリスタルが猛烈に輝きだし、その衝撃でミラクルマターを吹き飛ばした。最大まで魔力が溜まった証でもある。みなぎったクリスタルは更に変形を果たし大きな3連主砲になった。
リボン「これが……私達の全力です!」
クリスタルから3本の光の刃がミラクルマターを貫く。ミラクルマターは再度突撃し光の刃と激突する。最初は勢いも勝っていたようだが、徐々に押し返されているようだ。闇の力を更に増加させて抵抗するもそれを上回るかのように奇跡の光で押し返される。
ミラクル「フハハハハ……それでこそだ!!」
早苗「あなたにだけは、絶対に負けません!」
雛「2倍と3倍じゃ、あなたが不利になるだけよ、諦めなさいな!」
ミラクル「まだだ、我は止めぬ……進む!」
ミラクルマターは全身全霊の力を込めて突き進む。その決死の威力は奇跡の光を押し退けるほど。しかし早苗達も負けてはおらず、押し退けたミラクルマターを必死に押し返す。両者全力のぶつかり合い。徐々にミラクルマターのバリアが崩壊し、多面体の体にヒビが入る。
ミラクル「全力をもってしても勝てんか……フハハハハ……ゼロツー様よ、此度の敵は……なかなか面白い!!」
最後、ミラクルマターは奇跡の光に押し負け、体は消えてしまった。それと同時にクリスタルも砕け散り元の形に戻っていく。
ミラクルマターが敗れたことにより異空間が無くなり、早苗達はリップルスターに戻ってこれた。そばでは女王がオロオロしていたが、リボンの顔を見た途端思いっきり抱きついた。
女王「はぁーリボン!心配したんですよー!」
リボン「やりましたよ女王様………ミラクルマターを倒しました………」
早苗「はぁ……疲れた……」
早苗達は安心しきったのかその場で疲れて眠ってしまったようだ。
王宮
王宮ではミラクルマターを倒した早苗達を祝う宴が開かれていた。花が咲き乱れ虹もかかり、ゼロツーを倒したカービィ達の授賞式と同じくらい盛り上がったという。
早苗「なんだか照れますね……」
雛「今更な感じがするのは気のせいかしら。」
リボン「早苗さん、雛さん、本当にありがとうございました!こんな私の願いを聞いてくださって……」
早苗「困っている人を助けるのが巫女の役目ですから。」
雛「久々に戦えたわ、こちらこそありがとう。」
そして宴の締めくくり、早苗と雛の授賞式だ。
女王「更なる危機を救っていただいたお2人の栄光を讃え、クリスタルを授けます。」
女王は早苗と雛の首にクリスタルの首飾りをかける。奇跡の輝きを宿すクリスタルはいつまでもくすぶることなく輝いていた。
そして早苗と雛を送り返す時、リボンはクリスタルの力を応用し時空の歪みを生み出した。
リボン「寂しくなりますけど、お2人の世界も大変なことになってるんですよね……応援することしかできませんが、頑張って下さいね!」
早苗「はい、ありがとうございます!」
雛「そうね、あなたも頑張ってね。」
早苗と雛は時空の歪みに入り、消えていった。
妖怪の山
早苗「戻ってきたんですね、私達。」
雛「そうね、でもまだ終わってないの。この山を取り戻さないと!」
早苗「……そうですね、待っててください、神奈子様!諏訪子様!」
早苗はクリスタルを握り、上手くいくことを願いながら進むことを決めた。
グリル「……へぇ、ミラクルマターを倒すなんて、実力あるじゃん。これは楽しくなる気がするね。」
神奈子と諏訪子を制したグリル。純粋に強さを求めるその目に早苗はどう映ったのだろうか。
- Re: 東方×カービィ 幻想郷のキカイ化 ( No.49 )
- 日時: 2017/11/01 22:20
- 名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: wXGYBxg0)
frontstory >>31
おまけ
shadowofrose
2・従者の末路
こいしが不思議な鏡の世界に慣れることに時間はかからなかった。3人も別の世界から迷いこんだこいしに興味を持っているが、未だに信頼できる間柄にはなっていないようだ。実際シャドーカービィはすぐに寝てしまうし、ブラックデデデはまだこいしを怪しんで話しかけようとはしない。ダークメタナイトにおいては開けた場所でずっと戦いの練習に明け暮れているために話すことができないのだ。なのでこいしはフラフラと鏡の世界を探検していた。
