神の力を受け継ぎし者 作者/粟生空

第7章 霧の道通過 神の力を得る
『・・・・・次は・・・コンナ所っスか・・・・』
いかにも『ホラー映画に使用されそうな場所』だった
『っつーか、何処なんか分かんねぇじゃん』
・・・『イギリス』ってか?それか『ロンドン』か?
(ちっ・・・あの番人め・・・帰ったら覚えとけよ)
いやいや、それ以前に帰れるか分かんないじゃん。
ブツブツ文句を言い続けながらも、歩いていく
すると、『・・・ヒュウゥウゥゥ・・・・』
『ンな゛っ!霧がかかって来やが・・・って・・・』
途端に、もの凄い睡魔が襲ってきた
『ドサッ』その場に倒れ込んだ
『―――碧ヰ 起きて 碧ヰ 大丈夫?―――』
聞き覚えのある声が、耳に入ってくる・・・・
(誰の・・・声・・・だったかな・・・・)
『―――碧ヰ ねぇ 碧ヰ?起きて 碧ヰ―――』
『ガバァッ!』途轍もない勢いで起き上がる
『・・・・・・っあ゛――――――!』
地震を起こさせると言っても可笑しくはない位の
大声を響かせた(想像にお任せします。)
『―――良かった 碧ヰが起きて―――』
『やややややややや、ちょっと待てって!』
(だってさ!【良かった】って言われてもっ!)
『何で俺っ!っつーか、何でいるンだよっ!?』
や、だってそーっしょ。中に入って着いたンしょっ?
だったら、なぁ――んで俺、此処にいンのさ?
『―――貴女が 此処を通過したからだよ―――』
今気付いたンですけど、この娘(子)俺のこと
なぁんで『碧ヰ』とか『貴女』って読んでるワケ?
どっちかで呼べよ、ややこしいじゃんかよ。(今頃)
『【通過】ってねぇ、アナタ・・・訳分かんねぇし』
『―――碧ヰ 通過出来て良かったね―――』
あ、即座にスルーなんですか。しかもバリ人事だし。
『―――この【扉】を通過したと言うことは
貴女は【神の力】を受け継ぐことが出来る―――』
ンは?【紙の力】?何じゃそりゃぁあぁぁっ!
ンなモン誰がいるかよぉおぉぉっ!
トイレットペーパーとか、ティッシュか!?(何が)
意味不明な少女の考えは無視して、彼女は続けた
『―――【碧ヰ】がこれから辿る世界で必要となる
【神の力】 【碧ヰ】が選択していいの―――』
―――番人の捌き 少女が選ぶ【神の力】―――

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