神の力を受け継ぎし者 作者/粟生空

第2章 眠り 眼を閉じて飛んでいく



『♪~♪~♪♪~・・・♪~♪~・・・』

こっそりウォークマンを学校に持ってきて

帰り道に曲を聴きながら帰る、これが俺の日課だ

勿論、人通りの少ない道を通って帰る

曲は【D.○ray-○an】のオープニング

これが、聴いても聴いても飽きない良い曲だ★

『・・・あ・・・もう家に着いたのかよ・・・』

曲を聴きながら帰ってる所を家族の誰か(多分妹)に

見られたりでもしたら、即没収される(ヤダヤダ)

だから家の近くまで来たら直ぐバッグの中に突っ込む

家の中にはまだ、誰もいないハズだ・・・と思う。

ポケットから鍵を取り出し、鍵穴に差し込む

『カチャ』回ったと同時に音がした

『あ、やっぱな』

今日は部活は休みなのだ

だから、小学生の妹よりも先に帰ってこれる

自分の部屋のドアは開けっ放しで、リビングは

静かすぎると感じる位、しーんとしていた

自分の部屋に入り、着替えてベッドに転がり込む

弁当は学校で食ったけど、あんな量じゃあ直ぐに

腹が空いてしまう(俺は今が、育ち盛りだからな)

でも、空腹よりも睡魔のほうが随分と強い

(・・・今日こんなに疲れることしたか?・・・)

眠たくて、そのまんま眼をゆっくりと閉じる

・・・―――あの夢の世界に 行けたら―――・・・