この世界では時間の流れが無いのかお腹が空かないし傷もすぐ治る。以前ダークメタナイトが興味本位でこいしに試合を持ちかけ戦った。鏡を操り分身や剣を使って戦うダークメタナイトに対し、こいしは薔薇やサードアイを駆使してダークメタナイトを束縛しにかかる。更にこいしは無意識を操ることで姿を消すことができ、一度こいしの存在を忘れると一方的に攻撃されてしまう。ダークメタナイトも精神を研ぎ澄ますことで奇襲を受け流すことができ、戦いは熾烈を極めた。結果は僅差でダークメタナイトの勝利に終わったらしい。
ある日、突然ダークメタナイトの招集がかかった。どうやら新たな住人がやってきたらしい。話せる人だといいな、とこいしは期待しながら3人に着いていく。するとそこで出会ったのは6つの手を持ち、紫と金の衣装に身を包んだ金髪の青年だった。身なりを見ると金持ちの従者を思わせる。ブラックデデデは寝ている青年をつかみ、軽くその頬を平手打ちした。ペチペチと音を立てたあと青年はゆっくりと目を開けた。
???「ここは………どこなのね………?」
ブラック「気づいたか坊主、ここは鏡の世界だ。ディメンションミラーしか入ってこれねぇ世界なのに、なんで入ってこれたんだ?」
ダメタ「お前………もしかしてタランザか?」
ブラック「ん?知ってんのかダメタ。」
ダメタ「ディメンションミラーに時々映っていた女王の従者だ。その女王がお前をタランザと言っていたのを思い出した。」
こいし「え?外の世界を見れるの?」
ダメタ「こちらから出ることはできないが広場にあるディメンションミラーを介してならな、お前もそこからやってきたんだ。」
タランザ「そ、そうなのね……僕は……女王様に誉めてもらいたくて鏡のレプリカを渡して…うっ……」
タランザは頭を抑えてうずくまる。ダークメタナイト曰く闇の性格が入る前兆なのだという。この世界の住人は覗いた人の裏の性格が入ってくる。ただしこいしは例外で主であるダークマインドが直に裏の世界に放り込んだせいで裏の性格が出る過程をカットしてしまったのだ。
そしてタランザは再び起きあがる。そして高らかにこう叫んだ。
ダークタランザ「ミーの名前はダークタランザ!!プププキングダムをセクトニア様の代わりに支配し、真の王になる男なのね!!」
ブラック「……おい、こいつ大丈夫か?」
ダメタ「元々こいつは従順な下僕だったんだ、裏の性格は大体察しがつくだろうに。」
タランザは真面目な従者であればその裏の性格であるダークタランザはお調子者で能天気。そこだけ見ればただの変人なのだが、操りの秘術でプププキングダムを恐怖に陥れるという犯罪をやってのけた。愉快犯のような笑いを響かせながらダークタランザは4人に挨拶をする。裏の性格であっても紳士的であることに変わりはないようだ。
ダタラ「なーんか皆暗いのねー。ミーのようなセンス溢れるこの衣装を見学するのね!」
ブラック「ああもうわかった、わかったから無駄に回転すんなウゼェ!」
ダメタ(こいつ……表向きはひょうきんものを装っているつもりのようだが……どこか狂気じみたものを感じる。)
こいし「わー!とってもきれーい!」
ダタラ「おお、こんな辺鄙な場所にも可憐な花があったとはなんたる僥倖!ミーは今とっても幸せなのね!」
こうして何もない鏡の世界にやかましいくらい元気な住人がやってきた。社交的な性格で冗談を織り混ぜて話すトークショーや趣味の手品を披露する彼はこいしにとって正に絶好の遊び相手となっていた。ダークタランザも可愛い少女の為ならばと一生懸命話をする。時々ブラックデデデにするどいツッコミを入れられつつも、ミラージュライフを謳歌しているようだ。
- Re: 東方×カービィ 幻想郷のキカイ化 ( No.50 )
- 日時: 2017/11/05 20:54
- 名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: wXGYBxg0)
frontstory >>37 >>28-30
おまけ
移動店舗香霖堂
2・掃除好きな骨董屋
地霊殿
崩壊した香霖堂を建て直し、まだ見ぬお宝を求めて歩き回る霖之助は地底へ続く縦穴を渡っていた。手には紅魔館へ行った時にパチュリーから貰った賢者の石を燃料としたランプがある。煌々とした光を手に下りていくと旧都にたどり着いた。旧都の人々はモップを手に掃除をしているようだ。よく見れば旧都全体がペンキをぶちまけたように汚れている。霖之助は掃除の邪魔にならないように奥へ進んでいると地霊殿を掃除しているさとりを見つけた。霖之助が声をかけるとさとりは雑巾を置いてこちらにやってきた。
さとり「こんな所まで行商人が来るとは珍しいですね……上では大変な騒ぎが起こって大忙しなんでしょうね。まぁここも似たようなものですが……」
霖之助「なぜこんなにも汚れているのです?色水を使った縄張り争いでもしていたんですか?」
さとり「それだったらまだいいんですがね……私は石像になっていたので詳しいことはわかりませんが、魔女が放った魔力によってこんなことになってしまったようです。すぐさま旅人さん達がやって来て魔女を討伐してくれたのですが、討伐されたからといって汚れが消えるわけではないんですね……」
霖之助「よろしければお手伝いしましょうか?しばらく滞在する予定ですし、汚れてもいいボロ布ならいくらでもありますしね。」
さとり「それは助かります。私達だけでは例え鬼といえど全てを元通りにすることはできませんので……」
そう言うと霖之助は荷物を下ろしボロ布を手にし、鬼に混じって汚れを落としていた。頑固な油汚れではなく、濡らした布でこすればすぐに消える。しかし旧都はとても広く、とても多くの水を必要としていた。幸い地下水があるので水には困らなかったがその分濡れた服や布を乾かすのに場所と時間を要していた。それが早く終わらない原因でもある。
さとり「灼熱地獄に持っていくと燃え尽きかねませんから、皆暖房などで乾かしているんですが、それでも間に合わなくて……」
霖之助「なるほど……さとりさん、今すぐ集めてきてほしいものがあるんですが……」
さとり「わかりました、しかし私だけでは非力なので何人か呼んできますね。」
さとりは霖之助に言われた通りの物を持ってこさせた。大量の鉄屑や燃えやすいもの等。霖之助も工具を借りて鉄屑を加工する。
鉄屑をある程度組み合わせると持っていたランプから賢者の石を取りだし鉄屑に組み込んだ。そして仕上げを施し遂に完成したのである。
霖之助「外の世界の道具『乾燥機』を元にして作ってみたんだ。洗っていた布がすぐに乾くよ。」
さとり「すごい………これならすぐにまた作業を始められそうです!」
住人達は洗濯物を入れスイッチを入れるとものすごい音を立てて乾燥機は動きだし、あまり時間をかけずに完全に乾ききった。割と大きめに作ったのでさとりが計算した期間より早く終わりそうである。功績が称えられさとりは掃除を終えた霖之助を地霊殿に招いた。
さとり「本当にありがとうございます……わざわざこんな便利なものまで……」
霖之助「いえいえ、お役に立てれば何よりですよ。」
お空「私だったらすぐ乾かせるのにー。」
お燐「お空は乾かすを通り越して焼きつくしちゃうから……」
さとり「何か代わりのものを用意しましょう。少々お待ち下さい。」
そういうとさとりは部屋からしおりを持ってきた。ずいぶん使い古したしおりだ。
さとり「あいにくランプと見合うものが見つからなくて……私の宝物のひとつを差し上げますね。」
霖之助「しおり……ですか?」
さとり「はい、私が地上にいたころから使っていたものです。なぜか使っていると思いでが蘇るような不思議な感じがして……これではダメですか?」
霖之助「いえいえとんでもない!!宝物をいただけるとは思いもしませんでしたよ。いやぁ、いい買い物をしたなあ。」
確かに古びた和紙にリボンをつけた程度のその辺にあるしおりだが、少しではあるが昔の思いでが蘇ってくる。暖かみが感じられる作品でもあった。霖之助はそれを大切にしまい地霊殿を後にした。
地上
さとり「では、私はこれで……乾燥機、ありがとうございました。」
お空「またねー!!」
霖之助「ええ、皆さんもお元気で!!」
さとりとお空の案内で地上に出ることができた霖之助。たとえ価値がないありふれたものでも持ち主にとってはそれがかけがえのない大事な宝物になることだってある。霖之助はもう一度しおりを見て思いでにふける。そしてその日常をもう一度取り戻すために歩きだした。
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